平凡転生系お姉さんと中二病な夏油君   作:SUN'S

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何も知らない禪院直哉は「僕がなにしたゆうねん」と悲しそうに項垂れた。レッツゴー暗黒武術会、庵歌姫を添えて

暗黒武術会。

 

この世の最強を決める大会に私は悟の選んだ選りすぐりの仲間を連れて参加する。チーム名は『最術師』と悟が勝手に決めているけど。どうやら『最○』と丸の中に私達を表す文字を付けるそうだ。

 

ちなみに悟は『最強』だ。

 

彼の自意識過剰でナルシスト染みた態度の悪さは大会に参加する予定の選手を刺激して乱闘騒ぎになったりしないだろうかと密かに思う。

 

「夏油君やったよね、君」

 

「確か禪院君だったね」

 

「僕は直哉でええよ。歌姫ちゃんもこっち来といたほうがええよ?」

 

「……わかった」

 

この二人は悟が選んだチームメイトだ。禪院直哉と名乗った彼は悟と同じく御三家の人間かつ当主候補であり。私と直哉を警戒しているのが庵歌姫という女の子で私達より年上だ。

 

「あ、そんでな。僕は『最速』らしいで」

 

「私は『最優』って言われたけど?」

 

ウ~ン。二人の能力を知らないから私は何も言えないけど。あの我が儘で俺様の悟が選ぶくらいだし、二人とも私か私以上に強いのは確実だ。

 

そんなことを考えていると東京湾の沖合いにやって来た豪華絢爛すぎる大型客船を見上げる。お姉さん、こんなお迎えが来るのは聞いてないよ。

 

「はあぁ~~っ、ちっせぇなあ」

 

「「えっ!?」」

 

「せやね。僕んちの屋形船の方があるわ」

 

「「んん!?」」

 

えと、どうしよう。

 

なんというか悟と直哉の会話がリッチすぎて付いていけない。ちらりと歌姫さんを見ると私と同じように二人の会話にドン引きしていた。うん、まあ、そういう反応になるよね。

 

「……アンタ、よく付き合えるわね」

 

「はは、実を言えば悟と会うのは今回で二回目なんですよ。一回目は空き地でケンカして、どっち付かずの引き分け。今回だって私の挑戦に彼が勝手に着いてきただけ……」

 

「えぇ、なにそれ」

 

呆れ半分。驚き半分。おそらく歌姫さんは悟と引き分けになったところに驚いているんだろう。ちょっとだけ簀巻き状態の直哉に呪術界隈の事を聞いて、あの悟が頂点というのは俄に信じがたい。

 

とはいえだ。悟の強さは本物であり。四代目霊界探偵の私と互角以上に渡り合える。つまり、彼は私を含めて人間最強の一人なのだ。

 

「甚爾君やっぶぇ!?」

 

「あ?誰だ、お前」

 

裏拳一発。

 

直哉は黒服の放った軽い一撃でぐるぐると空中を何度も旋回し、頭から地面に落ちる。なるほど、流石は暗黒武術会に参加する選手だ…!!

 

「ちょっと大丈夫なの?」

 

「僕が、僕がなにしたゆうねん…」

 

グスグスと泣きながら歌姫さんに慰められる直哉を無視して悟と一緒に黒服の男に近付くと分かる。彼は全体的に大きい。

 

その盛り上がった筋肉がヤボったいウェット越しにありありと浮かび上がり……まさか、こいつがお姉さんの話してくれた戸愚呂なのか。

 

 

 




〈禪院直哉〉

呪術師

五条悟により簀巻き状態にされた挙げ句、パジャマ姿で暗黒武術会の会場に移動する豪華客船に搭乗する。そこで再会できた従兄弟であり憧れの人に話し掛けるも裏拳で殴られる。

〈庵歌姫〉

呪術師

彼女の術式を聞き齧っていた五条悟が呪術高専の女子寮で眠っていた拉致し、そのままチームに加入させる。唯一、自分だけはコイツらと違って、まだまともだと認識する。

〈禪院甚爾〉

ヒト科ヒト目ヒモ種

お友だちに「優勝したら使いきれないお金をやろう」と言われて即座に参加を決意する。前金代わりに渡された○○億円は一日でパチンコに消えて、僅かに残った数百万は奥さんに渡した。

〈戸愚呂〉

出典・幽☆遊☆白書

最強のB級妖怪。おそらく唯一主人公をフィジカルのみで追い詰めたのは彼だけだろう。呪力という不純物の混ざらない禪院甚爾もまた同様に戸愚呂と並ぶ筋肉の権化である。


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