僕は始まりの町のフィールドに向かうための門の前にいる。
「せやから自分が先行け言うとるねん。そしたらわいらが着いて行くから」
「なんで俺たちがお前の面倒を見なきゃならないんだよ!俺たちだって自分の事でいっぱいなんだよ!」
このツンツン頭の大阪弁のプレイヤーはキバオウ。
「わいらを見捨てる言うんか?これだからβの連中は!」
「だから俺らは一般プレイヤーだって言ってるだろ!それに俺らが次の町に連れてってもどうせここのmobはわいらには強すぎる連れてけ、とかでも言うんだろ!」
「なんやその言い方はまるでわいらが寄生虫みたいやないか」
「実際そうだろ、俺らは寄生虫はごめんだ邪魔にしかならない」
「(なるべくあのツンツン頭の人とは関わりたくないなー…とにかく先に行こう)」
門前で腕を振り回しながら怒っていたキバオウの腕が僕の顔面にあたった。
「痛っ」
そう言うとギバオウさんがこっちを向く
「なんや自分いつからそこにおった」
「いや普通謝るでしょ」
「あ!?それじゃあまるでわいが悪い見たいやないか、明らかに存在感ない自分が悪いやろ」
「(…もういいや存在感の事は諦めよう、てか時間が惜しい。早く先に行こう)」
「じゃあすいませんでした。それじゃあ僕は先を急ぐんで」
「ちょお待ってんか!」
キバオウは僕の行く手を阻んだ。
「自分一人でフィールドに出るつもりか?自分見たいな貧弱で弱そうなプレイヤーが抜けられるわけないやろ、ここはわいらが協力してやるからゆっくり行こうや」
「(うわ何この人ものすごくうざい、僕の事を馬鹿にしまくった挙句手伝えとか。しかも上から目線って…)」
「すいません僕は僕の事ボロクソ言う人と協力するつもりはありません、それにキバオウさん、少なくとも貴方よりは強いつもりです」
そう言い、たち去る僕。
「(やばい今の僕めっちゃカッコいい、後ろでギバオウさんが何か叫んでるけど無視無視。今の僕は君に構ってる暇は無いのだよ、ワトソン君!)」
「(あ、そういえばマッドボアボーンダガー装備して無かった。装備してみよう)」
そう思いメニューから装備すると、
「重っ!」
「(何この短剣重すぎるでしょ…しょうがない、次からはもう少し考えて振り分けよう)」
武器屋で買った短剣を装備しなおした。
「(うんやっぱりこっちのほうがしっくり来るな〜流石一番高い武器!)」
フィールドへ出ると野生のイノシシがっ!突進するイノシシに向かって僕も走り込み回転しながら短剣用単発技『クイックスラッシュ』を使う。本来の起動に回転を加えた事で短剣がイノシシに2回当たりポリゴンの欠片となり爆散する。
「(やっぱりこの技チートだな〜単発技が何回も当たるんだよ。ダメージが2回当たれば2倍だよ、3回当たれば3倍だよ!この技術偉大だよ、名付けて回転攻撃!)」
そのまま進んで行くと五人のプレイヤーが六匹の狼と戦っていた。真ん中の一匹が周りの五匹より倍近く大きくHPバーが二本あった
「(なんか凄い苦戦してるな。手伝いに行くか。)」
「すいません手伝いましょうか?」
そう尋ねると女性の人が
「いいの?!お願いできる、あと武器は?」
「武器は短剣でスピード重視の攻撃型です」
そう言いとりまきの狼一匹相手に回転斬りを入れる、短剣は3回当たり狼一匹をポリゴンの欠片と変える
「とりあえず一匹ずつ潰して行くんでとりまきを先に片付けて最後に皆で大きいやつ倒しましょう」
とりまきを全員倒すと突然大きい狼が猛スピードで動き出した
「速っ」
あまりの速さに僕は驚きの声を上げた。多分僕の全速ダッシュより早い。
そのまま狼は僕に向け飛び腕に噛み付き腕の一部を食いちぎられる
「痛っ…くない?」
HPバーを見ると六割も減り、今も減っている。体力バーの下には部位欠損のアイコンが点滅している
「下がってあとはお姉さん達がやるから!」
そのまま前衛四人の後ろに下がると女性から赤い液体の入った便を口の中に突っ込まれる
「とりあえずこれ飲んで、ある程度回復したらできたらまた参戦して、お姉さん達だけじゃあ火力が足りないから」
体力が回復してくと同時に腕も再生してく。
しばらくして全回復した。
「(普通に戦ってもらちがあかない…後ろから行くか)」
「あの短剣使いの女の子どこに行った、見当たらないけど」
チャラい男がそう言うと髪の長い地味な男が声を上げた
「…………見捨てられた」
「(誰が女だ…後でしばくぞ、コラ)」
「仕方ないよ、ほらほらここまでやってくれたんだから後は私たちでやるわよ!そしてポーション代も請求しないといけさないのよ」
「(お金取るんだ、てか僕怖くて逃げた扱い…絶対見返してやる)」
そう決心し狼の後ろから短剣ななめ2連撃技スクエアカットを使う。短剣が相手に吸い込まれるようにダイヤの描き4回当たる。狼の体力が最後の一本の半分を切ると狼が後ろに飛び雄叫びをあげる。同時に狼の毛色が赤くなる。また隠蔽スキルを使いまた後ろに構える、スクエアカットは先ほど使ったばかりだからまだクーリング中だここは無難にクイックスラッシュで行くか。ソードスキル発動させると水色のエフェクトと刃が相手に吸い込まれていく、はずだった。
「えっ!?嘘、硬っ!?」
狼は僕に向け爪で攻撃する手を横に振る。
「(この体制だと避けられないっ…こうなったら硬さを利用して爪を弾くっ!)」
そう思いながら短剣用2連撃技クロスエッジを使う、一撃目が爪に当たり爪を弾き返し、
「えっ?」
刹那、僕の手にあった武器はポリゴンとなり爆散した。
「ご、501コルーーーーー!!」
僕は雄叫びをあげた。
「あいつ大丈夫か」
「…………狂った」
「余所見するな次来るぞ!」
「下がって!しばらくはお姉さん達がやるから」
「すいませんたいして何も出来なくて…」
そう言いながら下がると女性プレイヤーが声を掛けてきた
「代わりの武器なんか持ってないの?貴女強い見たいだし正直貴女がいる方が安定するから手伝って欲しいのだけれど」
「あるにはあるんですけど…」
「とりあえず装備しておきなさいやばい時は参加してもらいたいから、それに武器無しでここからホルンガには行けないわよ」
「…僕も戦います」
例の武器を装備する。
「重い…」
まあいいとりあえず攻撃
「おっさん交代!」
「俺はまだ二十代だ〜!!」
魂の叫びが帰ってきながらも場所を入れ替え僕は短剣スキルクイックスラッシュを使う。今回は短剣が重いから回転はできなかった。
短剣は狼に弾かれずに狼を貫き、のこりのHPバーを削りきった。
「…え?」
と僕は呆気に取られた。確かにキリトが強いって言ってたけどここまでですかこれはただのチートだよこれ…
そう思ってると目の前に紫色のメニューが開く
『You got the Last Attacking Bonus』
何これと思いながらメニューを押すと何かのドロップアイテムが出てきたウルフファーコート。またレベルも上がっていた。
「(ふふふ…以前の僕なら敏捷に振ってたけど今の僕は違う…全部筋力値に振ってやる!武器が軽ければそれでいい、軽い時は敏捷上げる重い時は筋力値上げる…やばい僕天才かも!)」
振り分けを終えると手にある武器が突然軽くなった。
「どうもありがとうございました。お姉さんが一応このパーティーのリーダーのラン。お姉さん達はこのゲームをクリアするために進んでるんだけど…えーと、シオンちゃんだっけ?」
「…いえ男です」
「細かいことはいいのよ!じゃあ担当直入に言うわね。お姉さん達のパーティーに入らない?うちのパーティーはダメージディーラーがいなくて貴方みたいな人が入ってくれると嬉しいのよ。それに貴方ゲームの知識がほとんど無いようだしお姉さんが優しく教えて上げるわよ」
そこで僕の第六感が働いた。同時にものすごい悪寒に襲われた。
「で、でも僕みたいな人が入ったら輪を乱すし…」
「大丈夫よ」
「でm「ダイジョウブヨ」…入らせて頂きます」
山岸さんと同じ怖い笑顔をする。
「(あー、今何かが終わった気がする)」
「お姉さんは歓迎するわ!なんでも聞いてきなさい!他の皆の紹介は村に着いてからするわ」
「えー、じゃあメッセージの飛ばし方を是非」
「そこから!?」
こうして僕はこのゲームで初めて比較的安全なパーティーに入ったのであった。
読んでくれてありがとうございます主人公がソロであって欲しかった人にはすいませんしばらくはパーティーに入れるつもりです次回の投稿は土日になる予定ですこれからも投稿を頑張って行きたいです