急募 真竜に至る方法 作:鋼色
不思議な声からそんな事が告げられた時、俺の顔は驚愕に染まっている事だろう。ユニークスキルなんて神話に登場する英雄の中で稀代の才能を持った者が所持することを許される強力なスキルだろ!?俺がそんな事を考えていると俺の目の前に青色の板が現れた。ソレはとても不思議な物だった。初めて見るのに見慣れていると思わせる違和感が俺を襲ってくる。
俺が不思議な感覚に頭の中が?に染まっていると俺の目の前に現れた青い板は文字が現れた。そこには進化欄と書かれていた。進化欄?そう思いながら進化欄の文字を押してみると新たな文字が更に出てきた。
進化欄
・亜竜
:子供の亜竜が成長した基本の進化先。しかし竜種の中では最弱であり、他の竜種たちに舐められる可能性は大。亜竜となったらこれ以上強くなる可能性は見込めない。
・下位幼竜
これに進化した後何百年かすれば下位竜に至れるであろう。そして何千年も生き残る事が出来れば上位竜に進化できるだろう。しかしそこまで生き残れるのは稀である。
・白竜
この種族はこれまでの中で一度も居た事がない未知の種族である。内包している才能は他の下級竜、中級竜の追随を許さないほど。
うーん、これ一択しかねえよな。いや、下位幼竜はあるだろうけどさ。まあ、一番進化する価値があるのは白竜だろうな。商売とかにも同じ事が言えるんだが、他のを真似するだけでは一番には慣れはしない。俺は冒険者の頃、つまり人の時代には1番に憧れたことなど無かった。
そりゃあ昔は憧れはしたが、すぐに諦めた。冒険者になって一ヶ月、Sランクという暴力を知ったからだ。最強を知ったからだ。その時は絶望したものだが、今思うと幸運以外の何者でも無かった。ずっと憧れて最後に夢途中で死ぬよりかはずっと良い。まあ、結局は魔物に殺されて死んだんだが。
またそんな事は置いといて、白竜ポチっとな。竜特有の尖った爪で白竜を押すとパキパキ、という音を鳴らしながら光っていた。その光が収まり、自身の竜腕を見る。其処には白い鱗に包まれた竜腕があった。
うん、超そのまんま!そりゃあねえ、亜竜とは言え俺は変異種だったから白い鱗が生えてたし。まあ、進化した分能力は強化されたみたい。スキルも、身体能力も上昇している。特に調べてはいないからどの程度の強化幅なのかは分からない。けれど俺の竜としての勘が言うにはかなり強化されている。けどその威力が問題だ。どの程度の威力なのかは、今の俺では分からない。しゃあないな、そこら辺に飛んでいる群れた集合鳥に『熱法収束砲』を放つ。
体感としては前回の『熱法収束砲』と同じで放った。しかし、理解しているべきだった。俺は進化によって能力が上昇したのだ。スキルも、魔力も、身体能力も上昇しているのだ。上昇したスキルの効果にはスキルの出力、スキルの効果アップなどがあった。魔力も、上昇しているならば控えめに放つべきだった。しかし全て遅い。時すでに遅しとかお寿司とか、そういうやつだ。
熱の砲撃が集合鳥全てを呑み込み、壁にぶち当たって爆発する。うーん、これ絶対にやらかしたと言えるな。いやマジで。進化して強くなってるんだからこのくらい分かれよ。俺の頭ピッパラパーヤか何かなのか?
俺は自身のやらかした事に責めていると、暴風が襲ってくる。俺が見据える先には鳥が居た。威力を確かめる為に集合鳥に放った『熱法収束砲』で気づかれたのだ。もう少し威力を抑えめにやるべきだった。この魔物達が蔓延る魔窟であれ程の威力のスキルをやったら気付かれるのは明白だった。全く、元ベテラン冒険者が聞いて呆れるな。
まあ、良いや。あの一撃だけでは白竜に進化して上昇した力がまだ把握できていない。竜てしての本能が活性化してきたからかな、少しだけ心が踊ってきてしまった。
白竜VS巨三鳥
そんじゃ最初の攻撃を一つ撃たせてもらいましょうかね。『熱法収束砲』は確かに威力は強力なのだが、隙が大きい。弱者相手ならばそれはあまり気にしなくても良いんだけど、此奴みたいな相手は別だ。此奴はデカいからパワーもあってスピードもある。そして何よりクソ強え。俺が人時代の時に何回か戦った事があるが、割と死にかけだった。いや見栄張った。ガチもんの死にかけで勝てたのが奇跡レベルの強敵だ。
まあ、それは人時代の俺が未熟だったのにも加え、今の俺じゃあ条件が違うので比べる事はできないんだけど。俺はそんな事を考えながら、尖った爪に魔力を纏わせてから振るう。スキルのように完成されていない為、威力は弱めなのだが、先手を撃ち、勝利の風向きを此方に向かせるのならこれで十分である。
爪撃が当たり、深い攻撃が入って血が流れている巨三鳥は怒りの念を込めて翼を振い、暴風を巻き起こす。そしてそれと同時並行で周囲に斬撃が襲いかかる。なるほど、暴風に合わせての斬撃飛ばしのスキルか。俺の逃げ場を無くしてジワジワと痛めつけるつもりか。ほんとにさ、魔物って根本的に性格悪いよな。
俺はそんな余計な思考を頭に巡らせながら、竜の尖った尻尾を地面に刺し、尻尾から地面に魔力を伝導させて衝撃波を発生させる。地面の岩が弾け、空中に広がっている。
どうだ?お前、キツいんじゃ無いのか?デカさがある分、お前は圧倒的なパワーがある。そして種族的にもスピードはある。だけどさ、この岩達を全て避けれる繊細な飛行技術、持ち合わせていねえよなぁ?