【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ with リ・イマジネーションズ   作:波音四季

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プロット段階では今回で終わるはずだったんですが、4章に繋がる伏線を放り込んで、修正に修正を重ねまくった結果、2話で終わらんかった。まぁ、いつもの事なので気にしないでくださいな。なんとか20日までに3話目と4章1話を投稿したいけど、また忙しくなりそうだからワンチャン11月ギリギリになるかもしれん。

というわけで、幕章Ⅱの第2話。アヴァロンでマーリンと再会した玲二達。彼は何を語るのか?星鍵の行方は?そして、聖槍ロンギヌスとは?


理想郷にて

永久に閉ざされた理想郷(ガーデン・オブ・アヴァロン) SIDE:玲二

マーリン「ようこそ、ガーデン・オブ・アヴァロンへ。私は君達が来るのをずっと待っていたよ」

 

モルガンの転移でアヴァロンに辿り着いた俺達の目の前に、以前出会った花の魔術師マーリンがいた。まるで俺達が転移してくるのを見越していたかのようだ。

 

マーリン「久しぶりだねぇ、玲二君。いや、ALVIS大戦以来だからそんなに久しくもないかな?」

 

玲二「だな。それにアンタとは大した話もしてないし、言ってる事もイマイチよく分からなかったしな」

 

マーリン「ハハハ、これは手厳しい。おっと、挨拶が遅れたね。私はマーリン、人は花の魔術師だの、グランド・キャスターだの、キングメイカーだの色々呼ぶけど、まぁ好きに呼んでくれたまえ」

 

フブキ「アナタがマーリン…アーサー王伝説に登場する?」

 

マーリン「如何にも、初めまして “白き狐王”白上フブキ、 “天狼”白雪みしろ、それに…おや君は」

 

ムアナ「ムアナよ。未来から来たダディの娘」

 

マーリン「うん。分かるとも。そうか、君が彼を導いたんだね。おっと…そういえば君もいたんだったね。“流星の化身”スイセイ」

 

スイセイ「ほう。私の事を知っているんだな」

 

マーリン「あぁ。君の事はよく観ていたからね」

 

観る?そういえば新からマーリンは千里眼を持っていて、それで人の営みを観ると言っていたな。という事は、今までの俺達の行動も観られていたってことか。

 

スイセイ「ふん、趣味の悪い奴め。なら知っているだろう?私に隠し事は出来んと」

 

マーリン「勿論だとも」

 

スイセイ「ならば、貴様のその変装を解いたらどうだ?それじゃあお互いに腹を割って話すことも出来ないだろう?」

 

変装?ということは、やっぱりマーリンは正体を隠していたのか。

 

マーリン「君の言う通りだ」

 

―パアアアアアア!!―

 

フブキ「うわ!眩しい!?」

 

急に光り出した?変装を解いているんだろうな。

 

みしろ「っ!アナタは…!」

 

息を呑むみしろに釣られてマーリンを見ると

 

玲二「火威?」

 

長い銀髪は青い短髪に、白いローブは青く染まったさっきまでとは全く異なる姿になっている。その姿はどうみても火威青じゃないか!

 

アオ「改めまして、ボクはアオ。神羅族のシオンから継承を受けた神羅族だ。2000年程前に起きたある事件以来、長時間この姿を保てなくなってしまってね。その時出会った別世界の本当のグランドキャスターの姿を借りていたんだ」

 

玲二「そうだったのか…」

 

マーリンが神羅族のアオだったとは、正直予想外だ。しかし、2000年前に一体何があったんだ?本来の姿を保てなくなったと言っていたが、そんなことが出来る敵がどこかにいるのか?

 

アオ「ボクの事は置いておこう。あまり時間がない。ついてきてくれ」

 

背を向けて歩き出したアオを少し躊躇いながらも俺達は追いかけることにした。

 

アオ「さて、目的地はまだ遠い。到着するまで、君達の質問に答えようじゃないか」

 

みしろ「では、私から。私達は穏健派のソラが起動させようとしている神の天秤を止める為に、星鍵と呼ばれる物を探しています。それはどこに?」

 

そう、まずはそれだ。星鍵は神羅族のシオンが持ち去り、配下の誰かに渡したと考えているが、それが誰なのか皆目見当もつかない。だが、アオがシオンから継承を受けたのであれば、星鍵の行方も知ってると思うんだが…。

 

アオ「星鍵ならここだよ」

 

『……え?』

 

振り返ったアオの手には、星型の持ち手をした鍵が握られている。なるほど、確かに星鍵だ……ってそうじゃなくてだな!

 

玲二「お前が持ってたのか!?」

 

アオ「勘違いしないでおくれよ?これはボクが師匠…シオンと2回目に会った時に渡されたんだ。君達が求めている物はコレだろう?」

 

フブキ「そ、それを渡してもらうってことは…?」

 

アオ「元よりそのつもりだ。だが、彼女(スイセイ)がいるなら話は別だ。これは元々彼女の物、彼女に返すという名目で君達に渡すのであれば兎も角、この状況なら彼女に直接渡すのが筋という物だ」

 

確かに、アオの言う通りだ。

 

フブキ「じゃあ、早くスイちゃんに渡して」

 

アオ「いや、事はそう単純じゃない。スイセイ、これを返した場合、君はまずどうする?」

 

スイセイ「決まっている。シオンの世界に向かい、相応の罰を与える。具体的にはシオンの世界を滅ぼす」

 

なっ!?おいおい!それは聞いてないぞ!?

 

スイセイ「私の星鍵を盗んだ上に、それを誤魔化そうとしたんだ。当然の報いをくれてやらねば、私の気が済まない」

 

フブキ「す、スイちゃん、今はそんなこと言ってる場合じゃ!」

 

みしろ「それに、いくら何でも世界を滅ぼすのはやりすぎです!」

 

スイセイ「黙れ。法で裁くのは貴様等のやり方だ。私には私のやり方がある」

 

アオ「そう。君ならばそうするだろう。だからこの鍵を渡すわけにはいかない。シオンはあんなんだが、滅びを待つだけだったボクに継承をしてくれた。その恩がある以上、ボクは星鍵を渡せない」

 

思ったより根深い問題だな。スイセイは「星鍵を盗んだ報いとしてシオンの世界を滅ぼしたい」アオは「恩があるシオンを守りたい」と。スイセイを連れてきたのは、マズかったな。このままじゃ話は平行線だぞ。

 

スイセイ「ふん。まぁいい。この話は一旦置いておこうじゃないか」

 

アオ「そうだね。他に聞きたい事は?」

 

流石に俺達がいる場で無理矢理取り返そうとはしないか。

 

玲二「なら俺から。以前あった時『終わりなき楽園の真実を話す』と言ったな?エンドレスユートピアのことだろ?それについて教えてくれないか?」

 

アオ「良いとも。まず、ソラがやろうとしているエンドレスユートピアについてはグリードから聞いてるね?」

 

玲二「あぁ。神の天秤の神羅エネルギーを解放して、自分の意に賛同する者を神羅化させ、そうじゃない者を操り人形にして意のままに操る。誰も自分の意思を持たない故に争いの起こらない世界となる」

 

アオ「そうだ。新たに生み出された神羅族によって全てが管理された“終わりなき楽園”。偽りの幸福を押し付けられ、それを抱えたまま一生を過ごす。ソラが創ろうとしているのは、そんな()()()()()世界だ」

 

…ん?

 

アオ「そして、革命派のマリンもまたエンドレスユートピアを目指している」

 

フブキ「マリンも?だったら何で…」

 

アオ「それはね、2人の目指すエンドレスユートピアは同じ物ではないからだよ」

 

ムアナ「終着点が異なるという事かしら?」

 

アオ「うん。ソラは自分が選んだモノを神羅化させるのに対し、マリンは全次元の生き物全てを神羅化させようとしている。全てが神羅化する事で全ての者が自分の望む世界を創り出せるからね」

 

フブキ「そ、そんなことが出来るんですか!?」

 

アオ「可能だよ。もっとも、無理矢理注ぎ込まれる神羅エネルギーに耐えられればの話だけど」

 

みしろ「っ!全員が神羅化出来るわけじゃない?」

 

アオ「そりゃあそうさ。見知らぬ女が突然現れて、強くなれるからと膨大な量のエナドリを飲ませられるようなものだ。だが、このやり方の本質はそこじゃない。適合できずに肉体が崩壊する者がいたとしても、大半は神羅化出来るだろう。神羅族となり永遠の命を授かった者達はどうすると思う?」

 

フブキ「どうするって…。そのまま生き続けるんじゃ?」

 

アオ「……ふむ、やはり君達は“永遠の命”という物を理解できていない。死ねないという事、終わりが来ないという事がどれほど苦しい事なのか。まぁボクからしてみれば、“永遠に死ねない苦しみ”なんて辛いだけで誰だって我慢出来ると思うけどね」

 

玲二「まさか、マリンの目的は『永遠に死ねない苦しみを与える事』なのか?」

 

アオ「掻い摘んで言うとそういう事だ。この辺の事情は本人に聞いた方が早い。いずれにせよ、エンドレスユートピアに神の天秤は必要だ。マリンも必ず現れる。君達か、ソラか、もしくはその両方が倒れた時を狙ってくるだろうね」

 

玲二「そうだな。警戒しておく必要がありそうだ。……アオ、もう1つ訪ねたい事がある。お前は何故、俺達に力を貸す?」

 

アオ「……ボクはずっと、このアヴァロンに幽閉されている。やる事と言えば、千里眼で人の営みを観る事だけ。もしソラやマリンがエンドレスユートピアを完遂してしまったら、それらも詰まらなくなる」

 

フブキ「詰まらなくって、じゃあもし、どっちかが面白ければ、私達には協力しなかったってことですか?」

 

アオ「そうだよ」

 

みしろ「そんないけしゃあしゃあと…」

 

アオ「人間がどうなろうと、ボクにとって大した問題じゃない。でも、人間が描く物語は違う。同じ人間なんていないからこそ、紡ぎ出される物語も違う。それらが幾重にも積み重なって人は歴史を刻んできた。きっとこの先も続いていくだろう。ボクはそれを観るのが楽しいんだ。そして、いつか観てみたいんだ」

 

玲二「何を?」

 

アオ「ハッピーエンドだよ。君達が紡いでいく物語の最も幸福な終わり。誰かに押し付けられた幸福じゃない、永遠に生き続ける偽りの幸福でもない、人が積み上げた物語(れきし)の果てにある本当のハッピーエンド、それを観る為にボクは君達に力を貸すのさ」

 

スイセイ「良い感じの話にしようとしているが、結局貴様も私欲で動いてるだけじゃないか」

 

フブキ「そ、そうですよ!やっぱりアナタもちょっとおかしいですよ!」

 

アオ「神羅族なんて大半がそんなモノさ。まともな方が少ないし、まともに見えても何処かのネジが5、6本抜けてたりするのさ」

 

ムアナ「そういえば、ダディがアナタの事をこう言ってたわ。『グランド・ロクデナシ』って」

 

アオ「ハハハハ!それは光栄だ!」

 

いや褒めてないだろ!確かにコイツの根底にあるものを考えるとロクデナシと言いたくもなるが、今は味方にはなってくれているわけだし、置いておくとしよう。それにしても、俺達は何処に向かってるんだ?もう大分歩いた気がするが…。

 

アオ「さぁ、着いた」

 

小さな石碑か?文字のようなものが書いてあるな。

 

BURITENWOSUBETAIDAINARUKISHIOUA-SA-/PENDORAGONKOKONINEMURU

 

玲二「よ、読めねぇ…」

 

スイセイ「ブリテンを統べた偉大なる騎士王アーサー・ペンドラゴンここに眠る、と書いてある」

 

フブキ「アーサー・ペンドラゴン!?それって」

 

アオ「如何にも。かの有名な円卓の騎士を纏め上げたアーサー王のことだよ」

 

みしろ「ただの伝説ではなかったのですね」

 

アオ「時に、君達はアーサー王の最期について知っているかな?」

 

フブキ「はい。本で読んだことがあります」

 

 

SIDE:フブキ

カムランの丘で、アーサー王と王に反旗を翻した息子のモードレッドの戦いが行われました。

 

アーサー王の持つ聖槍はモードレッドを貫くも、邪剣クラレントの一撃で致命傷を負ってしまいます。

 

アーサー王は森の中で唯一残った騎士ベディヴィエールにこう言いました。

 

「あの丘を越え、森を抜けた所に湖がある。そこに聖剣(エクスカリバー)を投げ入れよ」

 

ベディヴィエールは王の言われた通りに湖に向かいましたが、聖剣を投げ入れてしまえば王が死んでしまうと思い、その命を果たすことが出来ませんでした。

 

しかし、アーサー王は戻って来たベディヴィエールに「使命を全うせよ」と告げるだけでした。

 

王の御心を変える事は出来ないと悟ったベディヴィエールは、聖剣を湖に投げ入れました。

 

聖剣は湖の乙女の手に返還され、アーサー王は傷を癒す為にアヴァロンへ旅立ちました。

 

 

SIDE:玲二

フブキ「伝説によると、アーサー王は今もアヴァロン眠りについており、ブリテンに危機が訪れた時に蘇るとされています」

 

ムアナ「じゃあ、アーサー王は本当にここに」

 

アオ「そうだ。懐かしい。王をここに連れてきたのがつい昨日の事のようだ」

 

みしろ「何故私達をここに?」

 

アオ「これだ」

 

アオが石碑に手を翳すと、石碑が光り出したぞ?いや、待て、石碑から何か出てくる?あれは槍?

 

玲二「アオ、まさかそれが」

 

アオ「うむ。モルガンが求めた聖槍ロンギヌス…いや、正しくは聖槍ロンゴミニアド」

 

フブキ「ロンゴミニアド!?じゃあ、モルガン陛下が求めているのは…」

 

アオ「アーサー王の槍だよ」

 

なんてこった…。あの女王様、そんな事一言も言わなかったぞ。いや、もしかしてそれが狙いか?

 

玲二「そういうことか。アオ、その槍を渡すことは出来ないんだろう?」

 

ムアナ「ど、どうして?」

 

玲二「伝説が本当なら、アーサー王はいずれ復活する。その時、王が手にする武器がありませんじゃ話にならないだろ?」

 

アオ「君の言う通りだ。復活が予言されているアーサー王の聖槍を持ち出すことは出来ない。だがレプリカではモルガンも納得しない。そもそもロンゴミニアドのレプリカ程度なら彼女の魔術で簡単に作れてしまう」

 

むう…、これは困ったことになったぞ。ロンギヌスもといロンゴミニアドを持ち帰ることが出来なければ、俺はモルガンの夫にならざるを得なくなる。そうなれば、ソラを止めることは出来ないし、モルガンは妖精国を最果てに転移させてしまうだろう。

 

フブキ「それじゃ困ります!何とかならないんですか!?」

 

アオ「うむ。ボクとしても、このまま君達を帰すわけにはいかない。そこでだ。ちょっとばかりズルをしようと思う」

 

みしろ「ズル、ですか?」

 

アオ「まず君達には、今ここで、ボクが喚び出した神守(ガーディアン)と戦ってもらう」

 

玲二「神守…前に言っていたな?ガンプラバトラーをガンプラを依り代にして召喚するとか」

 

アオ「うん。その戦いで発生するエネルギーを星鍵で集約して、新たな聖剣を鋳造する」

 

なるほど、ロンゴミニアドの代替となる武器を創るわけか。しかし…

 

スイセイ「……」

 

アオ「言いたい事は分かる。だが、他に方法はない」

 

スイセイ「分かっている。好きにしろ」

 

アオ「ありがとう。では、始めようか」

 

フブキ「あの、どうしても戦わなきゃいけないんですか?レイくんの力を使うとかじゃ?」

 

アオ「それではダメだ。確かに玲二君の力ならロンゴミニアドを超える武器を鋳造できるかもしれないが、彼はアーサー王のことを知らない。創られた武器がアーサー王に適合するとは思えない。それに引き換え、ボクは(彼女)の剣の師でもあったからね。どんな武器が合うか知り尽くしている」

 

みしろ「確かに、アオさんの言う通りですね。ご主人様」

 

玲二「あぁ。フブキ、みしろやるぞ。ムアナとスイセイは下がっていてくれ」

 

ムアナ「分かった。気を付けてね、ダディ」

 

アオ「では、神守を喚ぶとしよう」

 

告げる(セット)

 

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に

 

神羅の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

 

誓いを此処に

 

我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者

 

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!

 

アオの詠唱と同時に展開した魔法陣が光り輝いていく。光の中からガンプラが3体出て来た。あれが神守か。

 

アサギ『円卓隊が一人、光灯(こうと)アサギ、騎士(ナイト)ガウェインガンダムを依り代に参上しました!』

 

マクキ『マクキ・リス、ガンダム・アグニカバエル、召喚に応じ現界した』

 

大和『グランド・ガンダリウム響大和、シャルルフリーダムと共に、現界しました』




次回「帰還」
新たな聖剣を鋳造する為に神守とバトルする玲二達。聖剣を創り出すことは出来るのか?


○光灯アサギ
「アサギ・コードウェル」のリ・イマジ。未来のG.C.I.B.で設立された特殊チーム円卓隊に所属する女性隊員。日中は身体能力等が常人の3倍になる特異体質であり、使用する機体も相まって「日輪の騎士」「太陽の騎士」などと呼ばれている。

○マクキ・リス
「マクギリス・ファリド」のリ・イマジ。聖バエル学園の理事長であり、プラモショップ「ギャラルホルン」の上位ランカー通称セブンスターズの1人。ホロライブIDのアユンダ・リスとは親戚だが、マクキ自身は人間。

○響大和
「キラ・ヤマト」のリ・イマジ。今回召喚されたのは、様々な経験を経て大きく成長した際の大和。ガンダリウムランクを超えるグランド・ガンダリウムの称号を持つ大和は、神守の座においてもトップクラスのステータスを誇る。
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