キオクヲタドリ、交差する【亀更新】   作:だけたけ

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はい。2話投稿です。過去編の方も1話進んでおります!

久しぶりの方!帰ってきたぞおおお!亀投稿(1話20日程度)になるぞぉぉ!ってことで

本編どぞ


閑話 過去の災難

「うへぇ、嫌だ嫌だ。口から砂糖出てくるってあの甘さ」

 

一人でいるもののふざけることは欠かせない。キャラとして定着しているし、これが今のあたしだ。

 

にしても今日は人が多い。任務に出てる舞台が少ないのか。平和なのはいい事だ。うん。

 

「今度は水着の試着大会でもしちゃう?」

下見をするだけならいいかもしれない。自慢では無いがそっちの分野については素人も同然。選び方など分かるわけも無い。蒼井なら白とかかな?ダメだ、今からワクワクしてきた。

 

そう考えて行き先を変更。きゅっと音が鳴るようにその場でターンして公園の方に足を向けた。

 

「ゲームならワープとかできるんだろうなぁ、ゲームみたいな世界になったんだからもうここゲームで良くない?」

 

1人で叫ぶものの寂しさは紛れない。むしろ周りに注目される分恥ずかしさが増した。

というかそこの人「ああ、こいつか。」みたいな流し目や名!あたしだって恥ずかしい物は恥ずかしいんだぞ!

 

ならやるなというツッコミをするやつはいない。

 

「....とか考えてるうちに着いちゃったよ....ワープ要らなかった」

「いらっしゃいませー!」

「よう!マリ。可愛い白のピッチピチ無い?」

「水着ですね?それならそっちの方に.......」

 

目線の先には確かに水着の束がかかっているのが見える。ブリーフ型からパンツタイプ、女性物ならヒラヒラが着いた女児用から大人っぽいシンプルなものまでよりどりみどりだ。

 

「....これ、昨日までなかったよね?」

「はい!本日入荷しました!」

「今って春だよね?」

「?....そうですね?」

 

さも平然かのように首を傾げながらマリは返事をしてきた。

 

「おかしい。これは絶対おかしい!春に水着だよ?!寒いよ?!」

 

もうこれは仕方ないんではなかろうか。タイムリーすぎるやら時期早すぎるやらそもそもか海水浴できる浜が無いやらツッコミどころは今考えればいっぱいある。

 

ともかくあるなら助かった。いいとこカタログとかあればなとか雑誌だけでもと思ってただけだから願ったりだけども.......

 

「月歌ちゃんならこの辺、似合うんじゃない?」

「へ?」

 

横から手が伸びてきたもので少し身を引きながら後ろを見る。

そこには切れ目で顔は整っている男が立っていた。その口は少し口角が上がっており、イケメンという言葉が似合う表情だ。この男の本性を知らなければという注訳がつくが。

 

「あ、屑。」

「ひどい....」

 

はっきりいって嫌いだ。女を騙すだけじゃ飽き足らず腕っ節もいいと来た。タチが悪いったらありゃしない。あたしが嫌う数少ない人間。それが彼である。

 

「マリちゃん、これ頂戴?」

「はい!えっとお会計が.......」

「そんなの誰に着せるの?」

「え?月歌ちゃん」

「おつかれっしたー」

「ち、ちょいちょいちょい!」

 

ゾワッと来た。有り得ない。ぶっちゃけ女の敵とかそんなのどうでもいいと考える自分でもなんでこんなに嫌いなのか分からないくらい苦手だけどここまで気持ち悪いと思ったのは初めての事だ。

 

彼が手に取ったいるのは黒い物。要所要所を紐で繋いでおり、面積はビキニにしては比較的大きい方だ。

 

「無理無理無理無理無理!絶対に無理。隼人パイセンに貰うってだけでゾワゾワ来るのに水着とか死ぬレベルじゃん?」

「そこまで?!?!」

 

つい本心が出てしまった。彼が嫌いまでは行かないが苦手意識はある。ぶっちゃけ悪い人では無い.......いや、女遊びしてるし悪い人だけど.......悪い人じゃん.......もう嫌いでいいじゃん.......

 

「嫌い。」

「純粋な嫌悪が刺さるッ!.......」

 

もう誰か助けて。切実にねがう。

 

「で?月歌ちゃんはここでなにやってんの?」

「なんでもいいじゃん。」

「水着ってことはどこか行くのか?」

「なんでもいいじゃん。」

「.....ねぇ、話聞いて.......」

「ない。」

 

ここまで冷たくしているのになんでこの先輩はあたしに絡んでくるのだろうか。

 

「んお?.......おお!深じゃねぇか〜!」

「よっ、とりあえず.......準備できてる?」

「おう!いつでもいい..ヘブッ!!!!」

 

店の外に飛ばされるはやと。その手には例の水着がまだ握られていた。その執念はどこから来るのか....そもそも自分でも女っぽいなんて思えないあたしに何故そこまで付きまとってくるのか1ミリも理解ができない。

 

「はぁ....何回も言ってるが妹に近づきたいなら普通にやれ!」

「....ちな、深が言う普通とは?」

「そりゃ、俺を倒してから文通。その後にメール。電話で俺に友達になるって報告して「ストップストップ」ん?」

「あー....彼氏いないのいじってきてたけど原因お兄ちゃんだ。絶対そうだ.......」

「絶対クリアさせる気なくて笑うしかねぇ!」

 

なんだろ、この残念な男の集まり。

 

たはぁっと笑う隼人の言葉にいつの間にか後ろまで近づいてきていたマリが言葉を発した。

 

「失礼だと思うのですが.......その条件だと隼人さんにとっては楽勝なのでは.......?」

「そりゃ無理って話だぜ?マリたんよ〜」

 

目の前にいたはずなのにいつの間にか後ろから声がする。そちらを見るとマリのツインテールを横から掴んでピコピコさせている。ほんと、なにやってんの?後、どさくさに紛れてお兄ちゃんはあたしの頭撫でんな。

 

....いや、そんな顔してもダメだから。いい加減、妹離れしなよこの兄。

 

「月歌は嫌か?」

「嫌だ。」

 

シスコンを治さないと。あたしにしか出来ないことだとはわかっているが少し自覚はして欲しい。いいだろうか?血は繋がっていないのだ。でも相手は妹としか見ない。それはある意味純粋なんだろう。しかし見方によっては歪だ。

 

愛の形はそれぞれだと誰かが言った。では兄弟愛は?.......

 

「あー、ダメダメ。あたしがお兄ちゃんを好きみたいじゃん.......」

 

無理やり思考を停止させる。このままだとまた良くない方向に考えが進んでしまいそうだったから。

 

「んで?クソクズ先輩は何を言いたいんですか?」

「口悪い.......口止めをされてるから言えないんだよ。」

「誰に?」

「そりゃ.......」

 

目線を追っていくと目を逸らして冷や汗を流す兄の姿があった。バレバレである。

 

「問題ない。話して。」

「え?でも口止め.......」

「話せ。」

「ひぃっ!」

 

あたしは知っている。でも一応妹なのだから兄のことを他の人にも知って欲しいと思うのは間違っていないはずだ。落ちこぼれだと思っていた兄の凄いところ。それを知る仲間が欲しいって言うのは本心である。

 

 

ほんとに、なんでこいつなんだろ.......

 

 

「お兄ちゃんはそこに転がってるチャラ男より強い。」

「な、なわけないだろー?嫌だなぁ!俺はぐうたらして.......」

「ぐうたらしてて27期から生き延びられてる?」

「....」

 

有り得ない。27期の生き残りは3人のみ。司令官、七瀬、そしてここにいる深。

 

「運が良かっただけだ。」

「あんまり自分を卑下するとセラフ部隊全員をバカにしてることになるよ?亡くなった人も戦ってる人も。」

「.......」

 

シーンとした空気が辺りを覆う。その中で兄は溜息をひとつ吐いた後、少し風に当たってくる。といい、外に出て行ってしまった。

 

「....ワガママだったかな.......」

 

ちょっと後悔。あそこまで知られたくないものだとは思っていなかったけど、今回はあたしが悪い気がしないでも.......いや、あたしが悪い。完璧に。

 

「マリ、ごめん、ちょっと行ってくるね。」

「え、えっと.......はい。」

 

断りを入れて走り出す。彼の歩いていった方向に。

 

 

_____________________________________________

 

 

「めんどくさい....」

 

俺はこれから来るであろう質問攻めに嫌気がさして逃げた。分かってはいる。あの中に悪気のあるやつなんか居なかった。

 

「なんでこうなるかな.....」

「....お兄ちゃん。」

「.......ん?」

 

どうやら着いてきたらしい。夕日に向かっていた視線を月歌に向けるとこちらを見て笑っていた。

 

「お兄ちゃんってさ....顔、カッコ可愛いよね。」

「はぁ?!」

「いや、多分みんな言わないだけで結構女の子っぽいと思うんだ。」

「いや、自分でも思ってたけど、にしても言うかそれ.......」

 

いきなりのカミングアウトに若干困惑するが彼女の表情を見て血がそうとしていた口を閉じる。

 

「ほんとに、ごめん。」

「....」

「なんにも考えてなくて.......兄を知ってもらいたいってだけで突っ走っ「謝んな。」え?」

 

笑っていた顔が悲痛に歪んでしまうのを見ていられなかった。今にも泣きそうなほどに歪んだ顔を直視出来なかった。

 

「妹に謝らせるなんて出来るかよってかっこいいセリフ吐けたらいいんだけどな....。大丈夫、気にしてない。」

「ッ.......」

 

この子がここまでの大きな感情を見せるのは俺と蒼井と.......ユキぐらいだろう。支える立場の彼女は支えてくれる人が少なすぎる。というか意図的に増やさないようにしているまであるかもしれない。どうしてそんなことをするのかは分からないが....

 

ー月歌は嫌か?ー

ー嫌だー

 

頭を撫でようと思って手をあげようとしたがさっきのやり取りがフラッシュバックしてすんでのところで降ろす。

 

「....ねぇ、お兄ちゃん。」

「なんだ?」

 

1呼吸おいて夕日のせいか少し赤らんだ顔でこちらを見てくる月歌。それを見て不意にドキッとしてしまう。

 

「T字になって?」

「は?」

 

待ってくれ。今感動の展開だったろ。なんでT字にならないといけ....あ、痛い痛いッ!わかったってやるから!

 

「むふー!はい、ドーン!」

「おぐふっ....」

 

胸に月歌の頭がジャストヒット。息が出来なくなって変な声が出てしまった。

 

まぁ、何はともあれ、俺に抱きついて来ているだけで他は元に戻ったみたいだし良いってことにするか。

 

でも戻るの嫌だなぁ.......

 

 

案の定秒で解決した月歌の件の後、マリやらそれを聞き付けたいろいろな人に案の定質問攻めにされた。隼人がセラフ隊員最強とか言われているからだろうが.......

 

 

 

 

「なんでこうなったァァァァァァああああああああぁぁぁ!!!!!」

 

 

 

 

 




短めで申し訳ない。ぶっちゃけ1000文字くらいサボりやした。でも2話投稿なんて初めてやったよ俺....誰か褒めて.......いや、割と本気で。1日1話投稿とかしてる人ほんとに尊敬通り越して正気?って思いますね。

では過去編見ていない方は過去編へ!それではまた〜

2章からはどんな雰囲気が良い?

  • 蒼井とのイチャイチャ多め
  • 月歌とのイチャイチャ多め
  • 蒼井と月歌とのイチャイチャ多め
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