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それではどうぞ!
神野区
その夜、普段賑わいを見せている。神奈川県の神野区では不思議な光景が街を歩く人の目に映っていた。
それは虹色に輝いており、ドームのような形をしている。そのドームの周りにはヒーローや警察が取り囲んでおり、一般人は近付けられないように立ち入り禁止の制限がされていた。
「おいおい!なんだこれ!誰かの個性か?」
「すっごい、きれー!中に何かあんのかな?」
「あそこら辺、何の建物あったけ?」
「たしか、廃工場とかあったような?」
「これはバズるぞぉ!」
人々は突然現れた摩訶不思議なものに目を奪われ、あるものはスマホで写真を撮り、ネットに上げ、ある者はどうにか近付いて触ろうとし、警察に注意される者がいた。
当然、色々な放送局のマスコミや記者も動き、必死にカメラを回している。
【●●テレビです。こちら神奈川県神野区から中継でお伝えします!今夜突如として現れた謎の虹色のドーム。それらを一目見ようと周りにはたくさんの人が押し掛けています。そして、今も中に入ろうとするヒーローや警察が立ち入り禁止の制限をかけております!】
【ご覧下さい!突如として出現した謎のドーム!今我々はヘリに乗り、上空から見たドームを撮影しております。ドームの中は全く見えない状態です。果たして、中には何があるのでしょうか?】
【謎の虹色ドームが出現してから約15分が経過しました。未だヒーローや警察はドーム付近の立ち入り制限を解除せず、ドームについての報告も発表されていません。】
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「はぁぁァァァァァァァァァ!!」
ドゴォォン!!
ドゴォォン!ドゴォォン!ドゴォォン!ドゴォォン!ドゴォォン!ドゴォォン!ドゴォォン!ドゴォォン!ドゴォォン!ドゴォォン!ドゴォォン!
No.2ヒーロー エンデヴァーが自身の個性『ヘルフレイム』を拳に纏わせてドームの壁を何度も殴りつける。
しかし結果は
「ハァッハァッ。くそ!」
びくともしていなかった。
「チッ!轟でも駄目か……俊典め、中にいるのであれば連絡ぐらいすれば良いもの。」
「集中攻撃はどうですか!?マウントレディやギャングオルカ達、火力が強いヒーロー達の攻撃を一点に集中させて攻撃するのは?」
ヒーローの一人が提案するが……
「そのマウントレディやギャングオルカは何故か病院に運ばれている。」
と、先輩ヒーローが言った。
「え?」
「俺も詳しくは知らんが、このドームの中にある筈の脳無工場に向かったヒーローや警察官は全員意識不明の重体の状態で、病院の入口付近に突然現れたらしい。」
「えっ!!」
「幸い死者は出ていないみたいだが、シンリンカムイやエッジショットさんの話も含め、そんなことが出来る奴は一人しかいない。」
「………!!まさか!!本当にこの事件に猫神が!!!」
「あぁ。あの有名な都市伝説の猫神が、今、このドームの中にいる可能性が高い。」
「!!」
「しかも、オールマイトもこのドームにいるらしい。」
「オールマイトも!?」
「Barに突撃したヒーロー達の話によると、ここに誘拐された雄英生の爆豪くんが捕らわれており、オールマイトはそれを知った途端にいち早くここに向かったみたいだ。今ここにオールマイトが居ないとなると、この中にいるんだろう。」
「だったら安心ですね!オールマイトが全て片付けてくれる!いくら猫神とは言え、オールマイトには勝てません!」
「あぁ。俺もそう思っている。」
オールマイトがいるのであれば、とっくに猫神を捕らえ、人質も救出しているだろう。なんせ、平和の象徴なのだから。
警察もヒーローも民間人も
今日もオールマイトが
何だかんだ全て片付けてくれるのだと思っていた。
誰もが……世界を巻き込む悪夢が始まってしまうことを……人々はこの時夢にも思っていなかった。
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神野区 上空
ドームが現れ約20分が経った
あれからエンデヴァー率いるトップヒーロー達がドームの壁を攻撃しているが、状況は未だ変化がない。
地面から潜って行く案も出たが、ドームの壁は地面の中まで覆われこれも却下された。
そんな中、No.2ヒーローエンデヴァーは指示を出す。
「おい!オールマイトからの連絡は取れるか!?」
「いえ、まだ何の連絡も取れません。」
「アイツめ!まさか無線があることを忘れているのではないだろうな!!」
「エンデヴァー、何か案が?」
「アイツに頼るのは癪だが、この中にいるオールマイトとも連絡し合い、このドームの内側と外側から同時に衝撃を与える。アイツのことだ、既に敵は捕縛してるだろう。」
エンデヴァーはオールマイトのことをはっきり言って嫌っていた。自分がどれだけ努力しても……いや、努力するほど彼との間にある実力が浮き彫りに出てしまう。
ヒーロービルボードチャートはいつも彼がNo.1であり、自分がNo.2であった。
そんなエンデヴァーだが、オールマイト自身の実力は認めている。だからこそ、信頼しているのだ。猫神であろうと何だろうと奴は勝利すると
「連絡が取れないようであれば仕方ない。これだけやっても壊れないならば、オールマイトが出てくるのを待つ「あ!あれ見て下さい!!」?」
警察官の一人がドームの上空部分を指差した。
その声につられ、大勢の人間が上を見上げた。
「あれは!」
虹色のドームが上から少しずつ消えていってるのだ……
『どうやら奴が敵を捕縛したようだな。』
エンデヴァー含む他のヒーロー達はオールマイトが猫神を倒したことにより、個性が解除されたのだと………
思ってしまった。
しかし
「「「「「!!!!!!」」」」」
エンデヴァーも
他のヒーロー達も
警察官達も
想像とはかけ離れた光景を見て、固まってしまった。
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神野区 とある病院
ドームから抜け出した緑谷達は未だ気を失っている爆豪を担ぎ上げ、駆け足で病院に向かった。
緑谷達は病院のロビーに集まっていた。
「爆豪…大丈夫だよな?」
「「「「…………。」」」」
雄英に入学してから緑谷を除くと誰よりも爆豪と一緒にいる時間が長く、今回の作戦の提案者でもあった切島の呟きに誰も答えることは出来なかった。
「……かっちゃんは……」
「緑谷?」
「昔からオールマイトの勝つ姿に誰よりも憧れていたんだ。」
「……」
「まだ、かっちゃんは目を覚まさないけど……何の根拠もないけど
ヒーローにならないうちに彼が死ぬなんて僕はあり得ないと思ってる!」
「「「「「!!!!」」」」」
緑谷の断言は今まで暗い雰囲気であった4人を驚かせた。
いつもはオドオドしているクラスメイトだが、今の彼はカッコいいヒーローのようであった。
「……ハッハッ!そうだよな!アイツは俺も認めた漢の中の漢だ!」
「そうですわね。彼のあの性格を忘れてしまってました。」
「爆豪は簡単に死ぬようなたまじゃねえ。」
「爆豪くんなら、いつもの大声を挙げてすぐ何かにキレるかもしれないな!」
「「「「「ハッハッハッ!」」」」」
暗い雰囲気は取り除かれ、5人の顔には笑顔が戻った。
しばらくして、八百万が突然発言する。
「作戦は一体どうなったのでしょうか?」
「分からない、かっちゃんは奪還してヒーローにも連絡したから、後は敵の捕縛だけだと思う……」
「……敵連合って猫神と繋がってたのか?」
「分からねぇ。だがあの時、あっさりと人質を解放したところを見ると、連合とは何の関係も無いと俺は思う。」
「そうだよね。だとすると、一体猫神は何が目的であそこに居たのか?」
「「「「………」」」」
緑谷達は必死に考えるが、その時、スマホニュースを見ていた轟が驚愕した顔になる。
「!!……おい!これ!!」
轟は全員にも見える形でスマホの画面を全画面にした。
轟が見ていたのは現在突如として、出現した虹色のドームを上空から見た生中継のニュースである。
【皆さん!!ご覧頂けてるでしょうか!!今までヒーローや警察の方々が攻撃していてもびくともしていなかった謎のドームが頂上から少しずつ消えてきています!!一体中にはどのよう……な………
え?】
「「「「「!!!!!」」」」」
5人は……特に緑谷は息を呑んだ
テレビ中継のカメラに映っていたのは
銀色に輝く骨の手中で全身から血を流し、身体全体を鷲掴みにされているオールマイトらしきガリガリの人間と
その横に並ぶようにして浮かんでいる黒コートの人物だった。
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虹色のドームが跡形もなく消え、ヒーローも警察も民間人も一点に集中していた。
「あれって、オールマイトか?」
「だけど、あんなにガリガリな人じゃないよ。」
「だけど、あのコスチューム…オールマイトのじゃ?」
「それに、あの黒コート誰?」
「敵か?」
ドーム近くに群がっていた野次馬はオールマイトによく似た人物がドームの中から現れ、更に騒ぎ出していた。
また、オールマイトのトゥルーフォームの事情を知っている者達は予想外の事態に内心慌てていた。オールフォワンとの対決によって受けた怪我によりヒーローとして活動出来る時間が制限されてしまったこと。
だが、それ以上に
目の前のあの光景が意味するものは
トゥルーフォームの事情を知っている者から見て
こう思わずにはいられなかった
平和の象徴が負けた
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よし、きまぐれゲート解除完了。
おお! 閉じてる間は見渡せなかったけど、良い具合に人も集まってるじゃん!
さぁてと、ここからが本番だ。
の能力を利用し、日本だけでなく、世界中のスマホ、テレビ、パソコン等の電子機器をハッキングした。
そして、ペラペライオン*3の力で外国人には母国語に聞こえるようにした。
『さて準備は万端、やるか。』
俺は自分で創造したカメラに向かって話を始めた。
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《日本》
「全人類よ。俺は貴方達が猫神と呼んでいる者である。」
《アメリカ》
「なお、今この放送は日本から放送されているものだ。そして、日本とこの国だけでなく全世界にもこの生放送は流れている。俺の翻訳付きでな。」
《中国》
「そして、俺のこの横にいる骨人間は平和の象徴オールマイトである。昔の怪我によりこの姿になってしまったがこいつは本物のオールマイトだ。」
《ロンドン》
「嘘だと思うなら、これが終わり次第記者会見が開かれるだろう。その時にマスゴミは本人に聞け。」
《インド》
「話を戻す。俺が何故、全世界に向け、こんな放送をしているのかは他でもない。」
「俺は人類に向けて宣戦布告する。」
「「「「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」
《フランス》
「俺は約1000年間、お前達を見てきた。人口が増え、個性と呼ばれる力を持つ人間が増えた。」
《韓国》
「それらが増えたことで、今の社会の腐り具合も深刻になってきている。犯罪も理不尽なことも増え続けている。」
《アジア》
「だから俺はこのあたりで」
「地球の人口を半分に減らす。」
「「「「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」
《ロシア》
「決行日は来年の3月。選定する人間は俺が決める。この1000年間の間で知ってると思うが、俺は今まで敵に三日月マークの傷を付けている。」
《オーストラリア》
「このマークを記している者はこの世界には必要無しと見て、来年の3月には呪いによって死ぬ。」
《スペイン》
「だが、1つ良いことを教える。人間は変われる生き物、三日月を付けられたとしても心から罪を償い、変わることが出来れば三日月を消すことが出来る。」
《オランダ》
「また、これからも俺は犯罪者も敵も粛清していくが、粛清方法は今までと違う方法で行う。その方法は後で教えよう。そして、それらを全て防ぐ方法があと、2つある。」
《シンガポール》
「1つは至ってシンプル、俺を殺すことだ。」
《香港》
「そうすれば、三日月の傷は消え、全て解決する。」
《スイス》
「そして、もう1つはさっき言った粛清方法が全部で5つある。その5つを乗り越えれば人類の半分を殺す話はなしにすると約束する。」
《日本》
「俺からは以上だ。これから全世界196ヵ国に向けて俺が作り出した立て札を飛ばす、そこに粛清内容が書かれているからな。」
「じゃあ全人類よ
精々頑張れ」
シュン………
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猫神はオールマイトを掴んでいた銀色の手と一緒に消えた。
それにより、オールマイトは地面に落下する。
全世界の人間はただ、食い入るようにしてテレビやスマホを見ていた。
こんな夢のようなことあり得ないと思っていた。
だが、
ピカーーーーーン!!
急に上空に光の珠のようなものが出現し、それらは各地に飛び散るようにして別れていった。
そして、日本の東京渋谷、スクランブル交差点のど真ん中に
立て札が落ち、地面に突き刺さった!
今回はここまでです。
あと、今までの投稿した話の妖怪の名前に解説を入れておきましたので読みやすくなってると思います。
感想や評価もよろしくお願いします。