「今日は、ここで良いか」
北部高原を越えて雪山を越えて、後に中央諸国と呼ばれる所を目指している森田です。寒いねえ、北部高原もそうだがここら辺は寒すぎる。フォル盆地に早く行きたいなあ…。
「む、こんな所に人が居るとは。珍しいな」
「へぇ…!あんたは」
まじか!まさかこんな所で会うとはな。とんだビックネームだぜ。異世界最高~~!!
「モンクのクラフト!」
「ん?まさか俺の事を知ってるのか?」
あれは……何年前だったか。100年か…200年か?いやもっと前かもしれない。年数を数えてないから分からないが、まあ相当前に世界を救ったって話を聞いた。それを為したのがこいつだ。
原作のネームドキャラでもある。
雪山でフリーレン達と会い、女神を信仰してることと、何か偉業を為したことを仄めかした人物。その後にこいつとその相方の像が出てきて、こいつが世界を救ったっぽいこととか、どんなことも忘れ去られることを描写していた。
以前名を馳せた時は会いそびれたからな。あの時はまあショックだったよ。
「ああ知ってるさ。どういう内容だったかは知らないが、あんたは世界を救ったんだろ?」
「まさかまだ覚えてる奴が居るとはな。本当に人間か?」
「……まあ、あんたにならいいか」
「その顔……ああ、なるほどな」
「分かったろ?俺もエルフさ」
やっぱりこの顔を見せると駄目だな。クラフトも一瞬身構えた。魔物かなんかだと思ったんだろう。
「お前の名前は?」
「森田だ。よろしく」
「おう、よろしくな」
***
「へえ、お前料理上手いな」
「あんたに言われるのは照れるねえ」
まさかクラフトと会えるとはな。今日は良い日だ。折角だし、前から考えてたことも頼んでみるか。
「なあクラフト」
「なんだ?」
「もし良かったら手合わせしてくれないか?」
「手合わせ?」
「ああ、今近接戦闘の修行をしていてね。どうにも強くなれないからさ」
以前のリアスとの修行を通して少しは強くなっんだが、いやあ先は遠い。でも人に教えて貰うのは重要だ。闇雲にやるより上手くなる。ただ求道するのも良いが、それだと色々出来なくなるからな。それに人生捧げる気はない。
「へえ、俺とか。まあ飯を貰った恩だ。良いだろう」
「ありがてえ!」
まじか!ダメ元だったが頼んでみるもんだな!?いやあ本当に運が良い!料理頑張ってきて良かったぜ!
「なあ、モリタ」
「なんすか?」
「お前は……どうしてそんな楽しそうなんだ?」
「え?」
…………あー何となく先が読めたかも。
「俺たちは生きた軌跡ってのを誰も覚えてくれちゃいない。俺たちはそれほど長い年月を歩んでる。分かるだろう?それは酷なことだ。それなのにお前は随分楽しそうだ」
聞いたことのある言葉だ。いや、見たことのある言葉だな。この人はある程度闇を抱えたキャラなんだよな。ま、ここは少しだけ話をしますか。
「だからあんたはモンクなんだろ?」
「なに?」
「神様に誉めて貰うためにあんたはモンクをやってるんだろ?」
「………何でそれを…」
知ってるさ。そりゃあな。何回も見直して、その度に長く生きるってのを考えた。でもやってみれば大したことはない。
「この世は楽しいぜクラフト。果てしない大地と海が続いてる。例え俺たちの為した偉業が誰も覚えてちゃいなくても、俺にはそんなの関係ない。そもそも世界を救ったからなんだ。偉業を為したから何なんだ?俺はさ、そんなことより楽しくいたいんだ。自由でいたいだけなんだ」
「お前は……」
その一瞬に、気分に全てを賭けられるならどうとでもなる。ノリと勢いとパッションで面白可笑しくやっていく。
「なあに、どんな偉業も伝説も誰もが忘れ去る。誰に誉められなくたってさ、俺は生きたいんだ。見てみたいんだ。こんな幸せな人生だ。楽しまなきゃ勿体無い」
「そうか、お前はそうなのか」
女神がいるかも分からないし、何で俺がここにいるのかも分からない。意味なんてのもありはしない。誰に決められた訳でも無い人生だ。
「ああ、誰がどうとか関係ない。現にお前も俺の事を知らないだろ?いやまあ俺の場合は俺が悪い時もあるんだが…….。まあ、世界を救うのは良いことかもしれないが、俺にとっては良いこととかどうでもいい。やりたいようにやるだけだ。」
「変人だなお前は」
前世の時からよく言われるよ。人のことなんだと思ってるんだよ。
「あんたもだろ?価値観の違いだ」
「そうだな。そういうこともあるんだろう。なあ、何でお前は旅をしてるんだ?」
「会いたい人達がいてね。何処にいるかも分からないし、何をやってるか分からない人もいる」
「なんだそれは……」
「ははっ、あんたもその一人だったんだよ。俺はあんたに会ってみたかったんだ。もう遠い、遥か昔から、あんたが産まれるよりずっと前からさ」
「何の冗談だ?未来でもみれるのか?」
分からないだろうな。分からなくていいんだ。もしかしたらこの世界が物語の世界かもしれないなんて。全部妄想で、フィクションで、夢物語。自分達が只のピエロかもしれないなんて、それこそ夢が無い。絶望するかもしれない。そんなの知らなくて良いんだ。
「いいや、まあそういうこともあるのさ。生も死も自分の自由だ。勿論信仰もな。俺はそういう人間だ。長生きしてもクソガキのまんま。そんな人生もあるんだよ世の中には」
「そうかもな。だがいずれそうじゃいられなくなるだろう」
「そうだな。そうでいられなくなるかもしれない。けどね、世の中にはそのまま夢を成し遂げちまう馬鹿がいるもんだ」
「っ、それは…」
未来には馬鹿みたいな勇者が待ってる。只の村人Aのまま、勇者の剣も抜かずに自身が勇者だと証明する男が居る。
「子供の頃の夢のまま、友達に煽られて偽物のまま、それでも俺は本物になると。成せばなると言って本当にやってしまう奴もいる」
「そうか。ああ、そういう奴もいるんだろうさ。長く生きてると耐えられくなってしまう。でもそうじゃない奴もいるのか」
「ああ、気持ちの問題だ。どうしようもねえ。でもどうにかする必要も無いとは思うよ。そのままで良い。何をするのも自由なんだからな」
「そうだな…」
***
「がっ!…うえっ、流石だな」
「お前も案外出来るじゃないか」
何処がだよ!手も足も出せねえじゃねえか!
今はクラフトとの手合わせをしている。強い奴とやれば何か掴めないかとも思ったんだがな。どうにも上手くいかないなあ。
「しかしまだ甘いな。気合いが足りねえ」
「結局それかよ……」
これ以上鍛えるのは無駄なのかもな。けど諦めきれねえなあ。魔法がここまで出来たんだし、折角ならやりたいよなあ。やっぱ戦闘の華は近接だしな。アニメの動き再現出来たりしたらカッコいいよなあ。
「どうした?やらないのか?」
「やるに決まってるでしょ!貴重な機会だ。ひたすら付き合って貰うぞ!」
***
「ここらでお別れだな」
「ああ、ありがとうな。付き合ってくれて」
「良いさ、この一年間お前のお陰で退屈はしなかった」
最初に会ってから一年間。俺はクラフトに付いて回り、食事なんかを用意する代わりに稽古をお願いしていた。それも今日で終わりだ。クラフトはこれから東へ行くようだが、俺が目指すのはフォル盆地。ここでお別れだ。
「あんたの信仰が上手くいくことを願ってるよ」
「ははっ、別に女神様を信じてる訳でもないだろう。誰に願うんだ?」
「うん?別に神を信じてないわけじゃないぞ?」
「そうなのか?」
おかしいな。俺は言っていなかっただろうか。
「俺にとって神ってのは居ても良いし居なくても良いんだ。結局答えが出ないからな。まあ祈る時は祈るんだけどさ。でも今回は違う。この世界に、その運命に願うんだ」
無神論者とも異なる、別に信じてるわけでも、信じてないわけでもない。駄目で元々。居たら良いな程度に祈る。曖昧なあり方かもしれないが俺はそういう人間だ。日本人には多いかもな。
「ふっ、聞いたことないなそんなのは」
「信仰は自由だからな。何を信じるのも、何を考えて生きるのもさ」
「ああ、そうかもな。今生の別れとは思わん。またな。モリタ」
「ああ、さようならクラフト」
もう会えないかもしれないが、それでも貴方の旅路を祈るよクラフト。何れ会うフリーレンとユーベルによろしく。
取り敢えず回収出来る所は出来るだけやりました。やってない所あったらオネシャス。
オマケのキャラ紹介
森田
いつから存在したのか分からない転生者のエルフ。魔法の実力は折り紙つきで作中トップクラスを誇るが才能自体はほぼ無し。実は世界を何度か救っているが、クラフトより遥か昔の時代のため忘れ去られている。もしかしたら神話の時代より前に存在した可能性も……?
「転生特典貰ってねえんだから好きに生きさせろ。」
女将さん
本名はエルネア。12の時に親族が全て魔族に殺され自分だけ生き残ってしまった。両親から残された貯金と宿の経営で何とかしようとしたが失敗。金が底を尽き掛けた所で森田と出会った。森田が世界を救った時の知り合いの子孫であり、家の古いタンスに眠っていた日記から森田と似ている人物を発見。森田が世界を救ったことを知っている数少ない人物。森田に助けてもらい、長い間一緒に居たため家族のように思ってるが、森田に対して恋愛感情は無い。意中の相手は時々来る薬屋の男性。
「世の中上手くいくことの方が少ないけど生きるしかないのよ。例え泥水を啜ってもね」
リアス
貴族の幼馴染みの女の子と上手く行ってるうらやま野郎。本人曰く捨て子らしく、育て親のアルリアの下で働いている。貴族の女の子とはアルリアの仕事に付いて回っていたら出会った。戦士としての才能があり、武器での近接戦闘に優れている。森田曰くその強さは後の時代の勇者に通じる物が有るらしい。
「戦争の無い平和な世界が来ると良いな。俺に出来るのはその時代までの道を託すことだけだ」
フランメ
後の勇者一行の魔法使い、フリーレンの師匠。人類の魔法の開祖であり、正に伝説の魔法使い。ゼーリエの弟子であり、その強さは絶大で魔王軍の将軍を一撃で葬り去っている。人間の中の魔法使いとしての才能はトップクラスであり、ゼーリエには及ばなかったものの「あれ程の才を持ちながら───」と言わしめた。もしかしたら魔王を倒せる実力があったのかもしれない。魂の眠る場所をエンデで発見したらしい。好きな魔法は花畑を出す魔法。原作キャラの一人。
「魔法を愚弄するような卑怯者は私達だけでいい。
戦いを追い求める私には魔王を殺せない。平和な時代に生きる自分が想像できねえからな」
クラフト
いつかの時代に世界を救った二人の片割れ。エルフとして果てしない時間を生きている。自身の生きた軌跡を誰にも覚えていてもらえず、偉業も伝説も忘れ去られたことに悲しみを覚えている。善行を積み、死んだ後は女神様に褒めてもらおうと思っている。近接戦闘の能力は凄まじく、リアスや森田でもその実力は計り知れない。モンクとして拳を武器にしており、作中で近接が右に出る者は居ないのでは無いだろうか。原作キャラの一人。
「俺は女神様を信じている。いてくれなきゃ困るさ。俺は長い人生を歩んでここにいるんだからな」
ソリテール
作中でフリーレンを苦しめた大魔族。七崩賢クラスの実力があり、人間を研究している。魔王の末路を見て人間との共存は夢物語だと考えている。研究の為に殺された人間は数えきれない。原作キャラの一人。
「実験とは失敗するものなの。たくさんたくさん失敗して最後に1つの答えを導き出すものなの」
ツァルト
七崩賢奇跡のグラザオームの配下。幻影のツァルトとよばれており、空間転移魔法を使える。元々の勇者一行が魔王を倒す旅の途中で接敵していたら負けていた。原作キャラの一人。
「人間はどうせ皆殺しにするだけだ」
次の次の世界(東方は何れ絶対にやるので除外)
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