【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ with リ・イマジネーションズ 作:波音四季
さて今回は、レイラとエンヴィーの第2ラウンドが決着!最後までご覧ください。
ガンプラウォーズ モード:1on1 ステージ:ア・バオア・クー
エンヴィーとレイラの2度目のバトル、戦況はレイラに傾いていた。レッドシスティルの高機動にジェラシーフラッグは着いて行くことが出来ず、さらにデストロイガンダムから移植した陽電子リフレクターを用いた体当たり攻撃に翻弄されていた。
エンヴィー「何というスピード…妬ましい…!」
レイラ「やはり所詮はフラッグだな。システィルのスピードには追いつけないだろ」
クシャトリアをベースとし、全身にGE製強化ブースターを装備したレッドシスティル。正面からの攻撃はリフレクターが遮断、後方に付かれても持ち前の機動力がドッグファイトを許さない。スピードに特化したジェラシーフラッグといえど、それを上回るスピードと乏しい火力ではレッドシスティルのリフレクターを破ることは出来ない。だがそれは、エンヴィーが「人間」であった場合の話だ。
エンヴィー「調子に乗るなよ!人間風情が!」
フラッグは両腕にディフェンスロッドを構える。突っ込んできたレッドシスティルを受けとめる。
レイラ「受け止めた!?」
エンヴィー「どんなに速くとも、所詮は人の作った機体。無呪羅の力で産み出したジェラシーフラッグには勝てない!」
その瞬間、フラッグが大きく仰け反る。
エンヴィー「な、ん!?」
レッドシスティルの手に装備されたGE製パワーフィストによる攻撃だ。打撃でダメージを与えた後、油圧シリンダーによって2度目の打撃を行う武器だ。その攻撃を受け、フラッグの装甲の一部が砕け散る。
レイラ「その人間風情に愛機を壊される気分はどうだい?」
エンヴィー「っ…!」
レイラ「聞くところによると、君等は生まれてからまだ日が浅いそうじゃないか」
エンヴィー「それがどうした?」
レイラ「確かに僕の150年という人生は、神に等しい君等からすれば、大したことないだろう。だが、僕はその人生の中で多くの経験をしてきた。楽しい事、辛い事、嬉しい事、悲しい事、愛しい事、苦しい事、死に直面したことだって何回もある。君等とは潜って来た修羅場の数が違うんだよ!!」
レッドシスティルが追撃を仕掛ける。フラッグはそれを回避すると、変形して離脱をはかる。
エンヴィー「経験だと!?そんなものが何の役に立つ!?何度も言うように、貴様は『人間』でわたしは『無呪羅』、天地がひっくり返ってもわたしには勝てん!」
レイラ「エンヴィー、君は勘違いしている。確かに君は強い。でも、その強さは『無呪羅』の力によってもたらされた強さだ。君自身の真の強さではない!」
エンヴィー「何?」
レイラ「君は他者の強さを妬んでも、その強さを自分の物にしようとしていない。それは、君が強さを手に入れても、また別の強さを妬ましく感じてしまうからだろ?君は自分の嫉妬の感情を言い訳にして進歩しようとしていない!無呪羅だろうが、神羅だろうが、自分の足で歩まなければ、真の強さを手に入れることなんてできないんだよ!」
エンヴィー「黙れ!黙れ黙れ黙れぇ!!人間の分際で!貴様にわたしの何が分かる!?偉そうに高説を垂れるなぁ!!」
レイラ「分かるわけないだろ!僕は君じゃないんだ!自分の事くらい自分で考えろ!」
フラッグのジェラシーストライカーから放たれた光弾を回避すると、再び鉄拳を叩き込む。
エンヴィー「何故だ!?何故ここまで追い込まれる!?前は互角だったのに!?」
レイラ「命ある者は常に前に進んでいる!昨日までのデータなど当てにするな!」
レッドシスティルが加速し、体当たりの体勢に入る。
エンヴィー「進歩だと?前に進むだと?妬ましい…そんな風に考えることが出来る貴様が妬ましい…自らの意志で前に進もうとする貴様が妬ましい!だが、いくら進もうが無駄なんだよ!!」
ジェラシーフラッグが手を翳し、レッドシスティルの進路上に魔法陣を展開する。
レイラ(来る!)
―FORMAT―
衝撃波がレッドシスティルの動きを封じ、赤い光が機体を包み込む。光が止むと、そこには鮮やかな赤色を失い、緑や黒などの統一感のない機体が残っていた。
エンヴィー「どうだ!そいつも仮組みに戻してやったぞ!」
レイラ「…フッ」
エンヴィー「っ!?な、何が可笑しい!」
レイラ「同じ手を2度も3度も食らうか。『FORMAT』は既に攻略済みだ!キャリーブースター!」
どこからともなく現れたGE製キャリーブースターが背負っているアフターバーナーを切り離す。以前にガナハ・エレクトロニクスは発売した『アフターバーナーブレード』だ。レッドシスティルのバックパックに接続され、さらにキャリーブースターも分裂して機体各所に接続される。バックパックキャリーブースターは武器を運ぶだけのバックパックキャリーフライヤーと異なり、それ自身も機体に接続して後付けのブースターとすることが出来るのだ。
レイラ「レッドシスティル、高機動モード!」
レッドシスティル(高機動装備)
レッドシスティルにアフターバーナーブレードとバックパックキャリーブースターを装備した姿。エンヴィーのフォーマットによってレッドシスティルを仮組みにされた時の為の二の矢であり、低下した機動力を補うことを目的としている。なお、通常状態で装着すると、レイラでも扱いきれないスピードを出せるようになる。
仮組みに戻されながらも、高機動モードとなったレッドシスティルは再び体当たり攻撃を敢行する。
レイラ「うおおお!思いの外速い!」
エンヴィー「さ、さっきよりも速いだと!?そんな状態で動き回ったら空中分解するのがオチだぞ!」
レイラ「ならその前に、君を倒す!」
アフターバーナーが変形し、大型のビームサーベルが展開される。その姿はさながら翼を広げた鳥のようだ。
エンヴィー「ぐっ!」
フラッグは回避を試みるも、レッドシスティルがサーベルを振るったことで右足が切断される。
エンヴィー「この程度で『FORMAT』を攻略したと思うなよ!!」
―FORMAT―
フラッグは再び魔法陣を展開し、赤い光を放出する。アフターバーナーブレードとキャリーブースターも素組み状態に戻され、スピードがガタ落ちしてしまう。
レイラ「システィルはもう限界か」
エンヴィー「ここまでだ!」
エンヴィーはジェラシーストライカーの出力を上げ、狙いを定める。
レイラ「システィル、ここまでよく頑張ってくれた。ありがとう」
エンヴィー「消えろォ!」
ジェラシーストライカーから放たれた閃光がレッドシスティルに向かう。そして…
―ドガァァァァァン!!―
フブキ「レイラくん!」
アズキ「そんな!」
玲二「……」
グリード「ふん…」
エンヴィー「ハァ、ハァ、これで分かっただろう?唯の人間が、我々無呪羅に勝つことなど―バキュゥゥゥン!―っ!?」
突如、爆煙の中からビームが飛び出し、フラッグの肩を掠める。
エンヴィー「なんだ!?」
爆煙が晴れるとそこには、白いV字アンテナ、スリットの付いたマスク、黄色いツインアイのトリコロールカラーの機体がビームライフルを構えている。
エンヴィー「が、ガンダムだと!?」
おかゆ「レッドシスティルの中からガンダムが!?」
フブキ「しかもあのガンダム、機体のあちこちに細かいデティールが入ってるよ」
アズキ「でも、フォーマットを受けたら、また…」
玲二「いや、アレは…」
レイラ「すまない、システィル。また必ず蘇らせる。復讐ではなく、楽しむために。さぁ、君の出番だ。飛べ!ガンダム!!」
RGガンダムVer2.0はビームサーベルを引き抜いてフラッグに向かう。
「RGガンダムVer2.0」
ガンダム45thという節目に登場した最新技術をこれでもかというくらいに詰め込んだ新たなRGガンダム。セミモノコック構造をイメージした最新設計の内部フレームと新構造の関節でより人間に近い動きを再現されている。外からは見えない部分にもディテールが彫刻され、最新解釈と原点回帰を融合させた外観デザインとなっている。これまでのRGが1/144サイズのMGだとしたら、このガンダムは1/144サイズのPGと言っても過言ではない。
なお、このガンプラの発売は8月となっており、まだ出回ってないのに何故レイラが所持しているのかというと、父のトムがサンプルとして貰った物のうちの1つを拝借したからである。
フラッグはガンダムのサーベルを自身のサーベルで受け止める。
エンヴィー「さっきのは外装だったのか!」
レイラ「そういうこと!今回はコイツで勝たせてもらうよ!」
ガンダムはサーベルで執拗に斬り付けるだけでなく、シールドによる打撃も織り交ぜて攻撃する。
エンヴィー「くどいぞ!何で来ようと、『FORMAT』からは逃れられない!」
―FORMAT―
三度展開された魔法陣から赤い光が放たれ、ガンダムを包み込む。だが、光の中から先ほどと何ら変わらない速度でガンダムが切り掛かってきた。
エンヴィー「なんだと!?」
ガンダムは攻撃の手を緩めない。それどころかドンドン速くなっていく。
エンヴィー「どういうことだ!?『FORMAT』を受けてなんでそこまで戦える!?」
レイラ「言っただろ、『FORMAT』は攻略したって。君にこのガンダムに込められた想いを消すことは出来ないよ!」
玲二「このガンダム…やはり素組みだ」
フブキ「素組み!?このクオリティで!?」
玲二「RGガンダムのVer2.0、どうやって手に入れたかは知らないが、まさかここまでとは」
おかゆ「最初から高いクオリティを持っているなら、素組みでも十分通用するってことか」
玲二「それだけじゃない。エンヴィーの動きが最初に比べて荒くなっている。グリード、これもしかして、『FORMAT』を使った影響か?」
グリード「貴様の想像通りだ。全くエンヴィーの奴…こんな罠に嵌められおって」
『FORMAT』はガンプラを仮組みや素組みに戻すという能力だが、これはガンプラその物の時間を逆行させるという、謂わば巻き戻しを行っている状態だ。神羅や無呪羅であっても時間操作という自然の摂理に反する行為は自らの体力を大きく消耗する。ましてやエンヴィーはそれを3回も使っている。その疲労は計り知れない。
エンヴィー『貴様ぁ!わたしを嵌めたなぁ!!』
レイラ『おぉ、怖い怖い!嵌められる方が悪いんだよ!』
レイラは神羅フレアに聞いて、『FORMAT』が使用者の体力を消耗する禁断の力という事を知っていた。『FORMAT』を使わせるためにエンヴィーに話しかけていたのだ。ここまで上手くいくとはレイラ自身も思っていなかったが。
アズキ「これってひょっとしたら本当に勝てるかも?」
グリード「果たしてそうかな?」
玲二「どういうことだ?」
グリード「どれだけ策を講じようと、『人』と『無呪羅』の差を埋めることは出来んということだ」
レイラは一旦距離を取ると汗を拭う。少しずつではあるがフラッグにダメージを与え、エンヴィーに『FORMAT』を使わせて体力を消耗させ、間違いなくこちらが追い込んでいるはずだった。だが、一向に決定打を繰り出すことが出来なかった。
レイラ「これが『人』と『無呪羅』の差か…。この差を埋めない限り、僕がエンヴィーに勝つことは出来ない」
エンヴィー「ゼェ、ゼェ、そうだ!わたしをここまで愚弄したことは、褒めてやる。だが!貴様は勝てない!絶対に!」
レイラ「…いいや、方法はある」
エンヴィー「あり得ん!我々と対等に戦えるのは、同じ無呪羅かあの妬ましい神羅族だけだ!」
レイラ「それがあり得るのさ。君を倒すための、たった1つのシンプルな方法」
レイラはポケットからピンバッジを取り出して服の左胸に装着する。そして目を閉じ、心を落ち着かせる。
レイラ「神羅の力よ、最後の願いだ。その力の全てを、僕に宿せ!」
ピンバッジが光り輝き、筐体内が光で満たされる。
レイラ「ぐっ!ガァッ!ぐあああああああああああ!!!!」
膨大な量のナニカがレイラの中に流れ込む。体の内側から圧し潰されそうになり、レイラは絶叫する。
エンヴィー「馬鹿な!私を倒すために、自らの身に神羅の力を宿すだと!?」
レイラ「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」
エンヴィー「愚か…実に愚か…!唯の人間が神羅の力に耐えられるものか。そのまま圧し潰されてしまえ!」
玲二「レイラ!」
膨大な神羅の力を感じ取った玲二は、レイラが何をしようとしているのかすぐに理解した。強制停止させようとスイッチに手を伸ばす。
「トマレ」
だが、指がスイッチに届く直前で止まってしまう。
フブキ「な、何をするんですか!?」
グリード「邪魔はさせん。そこで見ていろ」
玲二「ふざけるな!それどころじゃない!レイラが死んでしまう!」
グリード「それすらも見越してあの転生者は動いているはずだ。そうでなければ、我を立会人にしないだろう?」
玲二「っ!」
そう。レイラがグリードを立会人にしたのは、何があっても玲二に強制停止させないためでもあった。
グリード「奴とて勝算が無ければ、こんな馬鹿な真似はしないだろう。これであの転生者が死ねば、所詮はその程度だったという事だ」
玲二「……」
おかゆ「レイくん、信じよう」
玲二「おかゆ…」
玲二はレイラの「大丈夫、僕を信じて」という言葉を思い出す。
玲二「…分かった。レイラ、頑張れ!」
レイラ「グガアアアアアアアアアアアア!!!!ハァ!ハァ!アアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」
エンヴィー「……」
エンヴィーは冷ややかな目で苦しむレイラを見つめている。神の領域に踏み込もうとした愚かな人間、だがその愚かさも、無謀さも、彼女にとっては
エンヴィー「妬ましい…」
いつの間にかエンヴィーはそう呟いていた。
レイラ「ぐううううううううううう!!!!!耐えろよおおおおおおおおおお!!!!ここには!僕と!あの人が!いるんだああああああああああああ!!!!!!!!」
その瞬間、レイラの視界がホワイトアウトした。
レイラ「………………僕は、死んだのか?」
「いや、君はまだ生きてる」
突然の声に振り替える。そこ立っているのは、青い軍服に天然パーマの青年。
レイラ「貴方は…アムロ・レイ!」
目の前にいる彼は、間違いなくアムロ・レイだ。
神羅フレアによって欠損してしまったレイラの魂を補ったのは、他でもないアムロ・レイの魂であったのだ。
アムロ「この世界に生まれてからずっと君のことを見ていた。そして、君の過去もね」
レイラ「僕は、ずっと気付かなかった。こんなにも近くに貴方がいたというのに…」
アムロ「悲しむことはない。こうして出会えたんだから」
レイラ「…はい!」
アムロ「レイラ、君は分かっているのか?この力を手にすることの意味を」
レイラ「……」
アムロ「今ならまだ引き返すことは出来るぞ?」
レイラは首を横に振る。
レイラ「この先に何があるとしても、僕は逃げない!すべてに立ち向かいます!」
アムロ「それが誰かを傷つけることになってもか?」
レイラ「覚悟は、ある!」
レイラはアムロの目を真っ直ぐに見据える。
アムロ「分かった。では、僕も協力しよう」
レイラ「アムロさんが?」
アムロ「1人の魂では、耐えられない。でも、僕ら2人と、こいつがいれば」
アムロの後ろにいつの間にか巨大な何かが立っている。
レイラ「ν、ガンダム!」
アムロ「僕と一緒に飛ばされてきたらしい。シャアは見つけられなかった。きっとどこかでリ・イマジネーションとして生まれ変わろうとしているのかもな」
レイラ「νガンダムがどう役に立つんですか?」
アムロ「こいつにはサイコフレームがある。人の意思を力に変えるサイコフレームなら、膨大な神羅の力にも耐えられるはずだ」
その言葉に、レイラは力強くうなずく。
レイラ「やりましょう!アムロさん!」
アムロ「あぁ!いこう、レイラ!」
2人はお互いの手をしっかりと握り締める。そして、光に包まれた。
フラッグは起動停止したガンダムにジェラシーストライカーを向ける。
エンヴィー「さらばだ」
光弾がガンダムに向かう。
玲二「レイラぁ!!」
フブキ「レイラくん!!」
―バシィィィン!!―
着弾する直前、振り上げられたビームサーベルが光弾を斬り払った。
エンヴィー「何!?」
フブキ「レイラくん?」
玲二がPCを操作してレイラの筐体内を映し出す。
玲二「こ、これは!」
そこには少年のレイラはおらず、20代後半くらいのスーツを着た男性が鎮座していた。
レイラ「RX-78-2ガンダム、レイラ、出る!」
ガンダムはサーベルを構えてフラッグに突っ込む。
エンヴィー「あ、あり得ない!何故貴様はまだそこにいる!?」
レイラ「決まっている。神羅の力に適合したからだ!」
エンヴィー「適合しただと!?あり得ない!あってはならない!唯の人間が神羅族になるなど!あってはならんのだあああああ!!!」
フラッグはサーベルを振り回すが、ガンダムは当たるか当たらないかというギリギリの位置で回避を行う。
レイラ「見える!」
最小限かつ内部フレームに負荷を掛けない繊細な操作を行って攻撃を回避していく。
レイラ「そこ!」
ガンダムの斬撃がフラッグの左腕を切断する。
エンヴィー「まだだぁ!!」
フラッグのサーベルがガンダムの左肩の関節を貫き、左腕が飛ばされる。
レイラ「チィッ!」
バルカンで牽制しながら距離を取るが、ジェラシーストライカーの一撃は頭部を破壊する。
レイラ「っ!まだだ!たかがメインカメラをやられただけだ!」
ガンダムはライフルを乱射しながら、フラッグを蹴り飛ばす。いつの間にかガンダムは蒼白いオーラに包まれている。フルシンクロを発動していたのだ。
ガンダムはア・バオア・クーの地表に降り立つ。一方フラッグは変形してガンダムの真上から突っ込んでくる。
エンヴィー「認めん!貴様は絶対に認めん!刺し違えてでも破壊してやる!!」
レイラ「…スキル、『ラストシューティング』!」
〇スキル「ラストシューティング」
機体の耐久値が10%以下で発動可能。ビームライフルの残弾が1になる代わりに、その1発を受けた敵機は必ず撃破される。
ガンダムはビームライフを真上に向け、フラッグに狙いを定める。
―LOCK ON―
レイラとエンヴィーが同時にトリガーを引く。互いのビームが一瞬すれ違い、そして…
―ドゴォォォォォン!!―
―WINNER Reira―
フラッグの一撃はガンダムの右半身を破壊し、ガンダムのラストシューティングはフラッグを貫いたことで撃破、この決闘はレイラの勝利に終わった。
レイラ「ふぅ~」
レイラは一呼吸入れると、筐体で両腕と頭部を破壊されて横たわっている。ガンダムに目を向ける。何の偶然か、その姿は『機動戦士ガンダム』の最終決戦で撃破されたガンダムと全く同じであった。
筐体から出てきたレイラを見た玲二たちは言葉を失った。
フブキ「レイラ…くん?」
レイラ「あぁ、レイラだ。懐かしいなぁこの服、前世の国際ガンプラ連盟にいた時の服だ」
アズキ「これ一は体どういう事?」
玲二「神羅の力を手に入れた、という事か?」
レイラ「そうだ。見た目が変わったのもそのせいだろう。ハッキリとは言えんが、大体30歳くらいの見た目か?子供の姿より全然良い!」
おかゆ「口調もレイくんに敬語だったのが、タメ口になってるね」
レイラ「口調は見た目に合わせていたのさ。実質俺の方が年上だから、差別化の為にこの姿ではこの話し方でやらせてもらうぜ」
玲二「それは構わないが…。レイラ、その力を手にすることの意味を本当に分かっているのか?」
レイラ「その言葉、あの人にも言われたよ」
玲二「あの人?誰だ?」
レイラ「その話は後にして、先にやることがある。なぁ、エンヴィー?」
筐体から出ていたエンヴィーは、肩で息をしながら妬ましそうな目付きでレイラを睨んでいる。
エンヴィー「何故なんだ…何故、神羅の力を手にして、平然としている…?」
レイラ「…『人の想いの力』とだけ言っておこうか」
エンヴィー「分からん!理解できない!あぁっ!妬ましい!妬ましい!妬ましい!」
レイラ「ま、今のお前には理解できないだろうな。グリード、この結果について、なんか文句あるか?」
グリード「…無い。転生者よ、人間ながら見事な戦いだった。口惜しいが貴様のガンプラ、今は諦めよう。だがいずれは我の物にさせてもらうぞ」
レイラ「いつでも受けて立つ。でも、これだけ言っておく。あんま人間舐めんなよ!!」
グリード「ふん。で、貴様はエンヴィーに何をさせる気だ?」
レイラはニヤリと笑うと、玲二に向き直る。
レイラ「玲二、俺達を工作ルームに転移させられるか?」
玲二「あぁ、ちょっと待て」
テストルームが神羅城内の工作ルームに変わる。レイラは机の上に置いてあった袋の中から3つの箱を取り出す。それぞれ『RGνガンダムHWS』『RGffνガンダム』のガンプラ、そして3つ目の箱を開くとボロボロのνガンダムが入っている。
レイラ「これを直せ」
エンヴィー「…は?」
レイラ「先月お前に壊されたFAPνガンダムだ。キットは手に入れてやったし、ここの工具や塗料の使用許可は貰っている」
フブキ「そうなの!?」
玲二「おい!許可はしたが、エンヴィーが使うとは聞いてないぞ!」
レイラ「上手くいくか分からなかったからな。それについてはすまなかった」
エンヴィー「無理だ。我々無呪羅は破壊を司る種族、創造することは出来ん」
レイラ「創造しろとは言ってない。直せと言ったんだ。お前のその手は何のために付いてる?手が付いてりゃ直すくらいできるだろ」
エンヴィー「それでも無理だ!やったことない!」
レイラ「玲二に聞け!」
玲二「お、俺!?」
おかゆ「いや、そこは自分でやるんじゃないの!?なんでレイくんにやらせるのさ!?」
レイラ「もう、限界、だから、だ…」
レイラの身体が光に包まれ、子供の姿に戻ると同時に床に倒れる。
玲二「レイラ!」
レイラ「…少し、疲れましたね…」
そう言い残してレイラは眠りについた。
翌日
目を覚ましたレイラはエンヴィーが修復した。FAPνガンダムを受け取ったのだが…。
「ヤスリ掛けが雑」「塗装にムラがある」「ここしっかり嵌ってない」「シールも曲がってる」「やっぱガンプラは自分の手で組まないとダメだね」
と散々な評価にエンヴィーは負のオーラを放出しそうになったが、「でも初めてにしてはよく出来てるよ」という発言で機嫌を直していた。コピー元のいろはがチョロい性格なので、エンヴィーもこう見えて結構チョロいのかもしれない。
そして、レイラは神羅の力のテレポートで自宅に戻ったのだが…。
レイラ「なんで君までついてくるんだよ?」
エンヴィー「グリードの命令だ」
レイラが眠っている間に、神羅の力を得た転生者の監視という名目でエンヴィーをレイラに付けることを提案してきた。玲二も自分の目の届かない所で、トラブルに巻き込まれたら対処できないので、「何かあったら先に玲二に報告する」という条件で承諾した。
レイラ「ふ~ん、つまり護衛ってことか」
エンヴィー「勘違いするな。貴様を破壊するのはわたしだ。わたし以外の者が破壊しないように監視するだけだ」
レイラ「そうか。で、普段はどうする気だ?」
エンヴィー「姿を消しているつもりだ。必要とあらば出てきてやる。それと我々に寝食は不要だ」
レイラ「なるほどね。…そうだ。これ君にあげるよ」
修復されたFAPνをエンヴィーに渡す。
エンヴィー「何のつもりだ?」
レイラ「自分の手で作ったガンプラなんだから、君が持っているべきだ。今度はそれで挑んできなよ。その時は、Hi-estで相手してあげるよ」
エンヴィー「…チッ、貴様のその思考回路が妬ましい」
レイラ(誉め言葉と考えれば、そんなに鬱陶しくないな)
「レイラー!ご飯よぉー!」
レイラ「はーい!うん!今日はカレーだな」
エンヴィー「カレーのいい匂い…羨ましい妬ましいぃ…」
レイラ「後で持ってきてあげるよ」
レイラは階下へ向かいながら「何か隠れてペット飼ってるみたいだ」などと考えていた。
〇安室レイラ
2つの世界を経てビルドライバーズ世界にやって来た転々生者。その一方で、魂に「アムロ・レイ」を宿すリ・イマジネーションでもある。無呪羅のエンヴィーとの戦いの中で神羅の力をその身に宿して神羅族へと昇華した。普段は小学3年生の姿だが、必要に迫られた時は30歳の姿に変わる。
というわけで、勝者はレイラ!そして、レイラも神羅族の力を得ました。とはいえ、正式な継承を行っていないので、不完全ではありますが。
次回は、ホロライトのGCPDに新メンバーがやって来た。やかましい陽彩とスミレの2人の後輩達だ。るり達に3人の実力を見せるために、ENのホロメンとバトルを行う。だが、そこに一次予選の未確認機体が出現する。