それぞれの道は延びて行き、やがて運命は廻りだす 作:タク-F
(時系列 響覚醒の日の前夜)
育美はナスターシャとの暗躍を終えた事で現在日本国外で行う作業を全て終えた。その為に凡そ8年振りの本格的な帰国をしていた(ライブの日は終了後すぐ国外へ逃亡した為)のだ。
「さて……色んなところに行きたいけど……まずは彼処か。この邂逅が吉と出れば良いんだけど……」
「お初にお目にかかります。日本政府の重鎮……風鳴八鉱さん?」
「…………何者かな?」
育美が訪れた場所は【風鳴家 本邸】。風鳴翼が生まれ育った地であり、後の悲劇の地でもある。
「私の素性と力を明かせば貴方は間違い無く弟君……風鳴弦十郎氏に話を通すでしょう。しかし私は今ソレをされる事を好みません。故に予言を聞いていただけますか? もし貴方が私の話を信じた時必ず役立つ情報だと確信しています」
「ほう? 中々の大口をほざく。だが……私とて風鳴の血を引く者。嘘とハッタリを見極める力はあるつもりだ」
「でしょうね。私も貴方の眼を信用しています…………というよりも本題に入りましょう。まずは二課内部に鼠が侵入…………いえ、居座っています」
「鼠……だと? 君はその鼠とやらの素性を知っているのかな?」
「はい。まぁ正確に言えばその鼠は表と裏の顔を使い分け、私が知っているのは鼠の裏の顔ですね」
「…………ふむ。しかし二課内部を知らない君は表の顔は知らないか。ならば何を以て証明する?」
「貴方達政府が保有する完全聖遺物【デュランダル】を鼠は狙っています。そうですね……仮にも何処かへの移送が発覚すれば何かしらの行動はするでしょうね。ここまでは前置きですが…………ここで提案があります」
「デュランダル……なるほどな。狙う理由はわからないがそれが良くない事態なのは明白だ。そして提案は聞かせて貰おう。君の言葉を信用するかは提案次第だ」
「信頼が無い事は構いません。では提案ですが、
【防衛大臣の広木氏がデュランダルに関する司令を受けた場合彼の身柄を保護し、この場所にお連れします】
ついでに襲撃があれば主犯格も拘束して付属します。扱いはお任せします」
「……………………ふむ」
育美の提案は八鉱を動揺させた。だが八鉱はこの提案のメリットとデメリットを逡巡した後決断をした。
「その提案……受けよう。だが彼にこの話を伝える事は禁止だ。君の話が真実ならば……な?」
「妥当ですね。ではセーフティとして広木氏が政府から指示を受けた場合のみ
「現在地ではなく指示地点であり時間差だとしてもか?」
「はい。私の力ならば日付さえ間違えなければ守れると自負してますから」
「期待せずに待とうじゃないか」
育美はその言葉を聞いた後風鳴邸をあとにした。
八鉱との接触を終えた育美は【光写真館】を訪れていた。そしてその場所には現在3人の転生者が集まっていた。
「いよいよ明日が翼さんのCD発売日でしたね。優斗さん……おれ……」
「わかってる。確か2年前の錬金術師襲撃を懸念してるんだろ? お前達の話が確かならソイツがこの件に干渉しない理由がないからな」
「?? どうして言い切れるの?」
「簡単に言えば奴にとってもそのエピソードが重要なんです。奴もおれと同じイメージをしてるんなら確認をする為にも「良い読みをしてるねトリガー君♪」っ……! 何でお前がこの場所に!?」
響覚醒時の打ち合わせをしていた最中で話題に上がった育美本人が登場した事に3人は即座に警戒を最大まで引き上げた。
「私がここに来た目的は顔合わせだよ。トリガー君とエレクライトさんは久しぶり。そして
「俺の事を知ってるのか。何処でディケイドの事を識った?」
「ギャラルホルン…………並行世界ですね。向こうで光写真館を発見し向こうの貴方と手合わせをしました」
「………………なるほどな。「ちなみに向こうの世界が推定GXだったのでアルカ・ノイズのチューニングを店の近くでさせてもらいました♪」よぉし表出ろ! ぶっ飛ばす!」
「はい。あっ……先に言いますが私は今回転生特典を使わずに戦います。戦闘後に公開しますよ」
「出し惜しみか? 少なくとも催眠能力、氷結能力、痛覚操作、転移能力、アルカ・ノイズがあるのは知ってる。使えよ」
「ではお言葉に甘えて催眠とアルカ・ノイズ以外を使います…………が、残念ながら理由があるんです!」
「戦闘前に名乗っとく。神風優斗…………通りすがりの仮面ライダーだ!後悔するなよ!」
「結城育美……錬金術師です!」
KAMEN RIDE DECADE!
優斗はディケイドへと変身しライドブッカーを構えた。育美は変身までの時間で優斗の足元に氷結術式を展開・発動させた。
「テメェ! 変身中と直後は攻撃しないのが特撮のお約束だろうが!」
「戦場に倫理観を持ち込んだ人間の末路はご存知ですか!」
「あぁよくわかったよ! テメェの性根が悪党って事がよぉ!」
「…………アイツ最悪の性格してるわぁ」
「正直ドン引きです。悪魔と言われるディケイドよりも酷い人間性の人間ですね」
この場の全員の認識が完全一致した。
「っと……後ろか!」
「動揺してた筈なのに何でわかるんですね!?」
ATTACK RIDE SLASH!
育美は先制攻撃の直後優斗の背後を取ったが、咄嗟の判断で回り込まれた事に気付いた優斗はSLASHのカードを読み込ませて斬りかかる。当然育美も反撃に備えて氷剣を構築したが一撃で粉砕された。
「作り込みが甘いんじゃないか?」
「耳の痛い話ですね! 一撃当たっただけで死にそうですよ!」
「よく言うぜ! 一定の距離を詰めないように考えてるだろ!」
氷剣の破壊された育美は氷を散弾にして射出した。加えて真空の刃を時間差で放ち確実に当てる。
「氷を防いだ直後に真空の刃か。確かに頭が回るみたいだが……効かねぇよ!」
ATTACK RIDE BLAST!
「対応を間違えた!?」
ディケイドの弾丸は直線ではなくそれぞれが異なる軌道で放たれる為に、育美は氷壁を展開するも回避出来ずそのほとんどが直撃した。
「聞いてたよりも弱いな。転生特典は使わないのか? 急所は外してある。使うなら使えよ!」
「遠慮しますよ。それと……油断してますね!」
「ッ! そういう事か!」
優斗は
「うぐ……確かに油断した。だがそういう事なら!」
「あっ……降参します。このまま戦えば私の負けです」
優斗はクウガのカードがを取り出した。しかしその動作を見た育美は
「…………ここからが本番じゃないの?」
「あ〜……多分全力の一撃が全然効いてないから諦めたんじゃないですか? 多分このまま続けば転生特典を使わざるを得ないって事で」
「正解。じゃあまずは私の生い立ちですが生まれは日本ですが、
「…………え?」
「馬鹿なのか?」
「事情はわからないけどコイツが馬鹿なのはわかる。で、多分その転生特典ってのでその場を切り抜けたって事だよね?」
「…………現状判明してる情報から導き出せる解答は100点ですね。それじゃあ語りましょう……
続く育美の言葉を一同は注意深く聞くことになる。
正面から殴り合えば紙耐久の育美は3発で沈みます。なので次回は新兵器をご紹介します!
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