Masked Rider EVOL -最終兵器は『仮面ライダー』になり得るか?-   作:Emerihhi

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皆様お久しぶりです。Emerihhiです。
スキマ時間にじわじわメモしていたらなんか短いけど一話ぐらいにならなりそうだなあと思ったので、少々の手直しだけ入れて投稿しました。

それと、第1話の内容を少し変えました。だからなんだってくらい少しですが。
タイトルの付け方も変更しています。今後もこんな感じで、皆様の知らぬ間に改変があるかもしれません。お許しください。


もうメモは残っていないので、またすぐ潜伏します。
以上で前書きは終わりです。今回も閲覧しに来ていただきありがとうございました。


第2話 交渉/始動/裏の顔

 光の国の発着スペース。

 本来であれば光の国の住人や外交などで稀にやってくる宇宙人たちが使用するその場所へ、ウルトラマンゼロはいた。久しぶりにウルトラの星へ帰ってきたゼロは、まず宇宙警備隊本部に顔を出そうとし―――しかしふと足を止め、空を仰ぐ。

 

「…ん?」

 

 雲などあるはずもないその空に浮かぶ黒い点。それは徐々に大きくなり、こちらに近づいてくる。

 着陸用のスペースへと落下してくるそれに、発着場使用者たちへの配慮はかけらもない。

 

「このままだと不味い……上空に落下物、襲撃の可能性あり!避難しろ避難!!今いる警備隊員は全員集まれ!」

 

 ゼロの声に反応した者たちは上を見上げ、てんでバラバラに逃げ去っていく。その場に居合わせた警備隊員たちは一瞬何事かと困惑するも、指示を出したのが英雄と名高いウルトラマンゼロと知ると即座に集合した。新米隊員は一般市民と来訪者たちの避難誘導に回し、ある程度以上の経験を持つもので着陸予測地点の周囲を円形に包囲する。

 そして、赤い尾を引く流星は、一切の減速なしに台座に激突した。

 

「……なんとか無事にたどり着けた、のか?まァ五体満足だし無事ってことでいいか」

 

 舞い散る砂塵(さじん)の奥から声がする。が、煙の奥でうごめく影は異様に小さい。高さはせいぜい2メートル程。横幅に至っては1メートルなさそうだ。

 が、煙が晴れ、視界がクリアになると、声の正体に誰もが戦慄する。

 鎧を纏っているかのような外見。腰に巻いたカラフルなドライバー。そこに刺さった2本のボトル。

 ―――間違いなく、悪名高き星狩り族の装いだった。

 

「一応確認するが、ここはM78星雲の光の国で間違いないな?つってもこのエメラルド色の町並みを見るに間違いなさそうだが、今は一刻を争う事態なんでな、違うなら違うって言え!」

「確かにそうだが、ウチに何しに来た。外交ってわけじゃないんだろ?」

 

 宇宙警備隊に種族単位でマークされ、隊員の死因にも度々名が挙がる怪物。新米が単独で出くわすとほぼ殺されるというデータさえ存在する彼らは、ウルトラ族よりも遥かに小さな体躯に一体どれだけのエネルギーを隠し持っているというのか。

 そのブラッド族が、よりにもよって光の国に単騎で電撃訪問。すわ襲撃か宣戦布告かと身構えるも、件のブラッド族は見るからに傷つき疲弊している。そのうえかなり焦っているようで、どうにも戦闘に入りそうには思えない。

 

「俺はエボルト、取り急ぎ宇宙警備隊と共有したい事件があってここに来た。本当はこうして喋ってる時間も惜しいんだ、簡潔に言うぞ。―――俺の兄貴が宇宙滅亡を目論んでる」

 

 その言葉を受けて周囲にざわめきの輪が広がるも、ブラッド族――エボルトはその全てを無視して話を続ける。

 

「今は実行できないが、俺が持ってる()()()()を奪われたら終わりだ。ついでに言うと俺と他三人を残してブラッド族は全滅、今となってはそいつらがまだ生きてるかも分からない。そういう訳で、我らが故郷、惑星狩猟文明は滅んだ。悪いが今すぐに宇宙警備隊隊長ゾフィー、それが無理なら最低でもウルトラ兄弟クラスの誰かとの面会を申し込みたい!」

 

 しかし誰も動かない。動けない。ブラッド族の厄介さは訓練校で散々教えられてきたからだ。

 もしこの発言が嘘だったら?大事な部分を隠していたら?きちんと意味が伝わらない言い回しをしていたら?光の国きっての実力者たちを言葉巧みに騙し操り、利用しようと考えていたら?

 いつの時代も、教官たちは皆口を揃えてこう言った。

 

 【ブラッド族に立ち向かうための心得その一『奴らを信じるな』 】

 

 眼前のブラッド族の言い分は嘘か真か。それを判別できるものは、ここには居ない。

 ―――否。わざわざ考えさせてやる必要など、無い。

 

「俺自身がどうこうじゃなく、ブラッド族という生き物自体が信用できない存在なんだっていうのはわかる。理解してる。だが頼む。もう事態は俺一人じゃ収集のつかないところまで来てるんだ。……これ以上、迷っている時間はない。駄目なら駄目とはっきり言ってくれ、それなら諦めもつく。そもそもの話、この状況は俺が不甲斐なかったせいでもあるんだ。俺がどうにかするってのが、当然の責任なんだよ」

 

 件のブラッド族は、真摯な態度で言葉を並べる。驕るでもなく、見下すでもなく、憐れむでもなく、騙るでもなく。聞いていた話とは全く違う態度に、本物のブラッド族を、星狩り族の悪辣さを、厄災と呼ばれる所以を知らない者たちから絆されていく。実物を見たことがある、奴らの何たるかを知っているはずの者たちも、少しずつ認識がゆらぎ始める。

 

「頼む。この通りだ。俺に協力するなんて思わなくていい。存分に利用してくれて構わねえ。この際、この一件が片付いたら殺すっていうのでも良い。頼むよ……」

 

 ひたむきな姿勢、無私の提案。こんなブラッド族も居たのかと、集まっていた者たちの目から、一枚、また一枚と薄い鱗が剥がれ落ちていく。自分たちが、一体彼の何を知っているというのだろう。聞きかじった知識だけで判断して、後で後悔したことが今まで何度あっただろうか。これで何度目だ?また同じ轍を踏む気なのか?今度こそ間違えてはいけないのだと、隊員歴が長いものほど深く思考の渦に呑み込まれていく。

 

「……本当にあいつって、悪いやつ、なんですか…?」

「協力しちゃ、駄目なのかな?」

「だって、ブラッド族だぞ?危険すぎる。この場で倒した方がいい。教官たちも言ってただろ、奴らを信じるなって」

「でも、あんなに必死に頼み込んでくるのに断るどころか攻撃するのは、それこそ『光の巨人』としてやっちゃいけないことだと、俺は思うんだが」

「そんなこと言っても……」

 

 円形包囲を続ける後ろで、民間人の避難を終えて戻ってきた新米たちが囁きあっている。

 信じられるかもしれない、という思いは、信じていいかもしれない、いや信じてやりたいのだ、と都合の良い方へと変わっていく。

 場全体の空気が妙な熱気に満ち、人から人へと想いは伝染する。

 

 そうだ、信じてやろう。いくらブラッド族がこれまで非道を行ってきたと言っても、目の前の彼が何かをしたわけではないのだ。宇宙の危機を前にして、自分を殺すことさえ選択肢に入れている連中の前で頭を下げることができる者が、どうして信じられないというのか。向こうは最大限の誠意を見せてくれた。我々も、それに応えたい。

 

 【ブラッド族に立ち向かうための心得その一『奴らを信じるな』 】

 

 『奴らを信じるな』それはとても大切なことなのだろう。しかし、疑ってばかりではどうにもならない。融和というものはいつだって、互いを信じるところから始まるのだから。

 

「……俺たちも、お前を信じたい。けど無理だ。手放しに信じるって言うには、ブラッド族(お前たち)の前科は多すぎる」

「―――まァ、そんな気はしてたよ。一応確認しに来ただけだ。手間取らせて悪かったな。嫌われ者はサッサと退散しますかねェ」

 

 何でもない風を装いながら、しかし確かな落胆を抱えた姿が後ろを向く。そのまま再び宇宙へと飛び立とうとし―――

 

「待て」

 

 呼び止められた。

 

「何も駄目なんて言ってねえだろ。人の話は最後まで聞けって、教わらなかったのか?」

 

 いたずらっぽい笑みを浮かべた青年が言う。

 そして、自分の後ろを、宇宙警備隊本部を指さした。

 

「実はな、さっきの会話、テレパシー越しだけど、全部隊長が聞いてたんだよ。それで、お前を信じてみようってことになった。でも、さっき言ったように、無条件でっていう訳にはいかない。だから、条件を飲むかはお前次第なんだがな……一緒に、戦おうぜ」

「……あァ、そうだな……下等生物の話なんか聞いてる暇があるなら星を滅ぼせって言われて育ってきたもんでなァ、最後まで聞いた方がいいなんて知らなかったよ。最ッ高の気分だ!」

 

 仮面で顔は隠れているが、笑ったのだろうと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――ありがとうな、ゼロ。お前が単純で助かったよ」

「ん?なんか言ったか?」

「いや、まさか星狩り族の俺が、こんなふうに受け入れられるってのは想像もつかなかったってだけだ。……暖かいな」

「そうだな」

 

 仮面で顔が隠れているのをいいことに、嗤った。




  
第3話 条件/弱体/淀んだ心

視点ってどんな感じが良い?(更新頻度の件は変わりありません)

  • 三人称固定で。
  • 一人称固定。視点変えちゃダメです
  • 一人称でも、勘違い系みたいに視点変えて
  • このままでいいよ
  • どうでもいいよそんなもん
  • 受験生なんだからまず勉強しろバカ
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