(完結)転生ですか?え?民度がアメコミ並みの世界?ヴィランエディション!   作:カニバルキャンディー

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大分反省しております。
今回は怒られても文句は言えません


愛より寂しい呪いを教えて

「彼女は異常ですよ、それもとびっきりの!精神異常者という枠組みを外れている、未成年で歴史に残るレベルでの殺人…数多くの死刑囚を見てきましたが私は初めてですよ…この建物に入った瞬間防衛装置が作動したのは…」

 

 マジックミラー越しにオールマイトと白衣を着た刑務官は見つめる、病的なほど真っ白な清潔そのものな尋問室、その中で異質を放つものがある、部屋の四隅に取り付けられているガトリングが鎮座しているのだ。

その真ん中で拘束具を付けられ状態で紅音は椅子に座る、彼女一人の為に用意された特別な城だ、変なことをしたら撃つのではない、何かを考えた瞬間に発射される

指を動かそうとした瞬間、背中がかゆいと思った瞬間、動悸が僅かに上振れた瞬間、アドレナリンが僅かに出た瞬間、なんてことない瞬間ですら命の危機がある。

 

だが、その機能は今は使われていない、単純な事である

7.62mmではこの少女は死なないのだ、個性で蹴り飛ばし、躱し、入ってきた刑務官を皆殺しにしたのだッ!恐ろしくも美しい早業で解体してしまったのだッ!

両手は拘束具で固定されていたのにもかかわらずだ、その様子はふてぶてしくそして退屈そうだったと言う。

 

暇そうにブラブラと足を揺らしていると1人のヒーローが入ってくる

 

「こんばんは、オールマイト」

「こんにちはだよ、時飛少女、君には聞かなければならないことが山ほどある」

「そうでしょうね、さて…何から聞きたい?スリーサイズ?それとも性感帯?」

 

「それはまた今度、今回知りたいのは…ヴィラン連合の動向だ、君たちは何をしようとしている?」

 

「Oh…違うでしょ?アナタが知りたいのは…」

「オール・フォー・ワン」

「彼がなぜ、簡単に捕まって、そしてまだこの刑務所内にいるか、そして私が簡単に入ってきた…何か企んでるとしか思えないわよねぇ?」

 

「…その通りだ…私は知りたい、オール・フォー・ワンのことを」

 

「いいよ?耳貸して?大丈夫、噛みついたりしないわ、ほら拘束されてるし個性も使えない変な事したら鏡の裏から魔女が来ちゃうし」

「私は殺しに来たの…あのクソったれの魔王様を、年寄りは若者に道を譲らないとねぇ…オールマイト…貴方は5分…いや20秒でいい、目をつむってるうちに貴方の悩み事は全部なくなるわ」

 

オールマイトの背中に僅かながら冷や汗が滴る

アクマのように彼女は微笑んだ

 

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「この子に必要なのは監獄ではなく適切な治療と病院です!」

年若い青年が机を叩き紅音の資料が宙にばらける

 

 彼が紅音の担当になった 佐那 康(さな やすし)いくら死刑囚と言っても彼女は未成年人権というものが存在する。

紅音が起こした事件の担当、及びに彼女が自殺しないか健康的に裁かれてくれるか等、対応をする、ある程度のラインを超えると犯罪者もVIPな扱いになる

法律的に殺さないと市民が納得しないのだ

 

「見たでしょう!彼女の生い立ちを!なるべくした悪人!不思議の国のチャシャ猫!死の時間案内人!様々な二つ名を持っている彼女!だが!だが!」

あんまりじゃないか…とポツリ言葉を漏らす。

紅音自身は一昨日の晩飯ぐらい気にしてはいないが、彼女の過去は割と悲惨である。

 

「佐那お前は死刑囚に入れ込み過ぎる、アイツがやったことを知っているか?ありとあらゆる犯罪をやったんだぞ!お前の親しい人を殺すかもしれない!何を寝ぼけたこと言っているんだ!アイツが存在しているだけで市民は夜も眠れないッ!」

「そんなのこの世界だといくらでもあるじゃないですか!ヴィラン共が跋扈して!善人が死ぬ!なら!なら!間違って地獄に落ちてしまった彼女に罪の意識を芽生えさせては駄目なんですか!?」

 

 2人の男が胸ぐらをつかみあいながら睨みあう、そのうちどちらともなく放し、勝手にしろ!と罵声を貰い1人が出ていく

残された男の行動は早かった、素早く経歴を調べなおし、適切な心の治療とそのための機材を用意していく。

 

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day1

 

 今日から日記をつけていこうと思う

まず彼女に必要なものは罪の意識と社会的知識だ、産まれは孤児、育ちはスラムのようなものまともな知能や情緒があると思う方が間違っている

…正直彼女は死刑を待つ身だ、罪の意識を覚えさせる方が残酷かもしれない、だがそれに耐えて欲しい、それが罰になる

 

day2

 

 今日は彼女と直接話した、驚いたのはまともな会話が成り立ったということだ、資料によると彼女は日常的に戦闘中に支離滅裂な言動を繰り返していたそうだ

それはまるで自分を漫画やドラマの世界の住人だと、おそらく壊れてしまった心を守るためだろう、精神異常者にはたまになる症状だ

 

day3

 

 今日は彼女に命を助けられてしまった、経緯は本来なら僕には作動しないはずの防衛装置が発動してしまい僕が撃たれたのだ、恥ずかしい話だが僕の個性は虫を少し操れるだけ…身を守る手段はなかった

だが彼女が身を挺して僕を弾丸から救ってくれた…その時の表情はゾッとするほど楽しそうで…刺激的で…

 

day10

 

 少し日が飛んでしまった、少々忙しかった、だがその分研究も進んだ、彼女の個性は時間に関係することだ。

そのせいだろう…多分彼女は見た目より歳を取っている…と思う…僕は時間を操れたりしないから予想しかできないが

あの時の大人びた表情はきっとそのせいだろう…

 

day12

 今日は珍しく紅音に面会が来た、蛙吹梅雨と言う現役の雄英生だ、なんでも彼女の幼馴染らしい…申し訳ないが紅音との会話を聞かせてもらった

ここが刑務所と思えないほど朗らかな会話だ…やはり僕の仮説は間違っていなかった、紅音は雄英に落ちて…社会から見捨てられたと思い心が壊れたのだ

 

蛙吹梅雨君と話すことができた、紅音の中学時代の話や子供の頃の話…僕が想像していることより数段悲惨だ…

何とかしたい

 

day13

 

 今日は紅音に僕の身の上話をした…少し遅いかもしれないが…仲良くなるためにはお互いの事を知ることが大事だ

学生の頃から勉強漬けの僕の話なんて楽しくないだろうに…紅音は楽しそうに相槌を打ってくれたり興奮したら飲み物を進めてくれたりと甲斐甲斐しくしてくれた…

紅音の事がもっと分かった気がする

 

day15

 

 何故だろう、最近彼女…紅音の事を考えてしまう、まさか精神系の個性!?いやそんなことはない…彼女の個性は時間に関するものだ

だとしたら何なのだろう…考えたくはないが心が揺れているのか?確かに紅音は絶世の美女と呼んでもいい見た目をしているが…

 

day19

 

 今日は!今日は!すごいことが起きた!イレイザーヘッドの監修で紅音に個性を使わせた!話は聞いていたが本当に彼女の身の丈を超える人型実態を呼び出した!

紅音はニヤリと笑うといつの間にか僕の前にいた!アレが時間を吹っ飛ばされるという感覚なのだろう!何をしたのか全く分からなかった!

 

そのあと即座にイレイザーヘッドを含めたプロヒーローに捕まってしまったが…もう少し見てみたかった、願うなら彼女と同じ時間の中に入ってみたい

 

day20

あぁ、僕はどうしようもなく彼女に引かれているらしい…命の危険があるのにもかかわらず、僕を彼女の世界に連れて行ってくれたのだ、そこではじめて紅音自身の生の身の上話をしてくれた

 

「私は孤児院でひどく扱われてね、気が付くといつもバーン!座ってるだけで何もしてないのに殴られるのよ?バーン!ってね」

いつもの快活そうな顔ではなく泣きそうな、年相応な子供のような表情で語る彼女…

 

紅音に何かをしてあげたい僕ができる何かを

 

day25

 今日、紅音に囁かれた、自分がなぜ入って来たか あのオール・フォー・ワンを殺しに来たという…だが今は僕と一緒に外の世界を歩きたいと

どうしても胸が高まった!だがそのためには本来の目的であるオール・フォー・ワンの首を持って帰らないといけないという…

僕は協力しよう、愛の為にこの命を使いたい

 

day30

 紅音を独房から出すのは簡単だ、拘束具を少し緩めればいいだけだ、問題は逃走手段…これは日に3回来る食料ヘリを使う、僕が対応して時間を稼ぐ、だが10分が限界だろう

それを伝えると心からほっとしたように微笑んだ

 

決行は明日!!

 

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 あ~マジで暇だった!!来るのは初心な研究員だけだし…これなら正面からぶち抜いた方が早かったかなぁ…

まぁいいや!会話するだけでも楽しかったし。たまには一般人と会話しないと頭おかしくなっちゃうよ

 

「紅音今から拘束具を緩める、言った通りヘリを足止めできるのは10分までだから…なるべく急いでくれ」

「ん、ありがとう、大丈夫よ?すぐに終わるわ」

 

 彼が出て行き数分後…行動開始!

拘束具を力任せに引きちぎる…瞬間爆音の警報が鳴り、紅音の独房が爆炎と爆風に包まれる、ここは監獄であると同時に処刑場なのだッ!

爆風の中0.5秒で強化された扉をぶち抜き0.2秒で時間を消し飛ばし爆風を回避するッ!

 

「あっぶねぇ!!私対策として最高クラスだぞ!?壁が一撃で抜けなかったその時点で死んでた!」

 

 髪の毛や体を焦がしながらスタンドを纏わせた状態で廊下を全速力で走る!

途中で看守が現れるが私の敵ではない!今は楽しむより急いでんの!

 

 数分走って目的の監獄にたどり着く、いうなれば魔王の城なら私は魔王を退治しに来た勇者かな?

扉を力づくでこじ開け蹴り抜き、中に入る

 

「Here’s Johnny!」

「やぁ…紅音助けに来てくれたのかい?死柄木は元気かな?」

「HAHAHA!!今お前は相当焦ってるだろ、個性は私相手には使えない、助けも来ない、死ぬ瞬間の最後っ屁?やってみな0.5秒先を見てやるよ」

 

 頬を吊り上げいつものように、猫のように笑う、オール・フォー・ワンの存在しない目玉から何かを幻視するッ!

彼は今最高に焦っているッ!このままオールマイトどころか後継者でもましてや血縁者ですらないッ!

一週間後にはゴミ箱に転がっていてもおかしくない!そんなゴミが!なぜ僕の命を脅かしていいと思っているんだ!!

 

「何緊張してんの?慣れたもんでしょ?あ!じゃあ緊張ほぐすためにマジック見せてあげるよ!」

爆風で飛んだのか足元にあったガラスを拾いクルクルと手の中で弄ぶ

 

「消失マジックだ、お前は主人公でも何でもないんだぜ?それに死柄木の邪魔なんだ、じゃ!尺も押してるから悲鳴よろしく」

「あぁぁぁああ!!!クソがァァァァァァ!!まだ!まだ何も成し遂げてないンダァァァァ!!お前みたいなクソ女にィィィ!!」

 

 ガラスを頭に突き立て顎まで割る、オール・フォー・ワンが痛みでショック死した瞬間彼が残した個性が発動する

体から無数の触手が溢れだす、毒に塗れ酸性を帯びている、掠っただけで苦しみながら絶命する恐ろしい個性、だがその光景は紅音に取っては退屈な光景0.5秒前に見たからだ

 

即座にキング・クリムゾンを使い躱して引きちぎるッ!

 

「アハはハはハハ!!呆気ねぇなぁ!!魔王様よォ!!悪魔の方が強かっタのかァ!?」

 

 血まみれの中爆笑しながら踊りながら歩く

楽しそうに愉しそうに泣きそうにそれでも頬を吊り上げ、地獄を出ていく。

 

世界を裏と表から震撼させた巨悪はいとも簡単に少女に殺された。

 

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「もう少しだけ待ってくれ!離陸許可が出ないんだ!」

「だ、脱獄騒ぎだろ!?早く出させてくれ!」

 

「にゃはは!ごめんねお待たせ、もう離陸してもいいよ」

いつの間にか赤い髪と同じような真っ赤な格好をした紅音がヘリコプターに乗り込んでいた

血が服やズボンの裾からどす黒い液体を滴らせる

 

「紅音、成功したんだね!」

「そ、大変だったんだから」

 

くすっと笑ってバイバイと手を振る

 

「私みたいなのに捕まっちゃだめよ?今ならまだ私に脅されてたっていいわけができる」

「いやだ!僕は…僕は君と一緒にいたいんだ!」

「んじゃ、これでついてこれないだろ、仏の顔も三度までというけど悪魔の顔は二回までだ」

 

 へリコプターのパイロットから奪った銃を構え即座に発砲、腹に一発

血を流しながら地面に倒れ込むのを見届ける、まぁ、最悪死にはしないかな?死ぬほど痛いだけだろう、殺さないなんて私も甘いにゃぁ

 

「このまま心臓でお手玉されるか飛んで子供に最高の悪人をのせたって自慢できるかどっちがいい?」

「女王様!喜んで!!!」

 

 私物だろうか近くに置いてあった煙草を貰い火をつける…一ヵ月ぶりの煙だにゃ!不味い!だがそれがいい!

一時間ほど空の旅を楽しんでいると突如ヘリに衝撃ッ!

 

 急いで外を見ると爆炎を纏わせたエンデヴァーが隣を飛んでいる!

無茶しやがるなこいつ!一応民間人乗ってるんだぞ!?いや違うな!見えないだけで飛ぶ個性モチどっかにいるな!多分ホークス!にゃろうこっちのスパイなんだからちょっとは手加減しろっての!

あかねは空中戦じゃ分が悪すぎるでしょ…!

 

「と言う訳で空中戦やります、落ちながら戦ってやるぜ!」

 

 ドアを開けて高層ビルよりなお高い場所からパラシュート無しで飛び降りる

体を小さくしてクルクル回転しながら落下!爆炎に体を少し焦がしながら前を見る

 

「貴様!脱獄したな!元の部屋に戻してやるぞ!時飛紅音!!」

「絶対嫌だね!!お前ら動きが早いんだよ!行くぞおい!」

 

 ヘリの瓦礫を足場にしてエンデヴァーに接近しつつかかと落としッ!

だが相手は3次元的に空中を移動できる、点と点の攻撃は簡単に避けられる!だけど知ってんだよ!

即座に懐から奪った銃を引き抜くッ!

 

「ヘルスパイダーッ!!」

 

「空中でそれは悪手だぜ!」

 

 手に持ってた銃が焼き切られその瞬間大袈裟に仰け反って炎の線を避ける!

あと二秒もしたら地面に激突するなコレ!!ヒュー!高層ビルが見えてきた!時間飛ばしてる暇はないな!飛ばしてる間に激突するわ!一か八か!私そういうの大好き!!

 

そこそこ大きめの破片を空中で拾い全力で高層ビルの壁に突き立てるッ!!

 

「AAA!!HAHAHAHA!!」

 

 ガリガリと壁と命を削りながら延命処置をとるッ!

時速75.6Km、分かりやすく言えば競走馬のラストスパートが45秒続くのだッ!

気が狂っていても生身の肉体ボロボロになるのは必須ッ!

 

「あぁ!うっぐがぁぁ!はぁ…!はぁ…!あぁくそ!これで奇跡体験ハッピーハッピーで終わらないのがヴィランの辛い所だっての!」

全身から血を巻き散らし、血を吐き出して近くのマンホールをスタンドでぶち抜き転がり込むように地下に落ちる

 

その場所にエンデヴァーが降り立ち紅音が降りて行った地下を見つめる

「…ヴィランながら天晴だな、まるでゴキブリ並みの生命力だ、次は丸めた新聞紙を持って来よう」

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

「あぁぁあぁあ…死にそう…ひっさしぶりに命かけたわ…」

ここは地下にある多分点検用の管理室、救急キットで傷口を縫って抗生物質を飲み干す。これで応急処置は終了…きっちぃ…

 

とりあえずここ何処よ?東京?愛知?大阪じゃなさそうだな…まぁいいや…もう少し地下に潜伏して傷を癒したら死柄木の所に帰るか…

 

────────────────────────────────────────

 

「んで!1ヶ月ぐらいたったけどどんな感じ?」

「久しぶりですね、紅音ちゃん?捕まって投獄されたって聞きましたけど?」

「脱獄してきた」

 

 横ピースしながらトガちゃんに振り向く

目の前ではギガントマキアと割とちゃんと戦えてる、いやむしろ圧倒してないか?死柄木…こいつ結構強くなってない?私相手はまだ無理だけどにゃ!

 

「これって手助けしてきた方がいい?いい加減死柄木と喋りたいし」

「おい!いくら紅音でもそれは無理なんじゃないのか!?」

「黙って見てなトカゲちゃん」

 

 トカゲは駄目だ!の声を後ろで聞きながらスタンドを足に纏わせ前方に飛ぶ

目の前に迫るのはバカデカい木偶の坊ッ!死柄木の横をすり抜け顔面を殴りぬけるッ!

拳が当たった瞬間巨体が宙に飛ぶッ!

 

「あぁ…?紅音か、良い所に来た手ェ貸せ」

「残念一発だけじゃ、病み上がりだからにゃ」

 

 手をぶらぶらと降ってくるりと回転しながら岩場に着地、欠伸をして頭を搔く

ちょっと話せたし1回寝るか…眠い…ふと正面を見ると木偶の坊が眠っていた…はて?一発でダウン?

 

「コイツは一定の周期で寝るんだ、お前がぶん殴った瞬間がちょうどいい感じに重なったってとこだ」

ほ~んなんか変な感じ…どうでもいいけど、てか認めさせてないじゃん!

こちとら命の危機感じてたのに…うりうり~

 

「頬突くな鬱陶しい、お前はお前で何してたんだよ」

「ん?滅茶苦茶大イベントやって来たんだぞ?なんとそれは!!『ぶぅううう』

 

「おい誰だ屁したやつ…私の重大イベントだぞ?」

「俺だ俺!誰だそれ!あれ?義爛からだ」

 

「俺が何回かけても繋がらなかったのに!!損害保険あるか聞いとけ!!」

 

え?トゥワイスの着信屁の音なの?ちょっと頭おかしいんじゃないの?

 

「アイツは俺を連合に紹介した後も心配してくれてるんだ。とてもいい奴だ…てめェ!!何でMr.コンプレスの電話出ねェ!最低だなてめェ!」

 

電話に出たのは義爛ではなくボイチェンの声だった…これは多分攫われたな?

 

 トゥワイスが別のスマホを取り出してニュースをチェックする

私たちが現れた場所にオーバーホールの指が置かれてるという事件が多発しているらしい、おいおい、私ほど厳重じゃないにしろ捕まってたんだろ?その指を簡単に持ってきてばら撒けるとか…こいつら何もんだ?

 

「自己紹介が遅れたね、私は異能解放軍最高指導者、リ・デストロだ」

「ちっ…ヤクザの次は解放軍かよ。レトロブームでも来てんのか?なんだか最近本が売れてんだっけ?あんまり流行に流されんなよ?逆らった方が楽しいぞ」

「違うよ、流行を作った側だ」

 

 異能解放軍?なんだっけ…私のデータにはないぞ…?いや、あるわ!思い出した!なんか一昔前に暴れ回った組織だった気がする!

んで?案の定話を聞いてみたら義爛の奴がこいつらに攫われていた!まさかの逃げ遅れ!裏のブローカーだから逃げ足は滅茶苦茶早いんだがそれすらも超えるレベルのって事か

 

どんだけデカい組織だこいつら?

 

「聞いてくれ。まず彼は解放しない。一応人質さ。君たちは結束が固いと聞いている、彼は立派だよ~仕事に対する意識が高い。常に警察・ヒーローの目を警戒し、闇に身を潜めてきたのだろうね」

 

 こいつらがやったのは拷問、指を弾き、皮膚を削り精神を抉る。逃げるのも無駄、何代にも渡り渡り渡り!力を貯めてきた無意味に!その先に天命があると信じてッ!

 

「潜伏解放戦士11万6516人!すでに決起の準備はできているッ!」

「は、はったりだろ!?」

 

「新潟か~ずいぶん山奥にいるんだね~もう遅いんだよッ!衛星カメラで君たちをロックした。どこに行こうと居場所は筒抜け、悪名高きヴィラン連合、エンデヴァー、ホークス、エッジショット、ミルコにクラスト。通報すれば総力を上げて君らを包囲するだろう」

 

「何か一つ忘れてない?私が皆殺しにすればいい、後先考えなかったら余裕さ!」

 

「やめろ紅音、予告アリとは優しいねぇどうしたいんだ、おまえら?」

ボイチェン越しでもわかる自信に満ち溢れた声、強大な組織のボスだという自負

 

「解放の先導者はデストロでなければならない」

それは絶対的な自負

 

「君たちは名を上げ過ぎた」

敵ですらない、邪魔なゴミを捨てるだけの感覚に似ている

 

「我々の手で潰し、解放軍再臨の狼煙とする、指はその宣誓。まどろっこしい駆け引きなど必要ない。戦おう!異能を解放してこれからすぐ!一時間以内に愛知は泥花市へ来るといい」

「来れば義爛は解放しよう!そして選ぶといい!私たちと戦って潰えるか、ヒーローに捕まり潰えるか、死柄木弔!!」

 

 

我々ヴィラン連合に対して異能解放軍は手袋を顔面に叩きつけたのだ

 




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