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タイトル通り、ケンゴが何処に行ったのかがわかる話です。
ドリンクを飲みながら、満腹を感じるケンゴ。
味の濃い目だったホットドッグとポテトに対し、ドリンクはあっさりして清涼感のあるさわやかな味わい。
「なんなんだろうこのドリンク?後で聞いてみようかな」
味も好みだったのであろう、だいぶ落ち着きを取り戻したケンゴだった。
「それにしても凄かったなぁ、なんか……有名人になった気分。僕って案外有名人だったのかな??」
悪い気はしていなかったケンゴ。
そこへ再び訪問者が現れる。
「すみません」
仔ポメラニアンを引き連れた5歳くらいの少女だった。
「あ、はい、どうしたの?」
少し驚いたが、すぐさま笑顔を作り、対応するケンゴ。
「マナカケンゴさん、サイン下さい!!」
「…お?お……えええええええええ!?」
落ち着いて来たとはいえ。
ただでさえ今までの事で脳内の情報が処理し切れていない状態の上、更に追い討ちをかける様な事が起こる。
「え…あの…えっと…」
しどろもどろになるケンゴ。
「すみません、うちの娘が」
と母親らしき女性が近づいてくる。
「あの、もしよろしければでいいので…サイン頂けませんか?名前だけでもいいので!!」
見事な90度の角度でお願いされ、色紙とペンを突きつけられる。
ケンゴはその勢いにまた負けてしまい、色紙に
「真中剣悟」
と本名を書いた
親子は想像を絶する喜び方をしていた。
「すごい!漢字だよ!こう書くんだね!!」
一緒にいた仔犬でさえも嬉しそうに飛び跳ねる。
「よかったね!嬉しいね!ティガ!」
女の子はそう言って、色紙を持ちながら「ティガ」と呼ばれた飼い犬を抱き抱える。
その笑顔を見てケンゴは、なんだか自分の疑問など、些細な事だと思えてしまっていた。
その刹那
平和とは似つかわしくない破砕音、衝突音と共に車のクラクションのけたたましい音、悲鳴が聞こえてきた。
その方向へ目を向けると、煙が上がっている。
「ティガ!!」
衝撃音に驚き抱えていたティガの手を緩めてしまい、ティガは吠えながら少女の手より抜け出て、そのまま煙の方へと走っていってしまう。
女の子が叫び、飼い犬を追う。
「待ちなさい!行っちゃだめ!」
「だめだ!危ない!」
ケンゴと母親が叫ぶも少女の耳には届かない。
ケンゴはホルスターのロックを外し、GUTSスパークレンスを握り構える。
え?と言った顔をする周りの客
少女の母親も驚いて口をあんぐり開けている
「僕の花をお願いします!」
キッチンカーの店主に言い放ち、すぐさま全力で掛けるケンゴ。
⬛︎モール近辺車道⬛︎
「社長!これ絶対おかしいですよ!!」
黒と白のマスクを被った男が叫ぶ。
社長と呼ばれた黒をベースにしたメタリック鎧を纏う人物は、明らかに怒りを露わにしていた。
「話が違うぞ!これは明確な規約違反だ!」
強くエフェクトのかかった声で怒鳴る社長。
「貴方たちこそ、悪の秘密結社と言う名のくせに、やれアレはダメだとか煩いんですよ」
黒ずくめに顔が隠れるほどのフードを被った男は、社長に向かって不満気に言う。
「いいですか?こちらとしては誰が怪我をしようが誰が死のうが関係ないのです、ただ我々が求めるのは…」
フードを外し顔が露わとなる。
「強者と戦って勝つ事」
赤い単眼を携え、グレイがかったガンメタリックなマスクを被った黒ずくめの男は、その場の地面を強く踏み。
一瞬で陥没する車道。
「舐めてるんですか?悪を名乗っているくせに、ひょっとしてお遊びだったのですか?」
「舐めているのか…だと?」
同じ様に地面を踏み付け、道路を陥没させる社長。
「ふざけるな!私たちは私たちの目的のために悪の秘密結社を名乗っている!!悪をなす事と、市民を傷つける、迷惑をかける事は同意ではないわ!!」
真っ向から対峙する2人の黒は、お互い相容れぬ意見により、一触即発と言った所だった。
「待ってティガ!」
そこに走って行ったティガをやっとの思いで追いつき抱き抱える少女。
間に合ったケンゴが、少女を庇う様に、事件の集団へ銃口を向ける。
「ん?……しゃっ…社長!!!大変です!!」
「今忙しいんだ!!」
「でも見て下さい!!まずいんですってば!!!見なきゃ後悔しますよ!!!」
「うるさいな!!なにがッえエエエエエエエエエエ!?」
明らかにケンゴを見ている社長組。
「君たちは一体何してる!目的はなんだ!!」
ケンゴは銃口を向けながら叫ぶ。
「ほら…あれ…やっぱり!」
狼狽えるマイクの男。
「て、て、てらさk」
社長の口を塞ぐマイクの男。
「ダメです社長!!更に現実味帯びちゃいますから!!その名前言っちゃああ駄目えええええ!!!!」
先程までの緊迫した雰囲気とは一変してコミカルなやり取りをする2人を尻目に。
赤目の男はケンゴに言い放つ。
「威勢が良いのが出ましたねぇ、強者かどうかは不確定ですが、試してみる価値はありそうだ」
「ばか!やめろ!彼を傷つけてはいかん!」
「何故です?」
「事務所が…世間が……お、お前とは契約不履行のため縁が切れた!!それでいいな!?」
げんなりする赤目に対して明らかに何か社会の縮図に怯えている社長。
深くため息をつく赤目。
「それで結構です、私の邪魔だけはしないで下さい…ね!」
足元の割れた瓦礫をケンゴ目掛けて蹴り上げた赤目。
すんでのところで少女を抱き抱え、瓦礫を避けるケンゴ。
「ここは危ないから下がって!」
言うや否やスパークレンスの引き金を引きながら赤目に向かっていくケンゴ。
「ほほう、切り返して来ますか、なんとも勇敢な…下等生物だ!」
腕でケンゴの銃弾を弾く赤目。
驚愕するも怯まず向かっていくケンゴ。
接近した2人は、近接戦闘になる。
「社長!あれ本格的におかしくないですか!?このままじゃあの人怪我しちゃいますよ!!我が社の責任問題になりますよ!!」
「心配ない」
「え?」
「さっきの奴の言葉は録音した、だから大丈夫だ!」
「流石社長!!!」
「てか凄いなあの人…まるで本物じゃないか…身体能力が高いとは知ってたが、あそこまで役作りのためやるものなのか??」
何かを感心している社長一向。
前蹴りを弾かれ、すぐ様撃つケンゴ。
赤目の裏拳をスパークレンスで受け、銃口を赤目の肩に向け撃つも器用に避ける赤目。
バック転をして一旦距離を置くケンゴはスパークレンスを2発撃つ。
しかしそうはさせないとすぐ様距離を縮める赤目。
手刀を振り下ろされ、それをスパークレンスで受け止める。
蹴りを主体として、至近距離であっても隙を見て、両脇を閉め引き金を引くケンゴ。
それを全て様子見をするが如く、蹴りはいなし、銃弾は交わすか弾く赤目。
一見拮抗している様に見えても、不利なのはケンゴだった。
やがて
「貴方のポテンシャルは把握しました」
一気に距離を詰めて、顔に顔を近づける赤目
予想以上の速さに驚くケンゴ。
その隙をつかれて、首を掴まれ、持ち上げられる。
「そこそこ見込みがあると感じましたが…期待はずれですね」
勢いよく投げ飛ばされたケンゴ。
視界から消えたことにより、興味をなくした赤目。
今度は社長へ向き直る。
「さて、貴方はどうでしょうね?そこそこ出来る様に見受けますが」
ジリジリと近づく赤目。
⬛︎駐車場⬛︎
投げられた先は駐車場
乗用車のボンネットに背中を叩きつけられワンバウンドするかの様に再度宙に浮く。
一瞬息が詰まるケンゴだったが、なんとか空中で体制を立て直し、受け身を取るケンゴ。
ぐるぐると転がり、徐々に勢いを殺していく。
「こうなったら…」
ケンゴは誰も見ていない事を確認し、屈んだ状態でベルトにマウントされているメモリースロット型の
【GUTSハイパーキー】
を手にし、スイッチを押す
〈 Ultraman Trigger -Multi Type- 〉
GUTSスパークレンスのグリップへと運び、挿入。
〈 Boot Up “Zeperion” 〉
GUTSスパークレンスの銃口部分を展開し、持った腕を前方に伸ばす。
「未来を築く、希望の光ッ!」
ケンゴはスパークレンスを頭の上に掲げ、叫ぶ。
「ウルトラマンットリガアアアアアアアアアア!!!!!」
⬛︎車道⬛︎
社長一向へと近づく赤目。
刹那
瞬い光が、赤目へとぶつかる。
勢いよく吹き飛び、止まっていた車両にぶつかる赤目だが、勢いは殺しきれず、更に奥の茂みへと突入する。
「なんだ!?」
赤目の眼前には、紫色と赤で彩られ、美しく白銀の顔を携えた、何者かが立っていた。
「しゃ…社長!!」
「うっそ…マジで!?」
驚愕する2人
「トリガーだ…ウルトラマントリガーが来てくれた!!頑張れ!トリガー!!」
歓喜する少女
「うるさいですね…そこのチビは!!」
赤目は飛び出し、拳をぶつけようとする。
その先は少女へ向かっている。
同時にトリガーも出るが、間一髪に背中で受け止めるトリガー。
「なんなんだ貴様あああああ!!邪魔だああああ!!!!」
赤目は憤慨して拳を振り下ろそうとする
が、しかし
上空から銃声が3発
何者かに阻止された。
咄嗟に後方へ飛び距離を取る赤目。
トリガーは赤目を見やるつもりで振り返るも、そこには
白く
大きく
涼やかな香りを携えた
人型の者が立っていた
白い何かは背中越しに言う
「聞きたい事、言いたい事、お互いたくさんあるだろうけど…まずは言わせて欲しい」
勢いよく振り向いた白いそれは、続けてこう言った。
「ようこそ北見へ、ウルトラマントリガー」
読んでくださってありがとうございます。
気になる点はたくさんあると思いますので、その疑問は感想としてぶつけるなり、静かにモヤモヤさせたりとお願いします。
楽しんで下さった事を、深く深く祈ります。