【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ with リ・イマジネーションズ   作:波音四季

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ようやく終わりました。長編は当分やらないと思います。

誤字報告機能ってすごいですね。自分に対しても使えるので、セルフ誤字報告して訂正適用するの便利すぎる。


ジェガン・フェスティバル⑤

NO SIDE

ジェガンフェス最後のイベント、エクストラステージのボスはまさかの我那覇イブだった。我那覇イブのNTジェガンのファンネルで、シュン機とゲイル機がコックピットを貫かれて沈黙、残った5機での挑戦となった。

 

怜(確かに7vs1は分が悪い。だが、ダイヤランカー2人こうもあっさり落とされるとは!)

 

イブ「どうした諸君?踊ってるだけでは勝てんぞ?」

 

5機のジェガンは我那覇イブのジェガンのファンネルを回避、もとい踊らされていた。

 

 

海斗「どうだ?あったか?」

 

光「いや、ない。我那覇社長のジェガン、今まですべてデータベース化してたけど、あんな機体は見たことない」

 

蓮「どうやら、このイベントの為に作ったのかもしれんな」

 

乃明「あるいは、作っていたが、隠していたかだ」

 

海斗「そんなことあり得るのか?」

 

乃明「さぁな、いずれにせよ」

 

蓮「あぁ、いずれにせよ」

 

乃明・蓮「「我那覇イブはやりやがったという事だ」」

 

光「どうした急に?」

 

 

勇「EXAM!」

 

星「Type-C・Aアップデート!C・AⅢ!」

 

イブ「ほう、出し惜しみはしなってことか?しかし、このNTには勝てんよ!」

 

星「それはどうかな?」

 

イブ「む?」

 

星「貴様のファンネルとて無限に使えるわけではあるまい!」

 

イブ「…」

 

ミオ「エネルギーが切れれば、コンテナに戻さないといけない。そこにウチたちの勝機がある!」

 

イブ「では見せてもらおうか、その勝機とやらを!」

 

NTは6基のファンネルを収納すると、加速しながらビーム弾をばら撒く。

 

勇「怜!」

 

星「怜君!今だ!」

 

怜「インコム!」

 

改二がインコムを射出する。

 

イブ「似非ファンネルなんかで!」

 

NTはインコムのビームを避けると、サーベルを出し、ケーブルを切断する。

 

イブ「これが勝機か?」

 

怜「いや、これからが勝機だ!」

 

インコム達が残っていたケーブルをパージし、四つ又のクロー形態に変形する。NTを挟みこむように移動し、光のカプセルに閉じ込めてしまった。

 

イブ「これは、サイコキャプチャー!?」

 

星「この中ならファンネルは使えまい!我那覇イブ!覚悟!」

 

RFジェガンがサーベルを展開して捕らえられているNTに向かう。

 

イブ「…ふふっ」

 

勇「っ!?星さん!待て!」

 

―ビシュン―

 

突然NTの目の前に現れた1基のファンネルがRFのコックピットを貫いた。

 

怜「な!?」

 

ミオ「ファンネル!?」

 

イブ「自分たちで作戦バラしちゃダメでしょ?」

 

ジェガンカラーに塗装されたそのファンネルがサイコキャプチャーを破壊し、NTは脱出する。

 

イブ「あんなこと言われたら、保険は掛けるでしょ普通?」

 

イブはファンネルをコンテナに収容した後、機体を加速させている間にそのうちの1基をパージしていたのだ。

 

イブ「次の作戦は何かな?」

 

怜「くっ」

 

勇「怜、力を貸せ」

 

怜「分かりました。ミオさんと音乃瀬さんは援護を!」

 

ミオ「任せろ!」

 

奏「はい!」

 

勇のブルージェガンは左手にサーベルを右手にビームライフルを持つ。

 

勇「EXAM、リミッター解除!」

 

―EXAMsystem STAND BY―

 

ブルーのゴーグルが赤く輝き、各スラスターが全開になる。改二はシールドミサイルを全弾発射し、NTの動きを制限しにかかる。NTはブルーをファンネルで迎え撃つが、ブルーはファンネルが撃たれる前に回避を行う。

 

イブ「こちらの反応速度を上回っている!?」

 

勇「そこだ!」

 

ブルーはビームライフルでファンネルを1基破壊、続けて2基目も破壊する。

 

イブ「っ!」

 

勇「傲慢さを償え!我那覇イブ!」

 

勇は動揺したイブの隙を見逃さなかった。振り下ろしたビームサーベルの切っ先がビームシールド発生装置を切り裂く。

 

勇「貰った!」

 

ブルーのサーベルがNTのコックピットに届く直前、上方からファンネルで右腕がサーベルごと撃ち抜かれた。

 

勇「っ!?」

 

怜「バカな!反応速度はブルーが上のはず!?」

 

イブ「やれやれ、これを使うつもりはなかったのですが、致し方ない。…パーメットスコア6!」

 

それを合図にNTのゴーグルが青く発光し、ブルーの残った腕と両脚、スラスターがファンネルで破壊される。

 

 

『NTジェガン』

『HGUCジェガン』に『HGUCサザビー』のファンネルコンテナをミキシング、右腕にビームガトリング、左腕にMGF90Vタイプから移植したビームシールド、左腰部にサーベルを搭載し、それ以外の武器はすべてオミット。アナハイムの傑作機であるジェガンに、連邦と敵対するネオ・ジオン総帥機のファンネル、さらにはサナリィのビームシールドとまさにアナハイムエレクトロニクスの集大成ともいえる機体。だが、この機体の真の能力は機体内部に施されたシェルユニットとGANDフォーマットにある。

 

 

蓮「GAND-ARMSだと!?」

 

乃明「あの機体、GANDを仕込んでいたのか!」

 

海斗「我那覇め!まだこんな隠し玉を」

 

 

イブ「どうだ?その状態ではEXAMも無意味だろう?」

 

勇「くっ」

 

怜「勇さん!」

 

イブ「さよなら」

 

ブルーはファンネルにコックピットを撃ち抜かれて沈黙した。

 

イブ「さて、残るは君達か。どうする?降参するなら受け入れるが?」

 

怜「……」

 

ミオ「誰が降参なんてするか!」

 

ローンウルフはサーベルを展開して斬りかかる。

 

イブ「ガンファンネル!」

 

ミオ「来る!」

 

ところが4基のファンネルはローンウルフ、改二を通り過ぎて奏のスタークに向かう。

 

ミオ・怜「「何!?」」

 

イブ「弱い機体から倒すのはセオリーだよ」

 

奏機はバルカンで迎撃を試みるが、パーメットスコア6の影響を受けているファンネルは難なく避け、奏機を取り囲む。

 

奏「っ!」

 

イブ「さよなら、奏さん」

 

ファンネルからビームが発射され、奏機に向かう。命中する直前

 

怜「くっ!」

 

奏「怜さん!?」

 

怜の改二が奏機を押し退ける。ビームが左腕、右足、頭部を貫き爆発する。

 

怜「うわあああ!」

 

ミオ「怜くん!」

 

奏「怜さん!」

 

イブ「ほう、身を挺して庇ったか。やるじゃないか少年」

 

ミオ「こんのぉ!」

 

NTはローンウルフのサーベルを自身のサーベルで受け止める。

 

ミオ「奏ちゃん!怜さん連れて下がって!」

 

奏「はい!」

 

イブ「ふふっ、一騎討ですか?面白い!」

 

 

奏機は大破した改二を連れて小惑星の裏に退避する。

 

奏「どうして、奏なんかを庇って」

 

怜「分からない。気付いたら動いていた。…改二はもうダメだ」

 

奏「怜さん…」

 

怜「結局俺はこの程度なんだ。新のようにも、響大和のようにもなれない。俺は…弱い」

 

奏「なんで、なんでそんな事言うんですか!」

 

怜「え?」

 

奏「あなたは来栖怜でしょ!他の誰かになれるわけないじゃないですか!」

 

怜「っ!」

 

奏「それに怜さんには怜さんの強さがあるじゃないですか!」

 

怜「俺の、強さ?」

 

奏「怜さんは前のステージでも、さっきもあたしの事守ってくれたじゃないですか!そんな人が弱いわけない!」

 

その時、怜の脳裏に仲間たちの言葉が蘇る。

 

新『お前がフリーダムの武器を減らしたおかげで、俺は戦えた。ありがとう!』

 

真理愛『アナタがいなかったら、あたしはここまで強くなれなかった。本当に入部してくれてありがとう!』

 

仁斗『怜には本当に感謝してます。怜がいなかったら、僕らはここまで来られなかった』

 

美明『アンタに教えられてちょっとは戦えるようになったし、それにあたしの歌が上手いって言ってくれて嬉しかった。ありがと』

 

怜(あぁ…なんで気付かなかったんだ。皆俺の俺自身の強さを、認めてくれていたじゃないか。それなのに俺は、運命を受け入れるとか言って、悲しむ者を増やしたくないって強がって、他者を拒絶して、耳を塞いで……)

 

スタークが改二から離れる。

 

怜「音乃瀬さん?」

 

奏「あたし、行きます」

 

怜「無茶だ。貴方では」

 

奏「あたしはガンプラウォーズ始めたばかりで、動かし方も下手で、弱い。でも、諦めたくない!家族にも、友達にも、無理だって言われても諦めなかったから、ホロライブに入れた!ここに来ることが出来た!だから、諦めない!」

 

スラスターを吹かしてスタークは遠ざかっていく。怜は筐体内で手を伸ばす。

 

怜「待って、待ってくれ。俺は、俺はどうすればいいんだ?」

 

伸ばした手の拳を握り締める。目の前で諦めない者がいるのに、自分は諦めていいわけがない。しかし、大破した改二ではもう戦えない。その時、怜がなにも操作してないのにモニターに画像が映し出された。

 

怜「?」

 

そこには、コックピットを貫かれて沈黙した4機のジェガンが漂っていた。

 

怜「改二、お前も俺に諦めるなと言いたいんだな」

 

怜は意を決し、主を失ったジェガン達に向かった。

 

 

NTとローンウルフの激闘は続いていた。傍から見ると互角に見えるが、NTはガンファンネルもガトリングも使わないという舐めプをかましていた。

 

ミオ「なんでファンネルを使わないんですか!」

 

イブ「そんな事したら、すぐ終わってしまうでしょう?詰まらないじゃないですか」

 

ミオ「詰まる詰まらないであなたは戦ってるんですか!?」

 

イブ「私はね、本気で戦いたいんですよ。今まで戦ったどいつもこいつも、私がちょっと本気出すとすぐやられてしまう。だから私は本気を出すことを止めた。本気で戦える人と出会えるまでね」

 

ミオ「ウチは、本気を出すに値しないと?」

 

イブ「そうは言ってない。だが、本気を出さずとも倒せる」

 

ミオ「だったら、本気出させてやる!」

 

ローンウルフがシールドを捨て、サーベルを2本持って斬りかかる。その鬼気迫る動きにイブは一瞬気圧される。

 

イブ「これは…!」

 

ミオ「おりゃあああ!!」

 

ローンウルフはNTのサーベルを弾き飛ばすと、腕を回しながら斬り付ける。NTは後退しながらバルカンで牽制を試みる。

 

イブ「色を付けただけのジェガンでよくやる」

 

ミオ「それがウチの強みなんだよぉ!」

 

イブ「いいでしょう。パーメットスコア6!ガンファンネル!」

 

NTのファンネルコンテナから4基のガンファンネルが飛び出す。

 

ミオ「負けるかああああ!!」

 

ミオは、狼の獣人の本能と直感、過去にファンネル使いと戦った時の経験、自分が持つ占いの知識、ありとあらゆるものを総動員してファンネルの未来位置を予測する。

 

ミオ「そこだ!」

 

ローンウルフの放ったビームが1基のガンファンネルを捉える。

 

イブ「何!?」

 

続けてもう1基破壊され、ガンファンネルは残り2基となる。だが…

 

ミオ「ゼーッゼーッゼーッ」

 

ミオは異常なまでに疲労していた。彼女は気付いてないが、ファンネルの未来位置を予測する際に、わずかではあるが神羅族の力を使っていた。彼女がファンネルを落とせたのはこの力があったからだが、それでも2基落とすのが限界だった。

 

イブ「少し頭を使いすぎたみたいですね?」

 

疲労で操作が疎かになった隙にガンファンネルがローンウルフを達磨にしてしまう。

 

ミオ「マズイ!」

 

イブ「ふん…ん?」

 

奏「ミオせんぱーい!」

 

奏のスタークがバズーカを乱射しながら向かってくる。

 

イブ「奏さんか。あなたじゃ私には勝てない!」

 

NTはスラスターを吹かすと、スタークの背後に回り込み、ビームガトリングを撃つ。スタークは肩のミサイルを全弾発射する。その直後、ビーム弾がからのランチャーに直撃する。

 

奏「あぁ!」

 

イブ「ほう、ミサイルを発射して誘爆を回避しましたか。だが…」

 

肩から煙を出すスタークにガトリングを構える。

 

イブ「ここまでだ」

 

銃身が回転を始める。誰もがここまでかと思った。

 

―バシュウン!―

 

上方から降りそそいだビームがガトリングを撃ち抜いた。

 

イブ「っ!?」

 

NTはガトリングをパージするが、爆風から身を守ろうとして両腕が破損する。

 

イブ「誰だ!?」

 

攻撃された方向を見ると、1機のジェガンが向かってきていた。だが、そのジェガンは歪だった。胴体・右腕・左脚は白、左腕と右脚は赤、頭部は蒼、腰にはレールガン、両腕にはプリスティスを装備している。

 

ミオ「何?あのジェガン?」

 

奏「もしかして、怜さん?」

 

怜のジェガンはプリスティスからビームを、レールガンから実弾を発射する。

 

イブ「くっ!バカな!この場でニコイチ、いやゴコイチしたとでもいうのか!?」

 

怜「そうだ。貴様に討たれた仲間たちの機体を借りた。その名も、ジェガン・クインテット!」

 

 

『ジェガン・クインテット』

大破したスターク改二を応急修理するために、倒された仲間たちのジェガンを使用し、完成した機体。破損してない部分は改二そのまま、左腕・右脚はRF、頭部はブルー、腰にはRのレールガン、Pのプリスティスは手持ち武器にしている。その場しのぎの修理の為EXAMは使用できない。『クインテット』は音楽の『五重奏』の意味。機体名は怜が即興で考えたものだが、『クインテット(五重奏)』に『奏』が含まれているのは偶然か必然か。

 

 

奏「ジェガン・クインテット…」

 

怜「音乃瀬さん、俺は死ぬのが怖い」

 

奏「え?」

 

怜「運命を受け入れたなんて言ったけど、本当は死んでしまうのが怖いんだ。ガンプラで遊んでる時だけ、それを忘れられる。強くなって誰かの記憶に残りたいなんていうのは、ただの詭弁。本当は、俺は、俺の事を最後まで覚えていてくれる人が欲しかったんだ」

 

奏「怜さん…」

 

怜「あなたのおかげで漸く前に進めそうです。その為にも、我那覇イブを倒す!」

 

奏「怜さん、奏も、あたしもやるよ」

 

その言葉に怜は微笑みながら頷く。

 

イブ「話は終わったかな?君達にやられるほど、私はやわじゃないないぞ!」

 

NTがサーベルを構えながら向かってくる。スタークとクインテットは左右に散らばると、スタークがスモークグレネードを発射する。

 

イブ「目晦ましなんかで!」

 

NTはスモークから抜け出すが、そこにはクインテットがレールガンを向けて待ち構えていた。

 

イブ「っ!」

 

NTは上体を反らして回避するが、後方からスタークがバズーカを放ち、メインカメラが損傷する。

 

イブ「シェルユニットが!?」

 

怜「これでスコア6は使えまい!」

 

イブ「まだだ!ガンファンネル!」

 

コンテナから残った2基のガンファンネルが展開される。

 

イブ「殲滅しろ!」

 

怜「奏さん!」

 

奏「はい!」

 

怜・奏「「ビームコンフューズ!!」」

 

スタークがサーベルを投げ、クインテットがそこにビームを撃つ。拡散されたビームが残ったガンファンネルを破壊した。

 

イブ「何ぃぃぃぃ!?」

 

 

 

会場の熱気は最高潮に達していた。

 

光「来栖くんいいぞ!」

 

海斗「最高の連携!いいセンスだ!」

 

蓮「うおおおお!奏ちゃーん!頑張れーーー!!」

 

乃明「お前音の勢だったのか蓮」

 

仁斗「あれは、コンビネーションアサルト?」

 

コンビネーションアサルトとは、風音高校ガンプラ部が全国大会で勝ち進むために編み出した連携攻撃のことだ。2~3機の連携で敵を倒すのだが、味方機との信頼がないと誤射しかねない難易度の高い技だ。風音高校メンバーが今まで即興で出来たことはなく、大武高校の大和と蘭だけであった。

 

 

同時刻 飛鳥家

新「この2人すごいな」

 

真理愛「えぇ。事前に練習しないと出来なかったコンビネーションアサルトを即興でやるなんて」

 

美明「配信のコメントも凄いわよ」

 

『2人の連携凄い』

『奏ちゃんって初心者じゃないの?』

『バリバリの初心者だぞ』

『事前に打ち合わせしてたとか?』

『打合せしてたとしても、練習無しでここまでは出来ん』

『即興で出来るもんなの?』

『無理』

『大武高校のリアルキラアスはやってた』

『化け物じゃないと無理って事じゃん』

『それをやっちゃうこの2人メチャクチャスゲー!』

『あれ?奏ちゃんてガンプラバトル上手い?』

『上手いだろ。正午のステージ被撃墜なしだぞ』

『下手とか言ってた奴今すぐ謝れ』

『ごめんなさい』

『謝ってて草』

 

新「ひでぇ手の平返しだ」

 

美明「でも、それだけあの2人が凄いってことよね」

 

優「怜さんも奏さんも頑張れー!」

 

 

同時刻 ホロライトシティ

らでん「キャナディすげー!」

 

莉々華「怜って子も奏に当てないようにペース合わせてくれてるのね」

 

はじめ「この2人、相性抜群じゃん」

 

青「奏ちゃん、怜君、頑張れ!」

 

 

 

イブ「ふふ、ふははは!楽しいなぁ!こんな楽しいバトルは久しぶりだ!」

 

NTが近くを浮遊していたサーベルを手に取り、両手にサーベルを持った状態になる。クインテットもプリスティスからビームソードを展開し、スタークもサーベルを構える。

 

怜「はあああ!!」

 

―バシィ!―

 

ビーム刃同士が切り結ぶ。クインテットはレールガンを展開するが、NTは蹴り飛ばして砲身を曲げる。

 

イブ「これで撃てんだろう!」

 

怜「……」

 

イブ「?」

 

奏「やああああ!!」

 

イブ「い、いつの間に!?」

 

いつの間にか後方に回っていたスタークがサーベルを突き出して突撃してくる。NTはクインテットを振り払おうとするが、クインテットはスラスター全開で抑え込む。

 

怜「もう、逃がさない!」

 

イブ「よせ!放せ!」

 

その間もスタークは近づいてくる。そして

 

イブ「推しに、討たれる?……ハハッ、最高じゃんか」

 

NTの背中からサーベルが貫き、切っ先はクインテットのコクピットの手前で止まっていた。

 

―BATTLE ENDED―

 

―WINNER Kurusu Rei&Otonose Kanade―

 

 

 

20時00分 NO SIDE

こうしてジェガン・フェスティバルは終了した。エクストラステージに参加した7人には、我那覇イブのNTジェガンを再現できる特別キットとガナハ・エレクトロニクスへの無条件入館証を景品として渡された。入館証は、これを使えばガナハ・エレクトロニクス本社にいつでも入ることが出来るという凄いものだ。キットは世界で7つしかない超レアな物だ(しかも我那覇イブのサイン付き)。

 

イブ「いやぁ楽しかったねぇ!村崎くん!」

 

仁菜「社長が楽しかったようで何よりです」

 

イブ「……村崎くん、医薬品部門に例の薬の開発急ぐよう伝えてくれないか?」

 

仁菜「どの薬でしょう?」

 

イブ「短命種の延命薬。短命種が80歳まで確実に生きられるようになる薬だよ」

 

仁菜「分かりました。しかし、なぜ急に?」

 

イブ「あの怜という少年、まちがいなく短命種だ。彼のような人間が早々に死んでしまうのは非常に惜しい。いずれわが社に必要となる存在だ」

 

仁菜「なるほど、では彼を」

 

イブ「いや、まだスカウトはしないよ。彼が大学を卒業してその気があれば、だね」

 

 

 

怜は会場の外に続く廊下を歩いていた。なぜこの時間になってもここにいるかというと

 

奏「あ」

 

怜「やっと見つけた」

 

怜は自身のジェガンを奏に差し出す。

 

怜「受け取ってください」

 

奏「え?でも」

 

怜「俺にはやはりミスィの方があってる。それに、これは俺に大切な事を教えてくれた音乃瀬さんに出来る最大のお礼です」

 

奏にとって動画で何度も見た憧れの人のジェガン。それを手にすることが出来るのは奏にとってこの上ないことだった。

 

奏「じゃあ怜さん、連絡先交換しませんか?」

 

怜「え?」

 

奏「あ、お礼のお礼ってことです!もし良かったらビルドとか、戦い方とか教えてもらえたらって思って」

 

怜「…いいですよ」

 

奏「あと、さっき、あたしのこと『奏さん』って呼んでくれましたよね?」

 

怜「あ、あれはつい、夢中で」

 

奏「これからも奏って呼んでください。いいですか?」

 

怜「ふふっ、分かりました。奏さん」

 

奏「ふふ、あ、ごめんなさい。もう行かないと」

 

怜「そうですか。では、俺もこれで」

 

奏「あの、また会えますか?」

 

怜「……来週の日曜日、サークルメンバーでホロプラに行こうと話していたんです。その時なら、会えると思いますよ」

 

奏「じゃあ!その時また遊びましょうね!約束ですよ!」

 

怜「はい、約束です」

 

そう言って2人は別れた。だが、距離が遠くなるたびに寂しいような、悲しい気持ちが湧き上がってくる。

 

奏(なんだろう?この気持ち?)

 

怜(妙な気持ちだ。もしかしてこれは)

 

奏・怜((不整脈かな?))

 

2人が自分の気持ちに気付くのは、もう少し先だ。

 




もし、怜が『若くして死ぬ運命』を受け入れたままだったら、先に進むことはなく、イブも薬の開発を急がなかったでしょう。彼は間違いなく、オリジナルと違うことを世界に証明したのです。

次回はアンケート消化と思ったのですが、バトル無しの交流回をやりたいので、そちらからにします。アンケも次回まで残しておくので、投票よろしくお願いします。
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