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町の状況をサイコロで決定します。
インフラ、発展度合 9
治安の良さ 1
教育レベル 1
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1ヶ月の砂漠の旅。
それは、想像以上に苛烈な魔物との戦いの旅だった。
昼も夜もなく、絶え間なく襲いかかってくる強力な魔物の群れ。
船員曰く、「以前はこれほど襲われはしなかった」とのこと。
きっと、ここは文字通りの意味で人類の領域ではなくなったのだろう。
砂漠の東のアッサラーム、砂漠の南のネクロゴンドが魔王軍に滅ぼされた。
ならば、砂漠の中心にあるイシスが無事である道理はない。
あまりに繰り返される襲撃に、これ以上の前進は危険だ、アッサラームに引き返そうという意見も出た。
人が生きることを許されない魔物の領域と化した砂漠。
そこを、砂の海と比べればあまりに小さな船で横断するのだ。
本来は、本当に危ない命がけの旅路となるはずだったのだろう。
けどここには、俺達勇者パーティーがいた。
襲ってくる魔物のことごとくを俺達は殴り倒し、全てを討ち果たした。
「これもルナリアが強くなったお陰だな」
「いいえ、私などはまだまだです」
「いよっ。聖女様! 物理系僧侶! グラップラー!」
「なにか言いましたか?」
「なんでもないです」
当初こそ力に振り回されている感じだったルナリアだが、次第に慣れてきたのか戦いに無駄がなくなってきた。
彼女は、今や世界最強の戦士と言っても過言じゃないだろう。
打撃武器と化している復活の杖の嘆きが聞こえてきそうだ。
「いやでもジャンヌ・ダルクとかだって、聖女(物理)だったしな……聖女って物理なのか?」
そもそも歴史上の聖女ってあまりピンとこない。聖母マリアくらいしか知らない。
他の聖女といえば……ナイチンゲールとか?
いやナイチンゲールこそ医学と統計学の化身みたいな女だわ。
やっぱ聖女は物理系。確信。
「神を信じず祈らず行動を起こした者こそ、奇跡を成し遂げて聖人に至るわけか」
「唐突に何を言っているのですか。いえ、仰っしゃりたいことは判りますが」
「やはり物理……暴力は全てを解決……ん? あれは……?」
砂漠地帯を進む砂船の舳先で、俺は遠くに変化を見つけた。
砂漠の中に忽然と現れた緑地地帯。ずっと砂色の大地が広がってきた中で、遂にオアシスを発見したのだ。
「イシスだ、砂漠の国イシスに辿り着いたぞ!」
船の乗客の誰かが叫んだ。砂の中から姿を現した緑豊かなオアシス、その麓に築かれた水と緑の国家。
ドラクエ3のメインとなる中世ヨーロピアンな雰囲気とも異なる、異国情緒溢れる国である。
砂船はオアシスの側までは行かず、まばらに草の生える地帯で停止する。
船で移動するのはここまでらしい。
イシス国の軍人らしき見張りをしていた男達が、砂船に駆け寄ってきた。
流石は砂漠の国と言うべきか。彼らの肌の色は褐色に焼けており、その上から白い布を巻き付けた衣装を着ている。
筋肉ムキムキの男性が多めなのは軍人だからか、あるいは民族的な特徴か。
こんな強力な魔物の生息地の国なんだ、兵士だって強力で当然かもしれない。
「客人か。よくぞ参られた。我らが国のしきたりに従う限り、我々は貴方がたの滞在することを許可しよう」
「承知しております。入国許可をいただけますか?」
船員が慣れた様子で船の甲板から返事をする。
船から降りると、イシス国の軍人さん達は何やら物珍しげに俺を見ていた。
その疑問の答えはすぐに教えてくれた。
「貴方は異国の服装をしておられる。その髪色も、我が祖国では見ない特徴だ。もしや貴方がたは、聖女様御一行ですかな?」
「ああそうだ」
俺は面倒になって首肯した。
もうルナリアが主人公でいいや。
「俺達は魔王を倒すために旅をしている。心配していたが、イシスはまだ無事だったようだな」
「はい。しかしなんと、聖女様が我らの国を訪れてくださるとは!」
イシス国の軍人は感極まったように膝をつき祈り始めた。
……なんかめんどくさい気配がする。
滅んでいて欲しかったわけではないが、どうしてイシスはこうも平穏無事なのだろう。
「僭越ながら、我等が王のおわす王城へご案内いたします!」
イシス国の軍人さんは俺に一礼した。
俺は咄嗟に考える。
王への謁見は俺さえいればいい。だが、こうも思うのだ。
旅の仲間なら、面倒事も分かち合うべきだと。
「さあみんな! 一緒に行こうぜ!」
俺はルナリア、アミーラ、ガゼルに声をかけた。
3人は露骨に嫌そうな顔をしていた。
俺はこの暑苦しい軍人さんに導かれ、砂漠の国イシスでの第一歩を踏み出すことになったのだった。
※主人公が勘違いしているだけで、ナイチンゲールは聖女ではありません。