ダークギャザリングに問題児2人  ただし、最強。   作:すぱーくしーど

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卒業生VS卒業生……?

 

 

 発された言霊で、自刃童子の姿が変わる。普通の少女の姿ではなく、生首から血を流し、辺り一帯を半透明の膜のようなモノが覆っていく。そのモノは、五条と夏油にとっては非常に身近な帳と似ていた。

 

「おお、姿が変わった……。なんかさ、傑もこういう詠唱は無いわけ?俺はいつも省略してるだけなんだけどさ、傑は詠唱してる所見たことないんだよね〜」

 

「いやいや、私の術式で詠唱した所でだよ……。悟の相伝術式と違って、伝承も無いしさ。まぁ、召喚時に詠唱したら呪霊の性能が高まるんだったら喜んでそうするよ」

 

 

 

 問題児2人が下らない話を続けている間にも戦況が変わっていく。弟切花魁は燃える蝶で、そして自刃童子は自身の能力で燃える蝶を切り裂いていく。

 

 しかし、弟切花魁もただでやられるわけも無く、残った蝶を辺り一帯を包んでいる膜へと向かわせる。しかし、自刃童子も読んでいるのか、なるべく膜に触れられないように蝶を切り裂いている。

 

 吸収+炎上&継続ダメージと一定距離における切断能力。どちらが有利かはまだ分からない。そんな戦況の中、問題児はずっと詠唱の話を続けていた。

 

 

「じゃあさ、詠唱考えようぜ。例えば……。火山頭の呪霊とかさ!こう壮大かつ荘厳に的なさぁ!」

 

「ん〜、そうだねぇ……。【大地の猛威、山の憤怒と咆哮を知れ。……漏瑚】とか?」

 

 言霊とは、必ずしも効果が現れる訳では無い。良い効能を狙ったのならなおさらだ。しかし、良くない影響については、その通りではない。夏油が冗談5割、ふざけ5割で紡いだ詠唱が、この場においては良くはない効力を発揮する。

 

 人間が大地を畏れる感情から産まれた呪霊、五条には手も足も出なかった漏瑚だったが、ここにくるまでに呪術師として急成長を遂げ、五条に近づいた、いや並び立とうとする夏油の詠唱は、漏瑚の力をさらなる高みへと到達させていた。

 

[ワシを呼び出すとは何事だ?辺り一帯焼け野原にしてやるぞ]

 

「あ〜、ごめん。呼びたかったわけじゃないんだ。詠唱してみたら呼んじゃっただけで」

 

[ハァ!?詠唱してみたら呼んじゃった!?そこの白髪サングラスといい、変な前髪のお主といい碌でもないなまったく!!]

 

「変な前髪ぃ!?ハッハッハッ!!前髪は何かしら言われるんだよな、傑は」

 

 漏瑚の放った台詞に腹を抱えて笑う五条。その様子を見た夏油は少々ご立腹である。

 

「悟ぅ〜、品がないよ品が。君の姿を夜宵ちゃんのような子供が見て真似したらどうするんだい?責任取れるのかい?」

 

「2人が緊張感の無い野郎共ということは分かった。現状、自刃童子だけでは弟切花魁を鎮圧できない状況。その霊ならなんとか出来る?夏油」

 

 夜宵に失望されたことにショックを覚えながらも夏油は答えた。

 

「あぁ、勝つさ。……漏瑚なら、消滅させず制圧ぐらいできるだろ?」

 

[ナメた口を叩きおって!主じゃなければ焼き尽くしていたところだ!……まぁ、制圧ぐらいは余裕だろう。消滅させていいのなら、もっと楽だったろうがな]

 

 漏瑚はそう言うと、呪力を解放した。

 

 

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