111:サキュバス
「私たちに声をかけてきたということは、不測の事態が起きていると考えていいか?」
「単純に数が多く、俺一人では被害を減らしての対処に限界がある」
112:名無しの転生者
ダイヤモンドだけはまだ話が通じそう。
113:名無しの転生者
会合場所に指定されてるだけはある。
114:サキュバス
「一騎当千を比喩でなく成し遂げた貴方が対応できないほどの数とは、恐ろしい話だわ」
「私はパス。今日ここに来た目的はあんたの顔を一目見ておこうと思ったからってだけだし、それも済んだから帰る」
「えっ」
「いい。放っておけ」
115:名無しの転生者
うっせやろ?
116:名無しの転生者
エメラルドの女ヴァンパイア、マジで帰ったんだが?
117:名無しの転生者
協調性がまるでない。
118:名無しの転生者
リリーちゃんびっくりしちゃってるよ。
119:名無しの転生者
俺らもびっくりだよ。
120:名無しの転生者
彼氏はこうなるって分かってたっぽいな。
121:名無しの転生者
下手に刺激すると面倒くさいからリリーちゃんのこと諌めたんでしょうね。
122:サキュバス
「そう言う話なら、私は協力することに異存ない。他の者はどうする」
123:名無しの転生者
ダイヤモンド好き。
124:名無しの転生者
当たり前のこと言っただけで好感度爆上がりとかチョロ過ぎか?
125:名無しの転生者
まともなだけでいい奴に見える不思議。
126:サキュバス
「私も協力してよろしくてよ。ただし、条件があるわ」
「なんだ」
127:名無しの転生者
サファイアの女ヴァンパイアも話分かるじゃん。
128:名無しの転生者
相変わらずこっちに向けてくる視線は嫌なもんだけど、マシに見えてきた。
129:名無しの転生者
ルビーの印象が悪すぎるから相対的によく見えるだけでダイヤモンド以外クソなんだよなあ。
130:サキュバス
「そこの女を私にちょうだいな」
131:名無しの転生者
そこの女ってリリーちゃんのことよな?
132:名無しの転生者
どういうつもりじゃ?
133:名無しの転生者
もしかして百合百合ですかぁ!?
134:名無しの転生者
そっちが趣味なら大歓迎です!!
135:名無しの転生者
リリーちゃんは興味ない言うてたやろ。
136:名無しの転生者
解釈不一致なので百合とか論外。
137:サキュバス
「……言葉を選んで答えろ。どういうつもりだ?」
138:名無しの転生者
ひえっ。
139:名無しの転生者
ナマ言ってすみませんでした。
140:サキュバス
「だって気になるじゃない。誰一人、他者を氏族に迎えたことのない貴方が、あろうことかサキュバスなんかを迎え入れるなんて」
「俺の勝手だ。他氏族にとやかく言われることじゃない」
「いいや、大有りだ。性に奔放なサキュバスを氏族に迎えるなど、我々の品性も疑われる」
141:名無しの転生者
性に奔放なのは人間の方がひどかったりするゾ。
142:名無しの転生者
彼氏もリリーちゃんの前では奔放になるんだよなあ。
143:名無しの転生者
つーかヴァンパイアの儀式も大概やぞ。
144:名無しの転生者
性技唇お化けどもめ。
145:サキュバス
「彼女を譲り受けてどうするつもりだと聞いている」
「殺すわ。視界にいることすら耐えられないもの」
146:名無しの転生者
ぶっ殺すぞ。
147:名無しの転生者
やんのかクソ女。
148:名無しの転生者
殺っちゃえ! 彼氏!
149:名無しの転生者
リリーちゃんを敵視する奴は全員死滅しろ。
150:名無しの転生者
リリーちゃん親衛隊しかいない奴らの前でこんな発言するとか自殺願望者かな?
151:サキュバス
「失せろ」
「うっ!?」
152:名無しの転生者
おえっ……。
153:名無しの転生者
やっべ、リアルで吐いた。
154:名無しの転生者
オロロロ。
155:名無しの転生者
ちびっちゃった……。
156:名無しの転生者
お前ら汚え。
157:名無しの転生者
だってくっそ怖かったんだもん!!
158:名無しの転生者
もんじゃねえよ。
159:名無しの転生者
目の前にいるサファイアも吐きそうなんだよなあ……。
160:名無しの転生者
むしろ対面してて吐かないだけでぐう強。
161:名無しの転生者
隣にいるのにケロッとしてるリリーちゃんが一番おかしいんよ……。
162:サキュバス
「二度と俺の前で口を開くな。協力もしてもらわなくて結構だ。……で? 他の二人はどうする? 俺はどちらでも構わん」
163:名無しの転生者
実は彼氏の普段ってこっちなのでは?
164:名無しの転生者
戦ってたり相手に圧をかける時はこれがデフォだと思う。
165:名無しの転生者
絶対に戦ってる姿は怖い。
166:名無しの転生者
それをかっこいいと言えるリリーちゃんって……。
167:名無しの転生者
やっぱ最強はリリーちゃん。はっきり分かったんだね。
168:サキュバス
「断る。最初にも言ったが、戦いは貴様の仕事だ」
「というより、それ以外に生きてる意義がねえんだからいちいち俺らを呼ぶんじゃねえよ。異端が」
「はっ?」
169:名無しの転生者
リリーちゃああああん!?
170:名無しの転生者
ステイ! ステイだよ!
171:名無しの転生者
気持ちは痛いほど分かるけど腐っても相手はヴァンパイアだから!!
172:名無しの転生者
喧嘩なら彼氏が買ってくれるからリリーちゃんが手を出すのはダメ!
173:名無しの転生者
彼氏のこととなると沸点ゼロなんか……。
174:名無しの転生者
リリーちゃんじゃなくてもクッソウザいと思うしムカつきもするけどね。
175:サキュバス
「なんだ? サキュバス如きが俺に喧嘩を売るってか? そいつの氏族に入れたんならさぞお強いことだろうなあ!?」
「上位種がどう足掻こうと、最上位である我々に敵うはずがない。どういった経緯でそいつの後ろ盾を得たかは知らんが、あまり調子に乗るなよ」
176:名無しの転生者
ねえもう帰ろう?
177:名無しの転生者
賛成。
178:名無しの転生者
ルビーとアメジストも協力する気がないって分かったしもうええやろ。
179:名無しの転生者
ダイヤモンドだけでいいわ。
180:名無しの転生者
彼氏の次に強いヴァンパイアが協力してくれるならそれで十分だよね。
181:名無しの転生者
こいつら観てると八つ裂きにしたくなってくるからもういい。
182:名無しの転生者
血の気が多い奴しかいねえ。
183:サキュバス
「リリー」
「ごめんなさい、つい……」
184:名無しの転生者
頭ポンポンされてりゅ~。
185:名無しの転生者
優しさが沁みる。
186:名無しの転生者
やっぱ彼氏がナンバーワン!
187:名無しの転生者
気遣いの塊。
188:名無しの転生者
こんなんリリーちゃんじゃなくても惚れる。
189:サキュバス
「ハッ! なんだ、その仲良しごっこは? 一丁前に生き物の所作を真似てるつもりか?」
「用事は済んだ。帰ろう」
「はい」
「逃げんなよ。それともここから先の話を聞かれると都合が悪いのか?」
190:名無しの転生者
ルビーうるせえ。
191:名無しの転生者
帰ろ帰ろ。
192:名無しの転生者
閉廷。
193:名無しの転生者
解散。
194:サキュバス
「人族を根絶やしにするためだけに造られた人工生命体が! いつまでも生き長らえてるんじゃねえよ!」
195:名無しの転生者
……だから?
196:名無しの転生者
なに言ってんじゃこいつ。
197:名無しの転生者
同じヴァンパイアなんだからそれ全員同じじゃん。
198:名無しの転生者
この世界のヴァンパイアは人工生命体なんか。
199:名無しの転生者
人工生命体だから不老不死なんかも。
200:名無しの転生者
トルスもそうだったもんね。
201:サキュバス
「……ベルモントさん? 帰りましょう?」
202:名無しの転生者
どうしたかれぴっぴ。
203:名無しの転生者
足止めちゃったんだけど。
204:名無しの転生者
これ地雷なの?
205:名無しの転生者
なんで?
206:名無しの転生者
リリーちゃんに話してないことを別の人物から明かされて苛立ったのやも。
207:サキュバス
「何がブラックダイヤモンドだ。んな氏族、存在しねえんだよ! これまでも、そしてこれからもな!」
「五氏族の始祖たちが戦争に勝利するためと造った存在が最後まで生き残るとは、皮肉なこともあったものだ。至高であり続けるヴァンパイアの中にそんなのがいるなど、本来あってはならない。貴様の存在そのものが、我々の汚点なのだ」
208:名無しの転生者
あ、そう言うこと。
209:名無しの転生者
ふーん、で?
210:名無しの転生者
雑魚が死んで強いのが生き残っただけじゃん。
211:名無しの転生者
だっさ。
212:サキュバス
「ベルモントさん」
「俺は……」
213:名無しの転生者
彼氏としては聞かれたくなかったことみたい。
214:名無しの転生者
他のヴァンパイアと生まれが違うってのが負い目なんか。
215:名無しの転生者
こんなに動揺してる姿初めて見た。
216:名無しの転生者
戦うこと以外求められていなかったっていうのが生き方そのものを歪めてるのかも。
217:名無しの転生者
他とは何もかも違うって言うのは本人にしか分からない苦しさだから……。
218:サキュバス
「大好きです」
「っ……」
「ベルモントさんは生きてていいんです。だからもう、自分を傷つけないでください」
219:名無しの転生者
わ……あ……。
220:名無しの転生者
彼氏の胸の中だあ……。
221:名無しの転生者
リリーちゃん格好いい。
222:名無しの転生者
誰かにずっと肯定して欲しかったんだよ、きっと。
223:名無しの転生者
戦うことしか求められず、求められるままに戦い抜いて生き残ったらこんな風に他氏族から疎まれるとか、そりゃ一人でいようってなる。
224:名無しの転生者
こんな仕打ち受けても人格者でいるとか凄すぎる……。
225:名無しの転生者
こいつらもちったあ見倣え。
226:名無しの転生者
氏族を繁栄させなかったのはこいつらに見下されるって分かってたからだったんか……。
227:名無しの転生者
だから今まで誰一人として近付かせなかったとか切ない。
228:名無しの転生者
他人のことを思いやり過ぎてる。
229:名無しの転生者
でもリリーちゃんの猛アタックを受けてこの子ならって初めて心を開いてみようと思ってくれたんだね。
230:名無しの転生者
その選択は間違ってなかった。
231:名無しの転生者
こんなん泣く。