でもやっぱスズミさんは好きなので頑張って書いていきたいと思います。
「やっ!お疲れスズミ」
「お疲れ様です。ヒューさん」
午前の授業を終え、待ち合わせていたスズミに会う。
今日は最近できたカフェのチーズケーキを食べに行こうと約束していたのだ…女子高生って感じで良くない?
最高の気分…ってのは本当なのだが、少し引っかかる所があった…
これは今日に限った話しではない…言葉にするのが難しいんだけど、トリニティ自治区全体がほんの少しピリピリした空気に包まれているって言うか…これでもトリニティに何年も住んでる身、空気感が変わったのは肌で分かると言うか…なんなんだろう。
見た目はいつものトリニティ…なんだけどなぁ…スズミに聞いてみるとしよう。
「ねぇスズミ…変な事聞くけどさ、ここ最近のトリニティって空気感が変わった…って思わない?」
「空気感…ですか…うーん」
スズミは腕を組んで黙り込んでしまった。やっぱ私だけが変に感じてるのかな…
話題を変えようと考えてる時、スズミが口を開いた。
「なんとなく…ですが分かる気がします…多分これが原因では?」
そう言ってポケットを漁り、スマホを見せてくるスズミ…スマホの画面にはトリニティ生だけがログインできるネット掲示板の姿が。
「えーと?エデン条約の内容が公式発布?」
「はい、憶測ですけど…これのせいですよ多分」
「あやふやな情報しかなかったからねぇ…ゲヘナとの平和条約…そりゃピリつくか」
以前からリーク情報というかこんな条約を締結しますよ〜的な話しは出ていたが…内容が明らかになった事で反応があったのだろう。
ゲヘナと平和条約だが…まぁ普通に一大事だ。私は個人的に仲が良いゲヘナ生はいるけれど簡単に言えばそれの学園版…規模が違う。
政治に疎い私でも流石に分かる。別にふーんで終わっても良いんだけど…重要なのは相手がゲヘナって事だ。仕方ない事だが、ゲヘナを嫌うトリニティ生は多い…ゲヘナに良い人は勿論居る…しかしイメージか先行してしまうので分かり合うのは困難だろう。悲しい事だね。話し合えば分かり合えるとは思うんだけど…まぁ心の底から嫌ってる人には話しが通じない可能性はあるけども。
「まぁ公式発表から数日しか経ってませんからね…あと何日かすればすればいつものトリニティに戻りますよ」
「だねーそれにしてもゲヘナとの平和条約か…私は良いと思うけど…どう思う?」
「私ですか?正直、シャーレでゲヘナ生との交流があるので個人的な環境はあまり変わらないと思いますね」
「確かに、それはあるかも…チナツさんとか結構会う機会あるしねー」
「あ…1つ思う事はあります」
「なにさ?」
「自治区の治安に変化があるかどうかですね、そこが私にとっては一番重要なことです」
「あぁ…」
確かに、条約が結ばれれば互いに交流が多くなるのは確実だ…トリニティ自治区では全くと言っていいほど見ないゲヘナ生を普通に見る事になるかもしれない…ゲヘナの方々には申し訳ないが…やっぱりゲヘナ自治区の治安の悪さは随一だ。
そんな自治区の人たちの一部…とは言い切れないけどヤバーい人達が流れてきて困るのは正実や私達自警団…そう考えてみると結構影響あるな…
「いやはや…頭がパンクしそうになるよ」
「昔っからこう言った話に弱いですからねヒューさん」
「あはは…謀略と陰謀の世界と言われるトリニティをノリと勢いだけで生きてきた女ですから」
「……」
「否定してよ!」
私も知ってるんだからな?スズミも政治には弱いところがあるって…けど毎日のようにトリニティのニュースやらなんやらを収集しているスズミさん…私じゃ敵わない。
ネットにはよく触れる私だけど…大体ネットミームとか音MADとかがメインだからスズミの知識にギャップが生まれる事はよくあるのだけど…くっだらない事もしっかり調べて話を合わせてくれる事があったりする…凄いよスズミは…最高の友です。
「まぁとりあえず私は賛成かな…結果はどうなるかまだ分からないけどね」
「私も概ね賛s…「今、条約に賛成と言いましたね⁈」
わぉ…何処から来たんだこの人…急に叫んでくるわ、人の会話ん盗み聞きするわで…ちょっとマナーがなってないんじゃないか?
えーと、とりあえずヤバい人っぽいから…こーゆー人に対してこそ冷静に動こう。
とりあえず賛成だって事は伝えたけど…その瞬間明らかに態度が変わった気がした…なんか私を見下してるような。
「はぁ…愚かですね本当に愚か」
「えっと…良くわからないんだけど…」
「貴方は条約に『賛成』と言いました、それが愚かなんですよ。考えてみてください、相手はあのゲヘナですよ⁈貴方はバカなんですか?あぁ…もしかして政治には無関心と、なるほど…確かに貴方みたいな人にはわからないレベルの高い話しですね」
なんなんだこの人、初対面の人間にここまで言ってくるってある意味才能では?
なるほどね…分かった、さっき挙げた『ガチでゲヘナを嫌ってる』タイプの人だ…めんどくさいのに巻き込まれたよ…ただスズミと話してただけなのに。
なんだかぺちゃくちゃ話してるけど…さてどう切り抜けよう…煽っても面白いとは思うが…悪化するかな?イヤーでも現実でもレスバしてみたいってのはあるし…
「聞いてるんですか⁈」
「あぁゴメンゴメン…えとなんだっけ?って…ぐえっ」
急に胸ぐら掴んでくるじゃん…見た目によらず力が強いですね。
まぁこれでも自警団、胸ぐら掴まれるぐらいじゃ動じないぞ。
睨み合ったまま膠着状態…になるかと思ったその時スズミが動いた。
結構無理やりにだが、胸ぐらを掴んでいた彼女のてを退ける。
「私の親友にこれ以上手を出したら…貴方の身の安全は保証できないかもしれません」
ポーカーフェイスと落ち着いた声で忠告を入れる。
落ち着いているが迫力がある…これはキレてるスズミだ…
「はい?私はこのバカと会話しているんです、話に入ってこないで頂けるとありがたいのですが」
「…人の友人をバカ呼ばわりとは…許せません…」
「えと、スズミ?私は大丈夫だから落ち着いて…ね?」
たまーに冷静さを失って理性的ではない行動をするのがスズミだが…って…ちょまって⁈スズミさん?その手にある物はマズイって!
スズミの手に握られている物は彼女手製の閃光手榴弾…確かにこの状況を覆すには良い代物かもしれないけど…この距離では…
「閃光弾!投擲!」
「ちょっ!スズミっ!」
爆音と共に視界が真っ白になった、駄目だ…意識が…
気が戻ったのは3時間後、救護騎士団のベッドの上で目を覚ました。
久しぶりにスズミの閃光弾をモロに喰らったけど、まぁ痛い…フラッシュバンって非殺傷兵器だったはずでは?
「すみません、ヒューさんが馬鹿にされてるのを見て、ついカッとなってしまって…」
「大丈夫…ってのは嘘になるけど…まぁ私を思っての行動でしょ?ありがとね、スズミ」
「えっあぁ…まぁそのはい…」
あーあ、羽で顔を隠しちゃった…改まって感謝の意を伝えると毎回こうなる…長年で培った知識ってやつだね。って思えばなんでスズミは起きてるしピンピンしてるんだ?もしかして閃光弾に対しての耐性が?
また親友に対しての謎が深まった瞬間だった。
あくまでも一般生徒からみたエデン条約編です…おかしい所もあると思いますのでお願いします。
次回はいつになるか分かりませんが、頑張って書きます(二回目)