走る閃光弾と駆けるバヨネット   作:スラバヤサトゥ

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今回は独自解釈注意です、なんか違うなって思ってもまぁ苦笑いで許してください。


軍人少女

私は今、モーレツにイライラしている…最近はテスト期間で勉強をしないといけないからストレスはたまっていくし…今日はスケバン達に異様にからまれるしで…久しぶりにあそこにでも行ってパーっとして今日は早く寝ようかな。

 

ストレス解消法…それは、だーれもいない射撃場で暴言吐きながら、銃をぶっ放す…特に暴言ね、人前では言っちゃいけない事を大声で叫ぶのって最高に気持ちがいいんだよね、ここはトリニティだからさ汚い言葉にはみんな敏感というか、たとえ不良達相手でも『クソ』とか言っちゃったら次の日には噂が広がってるレベルだし…だからみんな、回りくどい皮肉とかが多いのかね?まぁ女子高生がそんな言葉使うなよって言われたらそうなんだけど…現にスズミにも注意されるし。

 

 

それなら暴言を吐きながらぶっ放すなんて無理だって?ふふふ…トリニティ自治区はバカみたいに射撃場がある、けどトリニティの生徒はそんなに銃の腕を磨こうとする生徒はいないし、正実には専用の訓練場がある訳なんで完全に供給過多。

おかげで人がいないし、後から人がこない…だから叫び放題なんですよ。

 

「ふんふんふん~コンビニで弾薬もたくさん買ったし、撃ち放題だ~」

 

入口のスキャナーに学生証をかざす、2時間使用で300円。高いか安いかで言うと良く分からない…相場なんて知らないし、知ったところでまぁ…意味ないし?

射撃場の中に入って、辺りを見渡すが…

 

「もちろん、人はゼロっと…逆に人がいたら怖いレベルだもんな」

 

射撃場内は結構広いので独り言が響く響く…なんだか虚しくなるね。

 

最初にやる事はターゲットの設定。まぁ今回は射撃練習って訳じゃないし…適当に30ヤードぐらいでいいかな。

 

「うぅ…ヤーポン滅ぶべし…」

 

トリニティの施設では未だに使われている古い単位的な奴、正直メートルに直すのがめんどくさいから、廃止して欲しいが…歴史と伝統を重じるって言う理由で未だに残ってる。

 

「まぁいいや、早く撃ってスッキリしようっと!」

 

クリップをいくつか作って…指を挟まないようリロードする。後はセーフティを外せば撃てる状態だ。

 

「よし、最初のクリップはしっかり狙ってみようかな」

 

適当に撃ちまくるのもありだが、弾痕がないターゲットを綺麗に撃つのもそれはそれで良い。

 

「よしっセーフティ解除して…ファイア!」

 

タンタンタンとリズミカルな音が射撃場に響く、そして撃ち切ったクリップが勢いよく飛び出し、独特な金属音を奏でた。

 

さてさて…頭には何発当たったかな。確認する為にターゲットをボタン操作で見える位置に動かす。

えーと?おっこれは良い感じじゃないですか〜!

 

「8発撃ってターゲットに全弾命中、頭部には6発か…腕が良いな」

 

「いや〜そこまでじゃないよー落ち着いて撃ってこれだから…って」

 

急に褒められた事に驚き、恐る恐る振り返るとそこには、アサルトライフを構えた綺麗な翼をもつ少女が立っていた…なんだその感情の読めん顔は。と言うか人が居たんだ…てっきり貸し切りかと思っていたよ、多分まだ暴言を吐いてないからセーフだよね?

「すごい気配がなかったよ…」

 

「危ないな、後方はいつも安全な訳じゃない、もしもの敵襲に備えないと…でも今のは悪かったすまない」

 

「うんん…大丈夫だよ、後方かぁ…確かに注意しないとね」

 

敵襲か…考えた事すらなかったよ、正直相手に撃たれてから戦闘に移行する事が多かったからな…毎回奇襲で始まるし。

でも、褒めてくれたからお礼はした方がいいかな?

 

「あ…どうも…えと、なんかありがとうね」

 

「あぁ、こちらこそ良いものを見れた」

 

私、コミュ力は低くない方だと思うけど、やっぱ初対面はキツイ…

どうしよう…この気まずい空気を打破できる話題は…

 

「えーと、珍しいね。射撃場に来るなんて、ほとんど見ないからさ」

 

「私も同じ事を思っていた、真面目に鍛錬している人をここらでは初めて見たから」

 

「鍛錬だなんて…そんな偉い事してないよ、理由もくだらないし」

 

「いや、理由がどうであろうと、腕を磨くのは素晴らしい事だ」

 

言えない…ただのストレス解消だなんて。

「大袈裟だな〜ま、ありがとね。君はいつもココを使ってるの?」

 

独占できないのはちょっと悔しいけど、ココを使っている同志がいる事を知れて嬉しい気持ちもある、使用者が多ければ多いほどここが閉鎖される可能性は小さくなるからね。

 

「最近使い始めた感じだ」

 

「へぇ、なんで急に?」

 

「前は外で訓練をしていたんだが…黒い制服を着た者たちに注意され小一時間拘束されたから、使い始めた感じだ」

 

「お、おー…ワイルドだね…」

 

小さくてかわいい系の感じかと思ったら、結構過激な人だった…でも、暴れていたって事じゃないからまだセーフ…なのかな…

人は見た目だけじゃ判断できないなぁ…

 

「まぁ、時間がもったいないな」

 

そう言って彼女はターゲットをセットし、射撃を開始した、腕前はいかに…

 

 

「わお…8割がヘッドショットじゃん、すごいね」

 

「いや…移動してない的相手にこれはダメだ9割は命中させないと」

 

「自分に厳しいねぇ…正直私だったらこれで満足しちゃうよ…というか実戦だと当らないし…」

 

そんな事を射撃しつつ話していると、彼女は私の銃を凝視していた。

 

「えっと…なにか気になる事でも?」

 

「…君はサイトを付けたりはしないのか?アイアンサイトは見づらいだろう、まぁ私も人の事を言えないが」

 

「それは…ちょっとした理由があってね…できるだけ銃を軽くしたくてさ」

 

私はかなりの軽量化を愛銃に施している…肉抜きとか軽い素材を使ってるんだろうけど…設計の知識はないし、使用素材とかもあまり分からない、私は注文しただけだからさ…

まぁ軽くしたおかげで反動がデカくなったのが結構致命的かもしれない…慣れたからいいけど。

重さを知ってもらうために、彼女に小銃を手渡した…すごい、隅々まで見てる、そう言う知識が豊富なコなのかな

「軽量化か、でもそこまでサイトは重いものではないと思うのだが」

 

突撃する時に重いとあれだし…銃剣で取っ組み合いするときに邪魔だと思うし…なんか私の事だし、すぐ壊しそうで怖い。

 

「私、銃剣突撃するんだよね、だからその時に邪魔だし…気づいたら壊れてそうだ

し…」

そう言って腰に下げている銃剣を見せる。こいつもオーダーメイド品。

「銃剣か、珍しいな…しかし兵の士気向上につながるし、敵に対する威圧感は凄いからな、それにかなり使いこまれてる、この傷は実戦でないとつかない傷だ」

 

「まぁ…ちょっと不良たちとやり合う機会が多くてね」

 

すっごい真面目に語ってくれてるけど…撃って当たらないから、突撃してるだけなんだよね…なんかゴメンなさい…遠くから撃って当たらないから接近して撃つ…それよりも楽なのが銃剣だって考えたんだよね…ほぼごり押し

 

「後さ、普通のアイアンサイトより大きめにオーダメイドしてるからそこまで気にならないかな」

 

「凄いな、君は銃剣を極める道を行っている訳か…だが、初対面の人間に愛銃を触わらせるのは危険だぞ、勢いで私も見入ってしまったが…」

 

「まぁ?そうなのかな?正直目新しい技術もないし…こんなバカスタムを真似する人なんていないでしょ」

 

いたら逆にその人と話したいよ、食事でもどうかな?なんてね。

銃を私に返してくれた後、何か考えるような仕草をしている。

「君は愛銃を見せてくれた…なら私も見せる義務がある、等価交換だ」

 

そう言ってアサルトライフルを差し出してきた…私は人の銃を見て何かを得れる訳じゃないしなぁ、『見て盗め』なんて言うけど絶対に無理でしょ。

でもここは気持ちだけってのもあれだしねぇ…

「えと、いいの?私、初対面だよ?君も危険って言ってたじゃん」

 

「大丈夫だ、もし何かあったとしても近接戦闘で何とかする」

 

「お、脅し?」

 

「まぁそんな感じだ」

 

結局、私は彼女のライフルを見る事にした、白と黒を基調としたアサルトライフル、一部は金色っぽく塗装されて高級感がある…私の薄汚くてジミなライフルとは大違いだ…

少し構えてみるが…サイトが狙いやすいな…グリップも滑り止めがしっかりしてる…私のはウッドストックでつるつるだからなぁ…そこは改善できるかも。

わぉ…結構発見がある…見てよかったかも。ん?なんか銃身に文字が彫られてる、えーと…古い言葉かな?読めないから分からないけど…モットーみたいな物かな?カッコいいなぁ、私も入れてみたいな…うーんなんだろ。

私が知っているカッコいい言葉か…あ、本で見たことある〈Meine Ehre heißt Treue(忠誠こそ我が名誉)〉とかどうかな?まぁ忠誠する相手がいないからあれなんだけど…まぁアレは騎士が出てくる漫画だからなぁ…

 

彫ってある言葉の意味が分からないので本人聞いてみるとしますか!

ライフルを彼女に返す。

「ありがとう、グリップとか参考になったよ、後聞きたい事があるんだけどさ」

 

「なんだ?」

 

「ここに彫ってある文ってどう言う意味なの?」

 

それを聞いたら、彼女は目をつぶってしまった…あっ…これまずい奴だ。私はまた地雷の上でタップダンスをしてしまったのだろうか。また気まずい空気が流れるが…彼女は口を開いて説明してくれた。

vanitas vanitatum et omnia vanitas.(ヴァニタス・ヴァニタートゥム)…すごい簡単に言えば『全ては虚しいものである』そんな意味だ」

 

「ばにた?よくわかんないけどカッコいいね」

 

「かっこいい…のか?その感情はなかった」

 

「その言葉を今初めて知ったクッソ…初心者のバカなりな考えだけどね、その言葉を重んじている人には失礼かもしれないけど」

 

本を読んでこなかった私だが…つけが回ってきたのか…難しい言葉はあまり分からん!だからその言葉を大事にしてる人を知らずに傷つけてるかもしれないし…

全ては虚しい…か、ある意味真理なの…かな?すべてはからっぽ…って事?この言葉を最初に言った人は何を感じてたんだろう…空だから何も感じなかったのか?難しいな…

だめだ、頭がパンクする、後で考えるとしよう…何が答えなのか分からんけどもさ。

 

「なんかゴメンね、バカにしちゃったかな?」

 

「いや、そうのような考えもあるという事だ、気にしていないさ…逆に新たな考え方で面白かった」

 

言葉について調べるのもなんか面白いかも…勉強にもなるし、今テスト期間だし…あ、テスト期間か…

 

「イライラしてきた…」

 

「急にどうした⁈」

 

その後時間いっぱいまで撃ちまくった、買ってきた弾薬も使い切ったよ…まぁすっきりしたしいいかな。

 

外に出たらもう辺りは真っ暗。集中してると時間はあっという間だな…楽しかった…幸せの体感速度は早やくなるばかりだーなんて。

射撃場の前にあった自販機で飲み物を買うことにした、色々とお世話になったし奢ってあげる事に。

振って飲む炭酸ゼリーを彼女は選んだ、それ結構おいしんだよね、特にナタデココがさ。

 

「すまない…初対面の人間に優しすぎないか?」

 

「そう?まぁ自分の目の前の人を愛せっていうじゃんか?そーいう事だよ」

隣人愛ってやつ?

「そうか…初めてだ…その…名前はなんて言うんだ?私は白洲(しらす)アズサだ」

 

あーそういえば…お互いに『君』と言ってたね…

 

「今日、初めてあった人間だよ、警戒しなくて大丈夫なの?名乗っちゃって…アズサ?」

 

あれほど、後方警戒!とか軍人っぽい感じがしたから…自ら名乗るなんてちょっと驚いちゃったな…個人情報って大事だからさ、実際に先生とか酷い事になってるし…

 

「む。直感で名前を言って大丈夫…そう思っただけだ。私の名前を使って何かするつもりか?」

 

アズサはライフルを構えようとした。まずいまずい…考えてみればめっちゃ怪しいじゃんあの言葉!

「ゴメンゴメン!アズサ!ちょっとした冗談だよ…別に裏なんてないし…名前を使った悪事なんて思いつかないし!」

 

「なら名乗ってもらおう、同じ立場になるんだ」

 

「えーと、館山ヒューって言います、よ、よろしく?」

 

「ヒューか、よろしく」

 

何とか誤解は解けたかな?後先考えずに言葉を選ぶとまずことになるな…危ない危ない。

 

「今日は有意義な時間になった、またここで会えるか?」

 

「うん、毎日は無理だけどね…あっそうだ連絡を入れれるようにしようよ」

 

「それでいい、逆に毎日会うと怪しいからな」

そう言うもんなのかな?まぁ流石に毎日はね、勉強と自警団活動、スズミとの時間もあるし。

 

「確かに、そのほうが良い…さて、どのような暗号を使用する?モールス信号は使えるか?」

 

「普通にモモトークだよ…」

 

暗号なんてわからないです、モールス信号も簡単なものしか知らないし…暗号って私、有名な〈エニグマ〉しか知らないぞ、てか有名な暗号ってなんだよ…

スマホを取り出してモモトークを交換する。アズサの連絡先はほとんど空…なるほどこれが空虚か…

 

「ごめん…トークする相手は…」

 

「いない、それに会話が抜き取られるかもしれないからな」

 

「確かにそんな話聞くけど、わざわざ普通の女子高生の会話抜き取って何になるのさ」

 

「警戒はしておいた方がいいぞ」

 

いや、ね?モモグループはちょっとアレ噂とか一時期あったけど…

 

「よしっこれでオーケー…なんかあったら連絡してね!これで初対面の人から友達になったかな?まだ早い?」

 

「友達?良く分からない…が、なんだか良い感じではある…難しい気持ちだ」

 

「ふわっとしてるね」

 

その後ちょと駄弁って解散する事となった、暗いからしっかり警戒しろってさ。凄いや、ガチの訓練を受けてる軍人さんみたいな感じだった。

 

「アズサかぁ…まだまだ世の中には面白い人がいるんだなーなんて…ちょっとグイグイ行き過ぎたかな…分からん!」

 

結局、なんかホクホクしていた私は警戒なんて忘れてスキップで帰ってしまった…

 




アズサ…こんな簡単に仲良くなれるのか。でも銃器に関して盛り上がれる相手がトリニティに来てから中々いないのでそこから…って感じかな?それかヒューちゃんのコミュ力がイカレテるのか…
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