それぞれの道は延びて行き、やがて運命は廻りだす   作:タク-F

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装者と対峙した育美と様子を伺う龍樹と鏡香。避難しそこねた響の存在が何をもたらすか……


思惑と工作

 育美の登場と能力により会場の観客及び一般スタッフへかけられた暗示で一万人を超える人々は順調に避難が行われる。コレを幸運と解釈する者達と不審と解釈するに分かれる。故に会場内で各々が距離を取りつつ様子を伺う。しかし最初に動かしたのは奏だった

 

「なぁ……どうして()()()()()()()()()()()()()()()()()()()? あれだけの人数がこんなにも順調に避難できるわけない。テメェが何かしていないと……な?」

 

「奏……ッ!! まさかコレが彼女の能力!?」

 

「いや〜〜バレた? 確かに私の持つ詩姫(ディーヴァ)を見破るとは……」

 

「詩姫……そうか! だからノイズを!」

 

「私達のフォニックゲインを……」

「利用したってのか……?」

 

 ノイズを打倒出来るのは櫻井了子の開発した兵器シンフォギアのみ。司令室では発覚した二課の情報流出に戦慄するが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「さて……それでは始めましょう!」

 

 生成された2つの氷刃が風鳴翼に迫る。

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜奏side〜〜

 

 現れた謎の襲撃者は観客を人質にとって翼と戦いに来た……? 巫山戯んな! 巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んな! そんなのぜってぇ許さねぇ! ぶっ殺してやる! あたしの命はあの事件で奪われた! 今のあたしは復讐鬼だ! 翼を守る為にもぜってぇ殺してやる! 

 

「っ……! 鋭い切れ味と太刀筋……コレがまだ20にすら届いてない人間の剣術って恐ろしいのは努力か才能か……」

 

「貴女は不気味な雰囲気や能力に対して未熟なのね! 氷刃がすぐに砕けてるわよ!」

 

「言ってくれるね! 攻めあぐねてる未熟者がさ!」

 

 翼の言うとおりアイツは太刀筋自体は単調で受け太刀をすれば刃が砕けてる。そのクセ回避能力が高くて一度も攻撃が掠りもしない。

 

「つば「邪魔するつもりなら避難して間もない観客を引き戻しますよ? 無駄な犠牲者がお望みですか?」クソが!」

 

 うぜぇ……見せてないはずなのにあたしの挙動を見抜きやがった! だが……

 

「ハッタリのつもりかよ! 騙されねぇぞおぉ!」

 

 ガングニールを握りしめ翼が距離を取った瞬間に合わせてあたしは特攻した。技術はいらねぇ……ただ疾く! その心臓を抉り取ればそれで終わりだあぁ! 

 

「駄目です奏さん! 止まって下さい!」

 

 どこからかあたしを止める声が聞こえた気がした。だが関係ない。あたしがアイツを殺せさえすれば……そう思い更に加速していざ接触を確信した瞬間アイツは囁いた。

 

「無粋な不意打ちですか……」

 

「なっ……! 止まって奏! 誘われてる! 

 

 翼の叫びと懸念の通りか驚く事にアイツは突きに反応してガングニールの槍を蹴り砕いた

 

「ガングニールが……」

「砕けた……?」

 

「あ〜あ……()()()()()()()()()()()()()()よ奏さん?」

 

 アイツは視線を観客席の一角へ向ける。釣られてあたしもその方向を向くと逃げられなかったと思われる1人の少女の心臓にガングニールが刺さっていた

 

「隙だらけですよ……()()()()()

 

 アイツは呆けたあたしの腹を拳で抉り折れた事で膝をついた事で下がった頬を蹴り飛ばした。

 

「ちく……しょう……」

 

 ヒュン……

 

「ねぇお前……死んでくれないなぁ?」

 

「は……?」

 

「なっ……」

 

「え……?」

 

 憎悪に満ちた声と漆黒のシルエットがアイツの左腕を抉り現れた。遅れて夥しい程の血液がステージを染めた。それに気付くとアイツは明らかに動揺の声が漏れた。だが……。

 

「コレは……困った」

 

 その言葉を引き金にノイズが召喚された

 

〜〜奏sideout〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜育美side〜〜

 

 想定外だ。確かに私やディケイドがいる以上その可能性は存在していた。しかし油断していたわけでは無かったが明らかに認知を掻い潜った一撃が私の窮地を招いた。まずは情報を集めないと……

 

「その武装……確かエレクライトだっけ……? 君が纏うその鎧……私の想定通りならとんでもない出自の兵器を持ち出すとは…………ッ!? ヤバイ!」

 

「答えない。死んでくれない? 今すぐ死んでくれない?」

 

 突如増えたもう1つの気配から射線を感じ咄嗟に障壁を展開したがその弾丸は障壁を()()()()()()()()()()()()()

 

「…………仕留め損ねた! さっきよりも反応速度が上がった!?」

 

「障壁をすり抜ける特徴的な弾丸……確か鉛弾(レッドバレット)だっけ? となるとカメレオンで近づいたって事だよね? そうなると君の武器がわかったよトリガー君

 

「嘘だろ!? バレるの早すぎだろ!」

 

「その動揺……肯定だね。ならこの戦いは早く幕を引かせて貰うよ。アルカ・ノイズ! このステージの人間を皆殺しにせよ!」

 

 使うつもりは無かった。だけど使わないと間に合わない。というか恐らく会場の壁を破壊したのは恐らくこの2人……恐らくは立花響を起点としてこの場に待機していた筈だ。というか観客の洗脳を解かざるを得なかったのも想定外。まぁ幸いほとんど避難完了してたから良かったけどそうじゃなかったら間違い無く灼爛殲鬼(カマエル)を使わされた。使えば天使がバレる可能性が高くアドバンテージが消し飛ぶところだ。

 

「この深手……もう少し語り合いたかったけど今回は退却させて貰うよ? 氷造形魔法(アイスメイク)……白世界!」

 

「「待て!」」

 

 叫ぶ2人だがその言葉に私は耳を貸さない。故に私は偽りの技名でノイズやステージ上の人間を除いて戦場は氷の鏡面世界へと姿を変えた。

 

 

〜〜育美sideout〜〜

 

 

 

 

〜〜響sideout〜〜

 

 声が聞こえる。

 

「なぁあんた等……翼……このノイズはあたしが殺す。だから今すぐこの会場から逃げてくれ」

 

「何を言ってるの奏! 「仕方ないんだよ翼。もう絶唱(うた)うしかないんだよ」…………ッ!」

 

 私を励ましてくれた奏さんの声色から覚悟が聞こえた気がした。

 

「あんた等は……あの娘を連れて早く避難してくれ。大丈夫さ……あのノイズは必ず殺す。あたしの命を引き換えにしてもな?」

 

「…………行きますよ鏡香さん。早く響を搬送しなきゃ」

 

 私は誰かに背負われてる。

 

「駄目よ奏! 絶唱(うた)わないで!」

 

 そして奏さんの詠が聞こえて……私の微睡むような意識は再び闇の底へと消えた。

 

 

〜〜響sideout〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ツヴァイウィングのライブにて起こったノイズ襲来の悲劇から1ヶ月が経過し、政府より正式に被害が公表された。

 

『ツヴァイウィング開催のライブにてノイズ襲来のニュースです。参加者・関係者合わせて1万3862人の内被害者は死者158人・重軽傷者42人合わせて200人でした。そしてその中には天羽奏さんも含まれているとのことです』

 

「…………死傷者200人……? しかも観客達の大半は円滑に避難でき、襲来の際に混乱が起こって尚……? コレは……転生者の仕業か。恐らく立花響の関係者で間違いないだろうが……会いに行かないとな……」

 

 この悲劇に不干渉を決め、いずれ迎える本編(ルナ・アタック編)開始に備えた仮面ライダーディケイドの力を得た転生者【神風 優斗】は母親である櫻井了子(フィーネ)に悟られぬように動き出す。シンフォギアの世界と母親の命を救う為に。




育美は自身の能力名称を意図的に誤魔化してるので、適当な作品の能力名称にして統一感を誤魔化してます。2つの理由内1つはまだ見ぬ転生者へのメッセージです(育美自身はこの世界の優斗君にまだ接触していないので)

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