ダークギャザリングに問題児2人 ただし、最強。 作:すぱーくしーど
だが、時間なし
螢多朗は驚いていた。夜宵の部屋にあるテーブルの真ん中に無かったはずの人形の首が置いてあったのだ。それに、その圧力たるや、今までの霊達とは比にならないほどだ。今は人形による身代わり効果が薄いため、下手したら本当に死んでしまうかもしれないだろう。
「夜宵ちゃん、これh」
Prrrrrrrrr,Prrrrrrrrrr
突然、螢多朗の電話がなる。着信を見ると、隣にいるはずの夜宵から電話が掛かってきていた。
「夜宵ちゃん?なんで隣にいるのに電話なんて……」
「出ちゃだめ。声を聞くと廃人になる」
「えぇ!?廃人……?」
一階から詠子がやってくるのが見える。螢多朗は危険を詠子に伝えようとするが、それを阻止するかのように勝手に扉が閉じる。
「なんだよ、なんなんだ!詠子!?電話に出ちゃだめだ!詠子!!」
いきなり部屋の扉を閉めたと勘違いしている詠子。
何かあったのかと思い、扉をノックしてみるが特に反応はない。しかし、突然電話が鳴り始めた。
「けいちゃん?なんで部屋にいるのに電話なんか……それに扉も閉めちゃうし……」
部屋の中もタダゴトではなかった。螢多朗の電話に今度は詠子からの着信が来ている。確かに、目の前で扉を閉められてしまえば、気になって電話を掛ける可能性もあるだろう。
「詠子!?大丈夫か!?いいか、電話は出るな!!絶対に出るな!!廃人になるぞ!!」
「ねぇ、ケイちゃん」
「あ、良かった詠子!電話に出ちゃ……」
『どうして電話に出てくれないの?電話電話電話電話』
ドンドンと扉を叩く音と共に、詠子の声で何者かが話しているようだ。
「っ!!詠子じゃない……」
夜宵は扉が閉まる少し前から動き出していた。人形の首を塩の入ったビニール袋に入れ、しめ縄でぐるぐる巻にする。また、ランドセルの中にビニール袋を入れ、今度はランドセルを鎖でグルグルと巻き、最終的には南京錠で鍵を掛けた。
すると、電話が鳴り止み、今まで固く閉ざされていた扉が開いた。扉の前には電話を出ようか出まいか悩んでいる様子の詠子がいた。
「出ちゃだめだ!詠子!!」
「!?わ、わかった!」
夜宵がゆっくりと語りだす。
「あのロリ神が多対一の原則を破って、人形たちが破壊された。残った霊は自分は生き残ろうと共喰いを始める。その結果、残ったのはこの子。通常ここにいるのが幼稚園生だとしたら、この子は卒業生。卒業生は部屋の中だけに留まらず、周囲5軒ほど呪いの範囲が広がる恐れがある。そのため、卒業生は基本部屋には置けない、今後についても色々と話したいから下で作戦会議をしよう」
そいそいそい〜