ウマ娘忍たまダービー   作:223系新快速

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タイトル通り、運命的な出会いです。


第2話 ウマ娘と馬の段

6人が歩いて忍術学園に辿り着く。

 

乱太郎「じゃ、ここで待ってて。先生に報告してくるから。」

「「「ただいま戻りました。」」」

土井先生「遅かったな、乱太郎、きり丸、しんべヱ。何かあったのか?」

乱太郎「実は、ドクタケ忍者隊に捕まってしまいまして。」

土井先生「それでよく無事だったな。他の先生は、お前達が中々帰ってこないので、探しに出かけたところだ。」

きり丸「実は、通りすがりの南蛮出身の、凄腕忍者に助けられたんです。」

土井先生「何!?どこにいる!?」

 

土井先生が慌てる。

 

しんべヱ「どうしたんですか、そんなに慌てて。」

土井先生「お前達が慌てなさすぎるんだ。いいか、この辺りは忍術学園の縄張りだ。そこに他の忍者が入るということは、忍術学園の秘密がバレるということだ。すぐに先生方を呼び戻さないと。」

乱太郎「大丈夫ですよ。敵対する意思がなさそうですから。」

きり丸「実は、すぐそこで待ってもらっているんです。」

土井先生「うーん、仕方ない、学園長先生に話して、どうするか決めてもらおう。」

学園長「その必要はない。」

土井先生「学園長先生!?」

学園長「南蛮出身の凄腕忍者、儂も興味がある。ゆっくりと話すとしよう。」

乱太郎「じゃあ呼んできますね。皆さん、出てきても大丈夫ですよ。」

 

乱太郎が茂みに向かって呼ぶ。デジタル達3人が姿を現す。

 

学園長「フム、くノ一か。確かに良く鍛えられた足をしておる。話をするとしよう。」

小松田「その前に、外部の方は入門表にサインしてくださいね。」

乱太郎「相変わらずブレないね、小松田さんは。」

 

 

学園長の庵で、学園長、ヘムヘム、山田先生、土井先生、乱太郎、きり丸、しんべヱ、アグネスデジタル、ファインモーション、シンボリクリスエスが対面する。

 

ファイン「実は、私達はこの世界の時代の者ではないのです。」

山田先生「それは一体どういうことですかな。」

ファイン「この時代は、私達が本来いる時代よりはるか前の、いわば過去なのです。」

学園長「フム、では、この戦国の世が、どのように終わるのかも知っておるのじゃな。」

デジタル「ええ。優れた軍事力と経済力を持つ3人の武将が順繰りに権力を手にし、彼らの手によって天下統一と太平の世が実現します。もっとも、未来の知識を持った私達が加わるというイレギュラーにより、変わる可能性もありますが。」

きり丸「じゃあ、その武将に仕えれば、俺も金持ちに…、アヘアヘアヘ。」

 

きり丸が目を銭にする。

 

乱太郎「きりちゃん、未来知識を使うのはズルだよ。」

きり丸「えー、そんなー、折角の金儲けのチャンスがー…。」

土井先生「きり丸、悪銭身に付かずと言ってな、ズルして儲けた金は、結局自分の為に使わないんだ。」

きり丸「はーい…。」

クリスエス「その子は...金の事となると必死...。」

山田先生「ただのドケチですよ。さ、続けてください。」

ファイン「それともう一つ、この世界には、私達と同じ種族がいるかも不明です。」

土井先生「と言いますと?」

ファイン「私達のこの耳と尻尾を見てください。」

 

3人が装束を緩める。ウマ耳とウマ尻尾が現れる。

 

山田先生「成程、これは確かに、この世界の者ではないといわれても、納得せざるを得ませんな。」

土井先生「ええ、獣の耳と尻尾がある人間、我々の世界にはおとぎ話の中にしか存在しません。」

デジタル「私達は、元居た世界ではウマ娘と呼ばれていました。それで、この世界には、私達ウマ娘に似た存在はいますか。」

 

それを聞いて、山田先生と土井先生は頷く。

 

山田先生「その名前、耳、尻尾で、思い浮かぶのは一つしかありませんな。」

土井先生「ええ、動物の馬です。」

デジタル「その馬というのはどういう生物ですか。」

土井先生「絵を描くと分かりやすいだろう。乱太郎、馬のスケッチをしなさい。」

乱太郎「は、はい。」

 

絵の上手い乱太郎が馬のスケッチをする。

 

ファイン「これがこの世界に住む、馬という動物かあ。」

山田先生「馬は主に重い荷物を運んだり、人を早く目的地に運んだりするために使われるな。」

土井先生「合戦では、騎兵と言って、馬に乗って攻撃する兵もいる。騎兵を集めた部隊のことを騎馬隊という。」

デジタル「私達ウマ娘は、別世界の生物の魂を受け継いで生まれてくるといわれていますが、この馬がもしかしたらそうなのかもしれませんね。」

ファイン「騎バ隊は、ウマ娘だけを集めた、突進力のある部隊のことを指すからね。」

クリスエス「一度...会ってみたい...。」

土井先生「それなら丁度いい。今日、馬借便が届くことになっている。そこで馬に会えるぞ。」

 

そこに団蔵が駆け込んでくる。

 

土井先生「どうした団蔵、そんなに慌てて。」

団蔵「山田先生、土井先生、大変です!清八の乗っている異界妖号が、突然暴れ出したんです。清八の言うことを聞かなくなって、校庭を暴走中で、もう大騒ぎです。」

土井先生「よし、すぐに行く。山田先生。」

山田先生「ええ。3人と乱太郎、きり丸、しんべヱはここにいなさい。」

デジタル「馬が暴れるとそんなに大変なんですか?」

山田先生「ああ、人間の倍以上の速度を出す上、身体が大きいからぶつかった時の衝撃が半端ではない。人間が巻き込まれると死んでしまうこともある。最悪の場合、周りに被害が及ばないよう、殺処分せねばならん。」

ファイン「その辺りも私達と通じるね。」

デジタル「じゃあ、デジタル達に任せてください。」

土井先生「し、しかし…。」

学園長「構わん、儂が許可する。」

山田先生「が、学園長…、もう、言い出したら聞かないんだから。」

 

 

校庭では、異界妖号が暴れている。6年生が止めようとするが、思うようにいかない。

 

留三郎「駄目だ、まるで言う事を聞きやしない。」

文次郎「馬が相手ではこの俺でも追いつけないか。」

左門「ならばこれだ、焙烙火矢!」

仙蔵「ああ待て!」

 

決断力のある方向音痴の神崎左門が目潰しの為に焙烙火矢を投げる。立花仙蔵が止めようとするも、もう遅い。

 

ドォン

 

左門「どうだ?」

 

ヒヒィィーーン

 

異界妖号が左門へ向けて突進する。

 

左門「余計怒らせてしまったー!」

団蔵「あちゃー、馬は繊細な生き物だから、下手に刺激すると逆効果なのに…。」

清八「若旦那、言っている場合じゃないです。何とかして止めないと、最悪銃殺ですよ。」

団蔵「それだけは避けないと。でも、どうしたら...。」

「「「私達に任せてください。」」」

文次郎「だ、誰だこの声は。」

 

皆が一斉にデジタル達を向く。

 

留三郎「その装束、忍者だな。だが、見たことがないぞ。」

仙蔵「一体どこの城の忍者だ。」

学園長「儂の来客じゃ。」

「「「学園長!」」」

デジタル「では、打ち合わせ通りに。」

 

ダッ

 

デジタル、ファイン、クリスエスが異界妖号を左右から挟み込み、追いかける。そのスピードは馬と同等以上である。

 

文次郎「な、なんてスピードだ。」

小平太「その調子だ、イケイケドンドーン!」

 

遂に3人が追いつき、クリスエスが馬に跨り、手綱を締める。デジタルとファインは左右からブレーキをかける。しばらくののち、異界妖号が止まる。

 

ファイン「どうやら、止まったようだね。」

清八「いやー、助かりました。突然暴れ出すものですから、対処のしようがなくて…。異界妖号?」

 

異界妖号はクリスエスになつき、グルーミングをしている。

 

クリスエス「く、くすぐったい…、やめてくれ….。」

デジタル「あちゃー、クリスエスさんのことを、自分のボスだと認識しちゃったみたいですね。」

清八「そ、そんな…。」

ファイン「クリス、この人が困るから、そろそろ言って聞かせないと。」

クリスエス「そ、そうだな...。異界妖号、お前の主人は...私ではない...。主人の元へ帰るといい...。」

 

異界妖号は、名残惜しそうに清八の元へ戻る。

 

クリスエス「Missionは達成した...。」

ファイン「でも皆に注目されちゃってるよ。」

デジタル「雲隠れしますか?でもしつこく追ってきそうですし…。」

仙蔵「暴走する馬を素早く止めるあの手綱捌き、只者ではない。」

文次郎「どこの誰かは知らないが、俺と戦え!」

留三郎「何を言う、俺が先だ!」

 

この騒ぎを見ていた者達は、デジタル達に接触しようとする。だが、それはあっさり終わった。

 

学園長「ゴホン、この者達は私を訪ねて来た。まだ用事の途中で馬借の馬が暴れたので、対応してもらったに過ぎない。まだ私との話があるので、生徒諸君は元に戻るように。」

 

それを聞いて、生徒達は元に戻っていく。

 

 

学園長「到着早々、迷惑をかけたな。」

ファイン「いえいえ。」

学園長「それで、肝心の話じゃが、お前達はどうしたいのじゃ。」

デジタル「そうですね、この学園で生活しながら、元の世界に戻る方法を探したいと思います。」

土井先生「まあ、それが順当ですね。」

学園長「では、入学と言いたいところだが、この学園の規則として、入学試験はないが、入学金を支払う必要がある。」

クリスエス「入学金か…。」

デジタル「この世界のお金なんて持っていませんし、生活のためにも稼ぐ方法を見つけないといけませんね。」

 

3人が押し黙る。だが、そこに救いの手が差し伸べられる。

 

きり丸「じゃあ、俺に任せてください。アルバイト、紹介しますよ。」

乱太郎「きりちゃん、アルバイト手伝ってもらおうって魂胆じゃないよね。」

きり丸「エヘヘ、バレたか。」

土井先生「とはいえ、身寄りがない以上はそれしかないか。きり丸のアルバイト能力については信用出来るし。」

きり丸「明日は休みだし、早速やろう!」

 

グゥ~

 

デジタル「ああ、すみません、安心したら、急にお腹がすいてきちゃいました。」

学園長「では、食堂のおばちゃんにご飯を作ってもらおう。それと、正式に入学するまでは、くの一教室の山本シナ先生にお願いするとしよう。」

山本先生「ええ、私にお任せください。」

 

老人の姿の山本シナ先生が現れる。その姿を注視するデジタル。

 

山本先生「なんですか、初対面の相手をじろじろと見て。失礼ですよ。」

デジタル「し、失礼しました。しかしながら、そのお姿、かなりの熟練者とお見受けします。」

山本先生「ほお、一目見ただけで分かるのですか。」

デジタル「はい。正体が良く分からない相手に攻撃する隙を与えず、しかして自分は一歩詰めればすぐ攻撃出来る間合い、迅速に行動可能な中腰での構え、どれも忍者として洗練されています。」

山本先生「その観察眼、素晴らしいですね。忍者には必要不可欠な能力です。ですが、それだけでは半分しか私のことを理解していません。」

デジタル「え、これだけ観察してまだ半分!?どれだけ奥が深いのですか!?」

山本先生「いえ、方向性が違います。とおっ!」

 

ジャンプして一瞬で若い山本シナ先生の姿になる。

 

山本先生「私には、この姿もあるのよ。」

デジタル「ええー!?一気に若返った!?」

クリスエス「これは、Mysteriousだ...。」

ファイン「これが変わり身の術!?」

山田先生「山本先生は、若い姿と年を取った姿の2つを使い分けておられる。どちらが本当の姿かは、私達も知らない。」

土井先生「このように、変装を使いこなすのも、忍者の大切の技術の一つだ。」

「「「はい。」」」

山本先生「さ、貴方達を食堂に案内するわ。それと学園長、正式な入学前に他の生徒に会わせると話がややこしくなるから、食堂を立ち入り禁止にしてください。」

学園長「分かった。」

 

 

食堂のおばちゃん「お残しは、許しまへんでー!」

6人「「「いただきます!」」」

 

パクパク ムシャムシャ モグモグ

 

クリスエス「おいしい…。」

ファイン「食堂って、どこも美味しいんだね。」

デジタル「幾らでも箸が進みます!」

食堂のおばちゃん「あんたたち、良い食べっぷりねえ。」

デジタル「色々あって、朝から何も食べていませんでしたので。」

 

3人がお代わりする。

 

きり丸「すげえ食欲。」

しんべヱ「僕と同じくらい食べるね。」

食堂のおばちゃん「うーん、これ以上になると、他の子の分がなくなっちゃうねえ。」

デジタル「じゃあ、山に食材を取りに行ってきます。」

食堂のおばちゃん「うーん、今からだと夜になっちゃうから、日を改めた方がいいねえ。」

 

 

学園長「預かってほしい物じゃと?」

デジタル「はい、元いた世界での所有物は、この世界ではオーパーツ、即ち本来ならあり得ないはずの代物です。例え自分達が強くなるものであっても、敵も強くなる要素は潰す必要があります。」

 

その中には、元々着ていた忍者装束もある。麻や木綿しかない時代においては、化学繊維を用いた丈夫で温かく、擦り切れにくい服ということでオーパーツである。代わりの服は、山本シナ先生に用意してもらった。

 

学園長「それもそうじゃな。ヘムヘム、これを見つからない場所に埋めてきなさい。」

ヘムヘム「ヘムッ!」

山田先生「それと、その耳と尻尾も、基本的には隠す必要があるな。」

デジタル「この世界には、尻尾が生えた人間に近い種族はいませんからね。」

ファイン「それと、この世界の歴史と常識、更に忍者についての知識も必要だよね。」

山田先生「それについては、授業でおいおいやっていくから問題ない。最低限必要な分は、明日きり丸から聞けばよい。」

クリスエス「それでは、おやすみ。」

 

3人は、とりあえず山本シナ先生の部屋で一緒に寝ることになった。




この世界でのデジタルは、基本的に尊死せず、しかも実力はそのまま発揮するというかなりの強キャラです。
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