ダークギャザリングに問題児2人  ただし、最強。   作:すぱーくしーど

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対峙!旧旧Fトンネルの悪霊

 

 旧旧Fトンネルの奥から夜宵を回収し、卒業生を出現させるため、急いで脱出を図る夜宵達。しかし、今まで旧旧Fトンネルにて殺されてきた霊達が脱出を妨害する。疾走する夜宵の足を霊が掴んだ。

 

「夜宵ちゃん!!」

 

「まだ大丈夫」

 

 夜宵は特に焦る様子はなく、持ってきていた清めた塩をバラ撒き、霊たちを退散させる。しかし、その際に持っていた人形を落としてしまう。

 

「過渡期……」

 

 夜宵は一言呟いたが、すぐに切り替え走り出した。しかし、人間の速さを嘲笑うようにFトンネルの悪霊が夜宵達に追いついてしまう。Fトンネルの霊が斧を振り下ろそうと、頭上に掲げる。

 螢多朗は詠子を庇うような形で悪霊に背中を向け、ギュッと目をつむる。夜宵は、一か八か卒業生の人形を出し、言霊を紡ごうとしていた。

 

「散華s」

 

 言霊が紡がれるより先に、トンネルの悪霊が持つ斧が振り下ろされた。これで致命傷だと悪霊は考えたが、完全には振り下ろせていない手と、斧から感じた明らかに人とは違う感触。そして砂煙で見えていないが、さっきまで存在しなかった大きな2つのプレッシャーを感じたことで、悪霊は警戒心を強めた。

 

「大丈夫かい?皆」

 

「すぐる……」

 

「「げとーくん!!」」

 

「あー、一応俺もいるよ。今回はほとんど見物だろうけどさ」

 

 Fトンネルに潜む悪霊の斧を防いだのは、最強の問題児、その片割れ夏油傑であった。手に持つのは1級呪具の刈首。その形式は鉈のようで、付与された術式の内容は、名前の通り首を切る時に限り切れ味が非常に高まり刃毀れもしなくなるというものである。

 

「ま、二人共武器を持ってるんだ。チャンバラでもするかい?」

 

『カワ剥ぐ!』

 

「おー、怖い怖い」

 

 双方の武器を振る手に、残像が見える程の速度。だが、夏油の顔に焦りや不安の色は一切なかった。反対にFトンネルの悪霊は焦りや怒りを隠せない。ただの獲物に対して、何もできていない現状に腹がたって仕方ないのだろう。悪霊は決着を急ぎ夏油の刈首を弾き、大振りで斧を振るった。その焦りを夏油は待っていた。

 

「焦っちゃったね、ま、焦らしてたんだけどさ」

 

 夏油はスレスレで斧を交わし、すぐさま刈首で腹と右足に斬り掛かる。悪霊は大振りを外してしまったため、その攻撃を防御することもできず、マトモに喰らってしまう。

 

『ガァァァ!!』

 

 悪霊は苦し紛れに斧を振り上げた。夏油は避けられる筈のその攻撃をわざと受け、腹から肩に掛け大きく切られると、その威力のままに弾き飛ばされてしまった。

 

 夏油は、攻撃を受けながら反転術式を使おうと考えていた。親友と友人、2人の同級生は使えていた反転術式を、自分は使えていなかったソレを今この場で使う。呪力は怒りや後悔など負のエネルギー。反対に、反転術式は正のエネルギーだという。親友は、負のエネルギーを掛け合わせ、正のエネルギーを練り上げたと言っていた。

 その言葉を頭に浮かべながら、呪力を2つイメージしそれぞれ掛け合わせる。すると、呪力と似て非なるエネルギーが夏油の中で生まれた。そのエネルギーをそのまま傷に持ってくると、段々と痛みが消え、合ったはずの傷が無くなっていく様な感覚を覚えた。

 




夏油は反転術式を覚えた!

※1級呪具「刈首」は、オリジナル呪具です…
原作にはありません…
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