さしす組と呪力ゴリラの「せ」枠   作:社畜マークII

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赤バーになってることに気づきとてもびっくりです。ご期待に添えるよう頑張っていきます


任務に向かう「せ」枠

「廃病院に湧いた四級呪霊の群れの掃討ですか」

 

「ああ、比較的簡単な任務だが油断はするなよ。弱いからこそ狡猾に人の心を利用する呪霊が多い」

 

「僕も弱いから油断はしないっすよ。でも、ご忠告ありがとうございます」

 

夜蛾先生から呼び出しをくらい、なんだと思ったら前に言ってた任務を増やすということを律儀に考えてくれていたらしい。やっぱりこの人は優しい人だな、間違いない。顔は怖いけど。

 

「何か失礼なことを考えてないか?」

 

「いえ、何も」

 

「まぁいい、場所は静岡県だ。今日の12時には新幹線に乗ってもらう」

 

「遠いですね、全然良いですけど」

 

「本来なら京都高の仕事として依頼されていたのだが、他の任務で負傷してしまってこっちに回ってきたんだ。距離的にはどっちもそこまで違いはないがな」

 

「まぁサクッと祓って帰ってきますよ」

 

報酬は…っと、四級にしては中々高いな。具体的には中古の原付6台分ぐらいだ。この廃病院の後には大型施設が入るらしいから四級でもこの値段なのだろう。

 

「ああ、気をつけてな」

 

「うーっす」

 

 

 

 

 

新幹線の中で揺られながら硝子ちゃんにメッセージを送る。あまり長期の任務が無いから暇らしい。反転術式のアウトプットっていうチートを持っている人間を危険な目に遭わせるわけにもいかないからだろうな、上からの圧力もあるのだろう。

 

『暇〜、悟も傑も任務だし』

 

『まぁあの2人も忙しそうだしな、帰ったらみんなで遊びに行こう』

 

『2人きりじゃなくていいの?』

 

『あのクズ2人に死ぬほど揶揄われても良いなら俺は大歓迎だよ』

 

『ヘタレ』

 

硝子ちゃんは最近こういうのが多い、からかいがいがあると思われているのかわからないが勘違いさせるようなことをよく言ってくる。

 

『まぁ四級だし先に俺が帰ると思うよ、お土産楽しみに待っててくれ』

 

『ありがと、甘いもの以外でお願いね〜』

 

『了解』

 

そう返すとシートにもたれかかり睡眠を取るために瞼を閉じる。長期戦になることは無いと思うが念のため休息をとっておくべきだろう。呪術師は体力が資本だからな。

 

 

 

 

 

 

と、思ってた時期が俺にもありました。

 

「何が長期戦になることは無い、だよ…!!ふざけんな!」

 

四級の呪霊の群れ、それは間違いなく居た。ただ、それ以外にも()()()()()()()2()()()()()()()()()()2()()()()、なんて聞いてないぞこっちは!

 

「とりあえず優先して倒すべき存在は…」

 

『ア、アラ、アらワ、ナいト、アラ』

 

『ゴ、ハン、ゴ、ゴはン、マダ?』

 

「あの四級呪霊の群れを操ってる二級2体だな」

 

あの2体を媒介に四級呪霊の群れができてる。要するに二級2体を祓えば四級も弱体化、ないしは消滅するだろう。呪霊操術とは違い己の肉体から生み出しているように見えるので尚更二級を倒さなければならない。

 

「とりあえず、やりますかね」

 

ダンっ!という音と共に軽く踏み込む。景色が急加速するような錯覚を覚えるが持ち前の反射神経と視力で相手を捉えることは忘れない。そして、ナース服を着た二級呪霊の前に一瞬にして到達する。

 

『アッ、?シ、シン、サつハ、オ、オわッ、テ』

 

「まずは1匹」

 

拳に呪力をフラットに込め、ジャブを放つ。当たった瞬間その衝撃を余すことなく食らい、大きくのけぞる。だがジャブで終わるわけがない、あくまでこれは距離調節だ。

 

「寝てろ」

 

『ア、ガッ!?!』

 

ロケット砲のような右ストレートのコンビネーションをまともに食らったナースは頭が吹き飛び、身体と共に消滅した。

 

「次、お前」

 

『ゴ、ゴはン、ゴハンゴハン、ン!!!』

 

「うるせぇよ」

 

病院服を着た老人のような見た目をしているが顔のパーツが口しかない、ようやく俺を認識したらしく四級呪霊をけしかけてきたがそのことごとくを打払い、前に進んでいく。

 

「俺がこの程度のスピードで当たるわけないだろ、ナメんな」

 

『グガ、ガギぎ、ギ!!』

 

四級呪霊を全て叩き落とし、呪霊に渾身のアッパーを決める。黒い閃光と共に放たれたそれは、呪霊を破壊し尽くすだけでは止まらず、天井をも貫き吹き飛んでいった。

 

 

「ふー、あとは三級のみか。なんだ、結構楽じゃないか?」

 

 

そう言って振り向いた瞬間だった。()()()が居たのは。

 

手足が傷だらけで、腫れ上がっており、眼は伽藍堂で何も入っていない空洞になっている小さな子供が俺の背後に佇んでいた。

 

 

『ア、ソボ』

 

 

いつのまに背後にいたんだ?さっきまでいた三級呪霊は?こいつは何故俺に気取られることなくこんな接近することができたんだ?、という様々な疑問が俺の思考を染め上げる。

 

しかし、その疑問は完結することは無かった。その呪霊が悍ましいほどの呪力を凝縮し、この至近距離で放とうとしたからである。『これに対応できなければ死ぬ』、その直感だけが俺の身体を動かした。

 

 

『アソばナイナ、ら』

 

「やば、これ無理」

 

 

『死、ネ』

 

 

 

『一級呪霊 躳慈瘭葬子 顕現』

 

 




呪霊の名前は頑張って考えました。
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