インフィニット・ストラトス 禁断の果実   作:文房具

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第3話 決闘の約束

さて、入学式の次の日だ。

 

あの後部屋割りで、一夏はあの篠ノ之さんと相部屋、俺は戒斗と部屋になった。

 

一夏の方はまあ大変だろうけど、あの2人知り合いみたいだし、他の名前の知らないような人と一緒になるよりはいいだろ。

 

起きて朝食をとりに行くと、すでに一夏と篠ノ之さんがいた。

 

「おはよう、一夏、篠ノ之さん」

 

「あ、紘汰、おはよう」

 

「おはよう」

 

「えっと、篠ノ之さんでいいんだよね」

 

「ああ、篠ノ之 箒だ。よろしく頼む」

 

若干男喋りだな、篠ノ之さんは。

 

そうやって親睦を深めながら、俺たちは一緒に朝食をとった。

 

戒斗は自分からはあまりしゃべらなかったが、聞かれたことにはちゃんと受け答えしていたので、これからに期待だな。

 

ちなみに、メニューは全員和食だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてHRの時間。

 

教壇には織斑先生が立っている。

 

「これより再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決める。クラス代表者とは対抗戦だけではなく、生徒会の開く会議や委員会への出席など……まあ、クラス長の様なものと考えてもいい。自薦、他薦は問わない。誰かいやりたいものはいるか?」

 

いるわけがない。

 

なんでそんなものを好き好んでやらないといけないんだ。

 

自薦する奴の気が知れないな。

 

「はい、織斑君がいいと思います」

 

「私もそう思います」

 

あ、一夏の名前が挙がった。

 

これは誰もやりたくないから、そのまま一夏になるパターンだな。

 

と、思って安心していたが、

 

「私は葛葉君がいいと思います」

 

「うえぇ~」

 

全力で『余計なことを』と思う。

 

「私も、私も~」

 

それを皮切りに、どんどん賛成が増えていく。

 

「えぇ~、駆紋くんがいいよ~」

 

はい、戒斗の名前もあがりましたー。

 

俺はすぐさま、どうやったら一夏、もしくは戒斗に代表者の座をなすりつけることができるかを考える。

 

そこで後ろの方から大きな声が響く。

 

「納得がいきませんわ!」

 

オルコットさんが異議を唱えた。

 

「そのような選出は認められません。男がクラス代表なんていい恥さらしですわ。このセシリア・オルコットに一年間屈辱を味わえというのですか!」

 

やる気があるなら、あなたがやってくれ。

 

俺はそれでオールライトだ。

 

「イギリスだって大してお国自慢ないだろ。世界一まずい料理で何年覇者だよ」

 

一夏が言い返してしまう。

 

あー、確かに、よくテレビでネタにされてるっけか?

 

「おいしい料理はたくさんありますわ! あなたわたくしの祖国を侮辱しますの!?」

 

睨み合う一夏とセシリア。

 

一夏よ、そこまでムキにならんでもいいだろうに。

 

「決闘ですわ!」

 

「おお、いいぜ。四の五の言うよりわかりやすいからな」

 

「わざと負けたりしたら私の小間使い……いえ、奴隷にしますわよ?」

 

「いいぞ。ハンデはどのくらいつける?」

 

「え? さっそくお願いかしら?」

 

「いや、俺がどんくらいハンデつけたらいいのかなって」

 

一夏の発言にクラスの女子が一斉に笑い出してしまう。

 

「むしろわたくしがハンデをつけなくていいのか悩むとこですのよ」

 

「ふん、弱い奴ほどよく吠えるな」

 

さらに乱入者が現れた。

 

声の発信源は、入学式のように腕を組みながら窓の方に顔を向けている戒斗だ。

 

「あ、あなた、今なんと?」

 

「聞こえなかったのか。弱い奴ほどよく吠えると言ったんだ」

 

あーあ、セシリアさん顔真っ赤だよ。

 

それを見ても眉一つ動かさないで睨み返す戒斗マジスゲェ。

 

「強い奴というのは、言葉などという無駄なものは使わずただ圧倒的な力で相手をねじ伏せる者の事だ」

 

「な、な」

 

流石のセシリアさんも言葉を失ってるよ。

 

主に怒りでだろうけど。

 

「確か貴様は代表候補性だったな。そのような肩書に安住して、ただ他人を見下すような奴は断じて強者ではない」

 

「あ、あなた」

 

「文句があるのなら相手になろう。本物の強さを見せてやる」

 

そこまで言ったところで、織斑先生はニヤリと笑う。

 

「話はまとまったな。それでは勝負は次の月曜から第三アリーナで行う。織斑、オルコット、駆紋、葛葉は準備をしておくように」

 

やっぱり、俺もなんだな。

 

がっくりと肩を落として、うなだれるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「織斑お前のISだが準備に時間がかかるぞ」

 

決闘騒ぎの数日後、織斑先生は教室に入ってくるなりそう告げてくる。

 

「え?」

 

「予備の機体がない。だから学園で専用機を用意するようだ」

 

クラスがざわつく中、一夏は首をかしげていたので、簡単に専用機のことを説明してやる。

 

「あれ? じゃあ、戒斗と紘汰のISは?」

 

「そいつらはすでに専用機を持っている」

 

持っているというよりは、あの人に持たされたんだけどな。

 

再びクラスがざわつく中、一人の女子がおずおずと手を上げる。

 

「あのー、篠ノ之さんは、篠ノ之博士の関係者なんですか?」

 

「そうだ、篠ノ之はあいつの妹だ」

 

「え? そうなのか?」

 

全然似てないな。

 

性格は正反対だし。

 

あの戒斗ですら流し目とはいえ、篠ノ之さんを見てるぞ。

 

クラスの女子は、すぐさま篠ノ之さんを取り囲み、質問攻めにする。

 

「あの人は関係ない!」

 

しかし、篠ノ之さんは大声を出してそれらを黙らせる。

 

「私はあの人ではない。教えられることは何も無い」

 

明らかな拒絶の返答をして黙り込む。

 

「……山田先生授業を」

 

「え? あ! はい! それでは授業を再開します」

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏は試合の日まで篠ノ之さんに剣道の稽古をつけてもらうそうだ。

 

なぜにISで剣道なのかは知らんが。

 

俺達も誘われたけど気を効かせて断った。

 

どこからどう見ても篠ノ之さんは一夏に気があるし。

 

久しぶりに再会したのだと一夏も言っていたから、2人きりにしてあげるのが吉だ。

 

俺は俺で自主練でもしているとしよう。

 

まだまだあれは使いこなせているとは言えないし、相手は代表候補性、訓練はしすぎという事はないだろう。

 

闘うからには勝ちたいし。

 

 

 

 

 

 

 

そして試合当日。

 

今回こんなんばっかりのような気がするが、気にしたら負けだ。

 

第一試合

葛葉 紘汰VS織斑 一夏

 

第二試合

セシリア・オルコットVS駆紋 戒斗

 

とモニターにでかでかと表示された。

 

横の観客席にはかなりの数の生徒がいる。

 

ここまでことが大きくなるとは……予想外だったぜ。

 

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