ダークギャザリングに問題児2人 ただし、最強。 作:すぱーくしーど
夜宵は、2人に対して質問を投げかける。
「二人は何者?」
「言っただろ?五条悟と夏油傑だよ、高専の2年」
「悟〜、いくらなんでもぶっきらぼうすぎるよ、ごめんね、コイツこういう所あるんだ。でもね、悟が言ったことに間違いはなくてね」
「質問の仕方が悪かった。二人から悪霊以上の力というか圧力を感じる。それにげとう?の方からはうっすらだけど、悪霊の気配がするから」
夜宵の2つの目が、夏油を捉える。小学生女児とは思えぬその眼差しに、夏油は少し困惑しながら返事をした。
「あー、悟。この子にはある程度伝えてもいいと思うんだが、どうだろう?」
「いいと思うぞ。この世界で、やよいはこっち側だ。あと、けーたろうもな」
「質問に答えてくれると嬉しい」
質問に応えず、五条と話し始めた夏油を急かす夜宵。
「分かったよ。私達は呪霊を祓う存在、呪術師なんだ。呪術高専はそういった呪術師を育成する機関でね、そこの2年生って訳」
「本当?さっき詠子に調べてもらったけど、そんな所は存在しなかった」
「あぁ、訳あってネットには載ってないんだ。そもそも呪術師以前に私達のように霊が見える存在に会ったことあるかい?呪術師は少数派に属しているから……」
「確かに、一理ある」
夏油はこの会話で、嘘と本当を入り混ぜている。嘘をつく際の技術として、このように本当と嘘を混ぜ合わせることによって、リアリティを生み出すことができることを夏油は知っている。それは皮肉にも呪術師ではなく、呪詛師、そして教祖となってから身についた技術であった。
「傑、術式とかについては俺から説明させてくれ。六眼の俺のほうが詳しく話せるだろうし、教鞭を取ったこともあるから分かりやすく説明できるだろうしな」
「わかったよ、悟。夜宵ちゃん、それに螢多朗くん。呪術師には、呪霊……霊などに対抗するために術式というものを持っている場合が多い。そして、私らの術式についてはこれから悟が簡潔に説明してくれる。ここまでで、分からないことはあるかな?」
夜宵と螢多朗は、少し考えてから夏油に返事をする。
「僕は大丈夫だよ。霊を祓う人たちがいるってのは、都市伝説とか映画でもあるし、それが現実にあったってことだもんね」
「私も大丈夫。それより、術式というものについて詳しく聞きたい。ワクワクする」
夏油と五条は、夜宵に対して本当に小学生なのかどうか疑問を抱いた。
「夜宵さぁ、理解力すごいな、本当にガキかよ」
「悟!……。確かに、小学生として考えにくい知性だよね。勉強頑張ったのかな」
夜宵は少し得意気そうに答える。
「それについては、私の目的と共に答えたい。ただ自慢じゃないけどIQは160くらいあるらしい」
「おお、小学生らしいところもあるじゃん。安心したよ。んじゃ、術式について説明するぜ。まず傑の術式から。呪霊を取り込んで使役できる。力量差によっては強制的に取り込むことが出来るぜ。あと、取り込んだ呪霊を強化することも出来る、簡単に言えばポ○モンだな。で、俺の術式はちょっと難しい。アキレスと亀って知ってるか?そんな感じで俺の周りに無限をつくるんだ。ちょー簡単に言うとバリアみたいな感じだな。で、それを応用して、引っ張る力や弾く力をつくるんだ。どうだ、分かるか?」
「大体分かったけど、アキレスと亀って何?」
「それは僕から説明するよ、夜宵ちゃん。アキレスっていう昔の足が速い人物と反対に遅い亀の競争話が元なんだけどね。実際は亀が抜かされて終わるんだけどさ。亀が先に移動して、アキレスがそれを追いかける、移動速度はアキレスの方がもちろん速いんだけど、亀が前までいた場所にアキレスが到着した時には、亀は移動してるからそこにはいないんだ。これを繰り返すのなら、アキレスは亀に追いつけないだろ?アキレスと亀はそういう話なんだ。この説明で分かったかな?」
「なるほど、イタチごっこ」
「うん、そんな感じだよ」
「けいたろう、分かりやすいな。流石、家庭教師!」
「ありがと、えーと悟くん」
夜宵が意を決して話を続ける。
「私の質問に答えてくれてありがとう。何度も私からで申し訳ないけど、次は私のお願いを聞いてほしい。結論から言うと、私の目的に協力して欲しい」
「何でもって訳にはいかねーけど、出来ることならいいぜ」
「私も同意見だ」
「ありがと。私は連れ去られたママの霊を取り返したい。そのために、攫った悪霊をぶっ倒すために霊を集めてる。それに、二人が協力してくれたら心強い。だけど、ソイツはすごい強力で、戦えば命に関わるかもしれない。だけど、お願い」
「だってさ、どうする悟?」
五条は頭を掻きながら答える。
「いいぜ、協力する。死ぬ死なないに関しては日常茶飯事だし、傑、お前もいる。だから大丈夫だろ。俺たち最強なんだし」
それは協力の意志を伝える宣言と同時に、最強の問題児2人が復活した瞬間だった。
そいや!そいや!