Mobile Suit Gundam person who picks seeds   作:武者ジバニャン

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序章

ジェネレーション・システム....それはあらゆる次元を超越するもの。

エギーユ・デラーズ曰く「世界や自分たちの存在を統括するもの」

マリーメイア・クシュリナーダ曰く「自身の決起はジェネレーションシステムによって求められたこと」

ギルバート・デュランダル曰く「戦い続けても新たな敵が現れ続け平和が訪れない。世界を歪ませる存在」

などなど、様々な評を下している。

システムの中枢たる存在、アプロディアが語るところによれば「古来より世界を創り上げ、全てを統括する超密度複合型システム」とのこと。

だがそれと同時に世界を瞬く間に崩壊させることもできる世界崩壊システムでもある。そのジェネレーション・システムを掌握した者がいた。

その者は人型機動兵器「モビルスーツ」を操り、数多くの敵を葬ってきた。敵も彼に抗い、牙を剥くが彼はその敵たちを凌駕する最強クラスの機体を操っていた。

ガンダム....それは嘗て数多くの戦場にて数多くの敵を屠った伝説の機体。

人によってその存在の本質は様々、ある者は可能性と希望の力、またある者は大切なモノを守る力、だがある者は全てを灰塵に帰す白い悪魔とも呼んだ。

特にその者が駆るガンダムは全てを超越せし極限の存在。

全ての敵を屠った後、彼はそのシステムの中に肉体を溶け込ませ、システムと同化する。そして静かに眠りについたのだった。

眠りについた彼を、方舟に乗せて何処かへと運んで....。

 

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地球と月を結ぶ航路上に1隻のシャトルがいた

 

「ふう・・・今回も大変ですね・・・」

 

1人、シャトルの中でとあるデータを見ながら嘆く青年がいた。ムルタ・アズラエル...反コーディネイターを掲げる政治団体「ブルーコスモス」の盟主であり、アズラエル財閥の御曹司でもある。

国防産業連合理事の任にあり、デトロイトに本拠を置く大手軍需産業の経営者でもある。大西洋連邦政府及び同国軍に対して強い発言力を持っている。

 

「(まったく、プラントのせいで大損です。僕まで月に行くことになるなんて・・・)」

などとぼやきながらも座席に置かれているカクテルを一口味わい、乗務員に声をかける。

「あーそこの君、シャトルの修理状況はどうなってますか?」

 

「申し訳ございません、あと30分はかかります」

 

「わかりました。多少遅れても気にしませんから確実な処置をするよう伝えてください。お願いしますね」

アズラエルがそう言うと乗務員は敬礼でもって返答して、そのまま持ち場へと戻る。彼が乗るスペースシャトルは軍が手配したもので現在、エンジン部で不調が発生した為に修理中だったのだ。

乗務員が離れたのを確認したアズラエルは、自身のノートPCを立ち上げて画像データを見ながら

「大体キルレシオが1:5ぐらいですか・・・ベテランパイロットが乗ってこれでは目も当てられません」

彼が見つめるデータ...それは現在地球連合軍と戦争状態となっている国家・プラント。

それはコーディネイターと呼ばれし、遺伝子調整された人間たちが中心となって作り上げた砂時計型をした新世代コロニー国家の総称である。

そのプラントの軍事組織・ザフトが開発した制式主力機にして世界初の汎用量産型MS・ジン。

「戦艦に匹敵する火力」「戦車に匹敵する装甲」「戦闘機に匹敵する機動性」を兼ね備えた機動兵器としてこのモビルスーツが開発された。

そして地球連合軍との戦争では宇宙にてその性能を遺憾なく発揮、連合軍のMA・メビウスを圧倒し次々に殲滅せしめる。

ザフト軍のモビルスーツの登場により、連合軍は宇宙での制宙権を奪われた。ついにはザフト軍の地球侵攻を許してしまう。

地球の主な軍事拠点がザフトによって制圧されており、連合軍は散発的なゲリラ戦でしかまともな活動がやっととなっている。

アズラエルはこの戦争で連合軍に勝って貰いたい、そしてプラントにはそれなりに賠償責任を背負って貰いたいと願っている。

だがまずこの現在の状況を覆す何かが必要である、だがそれが中々彼の下に舞い込んで来ない。

 

「はぁ~....ん?」

 

ため息を吐き、シャトルの窓から見える虚空の宇宙を見つめる。するとその時。

 

「ん?なんでしょう?あの光は?....大きくなっていく!?な、なんだあれは!!!」

 

突如、何もない宇宙空間のそこに、粒子の輪から大量の粒子が放たれる。粒子はまるで大きな波の如くアズラエルがいるシャトルを巻き込む。

乗務員らは何事かと混乱、または恐慌するがしかしアズラエルは違った。彼はその緑色の粒子に心を奪われた。

「美しい...なんて、美しいんだ...」

一目惚れの如くその光に奪われたアズラエルだったが、更に彼を驚愕させるものが現る。

「な!!なんです!?あれは!!ふ、船!?」

彼が目撃したものは全長は3,000m以上はあろう超巨大な船が現れた。その余りにもスケールのデカさに彼は言葉を無くしてしまっている。

だが問題はそれだけではなかった。乗務員がアズラエルの下に慌てながらやってきて...

「アズラエル理事!!大変です!!あの巨大構造物の進路に本シャトルがあります!」

「なんですって!!修理は!!」

「間もなくですが!!」

この緊急事態に未だ修理がもう少しでというところで、巨大船は徐々にシャトルに近づいている。っがその時である、巨大船の装甲の一部が動きガイドビーコンが展開された。

っと同時にシャトルの修理は完了し、そこから離脱しようとしたがしかしアズラエルは「不味い!」と叫び、急ぎコクピットに走り操縦士ら二名に指示する。

「あのガイドビーコンに沿って中に入りなさい!!」

「し、しかし!!」

「き、危険すぎます!」

両名のパイロットたちは未知の巨大船に恐れ逃げることを考えているが、アズラエルは違った。

彼は目の前に現れた未知の存在に近づきたいと思っている。

「いいから!!あそこに入るんだ!!」

パイロットたちは鬼気迫るアズラエルの怒気に圧され、従いガイドビーコンに沿ってシャトルを巨大船へと進路を向ける。

 

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「ここは...」

 

「っ!理事!!」

彼らを乗せたシャトルは巨大船の中...そこはとても、とても広い港ブロックらしい場所へと着艦していた。

アズラエルはそのままコクピットから客室へと移動、そのままシャトル出入口の手動レバーに手を掛ける。

乗務員はそれを見てアズラエルを止めようとするが、それよりも先に彼は手動レバーを操作、シャトルの出入口ドアを開けてしまう。

乗務員らは外はきっとノーマルスーツがないと危ないと踏んで、アズラエルを止めようとしたがドアは開かれる。

彼らの焦り、不安、恐怖は杞憂に終わった。何故なら開けた瞬間そこから空気を吸えたのだ。

彼らを余所にアズラエルは勝手に格納式のタラップを展開させてから一息、深呼吸してからゆっくりと見渡す。

「すぅ~...はぁ~...素晴らしい...正に未知との遭遇だ」

 

っと感激している彼に......

 

 

「いらっしゃいませ。ようこそ我が方舟・アークへ」

 

「ん?」

アズラエルが声をする方へ見やると、そこには緑がかった銀色の長髪に緑色のスーツが特徴。左肩に赤いタトゥーのような模様を持つ容姿、スタイルの全てにおいて完璧である美女が佇みアズラエルを歓迎する。

彼はその女性に問いかける。

「貴方は?」

 

「申し遅れました。わたしはラミア・ラヴレス。貴方を我がマスターの元へご案内いたします」

 

「.....(ゴクッ)」

アズラエルは固唾を飲み込む。これからこの先に自分にとって未知の存在の主と対面出来ると思うと緊張と期待、不安が彼の脳内で混在し支配している。

だがもしかすればこれは渡りに船かもしれない、なのでアズラエルは....

 

「行きましょう。連れてってください」

 

「はい、こちらです。行きますですの…ゴホン、行きましょう」

 

「え、ええ」

彼女...ラミア・ラヴレスの後を追うようにシャトルの乗務員らを置いてアズラエルは進んでいく。

この先に居るであろう、この巨大船の主と対面する為に....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここまで。本作品は不定期で更新します。
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