ここから本編も思っていただいて大丈夫です()
「じゃ、まずは大隊長にあいさつと行こうか」
「本当にやるのか……」
トントン拍子に話を進めるジャグラーにメフィラスはげんなりと肩を落とす。
「当たり前だろ。
もう腹括れ」
「えぇ……」
「やめよう……もう何を言っても無駄だと思う……」
バルタンが俯き気味にメフィラスの肩をポンっと叩く。
「ほら、早く来いよ。
大隊長を待てせんな」
「マジか……」
「帰っていいか?」
「貴様だけ抜け駆けする気か……?
そうは行かんぞ……」
本気で嫌そうなマグマ星人。
1人だけで逃げ出そうとするヤプールと、それを阻止するイカルス星人も後に続く。
宇宙人御一行は溜息を吐いて、ジャグラーに連行されていく。
【ミッション1:大隊長に挨拶せよ】
「大隊長!新人の5人連れてきたぜ!」
ジャグラーが意気揚々と入室する。
「うむ。
ありがとう、ジャグラー」
部屋で待っていたのは、ウルトラマンケン……ウルトラの父と呼ばれる戦士だった。
「ど、どうも……」
「こ……こんにちは……」
「は、初めまして……」
「お初にお目にかかります」
「……」
流石の5人も固まってしまう。何せ相手はウルトラ一族の伝説の戦士だ。
緊張しないわけがない。
「ははは、そう固くならないで
楽にしてくれ」
ケンは緊張を解こうと5人の肩を軽く叩いていく。
が……。
「うごぉっ!?」
最後のヤプールだけ肩パンをもらった。
「んっ……w」
「ぶっ……ふw」
「ふふ……w」
「くっ……んふっw」
『メフィラス、バルタン、マグマ、イカルス、アウト〜』
予期せぬ出来事にヤプール以外の4人が吹き出すと、どこからか『デデ〜ン』というSEとともにジャグラーのナレーションが響き渡る。
「えっ!?なんだ今の!?」
状況の飲み込めない4人がキョロキョロと辺りを見回す。
すると、黒いマスクを被ったウルトラマンが4人、棒状の物を持って歩いてくる。
「え?なんだ?なんなんだ?」
メフィラスがお辞儀のような体制をとらされる。
そして……。
スパァァァァン‼︎
「痛ったぁ!?」
思い切りお尻を叩かれた。
他の3人も同じ体制にさせられ、尻を叩かれる。
バ「いっ……たい!!」
マ「うああっ!?」
イ「うおっ!?」
笑ってしまったらケツバット……そう、これがこの企画に課せられた、たった1つのルールである。
メ「こ……これが地球名物だと……」
バ「地球人たちはこんなのを楽しみにしてるのか……」
マ「信じられん……。
どうかしているぞ……」
ケンは4人がケツバットを受けているのをニコニコと見ており、ジャグラーは大笑いで壁をバンバン叩いている。
「え〜、じゃあ改めて。
私がウルトラ警備隊の大隊長、ケンだ。
これからよろしく頼むよ」
ケンは罰ゲームの事なぞ無かったかのように話を進める。
数十秒経った時、再び笑いの刺客は訪れた。
メ「(ん……?あれは……?)」
ケンの後ろから、彼の妻のウルトラの母……ウルトラウーマンマリーが歩いてきた。
……輪投げで使う輪っかを持ちながら。
バ「(まさか……)」
ヤ「(流石にやらないよな……?)」
そのまさかだった。
いきなりケンの頭のウルトラホーンで輪投げを始めた。
「「「「「(やっぱりかよ……www)」」」」」
『全員、アウト〜』
バ「ぐわぁ!?」
ヤ「あだっ!?」
メ「あぐっ!?」
マ「むうっ!?」
イ「うぐぅっ!?」
予想通りすぎる流れに笑ってしまい、5人とも思いっきりケツバットをくらう。
ケンはそんな5人に構わず話を続ける。
そしてマリーも輪投げを続ける。
「え〜と……大隊長夫人……。
今は流石にどうかと思うぜ……」
「あら、失礼しました」
ジャグラーがツッコミを入れると輪投げを止める。
……が、十数秒するとまた輪投げを再開する。
5人は上や下を向いて必死に笑いを堪える。
「ですから夫人……。
今、大事な話中なんで……」
ジャグラーが再びツッコミを入れる。
「あらら、ごめんなさい」
すぐに止める。
が、すぐに再開する。
「……」
ジャグラーはイカルスに『お前から注意してくれ』と目配せする。
「(え!?俺がやんの!?)」
突然の無茶振りにイカルスは困惑する。
「……」
「(わかったよ……)」
ジャグラーからの無言の圧力に負けたイカルスはマリーに話しかける。
「あの……大隊長夫人……」
「コラッ!!私が話している途中だろうが!!」
「ええ!?」
メ「ふふっ……w」
バ「んっ……w」
ヤ「くっ……w」
マ「ふふ……w」
突如としてキレたケンにイカルスは混乱し、他の4人はあまりの理不尽さに吹き出す。
『メフィラス、バルタン、ヤプール、マグマ、アウト〜』
メ「いだぁぁ!」
バ「ああーっ!」
ヤ「ぐぁぁ!!」
マ「ふおぅ!?」
4人はまたケツバットを喰らい、尻を押さえながら悶絶する。
「全く……人の話は最後まで聞きなさい……」
「すみません……」
イカルスは諦めてとりあえず謝る。
「では、気を取り直して……」
ケンが話終わるまでマリーはずっと輪投げを続けていた……。
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ヤ「やっと終わった……」
バ「まだ30分しか経ってないぞ……」
メ「尻が……尻が保たない……」
ケンの話が終わるまでの間に5人は10回はケツバットをもらった。
輪投げの輪っかがケンの頭に直撃するわ、マリーが輪っかを床にぶち撒けて素で慌てるわで散々だった。
「ためになる話だったな。
さて、次はお前らの待機部屋に案内するから付いてきてくれ」
ジャグラーの案内に5人は渋々付いていく。
警備隊赴任からわずか30分。
既にお尻がボロボロな5人に更なる笑いの刺客たちが待ち受ける……。
ようやくスタート地点です。
ケンの話と輪投げのくだりはX(旧Twitter)にて相互フォロワーさんに提供していただいたネタです。
本当にありがとうございました。