ウマ娘忍たまダービー   作:223系新快速

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第7話 所属学年決定大会の段中編

学園長「ええ、では色々と揉めたが、所属学年決定大会開始じゃ!場所は、この忍術学園の敷地内全て。参加していない学年を巻き込む、備品を傷つける、壊す、選手でない者が味方に加勢したり、合図を送るなどの行為は禁止とする。まずは六年生から!」

 

デジタル達三人と、六年生三人がスタート地点に揃う。お互いの姿が見えない位置にすることで、より実戦的にしている。

 

学園長「それでは、開始!」

 

ドオーン

 

開始を告げる花火が上がる。

 

文次郎「ギンギン!」

小平太「イケイケドンドン!」

留三郎「勝負だーっ!」

 

三人が一斉に飛び出す。そしてすぐに相手を見つけ、一対一の攻防に移る。その様子を、学園のすぐ傍の木の上から眺める伊作と仙蔵。

 

伊作「うーん、やっぱり仙蔵がいた方が良かったんじゃないかな。」

仙蔵「それはどうかな。」

 

 

 

ギンッ ギンッ

 

小平太とデジタルが苦無でやり合う。

 

小平太「お主、やるな。」

デジタル「そちらこそ、私に力負けしないのは凄いです。」

小平太「まあ、私はいつも塹壕を掘っているからな。力負けする気はないぞ!」

 

 

 

ファイン「それっ!」

 

シュッ シュッ

 

ファインが四方手裏剣を投げるが…。

 

文次郎「甘い!」

 

文次郎が袋槍を回転させて手裏剣を弾く。

 

ファイン「嘘!?」

文次郎「手裏剣を漫然と投げても、警戒している相手には通用しない。さあどうする?」

ファイン「うう、でも、ここであっさり降参するわけにはいかない。なら…。」

 

ファインは落ちていた枝を拾う。

 

ファイン「これで勝負だよ!」

文次郎「ほほう、良い心掛けだ。使えるものは何でも使うのが忍者だからな。では、いくぞ!」

 

 

 

留三郎「この匂い…、火薬だな。ということは…。」

 

ダッ

 

留三郎がジャンプする。次の瞬間、その場所を弾丸が通り過ぎる。

 

クリスエス「外したか…。勘が鋭い。ッ!」

 

とっさに飛び退き、留三郎の攻撃を躱すクリスエス。

 

留三郎「やるな。」

クリスエス「そちらこそ、私の狙撃を躱すとは。」

留三郎「こちらも鍛えているし、ましてや相手が飛び道具の火縄銃を持っているとなれば、警戒する。」

 

暫くやり合ったものの、どちらも決め手に欠けるまま、デジタルが手を上げる。

 

デジタル「学園長、こちらの負けでいいかと。」

学園長「なんじゃと。確かに押され気味ではあるが、まだ形勢逆転は可能なはずじゃが。」

クリスエス「筋力差を、技量差でひっくり返されている...。私達は、まだ六年生のレベルじゃない...。」

学園長「どうかな、文次郎、小平太、留三郎。」

文次郎「3人の言う通りです。もし我々と同等の技量があれば、今頃我々が完敗していた筈。」

学園長「では、この勝負、六年生の勝ちとする!」

小平太「あーでも、一ついいか?」

デジタル「何ですか?」

小平太「鍛錬の相手には丁度良いから、時々相手してくれないか?」

デジタル「それはもう、喜んで。」

 

デジタルが興奮する。

 

 

学園長「では次に、五年生との対戦じゃ。用意、始め!」

 

ドォーン

 

3人が五年生のいるところに進むと、2人しかいない。

 

ファイン「あれ、2人しかいないね。」

デジタル「これは、変装の得意なはちや三郎さんが隠れているのでしょう。私達が動いたら、誰かに成り代わるつもりです。」

ファイン「えー、じゃあお互いを疑わなきゃいけないの?」

クリスエス「これこそ我々の仲が試される...。挙動を見れば分かるはずだ...。」

 

だが、デジタルが首を振る。

 

デジタル「いえ、それだと時間がかかり過ぎます。瞬間的に見破らないと致命傷になります。」

クリスエス「ではどうする?」

デジタル「立ちすぐり、居すぐりの術を使いましょう。」

ファイン「それ何?」

デジタル「味方同士にしか伝わらない合言葉で、それを聞いて立ったり座ったりして、動き遅れたものを敵として打ち取る方法です。」

クリスエス「ならばレース用語でそれをやろう...。これなら、相手は全く知らない...。」

デジタル「じゃあ、脚質を聞いたら立ち、バ場状態を聞いたら座る、で。」

ファイン「いいね。」

 

一方の五年生は、それを知って慌てる。

 

雷蔵「どうしよう、このままじゃ三郎が炙り出されるよ。」

勘右衛門「雷蔵、落ち着け、三郎ならどうにかするよ。」

 

ファイン「どこにいるか、手分けして探した方が速く対策が打てるよ。」

デジタル「じゃあ、三方に分かれて捜索しましょう。見つけても無理に戦わず、ここに集合です。」

クリスエス「よし。」

 

三人は分かれて捜索する。

 

ファイン「いた!よし。」

 

ファインはすぐに引き返す。

 

三郎「フフフ、忍者の変装を甘く見ると、痛い目に遭うよ。」

 

 

 

デジタル「いました。」

 

デジタルも引き返す。

 

クリスエス「見つけた。」

 

クリスエスも引き返す。

 

「「「こっちにいたよ。」」」

デジタル「あれ、変ですね、もしかして、変装で?」

勘右衛門「さっきから動いていないよ。」

デジタル「見間違えでしょうか。さっきとは別の場所を見て確認しましょう。」

 

だが、

 

「「「二人に増えている!?」」」

 

更に、周りを見渡すと、

 

デジタル「他の先生や生徒の顔まで、はちや三郎先輩の顔に!?」

ファイン「あわわわわ…。」

クリスエス「訳が、分からない…。」

 

バタリ

 

「「「こ、降参です~。」」」

 

三郎「アハハ、これくらいであっさり降参するようじゃ、五年生もまだ早いかな。」

木下先生「確かにそうだが、駆け出しの忍たま相手に先生やプロの忍者相手に使う変装を持ち出さなくても良かったんじゃないか?」

三郎「ちょっと調子に乗っている気がしたので、痛い目に遭うなら早いうちと思いまして。」

学園長「確かに、やや知識偏重なところがあった。忍者はとっさの判断も重要であるからの。三郎、よくやったぞ。」

 

 

ファイン「私達、忍者というのを甘く見ていた。」

クリスエス「これが実戦だったら、捕らえられて洗いざらい吐かされていた。」

デジタル「で、くノ一は捕まったら最後、そういう行為もありますし…。」

山本先生「それが分かっただけでも、十分です。」

「「「山本シナ先生。」」」

山本先生「忍者は何よりも生きて情報を持ち帰ることが大事です。これを忘れない限り、忍者としての務めは果たせますよ。」

「「「は、はい!」」」」

 

 

学園長「では次に、四年生との対決じゃ。用意、始め!」

 

ドオーン

 

滝夜叉丸「それでは挨拶代わりの、輪子だっ!」

 

シュッ

 

キィン

 

デジタルが苦無で輪子を弾く。

 

滝夜叉丸「何っ!?輪子を初見で弾いただと!?」

三木ヱ門「ならば私が!行け、ユリコ!」

 

三木ヱ門が石火矢のユリコを放つ。だが、

 

三木ヱ門「何だと!?」

 

この砲撃も三人は躱す。

 

滝夜叉丸「そんな馬鹿な、三木ヱ門はちゃんと弾道を計算して撃ったし、その通りに飛んだはず。あんな短時間で軌道を計算して、どこに着弾するかを読み、そこを避けるなんて出来るはずがないのに。」

 

木の上では、タカ丸が不思議そうな顔をし、守一郎が焦っている。

 

タカ丸「あの三人、さっきまでと動きが違うよ。どうしたのかな。」

守一郎「タカ丸さん、あれは並みの忍たまの動きじゃない。プロの忍者に匹敵する動きだ。」

タカ丸「ええっ!?」

守一郎「俺のひいじいさんのうごきにそっくりだ。相手の動きを読み、如何にして自分が生きるかを第一に考えた洗練された動き。さっきまでの型枠通りの動きとはまるで違う。だけど、いったいどうして。」

三郎「どうやら、寝ていた獣を起こしてしまったかもな。」

守一郎「はちや先輩!?」

三郎「僕の変装術で忍者の厳しさを知った三人が、死に物狂いで動き始めたんじゃないかな。」

守一郎「ちょ、ちょっと先輩!?」

三郎「大丈夫、四年生には穴掘り小僧の喜八郎がいるじゃないか。」

守一郎「そ、そうでした。」

 

ズポッ

 

ファイン「わっ。」

 

ファインが落とし穴に落ちる。

 

滝夜叉丸「流石喜八郎!絶妙な位置だ!」

三木ヱ門「よし、念には念を入れて、ユリコを打ち込む!ファイヤー!」

 

ドォン

 

ヒュルルル

 

石火矢が穴の中へ落ち、少しして、

 

ドォン

 

爆発音とともに煙が出る。

 

三木ヱ門「やった!」

滝夜叉丸「待て三木ヱ門、爆発したにしては煙の量が少なくないか?」

三木ヱ門「じゃあ聞くが、アイツが穴から出た姿を見たとでもいうのか?喜八郎の穴は、簡単に抜け出せないことくらい知っているだろう。」

滝夜叉丸「それはそうだが…。」

 

三木ヱ門が穴に駆け寄ると、

 

ファイン「隙ありっ!」

 

シュッ

 

飛び出しざまファインが投げた手裏剣が忍び装束に突き刺さる。

 

戸部先生「田村三木ヱ門、手裏剣命中により失格。」

三木ヱ門「くっ、何故だ、あんな大きな爆発が起きたなら、ただでは済まないはず。なのに…。」

山田先生「そう思って安直に近づいたのが命取りだ。」

滝夜叉丸「三木ヱ門、こうなった以上、輪子だけでは防ぎ切れない。お前のユリコを使わせてもらうぞ。」

三木ヱ門「あ、ああ、そうしてくれ。四年生の意地を見せてくれ…。」

 

こうなると、そう簡単にはいかない。

 

デジタル「くっ、幾ら三対二でも、向こうの方が火力は上となると、そう簡単には…。」

クリスエス「それに、飛び道具のある私が集中的に狙われているとなると、打開もしにくい...。」

学園長「どうやら、手詰まりのようじゃな。」

デジタル「こちらの方が残り人数が多いのに手詰まりってことは…。」

学園長「うむ、この組み合わせ、四年生の判定勝ちじゃ。」

滝夜叉丸「な、何とか勝った…。」

 

ほっとする四年生。

 

タカ丸「でも三木ヱ門は補習だね。あんなにあっさりやられちゃったら。」

三木ヱ門「うぐぐ、せめて、無傷だった理由を知らないと、夜も眠れない…。」

ファイン「ああ、それは簡単だよ、落とし穴に横穴を掘って、あの球をそこに転がるようにしたんだ。横方向に爆発するから、少し上の部分で踏ん張っていれば、煙は来るけど爆発の衝撃は直接は来ない。」

喜八郎「驚いたね、僕の穴に落ちてそんなすぐに対応するなんて。」

ファイン「元いた学園でも、穴掘り好きな子がいて、しょっちゅう落ちてたから。」

滝夜叉丸「喜八郎みたいな人間が、この世にもう一人いるとは予想外だな。」

喜八郎「そうだね。その人に会ってみたいな。」




型枠から抜け出したら、次々にネタが湧き出しました。
失格を告げるのは、戸部先生のイメージです。
後、喜八郎とウインディちゃんに関連性が出来ましたね。
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