走る閃光弾と駆けるバヨネット   作:スラバヤサトゥ

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期間あきましたね…ゴメンナサイ
それよりも3周年ですよ、3周年…情報いっぱいだぁ


バター味の補給物資

前に射撃場で出会った少女、白洲アズサ。あれから時々射撃練習とかで交流をしていたんだけど…

最近、全くと言っていいほど会わなくなった。連絡して集合するって訳じゃなくて、その時間になったらいつの間にか集合している…自分でも良く分からなかった…謎だよホント。

 

なんだっけな…なんかアズサちゃんが暴れた…とか聞いたけど、どうなんだろ?確かやらかした生徒は独房にぶち込まれるか、自宅謹慎だっけ?お上さん達に目をつかられたら最悪退学…いや、流石にそこまではないか。

うーんどうなんだろうか…でも暴れるような娘じゃないと思うんだよな…いや確信できないな。

 

いやもう、連絡した方が手っ取り早いか!

早速、モモトークを開いてアズサの名前を探す…話してないから下の方にあった。

 

「さーて!えーと…あーうーん…」

 

何を送ればいいんだ?てかいきなり送って失礼かな…丁寧な言葉を…って言っても硬過ぎてもなぁ…逆に慣れ慣れしいのも…

って考えすぎかな?とりあえず送ろう…話はトークしながらだ。

 

『アズサ、最近会わないけど元気してる?大丈夫?』

 

「こ、こんな感じでいいかな…」

 

ヤバイ、手汗が…私は一体何に緊張してるんだか…

スズミが相手なら、くだらないコラ画像とか…ふざけたスタンプとか躊躇なくバンバン送れるのに!

相手が変わっただけでなぜこうなってしまうのか…

 

「あ、既読ついた…」

思ったより早かった…まぁモモトークを見れる環境ではあるのか、とりあえず安心安心。

 

『あぁ問題は無い。だが本名を使うのはダメだと言ったはずだが』

 

そう言えば、そんな設定…なのか?多分本気なんだろうけど…

なんだっけ…完全に忘れた…

 

『ゴメンゴメン…忘れてたよ』

 

『まぁ数週間も会ってないし、トークもしてないから仕方ない』

 

『お許し感謝』

うーむ…せっかくだし会って話したいな…

思い切って昼飯にでも誘ってみようかね、やっぱ突撃するのって大事だし。

『とりあえず元気そうでよかったよ、昼飯でも一緒にどう?その後射撃場に行けたら良いなーって思ってるんだけどさ』

 

『すまない今は自由に動けない状況なんだ、当分は射撃場にも行けないと思ってくれ』

 

何?捕虜にでもなった感じ?流石にな訳ないか…普通スマホとかとられるし…捕虜になった事なんてないから相場がわからない…と言うか捕虜にはなりたくないし。

 

『そっかー残念。でも自由に動けないってどんな状況…?』

 

『補習を受けているんだ』

補習…補習か…嫌な響きだなーだって勉強してまたテストを受けたり、また課題だすんでしょ?

最悪じゃん…

 

『補習ってこの前のテストの?』

 

『あぁ必要点数に達しなかったらしい』

 

あらら…今回は自分的にもしっかり勉強したからまぁまぁ良さげな点数で補習は回避できたんだよね、勉強を手伝ってくれた人達に感謝感謝。

これで赤点だったら銃床で殴られてたかもしれないと勝手に思い、身体が震える。

あと個人的な意見だけど…

『これはいける!自信ある!前回より高い!』って思ってる時に限って赤点なんだよね…慢心ダメ!絶対!ってやつ?

 

『補習かーじゃあ差し入れで甘い物でも持ってこうかな?』

 

『甘い物か、確かに糖分は大事だが…』

 

『でしょでしょ、持ってくから何処で補習やってるか教えてよ』

 

『…分かった…地図を暗号化するから少し待って』

 

『あ、暗号化?』

 

 

前にスイーツ部の人達から教えてもらったお店でお菓子を選んだ。

バターフィナンシェが有名な店なのでやっぱ王道をいかないとね…

って事でフィナンシェを購入…思ったけど、勉強した頭に糖分補給として焼き菓子ってどうなんだろうか…チョコかラムネの方が良かったかな?

「お菓子は調達した…後は目的地につくだけだけど…」

 

「分からん…」

 

スマホを眺めならが頭を掻く。送られてきた地図が全くと言って良いほど読み取れない…ガチで暗号化したよあの人。

四角が複数描かれてるから、これが多分建物をあらわしているんだろうけど…

 

「航空写真と見比べるか…」

 

その後、地図と格闘しながらなんとか辿り着く事ができた。

 

「この建物?かな…何処だよここ、きた事ない場所なんだけど」

 

学園の敷地は広い…1年生…どころか3年生でも迷う人がいるレベルで入り組んでるところもある。

私は自警団活動で大体の構造は把握しているつもりだったけどさ、まさか来た事が無い場所があるとは…いやーなんか悔しいと言うかなんと言うか…

ここら辺もパトロールのルートに組み込もうかな?

 

「玄関はここかな?ごめんくださーい!」

 

開きっぱなしの玄関から中に向かって挨拶をする、ごめんくださいなんて久しぶりに言ったな…

うーん、反応がないな…まぁ建物自体がでかいし、そう簡単に聞こえないか…

この建物で間違い無いはずだし、中に入るとしますか。

 

「お邪魔します…不法侵入者じゃありませんよー」

そう呟きながら一歩踏み出した瞬間だった…足になにか引っかかった気がしたので下を向くと、ワイヤーが引っかかっていた。いや気づけよ私って

 

「あ、これまずいy…」

 

言い切る前に、爆発が起きた…こりゃあれだ…ブービートラップってやつだ。

『ブービー』って確か『愚か者』って意味らしい…私にピッタリじゃないか。

 

「うぇっほっ…ゴホッゴホッ、煙が肺に…!」

 

多分、手榴弾一個分の火力だったと思う、流石にこれで気絶はしないけどさ、涙と咳が止まらないんだけど!

煙で前が見えない…

 

「手を上にあげるんだ早く」

 

「ふぇっ!あっ…はいっゴホッ」

 

突然の投降勧告に驚いたが、ここは従っておこう…でもこの声は?どっかで聞いた事があるような…

そろそろ煙が消えるはず…こんなトラップを作った奴の顔を拝みたい。

 

 

煙が消え、そこに立っていたのは…

 

「む…侵入者はヒューだったか」

 

「ひ、久しいね…アズサ」

 

とりあえず、中に通してもらった…あのトラップはアズサが設置したものらしい…勝手にトラップを仕掛けるってやっていい事なのかい?

 

「なんでトラップなんか仕掛けたのさ…」

 

「侵入者の戦闘力を削ぐためだ、地味な様で大事だぞ」

 

「ずっと警戒してるって事?精神すり減らない?」

 

「精神がすり減へる?特に苦痛に感じてはいないが」

 

「化け物じゃん」

 

やっぱ、軍人ぽいって言うか…

あれだ…映画でよくある訓練しすぎて何かが吹き飛とんで、バカ強くなる主人公…

あまり良い例えじゃないな。

 

勉強している教室まで案内してもらっているが、移動中も警戒は解かないアズサ、怯えてるってわけじゃ無さそうだし…体に染み付いちゃってるのかな?

 

「この教室だ」

 

中から声が聞こえる、他にも補習の生徒がいるようだ…まぁ仕方ないか…赤点をとる奴を0にするなんて正直無理な話しだからなぁ。

 

「すまない、今戻った」

 

「あ!アズサちゃんお帰りなさい、その侵入者は大丈夫でしたか…ってあれ?」

 

「あ、ヒフっさん…」

 

「あれ、ヒューちゃん?」

 

「せ、先生…」

 

見知った顔とのまさかの邂逅だった…

ヒフっさん…あんた補習だったんだね。

 

「まさか、知り合いだったとは知らなかった」

 

「はい!ペロロ様のファン仲間です!」

 

「ヒフっさんには負けます」

 

「なにっヒューもだったのか」

 

「え?アズサもなの?」

 

「あぁ」

衝撃の事実…カワイイ系好好きなんだね。

ペロロ様のファン仲間か…私はライトユーザーなんで重課金者のこの人と同一視されたら

色々困る…あの界隈、札束の殴り合いみたいな感じあるし…

ヤバいファンの事を『ペロキチ』なんて言うとか…クッソ怖いねぇ…あ、ヒフッさんの悪口じゃないからね。

 

「私も驚きましたーこの2人が繋がってるとは」

 

「まぁ、人に言うもんじゃないしね…交友関係なんてさ」

 

相手に自分の交友関係を話したとしても、『あっそうなんすね』

みたいな反応がほとんどだから…マジであの空気は無理、心がキュウゥゥゥ!ってなる…そしてふとした時にフラッシュバックして頭を抱える事になるのよね。

 

「あとその…ここで先生に会うとは…」

 

「どうも!補習授業部顧問の先生です」

 

「先生って勉強を教える事出来たんですね…意外と言うか」

 

「流石に酷くない?一応教職だよ?私…」

 

いやーね、先生には悪いけどさ先生がガチの先生をしてるとこ見た事ないから…

 

「でさ?今日はどうしたの?わざわざこんな所にくるなんて」

 

「あぁ…アズサが勉強を頑張ってるって聞いたんで…」

 

「これは、お菓子ですかね?」

 

まだ中身を見せてないが、見事に当てるヒフっさん。

私は頷いて袋から取り出す。

 

「糖分は大事ですから…多めに買ってきて良かったです」

 

「こっこれってバターフィナンシェじゃない!有名なやつ!」

 

声を大にしながら前のめりに覗き込んでくる全体的にピンクっぽい少女…ぱっと見一年生、あと…制服は正実かな?

 

「あっ…スミマセン、大きな声だして…えーと…一年生で正義実現委員会所属の下江(しもえ)コハルです…」

 

「あら?コハルちゃん?『エリート』が抜けてますよ?」

 

「うっさい!バカ!」

 

「あはは…」

 

コハルちゃんを揶揄ってる?これまたピンクっぽい印象な…いわゆる清楚系みたいな人…

てか胸でっか…くっそ重そう、どうすればあんな成長するんだか…あれで銃剣突撃は無理だわな。

 

「私は浦和(うらわ)ハナコと言います、よろしくお願いしますね…バヨネットさん?」

 

「まさかその名前で呼ばれるとは…ハナコさん…あなた」

 

「うふふ♡」

 

怖い、怖いよこの人!何その笑み…

ウラワハナコ…どっかで聞いた…あっ…水着事件の人だ、マリーから少し聞いた事がある。

それ以外にどっかで名前を見た気がするんだけど…ダメだ思い出せん、流石私の記憶力。

 

「バヨネット?確かにヒューは銃剣を使うらしいが、どう言う事なんだハナコ」

 

アズサさん?食いつかないでほしい、羞恥心がさ限界なんだよ。

みんなから呼ばれてる嬉しいくせにとか言うけど、全くもってそんな事ないから恥ずかしいだけだから。

 

「ヒューさんは一部の界隈で銃剣の達人として有名なんですよ?」

 

「そうだったのか…」

 

「達人て、どこ情報ですかそれ…」

 

「ネットという物は便利ですね♪」

なんか色々知ってそうですね…

 

「とりあえず、食べてよ!ね?ねっ」

 

「そ、そうですね、いただきましょう!」

 

なんとか話しをそらせた…のかな?もう手遅れ感は否めないけど…

てか、やっぱ美味いな…バターが良い感じにきいてる。

お菓子は美味しいけど、食レポがゲロマズレベルで酷い。

 

差し入れは高評価だったので一安心…流石スイーツ部…ハズレがない、後で感謝しないとな。

コハルちゃんによると売れきれ続出であまり買えない物らしいはえ~そうだったのか…結構すんなり買えたけど、運が良かったのかな?

 

なんだか優雅にお茶会みたいな雰囲気になってきたけど勉強は…その大丈夫なんですか?

いや、私がお菓子持ってきたのが発端なんだけどさぁ…き、危機感がないと言うか…

えっとぉみなさん結構な感じ?

 

「てか、ヒフっさんさ…いつもなら平均点のちょい上をとって赤点なんかとは縁がない感じだったのに」

 

「えっと…それは…ペロロ様のゲリラライブとテストが被ってしまって…」

 

「ペロロ様優先に行動したと…」

 

「で、でも仕方ないじゃないですか!ヒューさんも同じペロロ様ファンならわかってもらえますよね!」

 

「あはは…ゴメン流石にテスト優先だわ…スズミにも怒られるし」

 

すまねぇ…これに関しては理解できねぇよ…コイツはジャンキーだ。

その行動力には脱帽ですよ…

 

「てか、補習授業部なんて初めて聞いたかも…赤点とっても課題出されるだけだったじゃん」

 

「それは…上の人達の考えなので…」

 

「上って…茶会の人?」

 

「まぁ…はい」

 

茶会…あ、ティーパーティの事ね、うちの学園の生徒会。長いから私は茶会って言ってるんだけどさ。

わざわざ建物を丸々貸して、先生も呼ぶとは…まーた大がかりだこと…

 

「私には分からないな…上の事と政治は正直パッパラパーだもん、正実と違って自警団には政治色が全くないし、上の人たちからなんか言われるとかもないから」

 

多分だけど、黙認されてるんだと思う…まぁそれがありがたいんだけどさ。

 

「あの…ひ、ひゅー先輩?でいいんですか?」

 

「ん?好きなように呼んでくれてかまわないよ」

 

「あら、私の事はすぐ呼び捨てにしたのに、ヒューさんは先輩呼びですか」

 

「うるさいわね!このあたまピンク!」

 

コハルちゃんもピンクだと思うんだけど…その物理的に?脳内の事は分からん。

この二人…仲が良いか悪いのか…ハナコさんがコハルちゃんを揶揄うという構図が完成されてるとい感じがする…

見てて面白いなこのコンビ。

 

「えっと…何かなコハルちゃん?」

 

「あっ…えっとなんで先輩は正実に入らなかったんですか?ハスミ先輩から名前は聞いた事があったので…」

 

「あーまぁ確かにスカウト?って感じのはあったね」

 

「じゃあなぜ…?」

 

正実に入らなかった理由か…まず思いつくのは、訓練が結構厳しいって聞いたからかも…てかそれが一番デカいかも…でも流石にこれを正直に言うのはなんか違うって言うか、そのプライドって言うやつ?が許さない。

入ったら入ったでなんか問題起こしてすぐ追放される気がする…

 

「まぁあれかなー友達とやりたい事があったからかな」

 

「それが…自警団って事ですか?」

 

「そだねーあと私絶対に黒のセーラー服に似合わないし」

 

コハルちゃんは納得したのか首をコクコクと縦にふった…

なんか周りの皆も『黒は似合わないよねー』みたいな事をつぶやいているんですが…カナシイけど事実なのが。

いやさ…いいよ?補習部の人達に納得されるのは良い…先生に納得されるのは解せぬ。

 

時計を見るとあら…2時間ぐらい話してましたよ…時が進むのってほんと早いねぇ。

流石にこれ以上いると迷惑をかけちゃう…どうやらまた合格試験があるらしい、またって事は前回はダメだったのね…

 

「じゃあそろそろ御暇しようかな」

 

「あっ…確かにこれ以上は勉強に響きそうですね」

 

「うん。じゃ、またねー合格したら教えてよ!なんか美味いもの探しとくからさ。アズサも諸々終わったらまたあの射撃場でね」

 

「あぁ」

 

「先生も頑張ってくださいねー」

 

「任せなさいな!」

 

って事で先生と補習部のみんなに手を振りながら建物を後にした。

帰るときにアズサから『トラップを仕掛けなおしたから出るときは気を付けて』との事…

ここは前哨基地かなにかかな?

流石に二回目は引っかからない…けど怖いから大股で玄関を出る事にした。

 

「ふーじゃこのままパトロールに移行するかなーってん?」

 

向こう側から人が…ここら辺では初のエンカウントだ…うーんシスターさんかな?

 

「あ」

 

「あ、ヒューさんこんにちは」

 

「こんにちは、マリーちゃん…えっと仕事?」

 

「はい…あの建物に用がありまして」

 

そう言って後ろの建物に指をさす…わーお…補習部がいる所じゃんかー

仕事かうん…仕事ねぇシスターフッドも補習部に関わってんの?これ分からねぇな。

ま、変に詮索しても意味ないし…いっか。

 

「そっかー大変だねーじゃ私はパトロールするから、今度聖堂にいくねー」

 

「はい、お互いに頑張りましょう」

 

そのままマリーと別れた…なんか今日は濃い一日になりそうだな…

あ、マリーにトラップの有無を…

 

「まぁ…いっか、トラップの意味がなくなるし…」

 

そのあと、爆発音が後方から聞こえた…ゴメン、マリー

やっぱ言えばよかった…かなぁ…

 




は、ハナコさんが卑猥な事を言ってない…

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