「よし、行くか。多分、ラスボスと思わしき奴の所に」
神野区
とある研究施設
「今回の襲撃はUSJのような結果にはならないみたいで良かったよ。なぁドクター。」
「死柄木弔も成長しているということか」
「あぁ。弔は自身の意志で行動し、考え、仲間達とともにこれからも成長していくだろう。そしていずれは、次の世代の悪の象徴となるだろう。」
オールフォーワンは今回の襲撃が社会にどのような影響を及ぼすのか、憎きあの男はどんなリアクションをするのか今からでも楽しみで仕方ないのだ。
「先生、そろそろ戻って来る時間じゃ。」
「あぁ分かった、今行くよ。」
オールフォーワンは自分に取り付けられているチューブを外し、ドクロを模している生命維持装置のマスクを取り付けた。
直後………
「ん?」
オールフォーワンは妙に周囲が静かなことに気が付いた。
しかし、気付くのが遅すぎた
「先生!窓の景色が!!」
ドクターが大声を挙げ、窓の外を指差した。
「?なんだこれは?」
外は一面、虹色のような景色となっていた。
「…………。」
普通の人間ならば、気を落ち着かせるのに時間がかかってしまうが、長年生きて来たオールフォーワンはこれぐらいのことで同様せず、冷静に今の状況を考えていた。
『ヒーローか?だが、こんなことが出来る個性を持つヒーローなど居なかった。まさか、公安か?だが、なんだ?この場所は?』
昔、オールフォーワンはオールマイトとの戦いによって視力を失い、赤外線の個性で視力を補っている。ここが何処なのか知るため、赤外線以外にも『ソナー』や『超音波』等の個性も並行して発動させた。
しかし……
『一体どういうことだ。ビルの周囲には何もない。1kmで音波が壁にぶつかった。どうやら僕たちは閉じ込められたようだ。………一瞬にしてどうやって……』
オールフォーワンは自分達は立方体型の空間に閉じ込められてしまったと判断した。
その時
「貴様が、オールフォーワンか。」
声のした方向を向くといつの間にか黒コートを着込んだ背丈は小学1年生程の人物が立っていた。
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取り敢えず、オールフォーワンを閉じ込めることに成功。
この箱庭のような空間はゲートキーパー*1の力を使い、きまぐれゲートを参考にして作った。
きまぐれゲートはゲームでは「戦の間」や「奇妙の間」等の様々な不可思議現象を引き起こす。
それらには「お題」が決められており、それを達成するときまぐれゲートから脱出することが出来る。
今回奴らを閉じ込めたのは「修羅の間」である。
敵を倒すことでお題が達成される間。つまり俺を倒すことで脱出できる。
今回はオールフォーワンがいるビルの周りにきまぐれゲートの空間を張り、閉じ込めたのだ。如何せん呪術廻戦の『帳』をイメージすると分かりやすい。
さて、説明はこれぐらいにして………
「貴様が、オールフォーワンか。」
目の前の男に向き合おう。
「……この空間を作り出したのは君かい?」
「あぁ。」
「……君のその姿、ひょっとして君はかの有名な猫神さまかい?」
「……そう呼ばれている。」
「やっぱり!!いや~お目にかかれて光栄だよ!」
奴は不気味な程、高い声で顔を此方に向けている。
「私は貴方のファンです!都市伝説になる程の存在であり、1000年以上誰にも正体が分からず、大勢の人間を呪い、殺して来た!!」
「………。」
やっぱりこいつは、俺の嫌いなタイプだ。
「ところで、貴方に一つお願いしたいことがあります。」
「なんだ?」
「我々、敵連合に入っていただけませんか?」
「断る。」
俺は考える間もなく、はっきり拒絶した。
「どうしてです?我々は貴方を歓迎いたします、貴方の名は全世界に轟いています。これでも私も長く生きています。私が築いてきた情報網を利用すれば、理想の世界が創れます。貴方だけの世界です。」
「…………。」
こいつ、まるで息を吐くように嘘をつく。
「そんなのこれぽっちも思ってねぇくせに。」
「いえいえ、とんでもない!私は貴方のことを尊敬し「俺の個性を奪い、1000年以上も生きている身体を手に入れて、今作っているハイエンド脳無の材料にしようと考えてんだろ?」……………!」
本当に、こいつは生きてる価値も無い程の下劣野郎だ。
さとりちゃん*2の力はどんな人の心も読み取ることが出来る。これぐらい朝飯前である。
「それにお前は勘違いしている。俺はお前達の所にお喋りに来たわけじゃねぇ。」
オールフォーワンに向かって俺は指を指す。
「お前を地獄に落とす為に来たんだよ。」
「…………………フフッ」
オールフォーワンは小声で笑った。
「ハハッ、そうかい。1000年以上生きてるというからもっと賢いと思っていたが………所詮猫か。」
「………」
「残念だよ。でも、君の個性はとても興味がある。安心したまえ、有意義に僕が使ってあげるからね。」
俺が気付いてないと思ってるのか。
背後の地面がウネウネと少し動いている。
瞬間
バサバサッン!!
地面からコンクリートで出来た無数の腕が此方に向かって来た。
その腕は頭を鷲掴みにし、前からも身体中を覆うようにして、拘束してきた。
「これだけじゃないよ。」
オールフォーワンは拘束した俺に向かって手をかざし
「空気を押し出す+筋骨発条化+瞬発力×4+膂力増強×3」
ドゴゴゴゴォォォンンン!!
猫神を覆ったコンクリートの塊は壁にぶつかった。
「これくらいかな、あまり死体を傷つけたくないからね。」
この個性の組み合わせはオールマイトを殺すために編み出したものだ。これを動けないノーガードでまともに食らえば、即死である技だ。
だが、
「おい。」
「!!グホォォ!」
ドガン!
ザザザザァァ
オールフォーワンは猫神をぶっ飛ばした場所に視線を向けていたが、猫神の声が後ろから聞こえ、振り向こうとした瞬間………殴られたのだ。
「ガハァ!グゥゥゥッッッ!」
壁にぶつかり勢いは止まった。
『うっ……うっ!なんだ?この力は?一撃でこの僕が?』
身体が悲鳴を上げているように動かなくなり、それに脳が上手く働かなくなっていた。
「ハァッ、ハァッ。あり得ない。この僕が。」
「言っただろ。」
「!!」
いつの間にか猫神が宙に浮かび、オールフォーワンを見下ろしていた。
「お前を地獄に落とすと」
妖力を纒い、刀身が紫色に発光している刀
「妖刀 紫薔(しば)」を抜いた。
『朧G』
俺は紫薔を振りかざし、目にも止まらぬ早さでオールフォーワンをめった刺しにした。
ジャキン!ジュザジュザジュザジュザジュザジュザ!!
「ぐわぁぁぁ!!がぁぁぁ!グフォ!ヴェ!ガァ!ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」
オールフォーワンは滅多に出さない悲鳴を上げ、抵抗出来ないまま斬り続けられた。
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10分後
一旦斬るのを止めた。
この必殺技は一見物理攻撃だが、肉体だけでなく、精神にもダメージを与えることが出来る。というかなってしまったのだ。地上に降りて、ほとんど極ブシニャンの姿で運動することが多くなり、色々とこの姿で出来ることが多くなったのだ。
さてと、話を戻そう。
奴はもうぴくりとも動いてない。身体中は切り傷でボロボロである。心臓も動いてない。
「死んだな。」
なんとも、呆気ない。はっきり言って、期待外れも良いとこだ。
少し本気で殴っただけで立てなくなるとか、脆すぎる。
…………まあ良いや。オールマイトに期待しよう。
「あ、そうだ。もう1人いるんだった。」
奴の近くにいた医者も一緒に連れて来たんだ。
「あ、いた。」
「!!」
ビルの物陰に隠れている。
「お、お願い……します。助けて「うるせぇ」(ザシュ!!)ギャァァァァァァァ!!」
あくまでも殺す相手はオールフォーワンだけのため、奴には呪い三日月を付けた。あと、今までの悪行も覗いてみたらこいつがあの脳無を作り出した奴のため、三日月だけでなく、身体の四肢は全て斬った。
「ありゃ、気絶しやがった。」
白目を剥いて気絶していた。こいつは生かしておく必要がある。どっかの交番の前にでも置いとくか。
必要なのはあくまでオールフォーワンの死体だけ。
「あ!今何時だ?…………(時計確認中)ふぅ良かった。こいつの手下達が戻って来るのにまだ時間はある。最後の仕上げに行くか。」
俺はきまぐれゲートを解除し、あのBarに向かった。
今回はここまでです。
遅くなってしまい申し訳ありません。
ちなみに主人公は妖怪ウォッチの他にも色んな漫画やアニメを見てます。あと、極ブシニャンの持ってる刀の名前は完全にオリジナルです。
読んで頂きありがとうございました。