【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ with リ・イマジネーションズ   作:波音四季

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前回の新と怜の機体スワップ戦術の元ネタは、Gジェネエターナルだったりする。エターナルには、機体とパイロット毎に「攻撃型」「支援型」「耐久型」と割り振られていて、SSRパイロットのレイ・ザ・バレルは耐久型で、開発で入手できるデスティニーガンダムも耐久型な為、相性が非常に良い。なので前回はそれの再現をやってみただけ。

さて今回は前回の続き。アナザークロのオーバーインパクトで、魂が反転してしまったリ・イマジネーションズがビルドライバーズに牙を剥く。果たして彼らを元に戻すことは出来るのか?そして、アナザークロとフブキの戦いの行方は?


CHAPTER25 もう一人のフブキと黒狐

アナザー世界

「ハァ…ッ!ハァ…ッ!」

 

鬼気迫る表情で必死に脚を動かす黒狐の少女。手には黒いガンプラを握っている。周囲の景色はドス黒い泥のようなものに染められており、少女の他に人の姿はない。泥はまるで意思を持っているかのように少女を追いかける。

 

「クソッ!クッソ!」

 

両親はこの異変が始まった時に泥に飲み込まれて消えた。友人たちも最後の1人が先ほど消えた。最初は助けを求めながら走っていたが、あるのは死を齎す泥だけ。もしかしたらこの世界で生き残っているのは自分だけなのかもしれない。

 

「っ!行き止まり…」

 

いつの間にか袋小路に追い詰められてしまった。振り返るとゆっくりと泥が近づいてくる。

 

[ギッ] [ギギッ]

 

軋むような声を出しながら少女を飲み込まんとする泥。自らの運命を悟った少女は壁を背に座り込む。

 

「ここまでなのか…」

 

手の中のガンプラに視線を落とす。

 

アイツを超えるために作ったガンプラ。拙いながらも友人たちに協力してもらって漸く完成したガンプラ。1度も戦うことのなかった私のガンプラ。

 

「……イヤだ」

 

イヤだ!死にたくない!私はまだ、アイツを超えていない!

 

少女は立ち上がると、怒りの籠った視線で(Я)を睨みつける。

 

「ふざけんじゃねぇ…!死ぬもんか…!ふざけんじゃねぇえええッ!!」

 

その時、轟音と共に世界が白い光に包まれた。吹き飛ばされた泥が少女の身体に僅かに纏わり付く。薄れゆく意識の中、ふと空を見上げると見知った少女が白い軌跡を残しながら飛び去って行く。

 

「必ず…必ず超えてやる!だから待っていろよ!」

 

白上フブキィィィィィッ!!!

 

 

 

 

 

Aクロ『そして、気付いたら私はこの姿になっていた』

 

黒いフォクシードガンダムの正体、それは神羅族の祖たる白上フブキがいた(アナザー)世界の黒上フブキであった。彼女はЯに飲み込まれそうになった直前、アナザー世界の玲二が自爆したことで世界諸共消滅するはずだった。しかし、彼女の強い想いが神羅の力さらに彼女の体に付着したЯと呼応、肉体こそ失ってしまったが魂は彼女が作り出したガンプラ『ブラックフォクシードガンダム』に憑依したのだ。

 

Aクロ『私は何処でもない空間を彷徨い続けた。気が遠くなる程長い時を経て、この世界に流れ着いた。だが、その時には私の力は弱まっていた。このまま永遠に目覚めぬ眠りにつくはずたっだんだが、誰かが私に力を与えてくれたおかげでこうして目覚めることが出来た』

 

フブキ「一体誰がそんな事?」

 

Aクロ『誰だっていい。目覚めた私はすぐに感じ取った。貴様の気配をな!』

 

ブラックフォクシードが指さしたのはフブキ…ではなく、クロの方だ。

 

クロ「私だと?」

 

Aクロ『私がお前を感じるように、お前も私を感じるだろう?同じ黒上フブキなんだからな』

 

クロ「なるほど、この違和感の正体はてめぇか」

 

Aクロ『黒上フブキ()がいるという事は、必然的に白上フブキもいるという事だ。だからこそ私は、黒上フブキ()の気配を辿ってこの島にやってきた』

 

玲二「解せないな。フブキが狙いなら、何故新達を巻き込んだ?」

 

Aクロ『決まってんだろ?一緒についてくるオマケに用はない。排除するための手駒は必要だからな。……とはいえアレは予想外だが』

 

ブラックフォクシードの視線の先では、魂が反転してしまったリ・イマジネーションズ達による攻撃が続いていた。

 

クロ「予想外だと?」

 

Aクロ『本来なら全員手駒にするはずだったんだが…。まぁいい。さぁフブキ、()ろうぜ!』

 

フブキ「クロちゃん、別世界のクロちゃん、聞いてください。私は貴女の知ってる白上フブキじゃありません」

 

玲二「お前が超えたいと思っているフブキはもういない。この世界のフブキを倒しても、お前はあの“白上フブキ”に勝ったことにはならない」

 

Aクロ『うるせぇ!!』

 

ブラックフォクシードから黒い波動が放たれ、玲二達が一瞬怯む。

 

玲二「今のは…無呪羅の力?そうか!アイツの中には、神羅の力と無呪羅の力の両方があるのか」

 

フブキ「え!?それって、レイくんと同じ」

 

玲二「いや、同じではない。2つの力は共存しているが不安定だ。天秤で例えると、絶妙なバランスで釣り合っている状態。もしどちらかの力が僅かにでも加われば…」

 

クロ「アイツは消滅するってことか」

 

Aクロ『ごちゃごちゃ言ってんじゃねぇよ!てめぇは白上フブキだろ?なら、私が超えるべき相手に違いはない!』

 

フブキ「クロちゃん…」

 

クロ「フブキ、相手してやれ」

 

フブキ「でも…」

 

クロ「向こうが()りたがってんなら、望み通りにしてやれ。とはいえ、完膚なきまでに叩きのめしたとしても、納得はしねぇだろうけどな」

 

フブキ「え?」

 

クロ「同じ黒上フブキ()だからな。理解(わか)っちまうんだよ。どうだ?やれるか?」

 

フブキ「……やってみる」

 

クロ「よし。玲二、アイツはフブキに任せて、私達は向こうを何とかするぞ」

 

玲二「分かった。フブキ、気を付けろよ」

 

フブキ「うん。いくよ、別世界のクロちゃん」

 

Aクロ『待ちに待った時が来た!いくぜ!もう1人のフブキィィィィィッ!!!』

 

 

 

一方、リオナ達は新達、否(シン)達の猛攻を辛うじて凌いでいた。

 

奏「怜さん目を覚まして!」

 

アカツキファンタジアのドラグーンがレジェンドを攻撃するが、掠りもしない。

 

(レイ)「ドラグーンはこう使う!」

 

レジェンドが射出した2基のドラグーンのビームスパイクでアカツキファンタジアの左腕と左脚が持っていかれる。

 

美明(ミーア)「~♪」

 

(マユ)「薙ぎ払って!蹴散らして!かち上げる!」

 

ザクのバフを受けた『ベアッガイSUN of Arc』の連撃でデスティニーSpecⅡの装甲が剥がれていく。

 

リオナ「メリュちゃん、なんとかしてよ!」

 

メリュ「そうは言ってもねぇ…」

 

メリュジーヌもランスロットデスティニーで(シン)のデスティニーと戦っていたが、どうにも本気になり切れなかった。

 

メリュ(真っ当に妖精騎士やってた頃はこんなことなかったんだけどなぁ。恋人が出来て弱くなっちゃったのかな?)

 

真理愛(ルナマリア)「これで!」

 

テラ(ステラ)「終わりね!」

 

ティンダロスガイアのグリフォン2ビームブレイドとソードインパルスのエクスカリバーが、ルブリス・ソーンに迫る。

 

ソフィア(やられる!)

 

だが、間一髪でイージスを展開したジークアクスが割って入り撃墜は免れた。

 

玲二「大丈夫か、ヴァレンタイン!」

 

ソフィア「は、はい!」

 

クロ「で、どうする玲二」

 

玲二「魂が反転しているなら、もう1度魂を反転させれば元に戻るはずだ」

 

ソフィア「魂が反転?それって、新くん達の前世の人格が出てきてるってことですか?」

 

玲二「そうだ。おそらく俺が真魔神の力を使えば、元に戻るはずだ」

 

メリュ「待った。それは、安全なのかい?」

 

玲二「正直分からん。俺も始めてやるからな。なるべく魂が傷付かないよう慎重に「ならダメだ」何?」

 

メリュ「確実に戻ると言えない以上、私は認めない。不確実な手段で新達にもしもの事があれば、私は君を許さない」

 

玲二「……分かった。だが、他に考えはあるのか?」

 

メリュ「それは…ん?」

 

―LOGIN―

―LOGIN―

―LOGIN―

 

そこへ3体のガンプラがログインしてきた。いや、1体はガンプラではなく30MSのようだ。「青髪にメイドを彷彿とさせるボディのシスター」に「ブラストインパルスベースのガンダム」そして「デスティニーモチーフのSD」だ。

 

リオナ「スティナちゃん!ぽぷらちゃんにうひちゃん!」

 

シスターは以前玲二から新に送られた『スティナ』*1、他の2機はぽぷらの『ガンダムシューティングスター』とゆうひの『司馬懿デスティニーガンダム』だ。

 

『ガンダムシューティングスター』

真理愛のネオインパルスガンダムを見て着想を得たぽぷら専用のインパルスガンダム。コンセプトは「ブラストインパルスガンダムをベースにしたぽぷら専用機」との事で換装システムを廃止し、ブラストインパルスの射撃戦能力を強化。変更点としては「ケルベロス高エネルギー長射程ビーム砲をショルダーキャノン化」「両脇にデスティニーインパルスのテレスコピックバレル延伸式ビーム砲塔を増設」「カラーリングをイメージカラーであるライムグリーンに白で塗装」の三点である。

武装は上記を除けば変更点は無く、近接戦ではデファイアントビームジャベリンと装甲ナイフ、ビームライフルで牽制し、中~遠距離ではケルベロスやデリュージー、テレスコピックバレルを以って大火力の制圧射撃をして破壊する。弱点は燃費が非常に悪い事と、基本的にデスティニーとの共同運用を目的としてる為単体運用では真価を活かし辛い。「新やリオナとの共同運用と支援する為の機体」な為、当人はこの弱点に関して割り切っている。

○スキル「大火力を持って皆を守る!」

射撃攻撃力を200%、リロード時間が半分に短縮。味方にデスティニー系の機体が出撃していれば自身と味方の近接攻撃力、防御力が150%アップする。

 

『司馬懿デスティニーガンダム』

SDガンダムワールド『三国創傑伝』及び『ヒーローズ』に登場するキャラクター。董卓プロヴィデンスガンダムに仕える家臣であり、ワープ能力や洗脳能力を持っている。

モチーフ元の『司馬懿』は後漢末期から三国時代に活躍した武将・政治家で、諸葛孔明のライバルとしても名高い。

スキルの「混元一気の陣」は孔明と勝負する際に司馬懿が組んだ陣形だが、孔明が「八掛の陣」を組んで対抗(というか煽った)した結果、司馬懿は挑発に乗って敗北してしまう。

○スキル「混元一気の陣」

このスキルは自身がリーダー機である場合のみ、使用可能。ステージを詳細に解析し、対戦相手のステータスなどから最適な攻略法を提案、その際に敵機の最も高いステータスを半減させる。

 

スティナ「皆様、大変お待たせしました!」

 

ソフィア「どうしてここに?」

 

ぽぷら「スティナちゃんの未来透視で、ヤバいことになるって視えたから急いできたんだ!」

 

ゆうひ「大体の状況は把握してる。取り敢えずメリュ、受け取って!」

 

司馬懿デスティニーが呼び出したゼウスシルエットベースのカスタムパーツをランスロットデスティニーが装備する。

 

メリュ「スプライトシルエット!持ってきてくれたんだね!ありがとう!」

 

『ランスロットデスティニーガンダム スプライトシルエット装備』

『ランスロットデスティニー』がゼウスシルエットをベースにカスタムして『スプライトシルエット』を装備した姿。拠点攻撃から対軍を想定した改修が施されており、リニアキャノンはガトリング砲に変更され、ドラゴンを連想させる大翼には対艦ミサイルを計6発装備。

 

ゆうひ「奏さんにもこれを!」

 

シールドで構成されたストライカーパックを装備したスカイグラスパーが現れる。

 

奏「カムヤタテ!これなら!」

 

シラヌイパックをパージしてカムヤタテパックに換装、武装接続用ユニット『ヒメノミコト』に4枚のシールドを接続して大型防盾『カムヤタテヒメノミコト』を作り出す。

 

スティナ「さぁ、皆様!準備は整いました!」

 

クロ「何の準備だ?」

 

スティナ「無論、新様達を元に戻す準備です」

 

玲二「元に戻す方法を知っているのか?いや、未来透視で視たんだな?」

 

スティナ「はい、玲二様!まずは皆様、新様に思いの丈をぶつけてください!」

 

リオナ「うぇ!?ここで!?」

 

スティナ「はい!強い想いで新様の魂を呼び覚ますのです!当然ですが、奏様は怜様に思いの丈をぶつけてください!」

 

奏「わ、分かった!」

 

ソフィア「新君はそれでいいとして、真理愛ちゃん達は?」

 

スティナ「そこから先は新様の役目です!皆様は、最愛の方に集中してください!」

 

メリュ「分かった。まずは僕からだ。そこの二人、援護を頼む」

 

玲二「いいだろう」

 

クロ「任せろ」

 

ゆうひ「サポートは任せて。混元一気の陣!」

 

クロのマグナムフォックスが狙撃、玲二のジークアクスが支援防御、司馬懿デスティニーがデバフをばら撒く。

 

メリュ「いくよ新!」

 

(レイ)「させん!」

 

レジェンドのドラグーンが往く手を阻む。

 

奏「怜さんのバカァーーーッ!!」

 

アカツキファンタジアが突進、シールドでぶん殴られたレジェンドの体勢が崩れる。

 

(レイ)「くっ!邪魔をするな!議長の、ギルの目指す世界の為に」

 

奏「違うでしょ!!」

 

カムヤタテヒメノミコトをチェーンで繋ぎ、ガンダムハンマーの要領レジェンドに叩きつける。

 

(レイ)「な、なにを」

 

奏「怜さんは!レイ・ザ・バレルじゃなくて!来栖怜でしょ!!」

 

シールドを高速で回転させて叩きつける。

 

(レイ)「こ、これは…」

 

奏「奏の!大好きな!怜さん!戻ってきてぇーーーッ!」

 

上空からカムヤタテヒメノミコトを構えて自由落下する。

 

怜「ま、待て!奏止せ―ドゴオオオオオン!!―

 

 

メリュ「纏めて無力化する!」

 

マルチロックシステムが起動し、リ・イマジ達の機体をロックオンする。

 

メリュ「射程、入った!全武装解除(オープンコンバット)!」

 

全ての武装を開放し、ロックした敵機に向けて一斉掃射を行う。

 

(シン)「こんのぉーーーッ!」

 

爆煙の中からデスティニーがビーム砲を撃つ。それを回避すると、両腕のアロンダイトをまっずぐに突き出す。

 

メリュ「新、愛している。今は知らず、無垢なる湖光(イノセンス・アロンダイト)』!

 

すれ違いざまにデスティニーのビーム砲を破壊しながら囁く。

 

(シン)「な、なにを?っ!?」

 

今度はルブリス・ソーンが後ろから組み付く。

 

ソフィア「新くん、覚えてる?妖精国でこうやって一緒に戦ったこと」

 

(シン)「ぐ、ぐぅぅぅッ!」

 

ソフィア「私ね、一緒にいてくれって言われた時、すっごく嬉しかったんだ。新くん、大好きだよ」

 

ルブリス・ソーンを無理矢理振り払うと、フラッシュエッジを引き抜く。だが、クロの狙撃でフラッシュエッジが弾き飛ばされる。

 

クロ「今だ!行け!」

 

シューティングスターが弾幕を張りながらデスティニーに肉薄する。

 

ぽぷら「新君!私もエキシビジョンバトルの…ううん、ホロプラで会った時からずっと、ずっっっと大好き!」

 

デスティニーのパルマフィオキーナを司馬懿デスティニーが淵獄魔掌で受け止める。

 

ゆうひ「私と新の出会いは普通じゃなかったし、そのことで喧嘩もしたけど、今は新のこと心の底から好きだよ!」

 

デスティニーが距離を取り、アロンダイトを抜刀する。同じくアロンダイトを構えたデスティニーSpecⅡが受け止める。

 

リオナ「あー君!あー君と離れてから、あー君のこと忘れた日は1日もないよ!あー君の言葉があったから、私は今まで頑張ってこれた!あー君にいっぱい支えてもらった!今度は私があー君の支えになる!」

 

(シン)「う、ぐ」

 

リオナ「あー君!大好き!」

 

デスティニーのアロンダイトが破壊され、地上に落ちる。

 

新「う、あ、みん、な…」

 

リオナ「あー君?」

 

新「ごめん、本当にごめん…」

 

スティナ「新様!謝罪は後です!他の皆様を!」

 

新「っ!ああ!」

 

デスティニーを立ち上げると、ピンクのザクへ向かう。

 

(マユ)「行かせない!叩きのめ―ダンッ―ウソ!?私を踏み台にした!?」

 

美明(ミーア)「来ないでください!」

 

ザクがグレネードを投げるが、デスティニーには効かない。

 

新「美明!初めて美明の歌を聞いた時から、ずっと聞いていたいと思ってた!それくらい美明のことが好きだ!!」

 

ザクに抱き着くように組み付くと、そのまま地面に押し倒す。

 

美明「…バカ、遅いわよ。私も好き」

 

テラ(ステラ)「うえええええい!」

 

そこへティンダロスガイアのテイルブレードが迫る。デスティニーの装甲で受け止めると、そのまま引っ張ってガイアを引き寄せる。

 

新「テラ、もう大丈夫だ!俺が守るから!」

 

テラ(ステラ)「まも、る…」

 

新「ああ!絶対にもう、怖い思いはさせない!」

 

テラ「あ……新、好き」

 

新「俺も好きだよ」

 

(マユ)「お兄ちゃん…」

 

新「優、お前ももう分かるだろ?夢の中であんなに頑張ってたお前が、こんなことで負けるわけないだろ?」

 

優「……うん!もう大丈夫!」

 

新「よし、後は…」

 

真理愛(ルナマリア)「デスティニーシルエットを!」

 

デスティニーインパルスがエクスカリバーを構え、光の翼を広げながらデスティニーに突撃する。

 

真理愛(ルナマリア)「ウアアアアアアアッ!!」

 

新「……」

 

デスティニーは防御せず、両腕を広げる。

 

優「お兄ちゃん!?」

 

優が叫んだ直後、エクスカリバーがデスティニーのコックピットを貫いた。

 

真理愛(ルナマリア)「し、シン…?」

 

新「ずっと思ってたことがある。いつか、真理愛と一緒になる日が来るんじゃないかって」

 

真理愛(ルナマリア)「……え?」

 

新「前世とか、魂とか関係ない。俺は、ルナマリアじゃない鷹月真理愛が好きだ」

 

真理愛(ルナマリア)「あ…あ…」

 

新「真理愛は?」

 

真理愛「…好き、好きよ!」

 

動かなくなったデスティニーを支えるように、インパルスが抱き着く。

 

玲二「終わったか…。フブキは?―ドゴオオオオオンッ!!―フブキ!?」

 

 

 

数分前

Aクロ『ハァ…ッ!ハァ…ッ!』

 

クロの憑依したブラックフォクシードの猛攻によって、フブキのフォクシードガンダム ファンファーレはボロボロになり動かなくなっていた。

 

A『勝った……いや、勝ったはずだ…!』

 

なのに…

 

Aクロ『なんで…なんでこんなに、悲しいんだ…!』

 

フブキ「それはね、クロちゃん」

 

フォクシードが起き上がると、真っ直ぐにブラックフォクシードを見据える。

 

フブキ「クロちゃんが、その子(ブラックフォクシード)を愛してるからだよ」

 

Aクロ『な、何を言って…』

 

フブキ「クロちゃんはさ、別世界の私が憎かった?妬ましかった?」

 

Aクロ『違う!私はただ、白上フブキを超えたいと』

 

フブキ「その根幹にあった感情は?どうしてクロちゃんは“白上フブキを超えたい”と思ったの?」

 

どうして?

 

その言葉に忘れかけていた記憶が蘇る。

 

 

 

 

 

『GVW優勝は白上フブキ!!』

 

ビルの大型ディスプレイに映る白狐の少女の姿。それを見上げる群衆の中に私はいた。

 

あぁ…凄いなぁ…。

 

私とは違う。

 

キラキラして、輝いて…。

 

憎しみなんてない。

 

妬ましくもない。

 

ただ

 

誇らしい!

 

生き別れた双子の妹の勇姿が只々誇らしい!

 

私もあんな風になりたい!

 

でも、どうすればいいんだ?

 

ガンプラなんて何も分からない。

 

だったら少しずつ学んでいけばいいんだ!

 

そしていつか、アイツを超えるんだ!

 

私のガンプラ『ブラックフォクシード』と一緒に!

 

 

 

 

 

Aクロ『私は…アイツが誇らしかった…。あんな風になりたいと、ずっと思って、いつか超えたいって、思って、でも、それは、叶わなかった…』

 

アナザー世界において生き別れの双子であったフブキとクロ。GVWの裏側を知らないクロは、優勝したフブキの事を純粋に誇らしく思っていた。フブキの様になりたかった、いつかフブキと戦って超えたかった、だがその夢は、あの世界と共に消え去った。

 

フブキ「クロちゃん、ある人が言ってた『憎しみや怒りがガンプラに伝われば、それは悪しきガンプラになる』って。でも、その子から伝わってきたのは、憎しみでも怒りでも嫉妬でもない。クロちゃんへの愛。それは、クロちゃんがその子を愛していないと伝わらない。クロちゃんがその姿になれたのは、その子がクロちゃんのことを愛しているから」

 

Aクロ『そうだ!私は、私のガンプラ(ブラックフォクシード)が好きだ!好きになったから、こいつと一緒にフブキを超えたいと思った!なのに…それなのに…!』

 

フブキ「クロちゃん、もう分かるよね?私はあの世界の白上フブキじゃないけど、例え今ここにあの世界の白上フブキがいて、クロちゃんと戦ったとしても、クロちゃんは悲しくなると思う。クロちゃんが心から楽しいって思えるバトルをしない限り」

 

Aクロ『楽しいバトル…?ムリだ。私はバトルなんてしたことがない。今のバトルだって、酷いものだっただろ?手加減してくれていたことくらい分かる。楽しいバトルなんて…』

 

フブキ「だったら、一緒に行こうよ!」

 

Aクロ『え?』

 

フブキ「私達と一緒に、楽しいバトル沢山しよう!あの世界で出来なかった事、この世界でやればいいんだよ!」

 

ブラックフォクシードに手を伸ばすフォクシード。

 

Aクロ『私は…ここにいて、いいのか?』

 

フブキ「良いよ!だってクロちゃんは、白上フブキ()のお姉ちゃんなんでしょ?」

 

Aクロ『っ!』

 

ゆっくりと手を伸ばすブラックフォクシード。

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―ドゴオオオオオンッ!!―

 

2機の手が触れる直前、轟音とともにビームが着弾した。

 

フブキ「何!?」

 

周囲を見回すと黄金のガンプラがゆっくりと近づいてくる。

 

フブキ「フェストゥム!」

 

リボーン『悪いがその機体は頂くよ』

 

ディバイン『盛者必衰の太刀!

 

Aクロ『危ない!―ザシュッ!―ガアアッ!!』

 

フブキ「クロちゃん!」

 

リヴァイブ『させません!』

 

カゲキヨの斬撃を受けたブラックフォクシードを助けようとしたフォクシードの目の前に青いネブラブリッツガンダムが出現し、至近距離でサブマシンガンを連射する。

 

フブキ「うわああッ!?」

 

Aクロ『フブキ!』

 

ヒーリング『残念だけど、アンタはここでチェックメイトよ♪』

 

グリムリーパーが現れ、ブラックフォクシードを踏みつける。

 

リヴァイブ『遂に神羅ガンプラを捕らえたぞ「それはどうかな!」なに?』

 

何処からか飛んできたヒートホークがカゲキヨの頭部に突き刺さる。玲二のジークアクスは一気に肉薄すると、カゲキヨを叩き斬りグリムリーパーとネブラブリッツを吹っ飛ばす。

 

玲二「大丈夫か?」

 

Aクロ『あ、ああ』

 

フブキ「レイくん!新くん達は?」

 

玲二「安全な場所に転移させた。この戦いには巻き込めないからな」

 

クロ「よう、ケリはついたみたいだな?」

 

フブキ「なんとかね」

 

玲二「別世界のクロ、コイツ等はお前を狙っている。お前を目覚めさせたのもコイツ等だろう。まだやれるか?」

 

Aクロ『……やれねぇとは言えねぇだろ』

 

フブキ「大丈夫!私達がサポートするよ!」

 

クロ「ま、同じ黒上フブキのよしみで手伝ってやるよ」

 

ディバイン『おのれ神羅族!』

 

―残影 四―

 

リヴァイブ『落ち着きなさい!今回は4vs4いえ、実質4vs3です。全員で掛かれば……っ!』

 

ヒーリング『うそ!』

 

ディバイン『バカな…』

 

リボーン『…何?』

 

ALVISの機体達が一斉に空を見上げる。釣られて玲二達も空を見ると、そこにはいつの間にか4機のガンプラが浮遊している。

 

フブキ「レイくん、アレって…」

 

玲二「神羅族…それも革命派!」

 

 

 

神羅ペコラ「やれやれ、役立たずのAI共がやっと成果を出してくれたわ」

 

『ネブラブリッツN』に神羅ペコラ

 

神羅ネネ「へへへっ!これでもうアイツ等いらねぇな♪」

 

『ガンダムヘビーアームズ カスパール』に神羅ネネ

 

神羅トワ「でもあの神羅ガンプラなんか変じゃね?」

 

『ガンダムX ブリュンヒルデ』に神羅トワ

 

神羅マリン「問題ないわ。後でどうとでも出来るんだから」

 

『ダブルオークアンタ アンリミテッド・フルセイバー』に神羅マリン

 

ネネ「で、どうするのマリン?」

 

Sマリン「予定通り、神羅ガンプラの確保を最優先。オリジンには手を出すな。他の2人もほっといて良いけど、邪魔するなら排除していいわ」

 

ペコラ「あのAI共は?」

 

Sマリン「用済みよ。ペコラ、トワ、始末しなさい」

 

ペコラ「そうこなくっちゃ!」

 

Sトワ「めんどくさ…」

 

4機の神羅ガンプラは、二手に分かれて攻撃を開始した。

 

*1
ホロライブ ビルドライバーズ「短編集9 眷属」参照




○黒上フブキ(アナザークロ)
アナザー世界にいた黒上フブキ。ビルドライバーズ世界のクロとは平行世界の同じ存在謂わば並行同位体であるが、その生涯はかなり異なる。
アナザー世界の白上フブキとは血のつながった双子だが、訳あって幼いころに生き別れている。クロはその事を覚えているがフブキの方は覚えておらず、消滅するまで思い出すこともなかった。
GVWを制した妹を誇りに思っており、その姿に憧れてガンプラに触れるようになった。自身の愛機である「ブラックフォクシードガンダム」を完成させた直後、Яによる侵略が始まりアナザー世界最後の人類となってしまう。アナザー世界の玲二の神羅の力と付着したЯ、そしてクロの「フブキを超えるまで絶対に死なない」という強い想いが呼応し、ブラックフォクシードに憑依する形で生き残った。その状態で眠りについたまま永い年月漂流し続け、ビルドライバーズ世界の竜宮島に流れ着き、御神体として祀られていた。
神羅と無呪羅の力の両方を宿しており、疑似的な真魔神とも言えるが非常に不安定な状態であり、どちらかの力が僅かでも加われば消滅する可能性がある。リボーンが目覚めさせた際に消滅しなかったのは、永い眠りについた影響で力を失いかけていたから。
覚醒したクロの魂では神羅とЯが共存しており、Яに対する抗体を持っているような状態。なので、Яに取り憑かれてもクロが力を使えば治癒が出来る。しかし、前述の通り非常に不安定な状態でもあるので、現状力の行使は出来ない。

『ブラックフォクシードガンダム』
アナザー世界のクロがフブキの『フォクシードガンダム』をベースにカスタマイズした機体。コアチェンジシステムも有していたが、クロが憑依した際にその機能は失われており、フォクシードと同じ武装しか使用出来ない。
後述のスキルは、本来のスキルが神羅と無呪羅の力で変質している。
○スキル「OVER IMPACT」
神羅あるいは無呪羅の力を持つ者を離反させ自分の配下とする……はずなのだが、ビルドライバーズ世界においてはリ・イマジネーションズの魂を反転させる効果しかない。その為、クロの配下にもなっていない。クロに攻撃はしないが、クロが攻撃してきた場合はその限りではない。

アナザー世界にもクロがいたのではないか?いたとしたらどんな人物だったのか?と色々考えてたら、メッチャぶっ飛んだ設定が出来上がってしまった。本家ビルドライバーズの第17話で「双子なの?」「冗談じゃない」ってやり取りがあったので、アナザー世界では本当に双子になってもらいました。ただ辻褄を合わせるために生き別れになってしまったけど…。

執筆中に「MGSDデスティニー」「HGレジェンド」の情報が出て歓喜してました。特にレジェンドはリバイブ版ということで旧HGと比べて色分けも稼働も格段に進化してますね。

NEXT CHAPTER
遂に姿を現した革命派神羅族

圧倒的な戦闘力の前に玲二達は苦戦を強いられる

用済みとされたALVISも次々と倒されていく中

リヴァイブのスペクターに異変が起きる

次回『CHAPTER26 錆び付いた剣』
「“UNLIMITED ЯUST WORKS”!!」
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