インフィニット・ストラトス 希望の無い希望を贈る少年 作:古明地こいしさん
い、居心地が悪い...なんという視線の多さ...前にも向いてるのだろうけど、いやこれは無いわ
幸い織斑一夏がこのクラスで良かった。でもひとつのクラスに集めるのは分かる。男を別クラスにして揉め事を起こしたら対処に困るだろうし
「な、なぁ」
「ん?織斑一夏だよな?」
「ああ、って名乗ったっけ?」
「いや、俺は織斑一夏じゃないしあれだけ報道されりゃお前が織斑一夏以外何がある」
「確かに...」
コイツはバカか
「とりあえずちゃんと自己紹介しないとな。俺は織斑一夏。料理とか家事全般できる。一夏って呼んでくれ」
「俺は試威努だ。試みる威力で試威、努は努力の努だ」
「へぇ!いい名前だな。よろしくな、努」
「ん、お互い動物園の動物同士、よろしくな。一夏」
あながち間違ってない言葉に苦笑いする一夏
どうでもよくない言葉が後ろから聞こえてきた
「一×努!?」
俺はそっちの気はないぞ...一夏もないよな?
頼むから無いと言ってくれ...
そして本当の自己紹介が始まる
「一夏、次はお前の番だぞ」
「お、おう...織斑一夏です...いぃ!?」
おうおう、周りすげぇ期待してる。怖いくらい見てるから一夏ビビってるよ
流石に女子校で男1人だったら俺もこうなってたろうな
「以上です!」
「っ!アホか!」
「そうだ。自己紹介もまともにできんのか...」
「ゲェ!?関羽!?」
スパァンと教簿で叩かれてるよ。あれ、場合によっちゃ俺も受けるんだよな?男だし
「誰が三国志の英雄か。馬鹿者。試威は普通にできるな?」
「はい。試威努です。書き方は試みる威力と書いて試威、努は努力の努です。機会弄りとか得意ですし後はカウンセラーとかも得意です」
言い終わったので座る。するとパチパチパチと拍手が、一夏の時と違いすぎるがあれは一夏が悪い
色々な説明が始まり、授業も始まる。授業内容も基礎も基礎、あの分厚い参考書みたいな本の内容の復習みたいだった
そんなに気にする必要はないな...
「ここまでで分からない人はいますか?」
「はい!」
一夏...まぁいきなりあんなの渡されても普通、ISを学ぶために生きてきた人間じゃないし無理もないか
「全部分かりません!」
今度は俺も頭を打った
「織斑、支給された参考書は読んだか?」
「あー、あの分厚いのか。電話帳と間違えて捨てましたァァァ!!?」
間違えたとしても電話帳も捨てないだろ普通
俺はコイツがここでやってけるのか不安で仕方がない
「必読と書いてあっただろう!再発行してやるから一週間で覚えろ」
「でも」
「後ろの試威は既に覚えてる。悪いが」
手伝ってやれと、教えてやれと言いたいのだろう。目を見れば分かる
「分かってます。抑えておく所は重点的に教えますので」
「今日の所は試威から借りておけ」
「わ、悪ぃな。努」
「そう思うなら捨てるな」
そして授業が終わって次の授業が始まるまでの時間
「千冬姉も酷いぜ、あんなの覚えられっこないのに...」
「そのために俺がいるんだろうが。覚えるべき所は覚えて、覚えてないところを後から覚える。そういう事だ」
「ホントに助かるぜ」
ホントに助かったと思うならあの量を自分で覚えて欲しいぐらいだ
「ちょっとよろしくて?」
「ん?」「はい?」
「まぁ!?なんですの、その態度は!」
「いや俺ら君のこと知らないし」
「努が知らないことを俺が知ってるはずないし」
それは誇るべき場所ではない気がする。世界は俺中心に回ってるわけじゃないんだから。むしろ俺を捉えようと躍起になって動いてるからそっち関連では中心だけど
授業もどんどん終わっていく、三限が終わった所だ。次が終われば飯、金は家からの仕送りがある。なんとかなるだろ
「あー...来ましたね。セシリア・オルコットさんですね。先の授業、山田先生には悪いとは思ったけど調べたわ。イギリス代表候補生ね」
「なんだ?そりゃ」
「お国の代表。つまりはエリートだ」
「そう!エリートなのですわ!」
「だからと言ってこの学園じゃみな対等になる。確かに専用機持ちってのは優遇されるかもだが、それでもだ。そんな上から目線じゃ友達できんぞ」
「うるさいですわ!あなた方にはわたくしの」
そこで予鈴がなる。授業が始まると教科書を取り出す。一夏も
「ちなみに一夏、専用機ってなんだ?とか聞いたら殴るぞ」
「いや、流石にその人の専用ISだろ?それぐらいは分かる」
安心した。これで教えることが減ってくれて
そして四限も終わり昼時
「昼飯行こうぜ!」
「ああ、一夏は弁当か?」
「いや、食堂で食べようと思う。努もか?」
「一緒だな」
うしろから腐の話が聞こえるが無視、無視だ。耳を傾けてはいけない
「い、一夏」
「ん?箒!やっぱり箒だよな!」
「知り合いか?」
「ああ、コイツは」
「自己紹介ぐらい自分でできる!私は篠ノ乃箒だ。よろしく頼む」
「ん、自己紹介で言った通り試威努。一夏に用事なら俺は席外すぞ?」
「すまない...」
じゃあなと一夏に言い、俺は食堂に向かった...向かったが一面女子。座る所ねぇ...いや、あるけど女子の隣りだし...
「あ!こころんだ!こころん!」
「こ、こころん?」
そう呼ぶ声の方向を見ると麺を啜ってた簪と一緒にいた...確か布仏本音さんか。同じクラスだったな
友達なのかな、あそこなら座れそうだ。一応断りを入れておこう
「簪、隣り座っていいか?」
「うん」
「かんちゃんが許した相手...男なのにISの事詳しかったもんね!」
「いや、あれは参考書の丸パクリだ。まだ他のことはこれからだしそれは他の子と同じだよ」
頭に参考書の暗記パンできてるからな。一字一句違えずに言えるだろう
「凄いんだね、努は...」
「努力した結果だよ。誰でも努力すれば成果は出る。簪もいつも頑張ってるだろ?何してるかは知らないけど、頑張れよ。応援してっから」
「う、うん」
「かんちゃん...お婿さん候補ゲットだね!」
「本音あとで覚えてて」
「ごめん!?」
冗談が言い合えるほど仲がいいんだな。というか女の子ってあんまり麺を食べるイメージなかったけどイメージはイメージか
で、俺は放課後にアイツの勉強教えることから始めないとな...
先に自室に戻って参考書を持って外に行こうとしたら
「あれ?全部覚えたんじゃ」
「ああ、これはか「努!?開けてくれ!?」どした?」
開けると一夏が血相変えて入ってきた。しかし
うしろから殺気ではないが、負の感情が流れてきた
許せないどころか嫌いまであるのか
「一夏、部屋はまずい。廊下がダメなら外なりに移動するぞ」
「あ、ああ...」
「簪、その感情。理由ぐらい聞かせてくれよ?こっちも嫌な気持ちにさせるけど、今のは流石に...な」
「...うん」
さて、外に来たはいいが。外でも窓から見てる奴らがいるとはな
「ほれ」
缶コーヒーを投げ渡す。一夏はそれをグイッと飲みにげぇと。当たり前だ
ブラック選んだんだから
聞くところによると?箒がルームメイトで?箒は幼なじみだから安心かと思ったら風呂上がりで?
剣道対決になったら一夏の持った竹刀に下着がひっかかってた?アホか。なんだそのラッキースケベは
それで発した言葉が
言い回しを変えるが下着つけるようになった?女子高生なんだと思ってるんだ一夏は...ましてや箒は見るからにつけなきゃいけないだろうに...
「そろそろ戻るぞ。箒も謝れば許してくれるだろ?そんなに仲悪い相手じゃないだろ?」
「そ、そうだけどさ...」
「男だろ。女の子に負けてていいのか?」
「む...」
ムカッときたのか、ちゃんと着いて来はした
「箒!スマン!俺の発言が悪かった事は分かった。だから許してくれ!」
「と、言うことだ。俺の部屋はルームメイトがコイツに殺気を放っててな。一夏は部屋の外にいとけ。箒にだけ話す」
またかぁ!?という大きな声と共に外に出した。少し声が漏れるかもしれないが、そこは俺の力で防いでおいた
「それで一夏関連なのだな?」
「まぁ...一夏には専用機が作られてるそうでな。それでその子の専用機がお蔵入りじゃないがみおくりになったそうだ。それで敵視してる」
「そんなの誰も悪く」
「そ、誰も悪くない。だから誰も責められない。だけど、負の感情ってのはいつどうやって起きるか分からないんだよ。箒が一夏に斬りかかったようにな。」
ぐっ、と箒はつい先程の自分の行動を思い出し、唇をかみしめている
「だからこれは俺が何とかしとく案件だ。一応、一夏には用事がある時は携帯機に連絡するよう言っとくが...部屋には来ないようにも言っとく。それの理由は言わないでくれ。この事は他言無用で頼む、解決するまでな」
「...ああ」
「さて、一夏。箒との話も済んだしこれから間違えたら箒の一撃授業始めっぞ!」
「...オレソンナノキイテナイ」
俺は...部屋に戻った時の事も考えとかないとな...