【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ with リ・イマジネーションズ   作:波音四季

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デスティニーSpecⅡとゼウスシルエットを手に入れたいが、当然のようにどこにもない。
ガンプラウォーズ的にゼウスデスティニーは使えるんだろうか?一部ステージ限定とか?あるいは、サブウェポン的な扱いになるんかな?

今回はGWDWC五回戦。そして、本作における最後のGWDWCとなります。本戦は神楽様にお任せすることになると思うので、そちらをご覧ください。


CHAPTER08 ガンダリウムキラー

10年前

大武市 大武小学校

先生「皆さん、今日は3年生のお兄さんお姉さん達が学校を案内してくれます。言う事をちゃんと聞いて、はぐれないように手を繋いでもらいましょう」

 

小学1年生達『は~い!』

 

1年生の生徒達は次々と3年生達とペアを組んでいく。

 

新(小1)(3年生か…リオナねえちゃんがよかったなぁ…)

 

そんな中、幼い日の新は顔見知りのお姉さんがいない事に不満を隠せなかった。

 

先生「新くん、ペアのお姉さんが来ましたよ」

 

担任の先生に呼ばれて教室の外に出ると、ダークブルーの髪を束ねたグリーンの瞳の少女が待っていた。

 

「あなたがペアの子ね。名前は?」

 

新「あらた…あすか あらた」

 

「あら、偶然ね。私も『あすか』って名前なの」

 

新「え?」

 

蘭(小3)「明日香 蘭よ。よろしくね、あらた君」

 

 

 

ホロプラ フードコート

蘭「それが私と新の出会いです」

 

時系列としては四回戦の前日、五日間の休息期間の最終日。ホロプラのフードコートに蘭、大和、社築、レグのガンダリウムランカー4人が集まっていた。理由は、蘭と彼女の機体の最終調整の為だ。

 

築「案外普通の出会い方だな」

 

蘭「漫画やドラマじゃあるまいし、そんな劇的な出会いなんてそうそうありませんよ」

 

レグ「でも、その出会いがあったから今日まで関係が続いてるんでしょ?」

 

蘭「いえ、それは違います。初対面がその時だったってだけで、その後は特になんにもなかったし」

 

築「じゃあ関係が続くようになった切っ掛けは何なんだ?」

 

蘭「私の実家は柔道場を経営していて、大武小の子はよく通っていたんです。初めて会って1年くらいたった頃…」

 

 

 

9年前

大武市 明日香柔道場

師範「今日はここまで!」

 

生徒達『ありがとうございました!!』

 

リオナ(小6)「は~つっかれた!」

 

蘭(小4)「先輩、お疲れ様です」

 

壁にもたれて座る銀髪の少女―幼き日のリオナに蘭は話しかける。

 

リオナ「蘭ちゃん、お疲れ~。早く帰ってシャワー浴びた~い。蘭ちゃんはいいな~。すぐそこが家でさ」

 

蘭「でも、私は帰り道に皆とお喋り出来ないから、先輩の方が羨ましいです」

 

リオナ「そうかな?…あれ?」

 

カバンを漁っていたリオナは、何かに気付いて声を上げる。

 

蘭「どうしました?」

 

リオナ「タオル忘れた!も~!汗拭こうと思ったのに!」

 

蘭「あ、私、家から取ってきますね」

 

蘭が道場を出ようとした時、見覚えのある少年が入って来た。

 

「あの、リオナ姉ちゃんいますか?」

 

リオナ「あ、あー君こっち~!」

 

「姉ちゃん、タオル忘れたでしょ?遊びに行こうとしたら、おばさんに持っていって頼まれたんだよ?」

 

リオナ「ありがと、あー君!」

 

あー君と呼ばれた少年からタオルを受け取ると、リオナは人目も憚らずギューっと抱き着く。

 

蘭「あの、先輩?」

 

リオナ「あ、ごめ~ん。紹介するね。うちの隣に住んでるあー君だよ」

 

新(小2)「名前を言ってよ。新です」

 

黒髪に紅い瞳の少年はペコリとお辞儀をする。

 

蘭「……あなた、確か去年」

 

新「え?……あ、あの時の!」

 

リオナ「何々?知り合いだった?あ!そういえば、2人とも名字が『あすか』だよね?もしかして姉弟?」

 

蘭「違います」

新「違うよ!」

 

この日を境に新はリオナに忘れ物を届けに来たり、見学をしたりと時々道場に顔を出すようになり、その度に蘭と親交を深めていった。

 

 

 

ホロプラ フードコート

蘭「そんな感じです」

 

レグ「へぇ~、凄い偶然だね」

 

蘭「新が4、5年生になる頃に大和や焔とも会って、皆で遊びに行くようになったんだっけ?」

 

大和「そうだね。お陰で僕は新に『兄ちゃん』って呼んでもらったことないんだけど」

 

蘭「それ、まだ根に持ってたの?」

 

大和は、新が小学校低学年の頃に出会ったリオナや蘭を「姉ちゃん」と呼んでいるのに対し、自分は「先輩」としか呼んでもらえないことが不満のようだ。

 

築「その後も、交流は続いたのか?」

 

蘭「いいえ。新が小学校を卒業するタイミングで風音市に引っ越すことになって」

 

 

 

5年前

蘭(中2)「そうか。風音に行くんだ」

 

新(小6)「うん。だから、姉ちゃん達とはもう会えないんだ」

 

誰もいない柔道場、2人は壁を背に座って話している。

 

リオナは高校に入る時に辞めており、リオナがいない道場に新が来ることもなくなっていた為、彼がここに来るのは実に1年ぶりだった。

 

蘭「お馬鹿」

 

新「何だよ馬鹿って!」

 

蘭「あのねぇ、大武と風音は隣り合ってるのよ?頑張れば自転車でも行ける距離なんだから、2度と会えないってわけじゃないでしょ?」

 

新「え?そうなの?」

 

蘭「そうなのって…知らずに言ってたの?」

 

新「だって、アニメだと引っ越すともう会えないって…」

 

蘭「それはメチャクチャ遠くに引っ越す場合!」

 

あまりに短絡的な考えに思わずツッコんでしまった。

 

新「な~んだ。じゃあ姉ちゃん達とはいつでも会えるんだ!」

 

蘭「でも、今までみたいに毎日は無理ね」

 

新「……」

 

希望に目を輝かせたが、蘭の一言でまたしょんぼりしてしまう。

 

蘭「あ~もう…。そんな顔するんじゃないの。毎日は無理だけど、連絡してくれればいつでも遊んであげるから」

 

新「本当?」

 

蘭「うん。本当」

 

暫くお互いに無言の時間が流れる。

 

新「姉ちゃんさ、高校はどこ行くの?」

 

蘭「え?そうね…大武高校だと思うけど?」

 

新「じゃあ、俺も高校そこ行くよ!そうすれば、姉ちゃん達とまた毎日会えるようになるだろ!」

 

蘭「…そうね。響咲先輩は無理だけど、私や大和達とは1年だけ同じ高校に通えるわ」

 

新「よおし!大武高校に行くぞ!待っててよ!蘭姉ちゃん!」

 

蘭「ふふ、楽しみに待ってるよ。新」

 

 

 

ホロプラ 喫茶店

新「そんなわけで、俺と蘭姉ちゃんは分かれたんだ」

 

蘭達がフードコートで話している頃、新は別階の喫茶店で先日出会った千燈ゆうひと駄弁っていた。

 

ゆうひ「ふ~ん。でも、結局大武高には行かなかったんでしょ?」

 

新「あぁ。風音中で新しい先輩や友達も出来たし、風音高の方が偏差値近かったし、何より制服が気に入ったからな」

 

ゆうひ「蘭さんに話とかしなかったの?」

 

新「しなかった。当時は姉ちゃん達の連絡先知らなかったし、姉ちゃん()の電話番号も忘れちゃってたし」

 

ゆうひ「じゃあ、次に会ったのは全国大会の時なんだ」

 

新「うん。去年の最終トーナメントは東京だったんだけど、姉ちゃん達と再会したのはその時なんだ」

 

 

 

1年前

東京ドーム 通路

蘭(高3)「久しぶり」

 

新(高1)「ひ、久しぶり…」

 

最終トーナメントの第一回戦が始まる少し前、約4年ぶりに2人は対面した。

 

蘭「……」

 

新「……」

 

蘭「……」

 

新「…何?」

 

沈黙に耐えられなかった新が投げかける。

 

蘭「貴方、私と最後に会った時なんて言ったか覚えてる?」

 

新「え~っと……大武高校に行く、だっけ?」

 

蘭「ちゃんと覚えていたようで何より」

 

新「あ、あのさ、別に約束を忘れてたわけじゃないよ?なんていうか、友達が風音高に行くって言ってたからっていうか、偏差値的に風音の方が入りやすかったっていうか」

 

蘭「貴方が風音高に行った理由なんて、別にどうでもいいのよ」

 

新「は?じゃあ何で怒ってるんだよ?」

 

蘭「分からない?」

 

新「分かんないよ。教えてよ」

 

蘭「ハァ…。自分で考えなさい」

 

新「はぁ!?ちょっと!」

 

「そんな事も分からんのか」と呆れたような顔で去っていく蘭を追いかけおうとするが、直後に集合のアナウンスが入り、問い詰めることは出来なかった。

 

 

 

ホロプラ 喫茶店

新「あの時は訳が分からなくて、メチャクチャ腹立った覚えがある」

 

ゆうひ「結局なんだったの?」

 

新「相談してほしかったんだよ。そうでなくても、一言言って欲しかったんだ」

 

新は自分の前に置かれたコーヒーに視線を落とす。

 

新「俺は約束を破るつもりはなかった。でも、怖かったんだ。姉ちゃんに話して、嘘つきって言われることが。バカだよな、俺。姉ちゃんがそんな事言うわけ無いのに、勝手に思い込んで、突っ走って、それで結果的に約束破って傷つけて…」

 

ゆうひ「それは、ちゃんと自分で気づけたの?」

 

新「うん。全国大会の決勝で、姉ちゃんと戦って漸く分かったんだ」

 

 

 

1年前 全国大会決勝戦

新の『デスティニーガンダムオーバーロード』と蘭の『イージスジャスティスガンダム』が青と赤の軌跡を残しながらぶつかり合う。

 

蘭「いい加減分かった?」

 

新「なんととなくだけど、分かった!」

 

互いに話しながらもビームサーベルで斬り合いを続ける。

 

新「何の相談もなく!風音高に行って、ごめん!」

 

オーバーロードが投げたフラッシュエッジをシールドとビームブレイドで弾き飛ばす。

 

新「姉ちゃんに嘘つきって言われるって勝手に思い込んで、それが怖くて何にも言わなかった。姉ちゃんが怒ってたのはそういう事だろ?」

 

蘭「やっと気付いたか」

 

イージスジャスティスの斬撃をシールドで防ぎつつ、ヴェスバーを撃って距離を取る。

 

蘭「違う高校に行くのは別にいい。3年も経てば考えも変わるだろうし。でも…それでも、一言言って欲しかった!」

 

新「姉ちゃん…」

 

蘭「何の音沙汰もないから『本当に大武高に来るんじゃないか?』と思ってワクワクしてた。でも蓋を開けてみれば、貴方が行ったのは風音高校。約束を忘れたなら仕方ないけど、もし覚えてたなら何か言って欲しかった」

 

バックパックの『アイギス』が分離し、砲撃(バスター)モードとなってスキュラを撃つ。対するオーバーロードはビーム砲で相殺する。

 

蘭「貴方が自分で決めた事をどうして私が否定するの?貴方の決めた道なら、私はそれを応援するに決まってるでしょ!」

 

新「…そうだよな。姉ちゃん、本当にごめん!」

 

蘭「いいわ。『便りがないのは元気な証拠』と思って、碌に連絡しなかった私も悪かったし。さぁ、この話はおしまい!本気でやるわよ!」

 

新「あぁ!いくぜ!」

 

オーバーロードの右掌にエネルギーが収束していく。渾身のパルマフィオキーナを叩き込むべく、イージスジャスティスへ向かった。

 

【挿絵表示】

 

 

 

ホロプラ 喫茶店

新「その後、姉ちゃんの攻撃で追い詰められかけたんだけど、焔先輩を倒した真理愛が割って入ってくれたおかげで、姉ちゃんに隙が出来て倒せたんだ」

 

ゆうひ「で、勝てたのはその時だけと?」

 

新「うん。あれ以来タイマンでは1回も勝ててない。いや、全国の時も真理愛が助けてくれたから、タイマンではないな」

 

ゆうひ「四回戦を突破したとして、五回戦は勝てそう?」

 

新「分かんない。でも、多分だけど『フェイト』じゃダメだと思う」

 

ゆうひ「なんで?あんなに強いのに?」

 

新「姉ちゃんもそれを分かってるからだよ。だから『フェイト』は対策済みだと思う。サポート武器も。だから五回戦はコイツを使う」

 

取り出したのは、白と赤で塗装されたデスティニーガンダム。

 

ゆうひ「オーバーロード?」

 

新「フェイトが出来てから優に預けてたけど、返してもらったんだ。どんな形であれ、姉ちゃんを唯一倒せたコイツならやれると思う。そして、俺は姉ちゃんを、明日香蘭を超える」

 

ゆうひ「超える?倒すんじゃなくて?」

 

新「ただ倒すだけなら、俺以外に出来る奴はいる。俺にとって明日香蘭は倒すべき敵じゃない。超えなきゃいけない壁なんだ。姉ちゃんを超えた時、俺はもっと強くなれる。そう思うから」

 

 

 

翌日 五回戦Dブロック

明日香 蘭vs飛鳥 新

 

Game Mode:1on1

Field:Standard

PlayerA:Asuka LAN

PlayerB:Asuka Arata

 

『イージスジャスティスガンダム弐式』

『機動戦士ガンダムSEED Destiny』に登場する『インフィニットジャスティスガンダム』をベースに作成した『イージスジャスティスガンダム』のカスタム機。機体色はイージスの赤色に塗装している。バックパックのファトゥムを廃して蘭がフルスクラッチしたイージスストライカー『アイギス』を装備している。

『アイギス』は状況に応じて3つの形態を使い分けることが出来、バックパック状態の高機動(ブリッツ)モード、スキュラを放てる砲撃(バスター)モード、対MS戦では『イージスガンダム』によく似た姿の決闘(デュエル)モードに変形する。『アイギス』は『Aigis』で『イージス』と同じ意味。

○スキル「インフィニット・ビームホーン」

機体の全エネルギーを頭部ビームホーンに集約する。ビームホーン以外の武装が使用不可になる代わりに、攻撃力が400%上昇する。

 

『デスティニーガンダムオーバーロードSpecⅡ』

『機動戦士ガンダムSEED Destiny』に登場した『デスティニーガンダム』の改造機。「オーバーロード」は「Over Road」で「運命(さだめ)られた道を超えて往く」という意味。長距離ビーム砲を2門に増設し、肩から前面に展開出来るようにして「レヴァテイン」という名が付けられている。エクスカリバーは背で連結して両刃大剣『 EX(エクス)カリバー』とすることが出来る。その他にも腰部ヴェスバー、足底ヒートダガーといった手を使わない武装を追加している。

本機は更にカスタムを施し、レヴァテインは1門にエクスカリバーはオミットしてアロンダイトを再装備している。

○スキル「システム『ロキ』」

ガンプラの全エネルギーをオーバーロードさせて機体スペックを無理やり極限まで高める。最大稼働時間は91秒、それを超えると機体が崩壊する。

 

戦いは熾烈を極めていた。

 

蘭「アイギス、GO!」

 

イージスジャスティスのバックパックが分離し、人型の決闘(デュエル)モードに変形すると、四肢からビームソードを出して突撃する。

 

新「うおおおおおッ!!」

 

対するオーバーロードはフラッシュエッジを投擲。アイギスは右腕と左脚のビームソードで弾き飛ばすが、その隙を突いてアロンダイトで斬りかかる。

 

―ザシュッ……バキン!―

 

アイギスを斬り捨てることは出来たが、すれ違いざまにアロンダイトと叩き折られる。さらに本体が投擲したシャイニングエッジビームブーメランがバックパックのレヴァテインを斬り裂く。

 

新「っ!」

 

即座にバックパックをパージするが、爆風に煽られ着地する。バックパックを失ったイージスジャスティスも地上に降りる。

 

新「武器がもうない。なら!」

 

オーバーロードは拳を握りファイティングポーズをとる。それに応えるようにイージスジャスティスもファイティングポーズをとる。

 

一瞬の静寂の後、オーバーロードが先に殴りかかる。

 

蘭「ふっ…セイッ!」

 

拳を躱すと、腕を掴んで背負い投げる。立ち上がって再び殴りかかるが、イージスジャスティスは足裏を相手の腹部に当てて、押し上げるように真後ろに投げる。巴投げだ。投げ飛ばされたオーバーロードは背中から地上に落ちる。

 

新「な、なんだ!?」

 

蘭が柔道をやっているとはいえ、イージスジャスティスのあまりに品やかな動きに新は思わず叫ぶ。

 

蘭「ガンプラで柔道が出来ないって誰が決めた?」

 

振り返ったイージスジャスティスは青白いオーラを全身に纏っている。

 

新「フル、シンクロ…!」

 

怜『やはり習得していたか。だが、なぜこのタイミングで?』

 

新「いつまでも使えるわけじゃないんだ!時間切れまで耐えれば!」

 

蘭「甘い!」

 

イージスジャスティスの拳撃がオーバーロードを捉える。反撃を試みるが、全て受け止められ、回脚蹴りで吹っ飛ばされる。

 

新「こ、んのっ!」

 

オーバーロードも拳を出し続けるが、上体だけで回避される。さらに突き出した腕を掴まれ、右足を内側から刈って投げられる。大内刈りという柔道の技だ。

 

 

 

四回戦前日

愛唯「フルシンクロの弱点は『感情の昂ぶり』とそれに伴う『大幅なエネルギー消費』です。逆に言えば、感情を制御出来るようになればフルシンクロもほぼ無制限に使用出来るってことです」

 

サポーターである真理愛の妹愛唯からの分析を受け取った蘭は、すぐに自分がどうすべきを理解した。

 

蘭「感情の抑制…一朝一夕に出来る事ではないわ。それなら付け焼き刃で挑むまで」

 

愛唯「でも先輩、感情を抑える方法なんて…」

 

蘭「手はある。長くはもたないだろうけど、それでも普通のフルシンクロよりは長く使えるはず」

 

 

 

新「どうなってんだ!?1分経つのにまだ続いてる!?」

 

蘭「フルシンクロは、自身の感情を増幅させ、ガンプラとのシンクロ率を引き上げることで性能を限界以上に引き上げる。反面、感情の昂ぶりによる脳へのダメージ故に長時間は使用出来ない。なら、その感情を抑えればいい」

 

新「……まさか」

 

そう。蘭はフルシンクロと同時に(SEED)を発動していたのだ。思考をクリアにし、運動神経や反射神経を飛躍的に向上させ、精神面においても冷静になる事でフルシンクロの弱点を補ったのだ。とは、これはムーナと違って*1裏技的なやり方だ。彼女ほど長くは持たないし、反動も大きいだろう。

 

蘭「なら、切れる前に倒せばいい!」

 

イージスジャスティスの投げ技がオーバーロードの耐久値を削っていく。

 

蘭「どりゃああああああああ!!!」

 

新「うわあああああああああッ!?」

 

大外刈りで大きく投げ飛ばされ、床に叩きつけられる。蘭は機体を急接近させ、スキルを発動する。

 

蘭「インフィニット・ビィィィィィム、ホォォォォォン!!!」

 

【挿絵表示】

 

 

イージスジャスティスのトサカから出現した巨大なビームホーンがオーバーロードに迫る。

 

新「姉ちゃん…アンタ…やっぱ強いや…」

 

 

でも

 

 

それでも!!

 

 

(SEED)

 

―SYSTEM “ROKI” ACTIVE―

 

両掌からビームソード『フェンリル』が出現し、ビームホーンを受け止めた。

 

蘭「っ!?」

 

新「俺は決めたんだ!アンタを超えて、もっと強くなるって!」

 

蘭「私を超える…」

 

新「こんな所で、止まってられないんだアアアアアッ!!」

 

蘭「なら!貴方がその道を進むというなら!私に勝ってみせろォォォッ!!」

 

蘭は機体に残る全エネルギーをビームホーンに送り、オーバーロードを押し込む。新もビームソードの出力を上げ、負けじと押し返す。

 

Warning!! Warning!!

 

エネルギー残量とオーバーチャージを告げる警報が鳴り響くがお構いなしにレバーを押し続ける。

 

―ピーッ!―

 

先にエネルギー切れを起こしたのは、イージスジャスティスの方だ。ビームホーンの勢いが低下したのを見逃さず、オーバーロードはビームソードを振るって振り払う。

 

―ピーッ!―

 

直後、オーバーロードのエネルギーも切れフェイズシフトダウンを起こす。

 

新「フーッ、フーッ」

 

蘭「ハァ、ハァ」

 

互いにスキルは使えず、フェイズシフトも喪失、エネルギーはもう機体を動かすくらいしかない。

 

蘭「…く、マズイ」

 

蘭のフルシンクロは限界時間となっったらしく、視界がぼやける。

 

ここまでか?…‥…否!まだ終わってない!

 

―ガン!!―

 

蘭「痛っつう…!」

 

蘭はガンプラを置く台座に頭を打ち付ける。激痛と液体が顔を伝う感覚が襲ってくる。これくらい痛い方が最後まで戦える!

 

新「うおおおおおおおおおっ!!」

 

蘭「はあああああああああっ!!」

 

互いに愛機を疾走(はし)らせる。そして…

 

 

バキィィィィィイッ!!!

 

 

オーバーロードの右ストレートとイージスジャスティスの左ストレートが交差し、互いの顔面に突き刺さった。

 

愛唯『クロスカウンター…』

 

怜『どっちが勝った?』

 

新「……」

 

蘭「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蘭「強くなったね…新」

 

イージスジャスティスが膝から崩れ落ち、床に倒れ伏すと同時に左腕と頭部が崩壊した。

 

―WINNER Asuka Arata―

 

 

『うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!』

 

新が筐体から出ると、大歓声に包まれた。

 

遂にやったのだ。自分の力で『風音最強』と謳われた明日香蘭を超えたのだ。

 

蘭の筐体を見ると、額から血を流してぐったりした蘭が運び出されようとしていた。

 

新「姉ちゃん!」

 

蘭「…」

 

蘭は残った気力を振り絞ってサムズアップをした。まるで「よくやった」という様に。その後は完全に意識を失い、担架に乗せられて愛唯に付き添われながら退場していった。

 

怜「やったな新」

 

新「あぁ…あぁ!」

 

2人はハイタッチを交わすと、歓声を浴びながら控室へと向かった。

 

その道中、美明・テラ・ぽぷら、ゆうひ、リオナの所謂「新LOVE勢」と同時にエンカウントするのだが、それはオムニバスでの話とさせていただく。

*1
本家ホロライブビルドライバーズ「EP63『最強の名』」参照




最終トーナメント進出は、飛鳥新となりました。まだレイラの五回戦が残っていますが、そっちは神楽様にお任せしているのであしからず。
しかし、『GWDWC1回戦 レグvs蘭~彼を知る者~」時点では、リ・イマジ達も結構いたのにこれだけになってしまうとは…まぁ当然と言えば当然か。


NEXT CHAPTER
四回戦ですいせいの暴走を目の当たりにした実

強さを追い求め苦悩する彼の前に

ガンプラ剣豪を名乗る人物が現れる

劣勢に立たされる中、実は自らに宿る魂と向き合う

次回『CHAPTER09 ガンプラ剣豪』
「オレが求める究極の一刀、都牟刈へと至る為に!」
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