【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ with リ・イマジネーションズ 作:波音四季
さて今回は、レイラの様子を見に来たフブキ達。だが、そこにレイラの姿はなく…。
ある時間軸 どこかの世界にて
コンビニの駐車場に停まった車の中で、サラリーマンらしき男がスマホを操作していた。
「たっくよぉ、あのアホ課長、てめぇの机の整理くらいしとけっつーの」
ブツブツと文句を言いながらSNSを確認している。
「てめぇが知らねぇ書類の場所を俺が知るわけねぇだろがよ。こっちが黙ってりゃあ、何でもかんでも押し付けやがって……チッ」
車を降りて店内へ入ると、カゴを取って菓子やジュースを放り込む。
(帰ったら、Hi-ν組みながらコラボ配信見て、明日は休みだから10時くらいまで寝て…いや、明日再販あるから8時起きだな)
ふと思い付いて、スマホでよく見る小説サイトを開く。お気に入り一覧のトップの小説を見る。
(お、更新されてんじゃ~ん)
レジで決済しながら、お気に入りの小説の最新話を開き、軽く流し読みする。
(ま~た女の子堕としてるよ、玲二……流石に魂子じゃセカイには勝てんよな……GWDWCか……こりゃあ楽しくなりそうだ……それにしても)
「あぁ、やっぱり……羨ましいなぁ」
それが彼の最期の言葉だった。
―ガッシャアアアアアン!!ドンガシャアアアン!!―
【コンビニに車が突っ込み会社員の男性が死亡 原因はアクセルとブレーキの踏み間違いか?】
現在 ビルドライバーズ世界
エデンのプラモデル保全機構「LIBRARY」で新たな敵「ALVIS」の存在を知った玲二達。彼らの狙いが「神羅の力を持つガンプラ」であると推察した玲二は、Hi-estνガンダムを持つレイラの下へフブキ達を向かわせた。
電車で江郷町に辿り着いたのは、フブキ、ミオ、ぼたん、みしろ、そして…
リシェッタ「ここが江郷町ですか。首都に近い割には普通の町ですね」
フブキの服のポケットから小さな女の子『リシェッタ』が顔を出した。*1
ミオ「今更だけど、なんでリシェッタも一緒なの?」
フブキ「私もよく分からないけど、レイくんから『一緒に連れて行ってくれ』って連絡があったんだ」
みしろ「それより皆さん、気付いてますか?」
ぼたん「うん。あたし達と同じ魔力を感じる」
電車が江郷駅に到着する少し前、突如として魔力の流れが変わったのを全員が感じ取っていた。しかもそれが神羅族特有のものである事も。
フブキ「これって、レイラくんがやったのかな?」
ミオ「あるいは他の神羅族の仕業かも?」
みしろ「レイラさんと連絡が取れなかったことも気掛かりです。よもや、やられるとは思えませんが…」
ぼたん「……あたしさ、ちょっとこの町回ってみるわ」
フブキ「え?でも…」
ぼたん「これきっと魔術結界の類だと思う。だとしたら魔術痕があるはず。このまま放置するのも危険だし、調べてみて出来そうだったら解除してみるよ」
フブキ「……分かった。でも、危なそうだったらすぐ逃げてね?」
ぼたん「分かってるって。皆は先にロンド・ベルに行ってて」
脱兎の如く走り出したぼたんの背中を見送ると、3人はレイラがいるであろうプラモショップ「ロンド・ベル」へ向かった。
ロンド・ベル
フブキとミオはレイラがHi-estνガンダムを覚醒させた時、みしろは築と共にカミュとジェイを指南した時以来の来店だ。
以前と同じく賑やかな店内だが、レイラの姿は見当たらない。その中でモニターを見つめるカミュとジェイを見つけた。
みしろ「カミュ君、ジェイ君」
カミュ「みしろさん!お久しぶりです!」
ジェイ「どうも。1年ぶりですね」
みしろ「お二人もお元気そうで、何よりです」
カミュ「また指南しに来てくれたんですか?」
みしろ「いえ、今日はレイラさんに会いに来たんです。どこにいますか?」
カミュとジェイは顔を見合わせると、困惑した表情で驚くべきことを口にした。
カミュ「レイラって誰です?」
言葉の意味が理解できず、3人はキョトンとしてしまう。
フブキ「だ、誰って…このお店で1番強い6番目のガンダリウムランカーの安室レイラ君ですよ?」
ジェイ「この店で1番強いのは星さんだぜ?それに6番目のガンダリウムランカーはレグルシュ・ライオンハートって人だろ?」
3人はもう訳が分からなくなってしまった。
結局この後、レイラと仲が良かった上原星、店員の恵真・シー、果てはブレックス准将似の店長にも話を聞いてみたが、レイラの事を覚えている者は誰一人としていなかった。
ミオ「一体これはどういう事?」
みしろ「分かりません。まるでレイラさんが初めから存在していなかったかのようです」
ぼたん「お~い!」
フブキ「ぼたんちゃん!早かったね?」
ぼたん「高速移動してきたからね。それより、このマップを見てよ」
ぼたんが広げたのは、江郷町のタウンマップだ。町を囲うように五角形が描かれている。
ぼたん「あたしの予想通り、魔術障壁があったよ。それに沿って走ると、この五角形の頂点の所に魔術痕を見つけたんだ。で、この魔術結界なんだけど、どうも記憶に干渉するタイプの物っぽいんだよ」
フブキ「記憶…なるほど、それで皆レイラくんの記憶を失ってたんだね」
ぼたん「やっぱりレイラか」
ミオ「やっぱりって?」
ぼたん「実は、魔術痕の近くにこんな物を見つけたんだ」
ぼたんがスマホで見せたのは『ユニコーンを模したAのマーク』だった。
みしろ「これは…」
ぼたん「こんな物をわざわざ残すのは、レイラ以外考えられない」
ミオ「じゃあ何?レイラ君が魔術結界を張って、町中の皆から自分の記憶を消したってコト!?」
ぼたん「それだけじゃない。恐らくだけど、この町に入ってくる人にも影響があると思う。あたし達は神羅族だから大丈夫なんだろうけど、どうしてこんな事をしたのか理由が分からない」
フブキ「過激派神羅族の罠の可能性は?」
ぼたん「低いと思う。そもそもあたし達がここに来たのは、エデンの事件で神羅ガンプラが狙われてるって分かったからでしょ?これが罠だとしたら、気付くのに時間が掛かるし、もっといい方法があるはずだよ」
みしろ「そうですね。兎も角、ここにいても仕様がありません。レイラさんの家へ行ってみませんか?何か手掛かりがあるかもしれません」
フブキ「うん。前に何かあった時の為にって住所を教えてもらってるから、皆で行ってみよう」
レイラの家に向かって歩き出した一行。その後をフードを被った黒コートの人物がつけて来ていることに気が付く者は誰もいなかった。
レイラの家
【安室】の表札がついた家の前に辿り着くと、早速インターホンを押す。程なくしてレイラの母と思しき40代くらいの女性がドアを開けた。
みしろ「突然すみません。こちらにレイラという方はいらっしゃいますでしょうか?」
「レイラ?そんな人はうちにはいませんが「ちょっと失礼」え…」
ぼたんが手を翳すと、女性は糸が切れたマリオネットのように意識を失ってしまった。
ミオ「ちょ、ぼたんちゃん!?」
ぼたん「本当は良くないけど、状況が状況だから」
一行は家の中へ入ると、レイラの母をソファーに寝かせてレイラの部屋を探し始めた。だが…。
ミオ「ねぇ!おかしいよ!レイラ君の部屋が何処にもないなんてことある!?」
みしろ「自分の部屋も消してしまったんでしょうか?」
ぼたん「……皆、2階だ」
ぼたんに促されて2階へ上がると、廊下の一面が不自然に壁になっている箇所があることに気付いた。
ぼたん「家の外観から間取りを考えると、この壁の向こうに部屋がないとおかしい。という事は、だ」
壁をペタペタと触っていたぼたんがとある場所に魔力を込めると、小窓付きのドアが現れた。
ぼたん「ほら在った。認識阻害魔法で隠してたんだよ」
ミオ「ぼたんちゃん凄い!どうして分かったの?」
ぼたん「FPSと同じですよ。あたしがレイラだったらこうすると思ったんです」
ドアを開けると、そこは絵に描いたような子供部屋だった。勉強机にベッド、棚にはレイラ作のガンプラが並べられているが、Hi-estνの姿はない。
フブキ「見てよ。机の上」
勉強机の上には、これ見よがしにスマホが置かれている。電源を点けると6桁のパスコードの入力画面が出てくる。
フブキ「何だろう?誕生日かな?」
ミオ「レイラ君の誕生日知ってるの?」
フブキ「知らない。あ、もしかしたら」
《631104》と打ち込むが弾かれる。
みしろ「何を入れたんですか?」
フブキ「アムロ・レイの誕生日。でも、違ったみたい」
ぼたん「闇雲に打ちこむのは止めましょう。きっとコードがどこかにあるはず」
机の引き出し、クローゼット、枕の下とあちこち物色するが、何もない。そして、探していないのはベッドの下だけになった。
ミオ「ん?なんだこれ?」
ミオがベッドの下から引っ張り出したのは、プラモデル用のアタッシュケースだ。留め具を外して一呼吸置く。
フブキ「開けるよ」
―ガチャ―
「くたばれ!」
フブキ「っ!?」
―ガキン!―
開かれたアタッシュケースから小さな何かが斬りかかって来たかと思うと、フブキのポケットから飛び出したリシェッタがそれを受け止めた。
「り、リシェッタ!?」
リシェッタ「…ティアーシャ?」
襲い掛かってきたのは、リシェッタとよく似たボディスーツに金髪の美少女プラモ30MSの『ティアーシャ』だ。
『30MINUTES SISTERSティアーシャ』
時間を忘れて挑む30分をコンセプトに作られた30MINUTES MISSIONの派生作品として登場した美少女プラモの第2弾。索敵能力に秀で弱点を突く一撃必殺の剣捌きを持つ。
2人は距離を取り、リシェッタがフブキを守るように構える。
ティアーシャ「どういうこと?あなた、なんで動いて?」
リシェッタ「フブキさん、ブレインは私以外のシスターを作っていませんね?」
フブキ「うん。ルミティアちゃんを作ってから美プラには手を付けてなかったはずだよ」
リシェッタ「ということは、貴女は安室レイラのティアーシャですね」
ティアーシャ「え?ブレインを知ってるの?」
数分後
ティアーシャ「じゃあ、あなた達がブレインの言ってた仲間なのね」
ミオ「そうそう!誤解が解けて良かった~!」
ティアーシャ「悪かったわ。部屋を漁る音が聞こえたから敵だと思ったの」
フブキ「それでティアーシャちゃん、レイラくんはどこに?」
ティアーシャ「分からないわ。私が目覚めてすぐ、ブレインに言われたわ」
レイラ『いいかティアーシャ。もし俺の仲間達がここに来たら、この番号を伝えてくれ。《000312》』
ぼたん「《000312》これがパスコードか」
コードを打ち込むとホーム画面に切り替わるが、写真アプリしかない。アプリを開き、一番最後つまり最新の動画を再生する。
レイラ『これを見てるってことは、玲二か佐々木ファミリーの誰かだろう。そして、俺はまだ戻ってきてないってことだ。今日、ガンプラバトルをしている最中、謎のガンプラに襲撃された。機体名は「カゲキヨ」奴は自分を代行者とか、ガンプラ剣豪とか名乗っていた。丁度その時はHi-estνを使っていたから倒すことは…いや、その後すぐ再生していたから倒せてはいないと思う。奴は去り際に「お前の神羅ガンプラを頂く」と言っていた。そこで俺は、Hi-estνを最も信頼できる人物に預け、もう1つの神羅ガンプラを使って奴を誘き寄せて倒そうと思っている。悪いけど、個人的な理由で玲二達には伝えずに行く。いつ帰れるかも分からないから、この町を魔術結界で囲って俺の記憶を消す。これを見てる人、もし力を貸してくれるなら、ロンド・ベルのガンプラウォーズの1つに認識阻害をかけておいた。その中に俺はいる。一緒に戦ってくれ』
大人レイラの映像はそこで終わった。
フブキ「カゲキヨ、やっぱりレイラくんの所にも来てたんだ」
みしろ「レイラさんは、カゲキヨを倒す為に一人で戦いに出たわけですか。しかし、Hi-estνは信頼できる人に預けたって言ってましたね?なら、何を使っているんでしょう?」
ミオ「…ねぇフブキ、そういえばあの時のトライエイジ、レイラ君が持って行ったんじゃ?」
フブキ「それだ!レイラくんは、ダークトライエイジガンダムを使ってるんだ」
『ダークトライエイジガンダム』は、今は亡き九条恭平がレイラに復讐する為に神羅フレアから渡されたガンプラだ。恭平が消滅した後は、憎悪を浄化する為にレイラの手元に残っていたのだ。
ぼたん「この動画を撮ったのが、5日前。未だに戻ってないってことは、レイラは今も戦い続けてるってことか」
ティアーシャ「そんな!ブレインが危険じゃない!すぐに助けに行かないと!」
リシェッタ「落ち着いて、ティアーシャ」
ティアーシャ「落ち着いてられないわよ!ブレインは私に、必ず帰るって言ったのよ!?でもこれじゃ、死にに行ったようなもんじゃない!」
フブキ「落ち着いて。神羅族はそう簡単には死にません。でも、レイラくんの身が危険な事に違いはなさそうです。不法侵入にはなってしまいますが、お店が閉まったら行ってみましょう」
ミオ(それにしても、レイラ君はなんで一人で行ったんだろう?個人的な理由って言ってたけど…)
深夜 ロンド・ベル
誰もいなくなった店内に侵入した一行は、ガンプラウォーズのコーナーにやって来た。以前来た時よりも拡張されており、筐体の数も増えている。だが、整然と並んだ筐体の中に不自然に空白になっている箇所がある。その部分に魔力を込めると、認識阻害魔法で隠されていた筐体が現れた。筐体は起動しており、中からは人の気配がする。
フブキ「レイラくん!レイラくーん!」
ティアーシャ「ブレイン!返事をしてブレイン!」
だが、中から応答はない。
ぼたん「こりゃ相当ヤバいかも」
4人は他の筐体に入り込むと、レイラがいると思われるステージへ向かった。
月夜の荒野
月明かりに照らされながら飛行するのは、フブキの『フブキⅨガンダム』、ミオの『ガンバレルダガー・ブラックウルフ』、ぼたんの『ヴァレルロードデュナメスSSRB』、みしろの『ガンダム氷護』の4機だ。
ティアーシャ「本当にここにブレインがいるの?」
フブキ「そのはずだけど…」
ティアーシャとリシェッタは、フブキと同じ筐体に入っている。
ぼたん「ん?レーダーに反応?前方に機影が―Warning!! Warning!!―回避!」
4機がバラバラに散開した直後、赤黒いビームが通り過ぎた。
ミオ「急に何!?」
ぼたん「なんか来る!」
前方から接近してくるのは、黒い戦闘機……否、ストライダーモードとなったダークトライエイジだ。
ぼたん「バカ
あっという間に通り過ぎたかと思うと、急上昇からの急降下でドッズライフルを乱射してくる。
氷護とデュナメス地上に逃げ、フブキⅨがマントのオート防御でダガーを守る。
フブキ「あづっ!」
ミオ「フブキ!?」
ただの一撃でマントが焼失し、その熱がフブキ本人に伝わる。
フブキ「気を付けて!Яみたいにダメージが返ってくる!」
ダークトライエイジはフブキバスターQB-9とガンバレルによる攻撃を最小限の動きで回避しながら。地上スレスレでフォートレスモードへと変形して反撃する。
―ガキン!!―
みしろ「っ!?」
みしろが気配を消し氷護で奇襲を仕掛けたが、フォートレスモードの状態で機体の一部をライガーモードのクローも変形して受け止められた。
ぼたん「離れろ!」
氷護が離れた直後、デュナメスのスナイパーライフル、ミサイル、フブキⅨとダガーの一斉攻撃が命中し、ダークトライエイジは爆炎に包まれた。
ティアーシャ「ブレイン…」
並みのガンプラなら耐える事は出来ない攻撃。
リシェッタ「やったか?」
ミオ「ちょっと!そういうこと言うと…」
ぼたん「やっべ…」
逃げられない様に上と左右、そして本体へ。
―ドゴオオオオオン!!―
みしろ「ぼたんさん!」
ティアーシャ「ブレイン!私よ!ティアーシャよ!聞こえてるでしょ?なんで攻撃してくるのよ!?」
レイラからの返答はない。再びストライダーモードとなって上空のダガーへと迫る。
ミオ「こんのーッ!」
ガンバレルを展開し、3基を囮にしつつ残りの1基で死角から狙う。だが、即座に見破られて振り向き射撃で破壊される。その時、ダークトライエイジがおもむろにドッズライフルを真上に放り投げ、ビームサーベルを引き抜く、
―ガキン!!―
みしろ「また…!」
みしろの2度目の気配遮断攻撃も完全に見切られている。だが、ダークトライエイジは氷護に抑え込まれている。
ミオ「チャンス!」
ダガーがライフルを向けた時、落ちて来たドッズライフルが頭部に接続され、頭部だけが瞬時にフォートレスモードに変形。ダガーよりも早く放たれたビームが命中し、地上に落ちていった。
フブキ「ミオ!」
さらに氷護を振り払いサーベルを捨てると、空いた手で氷護を掴む。そのままストライダーモードに変形して地上へ自由落下し、氷護を地表に叩きつけた。
フブキ「そんな…みんな…」
レイラ?「どうした?もう終わりかい?フブキちゃん」
フブキ「……あなたは、誰なんですか?」
レイラ?「俺はレイラに決まってるだろう?フブキちゃん」
フブキ「……」
レイラ?「ハハッ!て言っても信じないよね。ちょおっと経緯が複雑でさ。
フブキ「じゃああなたは、西見キョウヤ?」
レイラ?「いいや、言っただろ?俺はレイラだって。キョウヤの残留思念は、俺の心の奥底に眠っていた…いや、俺が前世で廃棄してきたとある人物への感情を引き摺りだしたんだよ」
フブキ「とある人物への感情?」
レイラ?「佐々木玲二への妬み、羨み、嫉みだよ」
フブキ「え…?」
レイラ?「フブキちゃん、あんな
フブキ「あなたは……誰?」
レイラ(AE)「俺は西見キョウヤの思念によって取り戻した
『ダークトライエイジガンダム アヴェンジャー』
『ダークトライエイジガンダム』がアルターエゴのレイラによって強化された機体。黒一色だった強化前と異なり、各所に赤いカラーリングが施されている。
ダークトライエイジの代名詞であったシックスチェンジはそのままに、一部分だけを別の形態に変形させることが可能となった。
『アヴェンジャー』は『Avenger』は「復讐者」を意味する。リベンジとの違いは「その復讐に正義がある」ということ。
フブキ「アルター、エゴ…」
レイラ(AE)「さて、そろそろ終わりにしようか」
ダークトライエイジがストライダーモードへ変わると、フブキⅨに迫る。フブキバスターQB-9をレールガンモードにして迎撃するが、銃口を向けた瞬間に回避されてしまう為迎撃にならない。
―バキン!!―
すれ違いざまに右腕だけをライガーモードに変えて、フブキバスターQB-9を持った右腕を斬り落とす。
フブキ「あぐっ!」
リシェッタ「フブキさん!」
ティアーシャ「ブレイン!もう止めて!」
だが、アルターエゴたる彼にティアーシャの声は届かない。バトルモードに戻り、アヴェンジドッズライフルを向ける。
レイラ(AE)「さようなら、フブキちゃん」
フブキⅨに迫る漆黒の光弾。マントはさっきの攻撃で焼かれてオート防御はもう出来ない。フブキは目を瞑って衝撃に備える。
―ドガアアアアアン!!―
フブキ「……あ、あれ?」
直撃したはずなのに、なんともない。恐る恐る目を開けると、目の前にフラッグがディフェンスロッドを構えて立ち塞がっている。
エンヴィー「間に合ったか」
フブキ「エンヴィー!?」
嫉妬の無呪羅エンヴィーが駆るジェラシーフラッグだ。
フブキ「ど、どうしてここに?」
エンヴィー「話は後だ。一旦ログアウトして体勢を立て直せ。他の奴らは退去させておいた。あとはお前だけだ」
フブキ「あなたはどうする気?」
エンヴィー「奴と戦う。隣町にG-ONという酒場がある。そこへ行って、レイラと対になる娘を連れて24時間以内に戻って来い。それ以上は持たん」
フブキ「レイラくんと、対に?」
エンヴィー「往け!」
次の瞬間、画面が真っ暗になった。エンヴィーによる強制ログアウトだろう。筐体を出ると、他の3人が待っていた。
フブキ「皆、無事だったんだ!」
みしろ「エンヴィーさんのお陰です。彼女は?」
フブキ「レイラ君と戦うって、まだ…」
その言葉通り、動いている筐体がある。
ぼたん「さて、なんでレイラが敵になってるのかは一旦置いといて、どうするか考えよう。接近戦もダメ、狙撃もダメ、あたし等じゃまともに相手できない」
リシェッタ「大神ミオ、以前ジェガンフェスでやったみたいに未来予測とか出来ないのですか?」
ミオ「無茶言わないでよ。あれは我那覇社長だったからギリギリ通用しただけだよ。マジのニュータイプの相手なんか無理だって」
フブキ「それなんだけど、エンヴィーが言ってたよ。隣町のG-ONっていう酒場にいるレイラくんと対になる娘を連れてこいって」
みしろ「レイラさんと対?どういう事でしょう?」
ティアーシャ「それなら、1人当てがあるわ」
フブキの肩でティアーシャが言った。
リシェッタ「知ってるんですか、ティアーシャ?」
ティアーシャ「私とブレインは僅かながら記憶を共有してるの。それによると、ブレインが最も信頼していて、最も警戒している人物がいる」
フブキ「それは?」
ティアーシャ「シア・アズナ、シャア・アズナブルのリ・イマジネーションよ」
○安室レイラ(アルターエゴ)
ダークトライエイジに宿っていた西見キョウヤの残留思念が、レイラが前世で悪性情報として廃棄した「佐々木玲二への負の感情」を引き摺りだしたことで顕現した別側面。
この状態こそが本来の彼であり、最初の転生で佐崎レイジとして生きる中で玲二への負の感情を廃棄していき、2度目の転生で純粋に玲二との戦いを望む安室レイラとなった。
本来の彼は、心の中で他者を妬み羨むことが多く、それは創作の人物に対しても例外ではなかった。もしこの状態で直接ビルドライバーズ世界に転生していたら、安室レイラとしての彼は存在することはなかっただろう。
今回と次回で回収しきれない伏線は、オムニバスで語ろうと思います。リシェッタを連れて行った理由やエンヴィーとレイラの戦いとか。
NEXT CHAPTER
アルターエゴレイラに対抗する為
時音町の酒場「G-ON」へ向かう
そこいたのは個性豊かなリ・イマジ達
果たしてシアは力を貸してくれるのか?
次回『CHAPTER13 G-ONの人々』
「彼と決着を着けたいんです」