【三次創作】ホロライブ ビルドライバーズ with リ・イマジネーションズ 作:波音四季
それはさておき、今月はギャンシュトロームが発売されますね。来月はマイフリ、再来月はインジャ弐式、今年は辰年だからドラゴンガンダムやアルトロンも出ると予想してるし、Gガンも新展開あるし…うん絶対生きる!
『それともう一つ、短命種の特徴として「自身の命を粗末に扱いやすい」というものがある。これは長らく未来に希望が無いが故の行動かと思われてきたが、各種族の短命種にアンケートを取ったところ、実に95%以上が「自分の命を顧みない行動をしたことがある」と答えた。その中には、自分が短命種であることを理解していない子供も存在していた。恋人や夫婦、我が子といった守るべき存在を持つ者も例外ではない。これは推測に過ぎないが、短命種達には遺伝子レベルで命を投げ打つようなプログラムが施されているのかもしれない。』(ユーキ・レン著「命短き者達」より抜粋)
飛鳥家 新の部屋
新「エキシビジョンですか?」
玲二『そうだ。お前に頼みたい』
新はスマホで玲二と通話していた。彼から全国大会の開会式の際に行われるエキシビジョンバトルに招待されたのだ。
新「俺はいいですけど、他に適任がいるんじゃないですか?蘭姉ちゃんとか」
玲二『蘭は卒業してるだろ?高校生の大会なんだから高校生から出すべきだ。それに風音高校は前回の優勝チームだし、何より「ガンダリウムキラー」を有しているからな』
新「はぁ…まぁ、そういう事なら。で、エキシビジョンて何やるんですか?」
玲二『タッグバトルだ。去年のジェガンフェスを覚えてるか?その時のステージでポイントバトルをしてもらう。対戦相手は天界学園だ』
新「天界学園か。タッグ相手は自分のチームからですか?」
玲二『いや、それはこっちで用意する。まだ正式には決まってないが、おそらくあおぎり高校からの選出になるだろう』
新(あおぎり?確か宇野と由良がなんか言ってたっけ?)
玲二『どうだ?無理そうなら、他をあたるが?』
新「いえ、やる気はあります!でも、一応皆に相談してからでいいですか?」
玲二『勿論だ。月曜に連絡してもらえるか?』
新「分かりました!必ずします!」
新は通話を切ると、グループチャットを開いてエキシビジョンに誘われたことを伝える。先輩後輩同級メンバーからの反応は良好だが、今年度から部長となった怜からの反応がない。
新「そういや出かけるって言ってたな。ま、いいや、後で電話しよ」
そう言うと新はスマホをベッドに放り出し、パソコンから天界学園のリプレイを漁り始めた。
ホロライトシティ ホロプラ カフェ
その頃、怜は奏とホロプラに来ていた。目当ては『デュエルガンダムAS』と『ブルデュエルガンダム』だ。
奏「なんていうか、昔のキットって感じがする」
怜「頭部なんかほとんどパーツ分けされてないからな。それ故にHGCEでのリバイブが待望されていたんだ。今度のデュエルとバスターは劇場版仕様のものだが、もしかしたら通常のデュエルも新規のアサルトシュラウド付きで発売されるかもしれないな」
奏「あと気になったんだけど、デュエルのランナーはどっちも同じなんですね」
怜「そりゃそうさ。この2機は同じデュエルだからな」
奏「え!?じゃあスターゲイザーに出たブルデュエルは、SEEDに出たデュエルなんですか?」
怜「あー…言い方が悪かったな。外伝で『アクタイオンプロジェクト』というのがあってだな。初期GAT-Xシリーズを再生産し、ワンオフ機として強化カスタムを行う計画だ。その結果出来たのが、ストライクノワール、ヴェルデバスター、ブルデュエルだ。ちなみに、ロッソイージス、ネロブリッツも同じプロジェクトの産物だ。ブルデュエルは、アサルトシュラウドのデータから作られたフォルテストラを装備しているんだ」
奏「ほへ~、だから同じランナーなんですね」
怜「ヴェルデバスターも一部はバスターと同じランナーだ。もしかしたら、この辺もHGCEでリバイブされるかもな」
―ピリリリ ピリリリ―
奏「青さん?もう、デートの途中なのに。ちょっと待ってて」
怜「あぁ」
奏がカフェを出ていくのを見届けると、コーヒーに口を付ける。窓の外を見ながら前回の大会を思い出す。
2023年7月
怜「響大和!ここまでだ!ドラグーン!」
大和「っ!」
ミスィから射出されたドラグーンを2丁のライフルで撃ち落とすアルティメットフリーダム。
怜「まだだ!俺は、俺は残さなければならない!俺の、生きた証を!」
ビームジャベリンでアルティメットフリーダムのシュベルトゲベールとアグニを破壊する。
大和「くっ!僕だって、ガンダリウムだ。こんな所で、負けるわけには、行かないんだー!!」
フルバーストによってミスィは破壊された。
現在
怜「2回目の全国大会…やれるのか?俺は」
「アンタ、ちょっといいか?」
突然の声に視線を向けると、30代くらいの男性が立っている。怜に見覚えはない。
「アンタ、『音の守人』だろ?」
怜「何者だ?」
「ただのガンプラバトラーさ。アンタにガンプラバトルを頼みたい」
怜「連れがいる。日を改めてくれ」
そう言うと、男は懐からデジカメを取り出す。
「連れってのは、奏ちゃんのことだろう?コイツには、アンタと奏ちゃんの写真を撮ってある。今すぐバトルしてくれないなら、この写真をちょいと加工して、SNSに流してもいいんだぜ?」
怜「堂々と犯行予告とはいい度胸だ。それにそんな嘘すぐにばれる」
「だろうな。だが、嘘を嘘と見抜けない連中だっている。だろ?」
怜(面倒な…警察に突き出してもいいが、それだと逆恨みで何をされるか分からん。ならば…)
怜「分かった。支払いをするから先に行っていてくれ」
「おう!逃げるなよ?」
男が出ていったのを確認すると、怜はペンとメモを取り出して「急用が出来たので先に帰る」と書き、支払いを済ませてカフェから出た。そして、ガンプラウォーズコーナーに向かいながらどこかへ電話を掛けた。
「アイツか」
怜の後をつける者がいたが、怜は気付かなかった。
10分後
奏「もう!帰るんなら一声かけてくれればいいのに!……怜さんのバカ」
奏は青と電話してる間に帰ってしまった怜に憤慨していた。
奏(急用って何だろう?ラインも既読付かないし…。大会の事かな?あれ?)
奏が歩いている道の反対側を拓哉とスミレが走っているのが見えた。そのままホロプラに入っていった。
奏(何かあったのかな?)
胸騒ぎを覚えた奏はホロプラに戻ることにした。
ガンプラウォーズ モード:1on1
怜「これでよく俺に挑めたものだ」
怜のミスティックレジェンドガンダムと男のローゼン・ズールと戦っていた。だが、相手のガンプラはヤスリ掛けなどの最低ラインをしているだけで大きなカスタムはしていない。さらに、インコムの命中精度も良くない。使い手がインコムに慣れていないせいだろう。故に怜に勝つことは出来なかった。
『ミスティックレジェンドガンダム』
『レジェンドガンダム』をカスタマイズした『ミスィガンダム』を1度レジェンドに戻し、腰にプロヴィデンスの円錐型ドラグーンを装備。さらにオオワシアカツキのビーム砲をライフル化して両手に装備している。両腕とシールドのメッキを落として再塗装したアカツキの物に変更、シールドにはビームシールドを装備している。『ミスティック』は『神秘的』という意味で、『神秘的な伝説』という意味になる。
「く、くそ!この俺がここまで!」
怜「こちとらダイヤ3だぞ?なぜ勝てると思ったんだ?」
「だ、だってよ、大した戦績残してないし、いけると思ったんだよ!それに…」
怜「?」
「羨ましかったんだよ!アイドルと付き合ってるなんてさ!」
怜「バカバカしい…そんな事の為に脅迫までして、本来なら警察に突き出したいが、データを渡してくれるなら見逃してもいいぞ?」
「わ、分かったよ…」
2人はガンプラウォーズ筐体から出てくる。
怜(しかし、「大した戦績がない」か…。俺は、そう思われてるのか…悔しいな)
奏「怜さん!」
怜「奏?」
「か、奏ちゃん!?」
怜「な、なぜ?」
奏「なぜって、拓哉さんとスミレさんが走ってるのを見つけて、嫌な予感がしたから戻ってきたら、怜さんがいて…急用じゃなかったの?」
怜「いや、その、何と言うか…「おい!お前え!」ん?」
声がした方向を見ると、小太りの男が鼻息荒くしながらこちらを見ている。
怜(こっちより面倒そうな奴が来た…)
「お前えええ!僕の奏ちゃんを独り占めしやがってえええ!!許さないぞおおおおおお!!」
男が折り畳みナイフを取り出す。
「ヒィ!?ナ、ナイフ!?」
対戦相手の男が腰を抜かす。
「キャアッ!」
「おい!ナイフを持ってるぞ!」
「誰か!警備員呼んで!」
怜は奏を自身の背中に隠す。
怜「止せ、そんな事しても何の意味もない」
「うるさい!!死ねええええええ!!」
小太りが両手でナイフを持って走ってくる。明らかに怜を狙っている。だが、避けようとすれば、後ろにいる奏に当たってしまう。
怜「…」
奏「怜さん!?」
怜は振り向いて奏を抱きしめる。そして、背中に来るだろう衝撃と痛みに備える。だが、中々来ない。恐る恐る振り向くと刺さる直前で誰かに腕を掴まれている。
「な、なんだお前!?」
スミレ「やめな、さい!!」
スミレはナイフを叩き落とすと、背負い投げで小太りを投げ飛ばす。小太りは受け身を取れず床に叩きつけられた。
スミレ「銃刀法違反及び殺人未遂の現行犯逮捕します!」
「放せぇ!僕は悪くない!悪いのはソイツだあああ!!」
エリス『見苦しいよ君。目撃者は沢山いるし、監視カメラもある。なんなら僕も録画してるから、言い逃れは出来ないよ』
「チクショオオオオオオ!!」
スミレが応援に呼んだ都々とベルによって小太りは連行されていった。
拓哉「怜君!無茶をして」
スミレ「そうです!神代さんが知らせてくれなかったらどうなってたことか!」
先ほど怜が電話していた相手は拓哉だった。バトルを挑んできた男が万が一データを渡してくれなかった時の事を考慮し、警察であるスミレを連れてきてくれたのだ。まさか別の人物を逮捕することになるとは誰も予想してなかったが。
怜「お二人とも、ありがとうございます。奏、大丈夫か?」
奏「……ないよ」
怜「?」
奏「大丈夫かじゃないよ!」
怜「か、奏?」
奏「なんで?なんで逃げようとしなかったの!?」
怜「それは、奏を守ろうとしたんだ。あの刃渡りなら俺が盾になれば」
奏「バカ!!それで死んじゃったらどうすんの!?自分の命が短いからって、どうしてそんな風に命を粗末にするの!?」
怜「っ…」
奏「奏を守るなら違う方法で守ってよ!自分の命を捨ててまで守ろうとしないでよぉ!怜さんが死んじゃやだよぅ…!」
怜に抱き着きながら、わんわん泣き出す奏。怜は自分の行動の意味を理解した怜は、今更になって「死」への恐怖が湧き上がってきた。
怜「すまない……すまない…!」
怜は両腕でしっかりと奏を抱きしめる。
「…負けたよ」
怜にバトルを挑んだ男はデジカメを床に置くと、トボトボと去っていった。スミレがそのデジカメを拾い上げる。
スミレ「追いますか?」
拓哉「いや、あれならもう来ないでしょう」
拓哉はスミレからデジカメを受け取り、メモリーチップを抜き出して握りつぶした。
拓哉「二人とも、行こう」
拓哉に促され、怜はまだ泣いている奏を抱き上げると、拓哉とスミレと共にその場を後にした。
ホロライブ事務所
玲二「そうか。そんなことが…」
拓哉「まったく、怜君はとんだ無茶をする!奏じゃないが、死んでしまったらどうするんだか!」
青「拓にぃ落ち着いて。それで、二人は?」
拓哉「別室で休んでるよ。はぁ…」
玲二「ふむ…」
玲二は机の引き出しを開き、1冊の本を取り出す。そして、あるページを開いた。
玲二「拓哉、怜の行動についてだが、もしかしたら彼が短命種という事と関係があるかもしれない」
拓哉「どういうことです?」
玲二は拓哉に本を差し出す。
拓哉「『命短き者達』?」
青「それ知ってる。短命種についての本ですよね?」
玲二「そうだ。読んでみろ」
しおりが挟まれたページを開くと、所々マーカーで線が引かれている。
『それともう一つ、短命種の特徴として「自身の命を粗末に扱いやすい」というものがある。これは長らく未来に希望が無いが故の行動かと思われてきたが、各種族の短命種にアンケートを取ったところ、実に95%以上が「自分の命を顧みない行動をしたことがある」と答えた。その中には、自分が短命種であることを理解していない子供も存在していた。恋人や夫婦、我が子といった守るべき存在を持つ者も例外ではない。これは推測に過ぎないが、短命種達には遺伝子レベルで命を投げ打つようなプログラムが施されているのかもしれない。』
拓哉「これは…」
玲二「怜の事を聞いてから短命種について色々調べていたんだ。怜に限らず、短命種は自分の命を顧みない行動を取ることが多いらしい。怜が身を挺して奏を守ろうとした行動も、もしかしたら…」
拓哉「……」
別室
怜はソファーに腰かけ、奏抱き寄せながら頭を撫でていた。奏の方はさっきまで泣いていたが、今は泣き疲れたのかスヤスヤと眠っている。
怜「……」
『なんで、なんで逃げようとしなかったの!?』
『どうしてそんな風に命を粗末にするの!?』
『自分の命を捨ててまで守ろうとしないでよぉ!』
『怜さんが死んじゃやだよぅ…!』
コンコン
拓哉『入るぞ』
ドアを開けて拓哉が入ってくる。
拓哉「大丈夫か?」
怜「えぇ…拓哉さん、俺はずっと誰かの為に死にたいと思っていたんです」
拓哉「…」
怜「小学生の時、自分が短命種だという事を知り、毎夜のように家族や友人が自分の亡骸の前で泣いている夢を見ていました。そして俺は悲しむ者を極力減らそうと思いました。友も、家族も、恋人もいらないと思った。悲しむ者を増やさないように、そしてもし死ぬ時は、誰かを守って死のうと…。でも、奏に会って生きようと思った。絶対に生きようと思ったのに…俺は、俺はなぜ、あんなことを…」
拓哉「…怜君、去年した約束は覚えてるか?」
怜「はい。俺は、彼女を悲しませた。でも、俺がいないと彼女はもっと悲しむ」
拓哉「そうだな。君はどうしたい?」
怜「まだ彼女の傍にいたい。でも、俺にその資格はあるんでしょうか?」
拓哉「…愛すること、愛されることに資格なんていらない。君が彼女の傍にいたいなら、それでいい」
怜「…」
奏「怜さん…行かないで…」
抱きしめた奏が寝言を呟く。
拓哉「それに、他にやらないといけないことがある。さっきの騒動がSNSで拡散されている。君の事もな。……ふぅー、話し合わないとな」
1週間後 飛鳥家 新の部屋
新「そろそろか。怜の奴、奏さんの配信見ろって言ってたけど、どういうことだ?」
今朝、怜からグループチャットで『今夜の奏の配信を見てくれ』と連絡があった。この1週間、怜は学校が終わったら部活に顔を出さずに消えるように帰っている。それと関係あるのだろうか?
新「始まったか」
サムネが待機画面に切り替わり、程なくして奏の姿が映る。
奏『こんのせ~。ドレミファソラシド~、HololiveDEV_IS REGLOSSの音楽家の卵、音乃瀬奏で~す』
[こんのせ]
[こんのせ~]
[こんのせ]
新「[こんのせ]っと」
[体調はどう?]
奏『大丈夫だよ。心配してくれてありがとう』
しばらく他愛無い話が続く。
奏『じゃあそろそろ本題に入ろっか。1週間前、ホロプラで事件があったのは知ってるよね?』
新「ニュースになってた奴だな。奏さんが襲われそうになって怜が庇ってたな」
奏『もう察してると思うけど、奏は怜さん…来栖怜さんと付き合ってるんだ』
[知ってた]
[知ってる]
[でしょうね]
[ようやくか]
奏と怜が付き合っていることは公にはされていなかったが、大半の人には周知の事だった。
奏『怜さんとはジェガンフェスで知り合って、そこからガンプラの事とか、バトルの事とか色々教えてもらってたんだ』
[告白はされたの?]
奏『うん。バレンタインの時にね』
[マジか]
[バレンタインにか]
[ロマンチックやなぁ]
奏『本当なら怜さんが卒業するまで公表しないつもりだったんだけど、あの事件があってからリーダーや支部長やYAGOO社長と話し合って、このまま隠して付き合い続けるより、公にした方がリスクが低いって結論になったんだ』
[ゆうて隠してなかったけどね]
[この前フードコートでイヤホン共有してたし]
[その前は公園でイチャイチャしてたし]
奏『そ、それは一旦置いといて、改めて言うと、奏は怜さんと正式にお付き合いしています。そのことで思うところがある人もいるだろうけど、この事で奏を批判するのはいいけど、怜さんを悪く言うのは止めてね?』
[はーい]
[批判もしないし、悪くもいわないよ]
[押しの幸せが俺らの幸せよ]
[\5000:ご祝儀どうぞ]
[\10000:《レーン》奏ちゃーん!お幸せに!]
[\50000:《GE》二人の未来に祝福を]
[おい、今のガナハじゃないか?]
新「俺も[\500:少ないけど、どうぞ]っと」
奏『お前らありがとうね。それで、ね…もう1つ言わないといけないことがあるんだ』
[おめでた?]
奏『おめでたじゃないよ!まだ早いから!じゃなくて、実はね…いるんだ』
新「いる?[何が?]っと」
奏『[何が]ってその、怜さん。そこにいるんだ』
新「……え?」
[え?]
[ん?]
[はい?]
奏『怜さん、画面外にいるんだ。呼んでいい?』
新「ええええええええええ!?」
[えええええ!?]
[いるの!?]
[いいけど]
奏『怜さん、来ていいよ』
怜『初めまして。ご紹介に預かりました、来栖怜です』
新「ホントにいるううううう!?」
優「お兄ちゃん見てる!?」
新「見てる見てる!!」
[ホントにいた!?]
[彼氏が出るの史上初じゃね?]
[いや、佐々木玲二がいる]
話し合いの際、怜から「俺も自分の言葉で決意表明がしたい」と発言があった。いくらなんでも、アイドルの彼氏が配信に出るのは前例がないという反対意見が出たが、玲二の「俺が前例だ」という発言で黙る事となった。
怜『改めまして、奏さんの彼氏の来栖怜です。突然現れて驚いたでしょうが、どうか最後まで私の話を聞いていただければ幸いです。私は、奏さんに救われました。自分の生きた証を残すことだけを考え、生きる事を諦めてしまった私に彼女は「諦めるな」と言ってくれました。そして、彼女と過ごす中で、俺は最期の時まで一緒にいたいと思うようになりました』
[ん?君なんか病気なん?]
怜『俺は…短命種なんです。普通の人より寿命が短いんです』
[そうか…]
[辛いなぁ]
[私も短命種だから気持ちわかるよ]
怜『ありがとうございます。改めて、俺…俺は奏さんを愛しています。人としては未熟だし、未来があるとも言い切れない。それでも、この命が続く限り彼女を支え続けます。だからどうか、見守っていただけないでしょうか』
[分かった。頑張れよ]
[それだけの覚悟ならなんも言わんよ]
[《レーン》幸せにしなかったら許さないからな]
[\50000:先日は申し訳ない事をしました。頑張ってください]
[¥50000:《GE》運命に抗う少年よ、君の未来に幸あらんことを!]
それから軽く雑談した後、配信は終了となった。
新・優「「……」」
優「お兄ちゃん!電話!」
新「お、おう!」
新はスマホを操作し、怜に電話を掛ける。
怜『もしもし?』
新「怜?俺だ。お前マジかよ!?」
怜『マジだ。その様子だと見てくれたようだな』
新「優と見てたよ。奏さんもそこにいんのか?」
奏『いるよ~』
新「ホントにいた!!」
優「お二人ともお幸せにね!」
奏『ありがと~!』
新「あー、なんだ、その、怜、頑張れよ」
怜『ありがとう。お前もな』
新「じゃ、また学校で!」
怜『あぁ、じゃあな』
通話を切ると、グループチャットを呼び出す。既に他のメンバーからはお祝いや激励の言葉が掛かれていた。
シン<おめでとう怜。応援してるぜ!
神羅城 奏の部屋
怜はベッドに横たわる奏の手を握りながらこの1週間の事を思い出していた。
ホロライブの会議に同席し、二人の関係を公表すると決め、自分の家族に奏を紹介し、奏の家族とリモートで対面し、配信で話す内容を考えたり、本当に忙しかった。玲二がテレポート装置を貸してくれたおかげで交通費は一切掛からなかったのは、非常にありがたかった。
奏は襲われたことに関して特にトラウマにはなっていないようだったが、怜がいなくなることを恐れるようになっていた。なので、寝る前は可能な限り怜が近くにいるようにしていた。
怜(奏がこうなったのは俺のせいだ。だから俺が、支えないと)
奏「怜さん」
怜「奏?どうした?」
奏「…来て」
身体をずらして一人寝転がれるくらいのスペースを作る。怜はちょっと躊躇ったが、そのまま布団の中に入り込んだ。
怜「狭くないか?」
奏「平気…ギュッってして」
奏の身体に手を回して抱きしめる。
怜「大丈夫か?寝にくくないか?」
奏「ん、大丈夫」
怜の胸に耳を当てる。彼が生きてる事を確かめるように心音に耳を澄ませる。
奏「怜さん、あたし怜さんのこと好きだよ。だから…死なないで」
怜「奏、本当にすまない。俺はもう、命を粗末にしない。奏の傍にいる。奏の事が好きだから」
二人はそのまま眠りについた。
『短命種は命を粗末に扱いやすいというのはこの本の冒頭でも述べた。しかし、克服することは出来る。それは「絶対に死なない」という強い意志を持つこと。その程度は定かではないが、これを克服した者の多くは「愛」によるものであったと口をそろえて言う。科学者としてこのようなことを述べるのはどうかと思うが、愛には遺伝子に刻まれたプログラムすらも打ち破る力があるのかもしれない。』
(ユーキ・レン著「命短き者達」より抜粋)
彼女いない歴=年齢の筆者にラブロマンスは難しすぎる。その手の方に任せるべきなのかもしれん。と言いつつ、次回も恋愛描写あるんだけどね。
次回は、いよいよ全国大会のエキシビジョンが開幕!新は天界学園のオルフとバトルを行うこととなる。タッグを組むのはあおぎり高校のぽぷらと蝶美。新はエキシビジョンに勝利し、ガンダリウムキラーの威光を示すことは出来るのか?そして、風音高校ガンプラ部の後輩たちも本格参戦!