【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ with リ・イマジネーションズ 作:波音四季
赤いガンダムも発売が決まったし、今から楽しみでしょうがない。その前に今月はサイコガンダムMk-Ⅱがあるから買わないと。
さて今回は、新と妖精騎士ランスロットことメリュジーヌがガンプラバトルで激突!新は勝利し、グランド・キャスターに会うことが出来るのか?
ホロライトシティ GWDWC本戦前日
ホテル『ユニバーサル・センチュリー』エントランス
玲二「なるほど、事情は分かった」
GWDWC本戦参加者達の様子を見に来た玲二は、怜とリオナから優を助けるために新が妖精国に行っていると聞き、考えを巡らせていた。
リオナ「支部長さん、なんとかなりませんか?」
玲二「まず大前提として、GWDWCの日程を変更することは出来ない。既にこの日の為に多くの人々が動いている。1日でも日程をずらそうものなら、批判は避けられないし、その原因が新にあると分かれば、炎上するだけじゃ済まないだろう」
リオナ「だったら、あー君の試合だけ別日に…」
玲二「それもダメだ。本戦は余程長引かない限り同日中に行う事になっている。新の日程を変えるという事は、その対戦相手であるセカイの日程も変わる。今俺が言った批判の的になるし、他にも問題起こる」
怜「……準備期間に差が出る?」
玲二「そう。全員1週間という期間を公平に設けている。新とセカイのバトルを別日にすると、そこも批判の対象となる」
リオナ「……」
玲二「気持ちは分かるが、運営責任者として、俺には参加者を守る義務がある。すまない」
怜「いいえ。当然のことです。皆承知しています。それに新は、必ず戻ってくる。優を救う方法を見つけて」
玲二「その優の様子は?」
怜は目を伏せ、リオナは首を横に振る。
リオナ「良くないです。眠ると必ず『自分が死ぬ夢』か『自分以外の家族が死ぬ』夢を見るんです。かといって眠らないわけにもいかないくて、でも、眠ると夢を見て…。この悪循環で優ちゃんの心が目に見えて擦り減っていて、もう見ていられないよ」
怜「今は美明やぽぷらさん、新から連絡を受けた人が交代で付いてくれています」
玲二「ふむ…」
原因不明の悪夢、しかも、見るのは決まって『自分が死ぬ夢』か『自分以外の家族が死ぬ』夢。
リオナ「あの、支部長さん。その、なんとか出来ませんか?支部長さんの力で」
怜がいるので濁しているが、リオナは真魔神の力で優を助けられないかと聞いているようだ。
玲二「残念だが、俺には出来ない。これが洗脳とかならやりようはあるが、精神的な話となるとな…。精神科医でもないのに人の心を覗くことは出来ないし、法律でも禁じられている。それに無暗に心の中に入り込んで、その人のトラウマを刺激しようものなら、より厄介な事になりかねない」
リオナ「そう、ですよね…」
玲二「響咲、大丈夫だ。新を信じろ」
リオナ「勿論信じてます。でも、もし妖精国の女王様に、グランド・キャスターに会わせる代わりに~って無理難題を押し付けられてないか心配で」
怜「まさか。ただの魔術師に会わせるためだけに、滅茶苦茶な条件を押し付けたりはしないでしょう」
リオナ「でも!昨日妖精国に着いたって連絡来てから、1回もあー君から連絡ないんだよ?」
事実、今日になってこちらから連絡を送っても返事がないどころか既読すらつかない。怜の心中にもあった一抹の不安がだんだんと大きくなってきた。
怜「新、無事でいてくれ…」
一方その頃、妖精国
女王モルガンから妖精騎士ランスロットことメリュジーヌを倒せと言う無理難題を吹っ掛けられた新は、自分が唯一勝算のあるガンプラウォーズでバトルを行っていた。
Game Mode:3on3
Field:Standard
PlayerA:Asuka Arata
PlayerB:Melusine
見渡す限りの青空、眼下には雲海。ステージは天空。陸地も海洋もない、空だけのステージ。その青空を斬り裂くように、メタリックホワイトとメタリックブルーで塗装された戦闘機が青い軌跡を残しながら駆け抜けていく。その遥か後方には新のフェイトデスティニーガンダムが追い縋っている。
新「なんてスピード!」
メリュジーヌ「遅い」
メリュジーヌの機体は、一瞬だけ変形して急制動を掛け再変形した後、機首をフェイトデスティニーに向けて突っ込んでくる。
新「ガラディーン!アスカロン!」
太陽のあるフィールドで強化されるガラディーン、空中の敵へ特効があるアスカロン、二振りの聖剣を引っ張り出して突っ込んでくる戦闘機に向けて振る。
―バギン!!―
新「折れたァ!?」
すれ違いざまに斬るつもりが、聖剣の方が折れてしまった。聖剣ドラグーンには、対PS装甲を考慮して刀身にビーム刃を生成することが出来る。当然ガラディーンとアスカロンもビーム刃を出していたのだが、結果は見ての通りだ。しかも、攻撃力が上昇しているはずの二振りを折ったのだから相手の防御は新の想定をはるかに凌駕しているようだ。
メリュジーヌ「効かない。ふざけてる?」
戦闘機はMS形態へ変形する。そこで新は初めてその機体の姿を見た。
新「デスティニー…?」
メリュジーヌ「そう。君と同じだよ。デスティニーガンダム。
『ランスロットデスティニーガンダム』
『デスティニーガンダム』をベースに脚部をZガンダム、バックパックをセイバーガンダムにすることで独自の変形機構を獲得。腕部はストフリ弐式だが、ビームシールドは使用出来ない。軽量化の為か、武装は徹底して排除されており、セイバーのアムフォルタスはおろかバルカンもオミットされている。
大きく目を引くのは、両腕部に接続された二振りのアロンダイト。態々背中から引っ張り出すより、腕に直接装備した方が効率的という製作者の考えから取り付けられた。収納時は柄をトンファーの様にして打撃武器とすることが出来、展開することでリーチの長い近接武器となる。
メリュジーヌの機体ランスロットデスティニーは、両腕に装備されたアロンダイトをトンファーの様に振り回しながら接近してくる。
新「こんのォ!」
迎撃でフェイトデスティニーがフラッシュエッジを投擲するが…
メリュジーヌ「ふぅぅ……でやぁ!」
飛んできたフラッシュエッジをキャッチし、投げ返す。もう1つのフラッシュエッジを切り裂き、防御のためにフェイトデスティニーが構えたシールドを粉砕した。
新「うわぁっ!?」
ソフィア「どういうこと?」
観戦していたソフィアは今の攻撃に疑問が湧く。デスティニーの機動防盾には対ビームコーティングが施されている。物理攻撃なら兎も角、ビームブーメラン程度で砕かれるほど軟ではない。
モルガン「『
○スキル「
自身が装備していない武装を使用する場合のみ、攻撃力を300%上昇。さらにフィット補正がない場合、最高ランクのフィット補正が発生する。
メリュジーヌ『ハイアングルトランスファー!』
―バキン!!―
メリュジーヌの掛け声とともに振り下ろされた収納状態のアロンダイトの打撃で、フェイトデスティニーのブレードアンテナが破損する。
ソフィア(スキルだけじゃない。これは何?
ソフィアはバッグからノートPCを取り出すと、目の前で行われているバトルにアクセスして2機の機体データを呼び出す。
ソフィア「な、なにこれ…!?」
バトラーとガンプラの同調率
Asuka Arata―Fate Destiny GUNDAM 91%
Melusine―Lancelot Destiny GUNDAM 183%
新が100%を超えていないのに対し、メリュジーヌはその2倍以上。フルシンクロを発動していてもおかしくない数値だ。にも拘らず、彼女はフルシンクロしていない。これが何を意味するのか?メリュジーヌは彼女自身の精神力でフルシンクロを抑え込んでいる、つまり手加減しているのだ。
ソフィア(新くんはこの事に気付いていない。もし彼女が本気を出せば、フルシンクロできない新君は負ける…!)
ソフィアは自分が何をすべきかすぐに思い付いた。
ソフィア「陛下!お願いがあります」
玉座に座るモルガンに向き直ると、彼女は跪いて自らの願いを述べた。
新「負けるかぁぁぁッ!!」
アルマス、ジョワユーズ、オートクレール、デュランダルを飛ばして迎撃、さらにカリバーンとクラレントを引き抜いて接近戦を仕掛ける。
メリュジーヌ「瞬きの間に終わらせる」
だが、ランスロットデスティニーは変形して聖剣ドラグーンを振り切ると、フェイトデスティニーの懐まで一気に潜り込み、MS形態に戻る。
新「っ!?」
メリュジーヌ「はぁ……バン・カー!」
フェイトデスティニーの胴体にアロンダイトの柄による連打を叩き込む。
メリュジーヌ「カットライン!ラーンスロット!」
さらにアロンダイトを展開し、フェイトデスティニーの左腕と左翼を斬った。
新「うわああああああッ!?」
翼を失ってバランスを崩したフェイトデスティニーは雲海に呑まれ消えていく。
メリュジーヌ「戦闘終了、面白みのない戦いでした」
フェイトデスティニーが上がってこない事を確認したメリュジーヌは、詰まらなさそうにつぶやくとアロンダイトを収納し背を向ける。
―バシュウウウウウ!―
メリュジーヌ「?」
突然のスラスターの音に振り返ると、雲海に沈んだはずのフェイトデスティニーが浮遊している。否、正確には別の機体がフェイトデスティニーを掴んで浮き上がっているのだ。
新「なんだ?ルブリス…ソーン?」
ソフィア「新君大丈夫?」
新「ソフィアさん!?」
新を助けたのは、ソフィアの『ガンダム・ルブリス・ソーン Heavy Weapon』だ。
『ガンダム・ルブリス・ソーン Heavy Weapon』
通称「重装ルブリスソーン」。30MMの大型ブースターユニットを改造した脚部ブースターユニットを装備し、機動力を強化。フェーズドアレイキャノンを2門に増設しつつ、スラスターもGE製の強化スラスターに変更。ビームディフューズガンに加え、Zのハイパー・メガ・ランチャーを装備。
接近戦を主体とするサロメカスタムに合わせ、後方支援の為に作製。有事の際は高機動で接近してビームサーベルや腕部に仕込んだバトルナイフによる格闘戦も行う。
カラーリングも自身のイメージカラーである黒に、内部のシェルユニットには銀色にしている。
○スキル「任務遂行」
10秒間、射撃威力が150%向上し、機動力も120%向上する。また、味方に「ガンダムルブリスウル サロメカスタム」がいれば効果が10秒間延長させる。
新「なんで…?」
ソフィア「言ったよね、全力でサポートするって。それなら一緒に戦わないとダメでしょ?」
新「でもこれは決闘で…」
ソフィア「陛下は『どのような手段を使っても構わない』って言ってた。だったら、1対1である必要はないよね?」
新はハッとした。確かに陛下は妖精騎士ランスロットを倒す事に関して明確なルールは設けなかった。何をしても勝てばいい。だったら、態々相手に合わせて1人で戦う必要なんてない。
新「よし!一緒に戦おう!」
ソフィア「うん!」
メリュジーヌ「2対1?陛下?これは決闘としてどうなの?」
モルガン『私が飛鳥新に科した試練は貴女に勝利することです。ソフィア・ヴァレンタインの言う通り、手段については問いていません。まさかとは思いますがメリュジーヌ、1人増えただけで負けるような情けない騎士ではありませんね?』
メリュジーヌ「ぐぬぬ…おのれモルガン」
ソフィア「失った機動力はソーンで補う!」
新「分かった!勝負だメリュジーヌ!いや、妖精騎士ランスロット!」
メリュジーヌ「竜に挑むのか?蛮勇のつもり?そういうの、私嫌いだから。でも…」
ランスロットデスティニーが蒼白いオーラに包まれいく。フルシンクロを開放したようだ。
メリュジーヌ「その意気や良し!望み通り嬲ってやろう!」
ランスロットデスティニーは変形すると、2機から大きく距離を取る。
ソフィア「あの機体は常時フルシンクロしてるような状態、それがフルシンクロを発動したなら、攻撃力はこれまで以上に跳ね上がる。どうする?」
新「決まってる!真正面から叩っ切る!」
ソフィア「でも、新くんはフルシンクロは…」
新「使えないわけじゃない。俺は、フルシンクロ出来るんだ」
ソフィア「え?」
度重なる強敵との戦いの中で、新はフルシンクロのやり方は理解していた。それでもこれまで1度もフルシンクロを使わなかったのは、以前Яと戦った時に自身のガンプラが傷付いたことが原因だ。フルシンクロを使うと機体にもダメージがフィードバックされてしまう。自分一人が傷付くならまだ耐えられるが、自らの手で大切なガンプラを傷付けるなんてことは彼には出来なかった。
新「でも、そんな事言ってる場合じゃない!」
フェイトデスティニーがアロンダイトを引き抜き、残った聖剣ドラグーンが周囲に集まってくる。
新「ソフィアさん、今の俺じゃあの子に追いつけない。だから、力を貸してくれ!」
ソフィア「うん!私がアナタの翼になるよ!」
ランスロットデスティニーはMS形態となり、アロンダイトを展開。両手を組んで切っ先を真っ直ぐフェイトデスティニーに向ける。
メリュジーヌ「敵、生命境界、捕捉。一撃、一瞬で終わらせる!」
全てのスラスターを全開にして突撃する。1秒足らずで
新「スキル!『運命の円卓』!」
―Round Table of Destiny―
―
新がスキルと
ソフィア「行くよ!」
新「おう!」
ソーンが強化スラスターを吹かし、全身のビーム兵器を撃ちながら聖剣ドラグーンと共に突撃する。その速度はランスロットデスティニーに及ばない。
だが、それでも…。
メリュジーヌ「切開剣技開始!繋げ!『
聖剣ドラグーンは次々と砕かれ、ビームも霧散する。
新「うおおおおおおおッ!!!」
―ガギィィィィィィィン!!!!!―
フェイトデスティニーのアロンダイトが、ランスロットデスティニーのアロンダイトの切っ先を受け止める。
新「うあああああああッ!!!」
ソフィア「くぅぅぅ!」
メリュジーヌ「ううぅぅ……ぐああ!」
Asuka Arata―Fate Destiny GUNDAM 121%
新「蛮勇じゃ、ない!」
メリュジーヌ「?」
Asuka Arata―Fate Destiny GUNDAM 147%
新「約束したんだ!俺が皆を守るって!」
メリュジーヌ「っ!」
Asuka Arata―Fate Destiny GUNDAM 163%
新「もう誰も悲しませない!」
Asuka Arata―Fate Destiny GUNDAM 175%
新「もう誰も苦しませない!」
Asuka Arata―Fate Destiny GUNDAM 186%
新の脳裏に蘇る大切な人達、誰一人として欠けてほしくない。欠けちゃいけない。
Asuka Arata―Fate Destiny GUNDAM 199%
新「大切なモノ全てを!守ってみせる!!」
メリュジーヌ「君は……あなたは……」
Asuka Arata―Fate Destiny GUNDAM 200%
瞬間、フェイトデスティニーが金色に輝く。時間にして1秒もなかったが、それで十分だった。
メリュジーヌ「なっ!?」
ソフィア「新くん!」
フェイトデスティニーは折れた自身のアロンダイトを手放し、ソーンから渡されたバトルナイフをランスロットデスティニーのコックピットに叩き込んだ。
―WINNER Asuka Arata―
新「ッハァ!」
目を覚ました新が最初に見たのは、見知らぬ天井。
ソフィア「新くん?」
そして、心配そうに覗き込むソフィアだ。
新「ソフィアさん?イテテ…!」
起き上がろうとした新は体中に痛みを感じる。
ソフィア「大丈夫?」
新「体中痛ェ…。ここは?」
ソフィア「キャメロットの医務室だよ。バトルが終わった後、新君倒れちゃって…」
新「っ!バトルは、イテェ!」
ソフィア「動いちゃダメだよ!大丈夫、バトルは新くんの勝ちだよ」
メリュジーヌ「全く、さっきはあんなに格好良かったのに」
新「メリュ、ランスロット…卿?」
メリュジーヌ「メリュでいいよ。あと、
新「なんでここに?」
メリュジーヌ「そりゃあ、僕を倒した人だからね。労うのは当然だよ」
そう言うと、メリュジーヌは目元を覆っていた仮面を外し、黄金色の瞳で真っ直ぐに新を見据える。
メリュジーヌ「飛鳥新、君の決して諦めない心の強さ、他者を守ろうとする優しさ、しかと見させてもらったよ。妖精騎士ランスロットとして、その強さと優しさに心からの敬意を払おう」
新「あ、ありがとう…ございます?」
メリュジーヌ「そして、
突如、メリュジーヌの足元に魔法陣が現れたかと思うと女王モルガンが現れた。
モルガン「目を覚ましたようですね。これを」
物体浮遊魔術で渡してきたのは、修復されたフェイトデスティニーだ。
新「俺のフェイト、壊れてたのに直ってる?陛下が?」
モルガン「見事な戦いでした。ギャラハッドですら、僅かな損傷を与えるのがやっとだったランスロットを撃破出来たのはアナタが初めてです。約束通りグランド・キャスターに会う事を許可します。ガンプラの修復は、サービスです」
メリュジーヌ「ちょっと陛下!僕がまだ喋ってるでしょ!?」
モルガン「敗者にかける言葉はありません。精進しなさい」
メリュジーヌ「ぐぬぬ…」
ぐぅの音も出ないメリュジーヌ。ふと新は窓の外を見ると、空は赤く染まっている。時計を見ると、17時を回っているではないか。
新「マズイ!行かないと痛ってぇ~!」
ソフィア「新くん!」
新「何だよこれ……体の、あちこちが、痛い…‥」
モルガン「……どうやら、アナタの痛覚が過剰に反応しているようですね。原因は恐らくフルシンクロ、いいえ、それを超える力」
モルガンは杖を翳すと、優しい光が新を包み込む。
新「…あれ?痛みが消えた?」
モルガン「一時的に痛覚を遮断しました。あくまで一時的な処置です。グランド・キャスターに会ったら、ちゃんとした術式を施してもらいなさい」
新「ありがとうございます!―グゥ~―あ……」
痛みが消えたと思ったら、今度は腹の虫が鳴り出した。
モルガン「すぐに食事を用意させましょう。それが済んでから、グランド・キャスターの下へ向かうといいでしょう」
それだけ言うと、モルガンは魔法陣の中に消えていった。
新「女王陛下っていい人なんだな」
ソフィア「うん。初対面だと冷たい印象があるけど、とっても優しい人なんだよ」
メリュジーヌ「もうちょっと笑った方がいいと思うけどね」
新「それより、さっきなんか言いかけなかった?」
メリュジーヌ「う~ん……陛下に邪魔されちゃったし、さっきの続きはまたおいおい、ね」
メリュジーヌも退出し、医務室には新とソフィアの2人だけになった。
ソフィア「新くん、大丈夫?」
新「あぁ、陛下のお陰だ。腹ごなししたら、急いで向かおう。ところでさ」
ソフィア「うん?」
新「さっきのバトル、ソフィアさんがいたから俺は最後まで戦えた。ありがとう」
ソフィア「ううん、私はただ私がすべき事をしただけだよ」
新「そのお陰で優を助けることが出来る。感謝してもしきれない。本当にありがとう」
ドキッ
ソフィア(え、何?今の?)
新「それでなんだけど、言いたいことがあるんだ」
ソフィア「う、うん///」
赤くなる顔を隠すように自分の銀髪で口元を隠す。
新「ソフィアさんは、これからの俺の人生で、いなくてはならない人なんだと思うんだ。だから、この旅が終わっても、一緒にいてくれないか?」
キュゥゥゥン♡
ソフィア(ウソウソ!私、告白されてる!?どうしよう!?どうしよう!?)
新「そりゃ俺には、ぽぷら、美明、テラ、ゆうひ、リオナ姉ちゃんの5人彼女がいるってのは分かってる。でも、5人が俺にとっては無くてはならない人であるように、ソフィアさんも俺にとってなくてはならない人なんだ。だから…」
ソフィア「//////」
新「ソフィアさん?」
ソフィア「……よ、よろしくお願いします///」
新「っ!こ、こちらこそ」
ソフィアが新の手を軽く掴むと、新も優しく握り返す。
ソフィア「あ、あのね、名前、呼び捨てで、いいから」
新「うん。分かったよ、ソフィア」
ソフィア「//////」(Idiosの皆に報告しないと)
医務室で2人が乳繰り合っている時、ドアの向こうではメリュジーヌが聞き耳を立てていた。
メリュジーヌ「ふ~ん、恋人が6人もいるのか。困ったなぁ…妖精国はまだ一夫一妻制だし……よし!」
メリュジーヌはダッシュでモルガンの下へ向かう。
モルガン「何事ですかメリュジーヌ。私に小学校の教師みたく廊下を走るなと言わせたいのですか?」
メリュジーヌ「聞いて陛下、僕日本に帰化します!」
モルガン「…………なんて?」
キャメロット 謁見の間
時刻は19時、食事を終えた新とソフィアは再び謁見の間に来ていた。
新「あの、陛下?グランド・キャスターに会わせてくれるんじゃ?」
モルガン「勿論です。しかし、アレは古の時代から妖精国の最果てに幽閉されている為、この場に呼ぶことは出来ません」
新「えぇ!?は、話が違う!」
モルガン「落ち着きなさい。呼び出すことは出来ませんが、アレの所へアナタ達を送ることは出来ます」
新「あぁ、なるほど。ごめんなさい」
モルガン「赦します。さて、アレのいる場所は特殊な魔術結界によって転移魔術は使えません。なので、アナタ達を送り届ける役目はメリュジーヌに任せます」
新「メリュが?」
メリュジーヌ「うん。僕がドラゴン化すればあっという間に着くよ」
ソフィア「ありがとうございます、メリュジーヌさん」
メリュジーヌ「メリュでいいよ。君達は2人で僕に勝ったんだからね」
モルガン「では、メリュジーヌ。分かっていると思いますが」
メリュジーヌ「大丈夫だよ、陛下。スピードを出し過ぎて落っことしたりしないって」
ギョッとして顔を見合わせる新とソフィア。
バーヴァン・シー「あー、一応言っとくけど、そいつマジでメチャクチャなスピードで飛ぶから、振り落とされないようにしとけよ?」
新「し、シートベルトとかは…」
バーヴァン・シー「あ?あるわけねーだろ。死ぬ気で掴まるんだよ」
メリュジーヌ「大丈夫だって!今まで誰も落としたことないもん!」
バーゲスト「それは今まで誰も乗せたことがないからだろう?」
新・ソフィア((ふ、不安だ…))
メリュジーヌ「もう!余計な事言わなくていいから!」
次の瞬間、メリュジーヌがドラゴン化して初めて現れた時と同じ戦闘機のような黒いドラゴンに変わる。
メリュジーヌ《さぁ、2人とも乗って》
新が先に背中に飛び乗り、ソフィアを掴んで引き上げる。
新「モルガン陛下!色々と、ありがとうございました!」
モルガンは何も言わずにゆっくりと頷く。冷たい印象は抜けないが、表情には優しさが感じられる。
バーゲスト「良き戦いを見せてもらいました。機会があれば私とも手合わせを」
バーヴァン・シー「アンタはガンプラ持ってないだろ!」
バーゲスト「そうだった…。次、次に会う時までには必ず作っておきます!」
バーヴァン・シー「ったく……ま、精々頑張れよ」
新「2人もありがとう!」
メリュジーヌ《さぁ、行くよ!》
メリュジーヌが身をかがめ、真上に向かって跳躍する。
新「ちょ、その先は!」
ガッシャアアアアアン!!
天窓を突き破って城の上空へ飛び出した。
モルガン「……」
バーゲスト「またか…」
バーヴァン・シー「アイツ…」
モルガン「まぁいいでしょう」
魔法で天窓を修復すると、寂しそうに天を仰ぐ。
モルガン「この天窓が破られることも、しばらく無くなるでしょうから」
夜の妖精国の上空を駆ける黒鋼の竜、その背中には2人の男女。月を背に飛ぶその姿は、非常に幻想的だ。
新「スッゲー!ドラゴンに乗ってる!」
ソフィア「風が気持ちいい!」
メリュジーヌ《喜んでもらえて良かった。私もこの姿で空を飛ぶのが好きなんだ》
新「なぁ、気になったんだけど、たまに一人称変わるのはなんでなんだ?」
メリュジーヌ《あぁ、普段は妖精騎士として礼節を以って振る舞う必要があるからね。それに相応しい人称にしてるのさ》
ソフィア「じゃあ今は?」
メリュジーヌ《今は妖精騎士ではなく、君達の友人として接している。要は、こっちが本来の私ってこと》
そんな会話をしつつ、竜は北上を続ける。エディンバラ、オークニーを越えて霧が立ち込める領域に向かう。
メリュジーヌ《この霧が陛下の言っていた魔術結界だよ。この向こうにグランド・キャスターがいる》
どれくらい飛び続けているのだろうか?随分長い事飛んでいるような気がする。
新「なぁ、あと…」
どの位と言おうとした直後、視界が開けた。
見たことない花で埋め尽くされた大きな庭園。所々には小道があり、小川が流れている。夜だったはずの空は僅かな雲が浮かぶ青空に変わっているが、太陽が何処にもない。そして庭園の中心には、巨大な塔がそびえ建っている。
新「ここは…」
メリュジーヌ《降りるよ》
花がない小さな広場に向かうメリュジーヌ。新とソフィアは、そこに誰か立っているのを見つけた。白いフード付きローブをまとった銀色に長髪の魔術師、体格からして男性のようだ。
「ようこそ、
メリュジーヌから降りた新とソフィアは魔術師に話しかけられた。
新「あなたが、グランド・キャスター?」
「如何にも。でもそれは只の役職だ。出来れば名前で呼んで欲しいな」
新「じゃあ、何て呼べば?」
魔術師は微笑みながらフードを脱いだ。
「人は私をこう呼ぶ、花の魔術師『マーリン』と」
出典元と設定
妖精国
『Fate/Grand Order』の2部6章に登場する異聞帯と呼ばれる領域に存在する国。原典における正式名称は『妖精國』。どういう国かは、一言で語り切れないので、自分の目で確かめていただきたい。
ビルドライバーズ世界においては、女王モルガンが統治する国家。ヘルエスタやコーヴァスと貿易しており、そこからガンプラウォーズも広まった。
モルガン
『Fate/Grand Order』に登場するサーヴァント。
ビルドライバーズ世界では、長きに渡り妖精国を治める女王。ビルドライバーズ世界トップクラスの魔術の使い手であり、魔界学校で教鞭をとる事もある。狭間スレットとも顔見知りで、魔法学の本を融通したり、ミオーネの事業のスポンサーになったりと交流もある。
妖精眼と言われる魔眼を持ち、嘘を見抜くことが出来る。
バーゲスト
『Fate/Grand Order』に登場するサーヴァント。
ビルドライバーズ世界では、『妖精騎士ガウェイン』の称号を持つ獣人族の女性。女王親衛隊のリーダーを勤める一方で、妖精国レスキュー隊も率いている。質実剛健を絵に描いたような人物だが、その見た目とは裏腹にかなり惚れっぽい性格。しかし、その実かなりの
バーヴァン・シー
『Fate/Grand Order』に登場するサーヴァント。
ビルドライバーズ世界では、『妖精騎士トリスタン』の称号を持つ妖精族の少女。モルガンの娘だが、実の娘ではない。とある孤児院にいたが、モルガンに魔術の才能を見出され、養子に迎え入れられた。口が悪いが、それはモルガンの娘に相応しくなろうと彼女なりに努力した結果であり、根は真面目で他者を思いやる優しい少女。
というわけで、オムニバス25で隠されていた、新の彼女にじさんじ枠はソフィアでした。これで四大事務所から1人ずつ彼女を出すことが出来たわけですが、おやおや?メリュジーヌにもなにやらフラグが?
戦闘中のメリュジーヌのセリフや掛け声は、FGOでの彼女の戦闘ボイスです。
NEXT CHAPTER
メリュジーヌを倒してマーリンと邂逅した新は
彼と共に優の夢の中へと向かう
刻々と迫るGWDWCのタイムリミット
果たして新は間に合うのだろうか?
次回『CHAPTER17 約束された守護の剣』
「エクストリィィィム、カリバアアアアアアアッ!!」