翌朝、ロマリア王の屋敷にて。
早朝からエイダちゃんが猛抗議してきた。
「おい! なんだよこの首輪は!」
自分に嵌められた首輪を示し、激高するエイダちゃん。
魔法の力によって外せなくなっている上に、モンスター用ということで服従の効果がある一品だ。
「エイダちゃん、3回回ってワンと鳴け」
「ワン! ワン! ワン! 死ね!」
「おお、本当になんでも言うこと聞くんだな。マジカルの悪用だ」
恥辱の表情で命令に従うエイダちゃん。
なぜか1回転するごとにワンと鳴いちゃう読解力のなさが愛おしい。
それでこそエイダちゃんだ。
「今日は冒険の装備品を整えたいと思う」
俺はバグ技で増やしておいた、強力な装備をエイダちゃんに手渡す。
エイダちゃんはそれをみてわなないていた。
「あ、あたしに、これをつけろっていうのか……!?」
「性能は最強クラスだ。俺を信じてくれ」
俺が取り出した伝説の防具、それはーーー
神秘のビキニ
ガーターベルト
ドラゴンクロウ
わなわなと震えるエイダちゃん。
すべてメダルおばさんに貰ったレアアイテム。戦い慣れていないエイダちゃんにはこれくらいの底上げは必要だろう。
だが俺だって鬼じゃない。ルナリアと同じように、上に普通の服を着れば良いのだ。
「下にはこのビキニを付けること。命令だからな」
「な、なんでこんなの付けなきゃいけないんだよ!? 女物だろどう見ても!」
「仕方がないだろ、これが手持ちで一番強力な防具なんだから」
なお神秘のビキニはキメラバグで増やした。
本当にとんでもない裏技である。
「この旅は遊びじゃない。命を守るためには、出来ることはすべてやるべきだ。そうは思わないか?」
「じゃあアンタも下にビキニ着ろよ!」
「やだよ。下にビキニを来た勇者(男)とかヘンタイだろ。そこまでプライド捨ててません」
「くそがあああああっ!!」
「上に服着ていいんだから問題ないだろ」
「それもなんで女物なんだよ…」
「俺の趣味」
俺が用意したのは、いわゆる童貞を殺す服……みたいなお洋服だ。
ロマリアの文化じゃないので、地味に探すのが大変だった。
嫌々そうに彼は服を脱ぎ始める。俺は呆れた声で静止した。
「こらこら、俺の前で着替えるんじゃない。恥じらいってものがないのかきみは」
「男だからな! お、と、こ! だからな!」
神秘のビキニを着用とガーターベルトを着用し、童貞を殺す服を着たエイダちゃん。
ビキニが胸パッドのような役割を果たし、なんとなく体型が女性的に見えてしまう。
これは私見だが、いわゆる「童貞を殺す服」は貧乳が着てこそ映えると思う。
スタイルのいい女性は胸を強調する服を着ずとも胸元は目立つのだ。
貧乳が着てこそ、童貞を殺す服は真価を発揮する。
「なんか、やっときみが仲間になったって気がするよ。これからよろしくな!」
「あたしはあんたを一生許さない」
なぜか憎しみが増していた。
なお、俺だけ神秘のビキニを装着できず防御が薄くなってしまったので、鎖帷子と青銅の盾を購入することにする。
うっかり亀の甲羅を買うところだったぜ……なんだったんだあれ。
ドラクエ3のスーファミ版リメイクは世間がいろいろと騒がしいころに発売したこともあり、女性の方が装備上で優遇されています。神秘のビキニはその代表格です。
それはそれで平等じゃないと騒がれそうな昨今、発売が予告されているドラクエ3リメイクHDはどうなるんでしょうね。
マジで男キャラが神秘のビキニを装備できるかも……ふぅ。