ヨハネスブルクの寄生獣   作:miyata

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あれからまた1年。

 

警察学校に入学しました。

 

でも、知り合いなんて誰もいませんでした。

 

年齢的に知っている人なんていないだろうと分かっていたけど。

佐藤さん?ああ、違う佐藤さんね、って感じのモブが沢山。

 

東都の警察学校選んだけど当然何もなかったので割愛。半年牢屋にぶち込まれた気分だ。

日本の警察は優秀で怖いからバレちゃうかも。でも東都でお仕事してコナン君達をみるんだ。勤務早々に地方に飛ばされるとかされないよね…多分。いや、本当に運次第すぎて困る。

 

探偵になるのも良いかなと思ったけど、そこまで推理力がある自信もない。私は人よりも五感が鋭いから色々できるけど。細かな違い、例えば部屋の家具の配置がずれていることに気づきやすいといった感じか。それ以外は本当にただの阿保。

あと頭脳明晰なヒギーがずっと起きていて協力できるわけじゃないし。

 

頑張って警視庁勤務したい。

 

早く、もっと原作キャラに会いたいよ。

これまでの頑張りが報われているのか、それだけが私の生きがいです。

 

 

 

 

警察学校を卒業しその後、約1年の交番勤務。

 

その間に伊達さんと知り合った。

偶然、私が勤務する交番の管轄内で事件が起きて、そこに伊達さんが居合わせたことがある。

その時に挨拶諸々は済ませた。知り合いになれて嬉しい。

 

他には、偶然ナタリーさんが落し物を取りに交番へ来た時に、色々あって彼氏の伊達さんが出てきた事とか。

 

その時は、良かったら家でナタリーさんも一緒に食事でもしないかと誘われた。

勿論行った。

 

 

「伊達警部補、お疲れ様です」

 

 

「泉、ああ、お疲れ様!」

 

 

 

ある程度交番勤務が始まって時間が経ち、同伴の先輩がトイレに行っている間。

 

伊達さんを見かけたので声をかける。

 

伊達さんの噂は常々聞く。

とても優秀な刑事であり、警部へ昇進するだろうとも言われている。

まあ、あの降谷さんと張り合ったって話は有名だし覚えている。

 

 

「そうだ、前に家に呼んだ時に話したろ。こいつが俺の新しい兄弟だ」

 

 

 

「兄弟って…。そういえば先輩方がワタルブラザーズなんて仰っていましたね」

 

 

 

「たっ高木渉です!よろしくお願いします!」

 

 

とても初々しい高木刑事だ。

 

 

「よろしくお願いします、高木先輩。私は泉古三です」

 

 

 

「泉は今は交番勤務だが、来年あたりに本庁勤務できるように頑張ってるらしいぞ。高木、お前の1つ下だ」

 

 

 

「へえ、そうなんですね!」

 

 

 

「…まだ、予定の段階ですよ。もしその際はよろしくお願いしますね、先輩」

 

 

 

「は、はい!よろしくお願いします」

 

 

 

高木さんの笑顔が眩しい。嬉しみ。

 

 

 

「おーい、泉!巡回戻るぞー!」

 

 

遠くで先輩警官が呼んでいる。

 

 

「あ、はーい!それでは失礼します、お二方」

 

 

 

「おう」

 

 

 

先輩に呼ばれたので背を向けて戻る。

 

伊達さんと高木さんが一緒に歩いているのを見ると、原作が近いんだな、と思った。

 

 

「ーーーおっと、いけねえ警察手帳…」

 

 

後ろから聞こえた伊達さんの声。

あれ、このシーン、まさか。

 

年々うっかり悪れがちになる原作の流れの一部ではないか。

 

もしかして、この後、伊達さんは。

 

 

 

(駄目ッ!!!)

 

 

 

勢いよく後ろを振り向く。

 

ブレーキをかけない猛スピードのトラックが、迫っている。

 

横断歩道がすぐ近くにあるのにも関わらず止まる気のないトラック。

 

止めないと、でも、どうやって?

 

車を直接手で止めるのは、人目につくから出来れば避けたい、と予め考えていた。

 

 

 

超人的な脚力で伊達さんの所へ行き、直接伊達さんの首根っこを掴み、後ろに引っ張る。

 

このまま手を離したら、流石に転んでしまいそうなので、私の体が下敷きになるように倒れる。

 

隣で高木さんがこちらに気が付き、びっくりしているな。

 

 

 

「ッ!グぇ」

 

 

自分よりも体格の大きい人の下敷きになったので、変な声が出てしまった。

 

 

「グハッ!なんだ!!!」

 

 

 

伊達さんがびっくりしている。

 

 

「おお、お二人とも、大丈夫ですか?!?!ああ、危機一髪だ…」

 

 

高木さんが近寄って、こちらの様子をうかがっている。

 

 

「…私は大丈夫ですよ。伊達さん、何処かかすり傷とか大丈夫ですか?」

 

 

 

「ああ…俺も大丈夫だ。それより一体ーーー」

 

 

 

「あれ、見てください。トラック」

 

 

私が見た先には、トラックが街路樹に激突している。

 

 

「あ、ありゃりゃ…高木!今すぐ運転手の確認!」

 

 

 

「は、はい!」

 

 

 

伊達さんに指示され、高木さんがトラックの方へ走って向かっていく。

 

 

 

「さて、とありがとうな、泉。お前のおかげで命拾いしたっていうか」

 

 

 

「いえいえ、とんでもありません」

 

 

「じっくり礼を言いたいところだが、まずはあれをなんとかしないとな」

 

 

「…そうですね」

 

 

この後、本庁から応援を呼んだり、事後処理でいろいろ働いた。

警視庁に近いからすぐに警察官が来たこともあり、トラックの運転手は命に別状なしだった。

 

これにて警察学校組の救済完了である!

ここまで生きてくるのだけで大変だったが、もうすぐ原作か。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の現場でやらなければいけないことは終わったので、帰ろうかとした時。

 

ちょうど5時。本庁の入り口で。

 

 

 

「あれ、君、どこかで…」

 

 

 

そう言われて振り向く。聞き覚えのある声だったな。

 

 

 

「あ、こんにちは」

 

 

「やっぱあの時の!昔俺が爆弾解除しに行ったマンションにいた子!」

 

 

「…人違いだと思いますよ、ていうか初対面ですよね。警察の方ですか?」

 

 

萩原さんに話しかけられた。

あの時は事情聴取をされるまえに逃亡したので、何かと気まずい。

それに、至近距離でパラサイトの能力を使ってしまったので、できれば他人のフリをしていたいが…。

 

 

「ええーっ。そうだけど。見た目も声も同じだし。俺、女の子だけは間違えるはずないんだけどなぁ」

 

 

ああ、そういえば萩原さんって女子のお尻付け回しているような方だっけ。

警察官になったからいずれ遭遇するであろうとは思っていたが。

こういうのは曖昧にしとくのが一番だ。これ以上の策はない。

 

 

「俺、名乗ってなかったっけ、萩原研二っていうの。警視庁警備部機動隊の爆発物処理班所属です。」

 

 

先輩相手に名乗らないのもあれだし。調べようと思えば調べられるんだろうから、名乗っておこう。

 

 

「申し遅れました。泉古三です、米花交番所に卒配されたばかりです」

 

 

「おう、よろしくね。ついでに連絡先交換しようぜー」

 

 

「…はい」

 

 

先輩のお誘いを断るのは良くないので、了承しておく。

 

 

「古三ちゃんねー、よろしくね。この後時間ある?」

 

 

「…えっと、予定があるので、すみません」

 

 

こういう誘い文句は、大抵何かを聞き出すためのやつだ。

先輩に失礼であるが、やむなし。

 

もう生で萩原さん見れただけで十分。余計な襤褸を出す前に退散せねば。

 

 

 

「お、萩。どうしたまたナンパかぁ?」

 

 

 

「いやいや、、違うって陣平ちゃん。ほら、この子」

 

 

 

「ああ…?お前、何処かで会った事あるのか?」

 

 

ちょうど松田さんも来た。

 

 

「え、いや初対面のはずです…」

 

 

「ほら、俺が7年前に解体し損ねた爆弾のマンションにいた子。陣平ちゃんも現場来ていたんだし、気づかないうちに会っていたんじゃない?」

 

 

「そうなのか?中学生か高校生くらいだと聞いていたが。…そうか、もう」

 

 

「えっと、その人違いーー」

 

 

「警察官になっていた、なんてねえビックリ。泉古三ちゃんっていうんだって」

 

 

「泉か。うーん、知らないな」

 

 

松田さんは少し悩む表情を見せた後、そう答えた。

 

 

「…やっぱり初めましてですよね。泉古三です。えっと、こちらも警察の方でしょうか?」

 

 

平然と、初めて会ったという体で話す。

内心では冷や汗びっじょりな気分だ。

 

 

「ああ、俺は松田陣平」

 

 

「米花交番所に配属された泉古三です、よろしくお願いします。先輩方は仕事帰りなんですね。今日は、予定があるので失礼させていただきます」

 

 

 

「それなら仕方ないか。今日は残念だけど、今度ご飯食べに行こうよ?」

 

 

「…はい」

 

 

萩原さんに無理矢理約束をつけられてしまった。

 

断るのも申し訳なさ過ぎて、その後、呼ばれて仕方なく行ったら、松田さんやついでに伊達さんもいた。

伊達さんはとても驚いていた。

 

 

 

 

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