世界最古の魔法使い【一章完結】   作:I'mあいむ

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お久し振りです。待ってる人もいないと思うけど投稿させていただきます。長いくせにZEROに入るのはもう少し先です。すいません。


HEIWAな新生活

 

「ビバ!!現っっっ代!!!!」

 

はい、という訳で現代日本に戻ってきた弱者男性、森田です。

 

もはや俺は、転生者ではない!

いや、全然転生者なんだけどさ。でもファンタジー転生はしていないのだ。ちょっと前世の記憶があるだけの日本人に俺は戻ったのだ。つまりは只の弱者男性。

 

別に何か意味やメリットが有るわけじゃあないけどさ、こう、なんというか、自分が何者でもなく只のしょうもない人間だというのが大事なんだ。自分自身でもよく分からないし、言語化も出来ないけどね。そりゃ俺は何処ぞの高名な学者様とかじゃないんだから仕方ないだろうよ。

 

さて、そろそろ移動をしよう。今の俺は寒空の下(体感氷点下)半袖短パンとかいうあたおかコーデだ。

 

誰だこんなの考えた野郎は……

 

俺だよ!!(白目)

 

いや、実際には俺じゃない。俺が宿る前の奴の凶行だ。この体、前回とは違い赤子スタートではない。誰か違う人に宿った形になった。そもそもの話魔力量が圧倒的に少ない。これ自体は解決案がいくらでもあるが、それはまあ良い。

取り敢えず違う人の体なのだ。つまり今までの人生があると見て良いだろう。いや、もしかしたらよくわからん神様とかが新しく体を都合よく作ったとかなら…………いやねえよそんなん。現実にそんなトンデモ理論は通らん(目逸らし)

 

元の人の記憶は…………思い出そうとすれば思い出せるな。やっぱ今までの人生がしっかりとあるな。ふむ、成る程。いや、あー、それは………まあ、しゃあないか。

 

うん、これたぶん俺だ。前世の記憶がなかっただけの俺なんだ。まず性格が終わってる。ゴミカスだ。コミュ障で陰キャ。いじめられてて卑屈。顔も変わらんし、太ってないのだけはまだ良いのかもなあ。ま、この世界じゃ俺の顔は結構キモい程度だ。まだ救いもある。

 

取り敢えず身辺情報の整理だ。どうやら俺は今中学生らしい。んで、安定のいじめられっ子。

 

まあでもボコボコにされる程度。最悪脆い骨が折れるぐらいだろうな。………正直に言ってぬるいな。一番最初の時の方が何倍もキツい。今回の人生は楽そうだ。

 

今は何年くらいだ?うーんそれは出てこないか。まあ年代に関しては元から頓着のある性格じゃない。この体の俺もそうだったんだろうな。自分に直接関係のある事柄にしか興味がないんだろう。

 

親族関係は………へえ、天涯孤独か。いや、下に弟か妹かがいるのか。随分と古い記憶だ。恐らく幼少期に少ししか会っていないな?そのせいで性別はもう覚えていないと。金はどうやって………孤児院か。ま、まだ良い方だな。

 

親は幼少期に死に、家族からたらい回し。最終的には強引に孤児院に押し込めたと。下の兄弟(性別不詳)は物心付く前だから引き取り手が現れたらしい。引き取り手によってはそれは都合が良いんだろうな。なんてったって自分達が本当の親として見て貰えるからな。自身は特に何もなく今まで来たらしいな。

 

あんな森の中で寝てたのは………ああ、殴られて気絶か。わざわざ森の中までとは、いじめっ子もやるねえ。そっちの方がこの体の俺より評価高いわ。将来有望だね。

 

この体の俺ってなんか言いにくいな。元々の名前は……佐藤か。これで良いな。日本で多い名字ランキング一位の佐藤さんね。

お亡くなりになった佐藤さんに敬礼!ざまあみろ!恨みは無いし、彼が消えたのは十中八九俺のせいだがやりたくなったので仕方ない。そこにいたお前が悪い(ミラーワールド風味)

 

それじゃ、キチガイムーヴをかましたところで行きますか。

 

俺の状況は未だにガードレールの前にへたりこんだままだ。足に力を込めて

 

「よっと………うん、問題ないな」

 

パンパンと体を払い周りを見る。あっちに行けば良いのか?うーんと、ああこっちか。

 

そうだ、折角だし最初にやってしまうか。こういうのは機会がある内にだ。早い方が良い。

 

体が紫色の光を放つ。ゆらゆらと忙しなく動くそれを落ち着かせるようにゆっくり、ゆっくりと力を込める。イメージは充分。脳裏に焼き付いてる。体は慣れないだろうが、強制的に呼び起こす。

詠唱も必要だな。この体だと補助がないとキツイだろう。まあ、こんなの最初の数百年で使ってた迷信みたいな物だが。とにかくそれっぽくで良いんだよこういうのは。

 

「時を越え、世から浮き、変移と侵食を受け、糧とする。それ即ち風化せず、色褪せない永遠と成す。《体を記録された形に戻す魔法》」

 

たちまち体が変わる。そのまだ成熟しきっていない体が見慣れた物へと変化した。筋肉が付き、灰色のローブを纏う。どうやら成功のようだ。全ての感覚がいつも通りに感じる。これなら今までの魔法も扱えるだろうな。

 

そもそもの話になるが何で魔力があるんだ?地球にこんなものがあるというのは何とも不思議だ。聞いたことがない。魔族がいないせいで感知することが無かったのか?………ま、こういうのは考えても仕方ない。

 

さて、ちょっといじりますか。このまま帰る訳には行かないだろう。内包する魔力はそのままにしたいし、表面と筋肉だけ変えよう。そうすれば出来なくもない。佐藤の筋肉量が少なすぎるから少しは残したいし、ちょっと敷き詰めよう。外見はそのままに落としこんでいく。

 

「よいしょっと。うし、悪くないな」

 

うん、これなら早々バレないだろう。耳もエルフの尖った物へとじゃなくて丸まっている。やっぱり元のベースがあるとやりやすいな。いちいちイメージしてどうにかしようとするとキツイんだよなこれ。

 

このあたおかコーデもどうやら孤児院に関係してそうだな。そこは色々事情があるんだろう。俺が詮索すべきでは無いかもな。

 

ああ、それにしてもあんたらも暇人だねえ。これを見てるあんた達の話だよ。まさかまだあんたらに見られてるとは思わなかった。

 

今回は普通の転生話だろうしつまらないと思うが、まあ見ていってくれるならそれも良いかもな。前回程面白可笑しくとはいかないと思うけどね。

 

もしかしたら貞操観念逆転とかあるかもしれないし、そこら辺期待しといてくれよな。面白い方に人生を賭けてみるのも悪くないかもな。ま、取り敢えずは自堕落な安定が欲しいなあ。

 

***

 

「ん、あれって………」

 

夜に放つ煌めいた光が俺の視界に差した。他の家々とは違う、それは砂漠の中に存在するオアシスのような、この世で最も甘美な果実に見えた。

 

「相変わらず眩しいなあ……」

 

視覚情報が伝える魅力とは裏腹に、こぼれ出た言葉は随分おっさんくさい物だった。

 

そこにあったのはコンビニエンスストアと呼ばれる部類の店。言ってしまえばセ●ンイ●ブン。

 

「そりゃあるよなあ」

 

近代日本文化の象徴と言っても差し支えない程には増えすぎた物だ。無きゃおかしい。忘れていた、というより念頭に無かった。……よし、行ってみるか。何千ぶり?かのコンビニだ。ワクワクするなこりゃ。

 

 

 

 

わあぁ……あ……ああ

 

 

 

 

「はっ!」

 

ここは……コンビニの外?ああ、感動の余り思考が飛んだと………。んなことある?いやあるのか。実際そうなった訳だし、けど納得したくも……。いや今考えることじゃないな。

 

取り敢えず今の時間は……コンビニに時計くらいあるか。

そうなるとまたコンビニに入ることになるのか。また思考が飛ばないか不安だが、そうも言ってられないか。

いやしかしだ。金無いくせにこんなことやるなんて迷惑客も良いとこ。ただの冷やかしだ。………仕方ないか。死活問題だし。

 

………よし、入るぞ。

ぐっ!光が眩しい!だが耐えた。よしっ!耐えたぞ!ここからは簡単だな。

 

えーと、時計時計。お、6時か。これならまだ大丈夫だろうな。孤児院の人の説教は軽くすみそうだ。記憶に門限を破った時の説教の記憶があるしな。面倒なのは避けたい。

 

よし、次は情報収集だ。何事も情報があるに越したことはない。まずは年代が知りたい所だが……漫画だな。ああいうのは基本的に年の巻合が乗ってるからな。流石にジャ●プとかならあるだろうし。

 

「あ?何だあれ」

 

雑誌のコーナーに赤い括りなんてあったっけ?うーん、少なくとも2023ではなさそうだな。それよりも後か前か。俺の最初の人生の記憶にはそんなもの存在しない筈だしな。……少し怖くなってきたな。

 

開けよう。いざっ!

 

……………………まじかあ。うわあ、まじかよ……。

 

外れだな。今の年代は1980年。この年代の出来事を俺は知らない。つまり、未来予測的なチートも出来ない。クソッ、結局転生チートなんて嘘っぱちじゃねえか(自業自得)

 

この赤い括りは18禁コーナーのあれということだ。あれがコンビニから無くなったのなんていつの話だよ。

そもそも前の時はこの時代よりももっと後に生まれたんだよな。

 

スマホも無いし、テレビも画質とかまだまだだろうなあ。いや、パソコンだけはなんとか買って2ちゃんねるでもやろう。そのぐらいなら出来るだろう。ひろゆきなんかとも話せるかもしれない。ニコニコで動画投稿なんかも良いな。

 

………………未来は遠いなあ。

 

 

***

 

「ちょっと!聞いてるんですか!?」

 

この年でこんな若い子から説教されると思わなかった………。結構恥ずかしいぞこれ。俺は今孤児院の職員から説教を受けていた。

コンビニでの情報収集の後は無事に孤児院にたどり着いた。しかし門限はバリバリ過ぎていた。正直これで怒られない方がおかしい。

それに俺は門限破りの常習犯。いつもよりは早く戻ってこれたものの説教は長く続いていた。

 

「はい、すいませんでした……」

 

「あら、今日は随分と素直なのね」

 

いやこれで素直て。たしかに素直だけども。佐藤どんな奴だったんだよ。もしかして思春期か中二病にでもなってたか。そうだったら相当恥ずかしいな。周りから生暖かい目で見られること間違いなし。流石に避けたいところだ。

 

「ま、今日は反省してるみたいだしこれで終わりにします。自分の部屋に戻って下さい」

 

「はい、ご迷惑をお掛けしました」

 

やっと終わった………。いや、久しぶりの説教は体に堪えるなあ。まあこの感覚も本当に久しぶりだ。この社会に戻ってこれた証だろう。それにしても、今までの態度とは明らかに変わってしまったが大丈夫だろうか?

 

記憶はあやふやだが、この体の態度と今の俺の態度は酷く乖離してしまっているように思う。まあ話す人が元々いないから大丈夫ではあるだろうが、職員みたいな大人とは会話が必要不可欠。少し気を付けた方が良いか?

いや、別に良くはなってるんだし悪いこともないか?けどなあ、気味が悪いと思われても面倒だし、やっぱ少し気にかけながらやるしかないな。

 

この体覚えてるところと覚えてないところがあってやりにいんだよな。折角なら日常的な知識ぐらい全部覚えていて欲しいんだがな。

 

取り敢えず記憶を頼りに自分の部屋と思われる所の前まで来たが、出来れば一人が良いなあ。相部屋はちょっと怖いしね。期待半分不安半分だな。

 

新しい日常にはガチャが付き物。部屋ガチャ、イッキマース!!(~ア●ロを添えて~)

 

ガチャ

 

「ちょっと!ノックぐら──────」

 

バタン

 

そういえば、俺は無課金なのに毎回天井だったなあ、なんて、嫌な記憶が蘇った。

 

 

***

 

結論から言うと相部屋だった。しかも女性との。正確には女児だが。面倒だ。とても面倒だ。というか何故異性との相部屋がありえるのだ。流石におかしいだろう。この年頃に少年少女ならば部屋は分けるのが当たり前では?

これが時代か…………。1900年代ともなればこういうことあり得てしまうのか。ふざけやがって。

 

「ねえ!」

 

「はい?」

 

「あんた話聞いてた?」

 

「ええ勿論」

 

そしてこの人が件のお方。名前は………分からないからA子さんで良いだろう。Aは俺の部屋の相手だ。

ショートに黒目のよくいる日本人タイプ。髪は若干茶色も混ざってるだろうか。時代が時代なら体罰の対象だろう。頭髪検査に引っ掛かって染めてくる羽目になるかもというあれだ。

 

「じゃあ私何て言ってた?」

 

「あー、えっと……な、何でこんなに帰りが遅かったのか。職員の方々を困らせるな。ですか?」

 

「聞いてたのね……」

 

分かりやすく眉を下げる少女。まあこの年の子なんてそんなもんだ。相手への失礼の無いように表情を操る、なんてしない。表情がコロコロ変わるのは面白いから良いけどね。

 

それにしてもこのコミュ障具合は何とかならんのかね。無理か。無理やな。フリーレン世界の時は人と関わるのは仕事が多かったから何とかなったんだけどなあ。

 

「まあ良いわ。それよりあんたこれからどうするの?」

 

「こ、これから?ですか?」

 

「まさか何も考えてないの?卒業した後どうするかぐらい考えておかないと不味いよ?」

 

成る程。将来についてってことね。確かにそれは大事だ。ここは日本だしな。将来の夢とか何一つないが、まあそんなのはいらない。取り敢えず生存出来る住居と食事だな。日本の法律にもある健康で文化的な最低限の生活を手に入れたい。

 

そのためには………ま、中卒でも問題は無い訳だ。

 

「ちなみに、もう決めたんですか?」

 

「私?私は高校に進もうって考えてる。基本はそうだよね」

 

それはもうこの時代からスタンダードなんやなあ。まあこの後日本は恐らくバブル期に入るからなあ。色々金回りも良くなるだろうし、正直その前までには自由に動ける金が欲しい。

 

別にそれで金稼ぎをする訳じゃないが、でも普通に働くだけでも色々と違う。銀行に金を預ければ次第によっては莫大な利益にもなる。金利が違うんだよ金利が。確かこの時期は3%ぐらいあるんだっけ?あー金が欲しくなってきた。圧倒的に足りねえな金がよ。

 

「で、分かってるけどあんたは?」

 

分かってる?ああ、同じ部屋の人間だし佐藤の将来とか知ってたのか。いや厄介だなあ。そんな記憶一切無いぞ。まあ仕方ないしそのままいくか。

 

「あー、ぼ、僕は働こうかと思います」

 

「ふーんまああんたなら、え?」

 

「え?」

 

何かヤバいこと言ったか?いやまあ中卒ってのは珍しいかもしれないが、まあそれでもそこまで変わらんやろ(鼻ホジ)

 

「あんた今働くって……」

 

「え、はい」

 

「………ちょっと待ってなさい」

 

スッと立ち上がって何処かへ向かったAさん。さようならAさん。もう二度と会うことは無いかもしれないが、あなたのことは忘れないよ。ちっ、戻ってきやがった。

 

「佐藤君大丈夫!?」

 

「は?え?」

 

何で職員さん連れてきたん?てか何でそんな焦っとるんよ。いやおかしいおかしい。どうしてこうなった。

 

「ど、どうしたんですか?」

 

「だって………佐藤君中学卒業したら働くって……」

 

「え?はい、そうしたいですけど……」

 

「どうしちゃったの!?」

 

どうしちゃったのはこっちのセリフやぞおい。え、マジで何で来たんこの人。

 

「いや働くことの何がおかしいんですか?」

 

「だって……ねえ?」

 

「佐藤が働くとかあり得ないでしょ」

 

Aさんは人のことを何だと思ってるんだ?てかこれ絶対佐藤のせいじゃん。めんどっ。マジでやりやがったなあ。うーん、でもどうしようかな。まあ少し変わったと思ってもらえれば良いか。

 

「僕は心を入れ換えたんですよ!」

 

「急にどうした?」

 

「兎に角、これからは働くことにしたんです!心機一転てやつです!」

 

「あんたねえ────」

 

てな感じで初日は終わった。とりあえずこれからの自分の道は示されたから楽っちゃ楽だな。新生活は楽しみだ。

 

 

***

 

 

「すいません行ってきます」

 

「え?ああ、行ってらっしゃい」

 

久しぶりの朝の住宅街に郷愁を覚えながら歩く。本当に戻ってきたという実感がおれの中で湧いてきた気がした。この朝の住宅街特有の空気感は人によって全く違う物となるだろう。小学生、中学生、高校生。これだけで全く異なった感情を抱く。俺のような転生者なら特に感慨深い訳だ。こういうどうでもいいことを考えながら登校できるのは学生の特権だな。

 

そうしてどうでも良いことを考えているといつの間にか学校へ付く訳だ。

 

少し早過ぎたかな。誰もいねえよ。閑散とした朝の校庭を通って靴箱があるだろう所へ向かう。良いねえ、自然に体が動く。もう体に染み着いてるんだろうな。へえ、ここが教室か。2-3か。俺は二年生だったのね。席は……前かよ、ハズレだな。

 

次は……教科書の確認だな。これは重要だ。

陰キャが授業で目立たないようにするには出来るだけ物事をそつなくこなすことが理想だ。変に失敗せず、変に成功しない。スッと終わらせて何も言わせない。それが理想なのだが……それは学力があるから出来るのであって今の俺には難しい。

 

ならそれ以外での失敗を無くしたい。例えば………単純なミス。忘れ物なんかは最悪だ。こういうのは笑われるからな。宿題が出てたならまあ謝るしかないが、他は対処出来る。少なくとも授業前の準備はスムーズに終わらせたい。だから教科書の確認だ。

 

これが理科で、これが数学、国語と、英語。そうか、物理とか数Aとか無いんだっけ?うーんこのギャップは怖いな。話の齟齬が生まれそうだ。話す人もいないか。まあ高校から中学に戻るとか普通あり得ないし何とかなるやろ。

 

ん?何だこれ。おっまさかこれ図書室の本か?つまり文庫本?うっひょー!目当ての物が出て参りましたー!あ、でもラノベじゃない………。殺すぞー!!まあ良いわ。しゃあないからこれ読もう。後で図書室探しに行こうかな。

 

***

 

 

「何笑ってんだてめえ!!」

 

「ひひっ」

 

はい、という訳で絶賛いじめられっ子の森田です。うっひょおーー!懐かしいー!!いやあ良いねこの感じ。全員が全員敵敵敵。回りを見渡して目にはいるのは悪意悪意悪意。懐かしすぎて吐き気すらしそうだ。

 

まあ、ぬるいことやってんのに変わりはないんだが。

つまらないよなあ。この程度だ。この程度のことしか出来てねえんだ。机に花瓶と遺影を置いて葬式気取り。後はパシりか暴力だけ。弁当隠したり画ビョウを置いたりはしてるが、これじゃちょっと弱すぎる。

 

あいつらならもっと陰湿にやる。あいつらならもっと姑息で狡猾で最悪だ。これじゃ人の心を折れやしない。張り合いが無い。

 

それに邪魔だ。本が読めない。折角なんだから俺は図書室に行きたいんだ。学校生活と言ったら陰キャは読書と相場が決まってんだ。こいつらはそれの邪魔をしている。全くもってつまらない。

 

それに、何だがムカついてきた。彼らはプラス側の人間だ。何故こんなことをされなければならない。いや勿論こんなことになったのには佐藤にも原因があるわけで、彼らが何もかも悪いわけじゃない。しかしやって良いことをしてるわけでもない。

 

いや、これにはもう結論は出てる筈だ。考えるだけ無駄だ。グダグダと何を昔に答えを出した物を考えてるんだ俺は。駄目だな、少し人の悪意から離れすぎたか。

 

取り敢えずは陰キャムーヴで乗り切ろう。

 

「すっ、すいませんっ」

 

「話しかけんなゴミ」

 

「キショイから近付くな」

 

よし、これでもう席へ戻って良いだろう。この学校図書室は何処にあるんだろうな?昼休みは学校探索でもしますかね。

 

 

***

 

 

「佐藤、これ分かるか」

 

「え、X=3と2です」

 

「正解だ」

 

うん、案外いけるもんやね。取り敢えず4時間受けているが感覚的には数学が一番楽だな。国語も教科書を最初から読むのはだるかったが何とかなる。しかし苦手なのは歴史とは。昔から変わらないなあ。社会科目はどうも苦手だ。どう学べば良いのか分からんね。

 

次は……ここか。それにしても汚いノートだなおい。まあ中学の頃の俺もこんなもんだった気はするが、これから直すしかないなこりゃ。

 

それにしてもこの学校は治安が良いね。授業中にふざけない学校とか俺の中では都市伝説だったんだけどな。まあネットでそういう治安が良いところもあるとは聞いてたが、実際体験するのが悪い方だけだったのが駄目だな。でも俺がついていけない程でも無い。学力が少し上がった程度なんだろう。

 

……………こんなことを考えるくらいには暇な授業だ。全く、魔法の研究でもしていた方が良い気がしてきた。頭の中でだけでも出来ることはあるからな。気が向いたらそうしよう。勉強は嫌いだからな。

 

……………暇だなあ。

 

 

 

次の次の世界(東方は何れ絶対にやるので除外)

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