Mobile Suit Gundam person who picks seeds 作:武者ジバニャン
原作準拠の方にはこの作品はオススメ出来きません。
設定を忠実に守りたい方、抵抗がある方もブラウザバック推奨です。
俺は今、意識だけの存在...。
今の俺にとって肉体というのは、最早入れ物。
宇宙世紀0079、地球から最も遠いスペースコロニー・サイド3がジオン公国を名乗って独立戦争を連邦に挑んだあの一年戦争で、俺はただの地球連邦軍内においての一兵士、一パイロットでしかなかった。
その際に俺は魅入られた、モビルスーツという力、いや、魔物に。
特に俺が心惹かれたのは、ガンダム...それは連邦軍にとって英雄、ジオンにとっては悪魔のような数々の伝説を打ち立てた最強の機体。
俺はモビルスーツが好きだ、あのコクピット内の閉鎖的なスペースでレバーとペダル操作で自分よりも15m以上の機械の巨人を手足のように動かして、敵と殺し合うあの感覚は一言で言えば....pleasure.
そう、快感さ。人類が全く経験したことのない新たな戦争体型...こんなの味わえば、兵士であれば病み付きになる...特にモビルスーツパイロットはな。
俺は一年戦争において最初ジムに乗ったカラーリングは白。
白はいい、何者にも穢されたことのない美しい色、しかしそれに別の色で穢すのも悪くない。
敵のモビルスーツや他の兵器のオイル、または....敵兵、人間の血で染めるのも悪くはない。
だがまぁ、俺もそこまでサイコじゃない...と思う。しかし一年戦争を戦い抜き、デラーズ紛争でも戦い、グリプス戦役ではティターンズとして戦った後、エウーゴに鞍替えして第一次ネオ・ジオン戦争でも暴れ、第二次ネオ・ジオン戦争通称シャアの反乱ではロンド・ベルに所属して戦った。
地球に落下しつつあったアクシズを押し返そうとするνガンダムが見せたあの光...あれに巻き込まれた俺はそこで意識を失った。
だが気づいた時には、俺はマークやゼノン艦長たちの船、ネェル・アーガマによって回収されていた。
そこからも俺は戦ったよ。シャアの反乱以降の宇宙世紀世界や宇宙世紀とは異なる世界でも俺は荒ぶり、戦いを楽しんだ。やはりモビルスーツはいい。
そしてジェネレーションシステムを巡る大きな戦い、システムによる月の地球への落下阻止、ワールドシグナルを発し続け、最終的には世界崩壊プログラムまで起動しようとしたハルファスガンダムとの戦い、ジェネレーション・システムを歪ませた張本人たる「コード・アメリアス」との決着。
俺は、その最中で特異的なイノベイターとして変革し、システムの権限の全てを強引に奪って暴走を止めた。
戦いの最中で出会ったラミアと共にジェネレーション・システムを、俺がシステムの力で作った巨大な方舟・アークに載せ、それと共にマークたちや世界から旅去ることにした。
イノベイターとなった俺はジェネレーション・システムと同化し、異質な存在になった。
だがまぁ、そのお陰で優雅に健やかな時間を永久的に過ごすのはそう悪くはない。
ラミアも、彼女はジェネレーション・システムによって生み出されたイノベイド...生体端末だ。
彼女は最初ただアメリアスの人形として俺と殺し合ってはいたが、徐々に俺と接触しつつあったことで情緒不安定になりアメリアスによって廃棄...要は用無しの始末だ。
その彼女を救ってやった、今では彼女に船の管理を任せて、俺はぬくぬくと眠りにつく...そんな時だった。
「ん....んあ?」
気づけばポッドの中で俺は受肉していた。ポッド上部のカバーが開き、俺は起き上がって辺りを見渡した。
「...ふむ」
両手を握ったり開いたり、ポッドから離れ床に足を付けてジャンプして自分が今立っている感覚を確かめた。
「ふむ...間違いなく受肉してるなぁ」
「お目覚めですか?マスター」
「ん?」
俺が声がする方へ向くとラミアがそこにいた。後ろにいるのは...人間、人間だ。人間を見るのは久しぶりだな。
内心そう思っていたが、しかし俺はそのラミアの背後についてきたとされる人間の顔を見て、瞳孔を大きく開く。
彼はムルタ・アズラエル...反コーディネイターを掲げる政治団体「ブルーコスモス」の盟主であり、アズラエル財閥の御曹司でもある。
しかし彼は第一次地球・プラント大戦時、ヤキン・ドゥーエ戦で彼が乗艦していたアークエンジェル級二番艦ドミニオンと共にその命を宇宙に散らして死んだはずだ。
なぜここにいる?ここはまさか地獄、か?
「違いますよマスター」
「....」
彼女は俺の思考を見て口を挟む。全く...デリカシーがない奴だ。
「マスターに言われたくないですね」
「?」
思考を見て俺に言うラミアにアズラエルは不思議がる。だがそれ以前に彼の先ほどからのヤバいモノを見るような視線は一体なんだ?
「それはですねマスター....ん」
「ん?.....あ」
彼女は視線を下に向ける。俺はそれに釣られて下に眼を向けると、そこ...股関部に雄々しく突き立つ俺の立派なハイパービームジャベリンが、俺の視界に映っていた。
つまり今の俺は生まれたままの姿...つまり、全裸だった。
「あー...」
「お分かりいただけましたか?」
何とも言えない空気感、そこで俺は....
「.......(・ω<) てへぺろ」
「.....」
「.....」
「....ごめんなさい」
「服着ろ、くそマスター」
「...はい」
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俺は早速ハロたちが用意した服を着る。何でも良かったんで俺は連邦軍のロンド・ベルの制服を着ることにした。
やはりこれが落ち着くだろうな、制服を着て赤い長髪を靡かせ眼鏡をかけた。うむ、俺のトレードマークはこうでないと、しかしだ。
「しかしどうして更衣室の中までくるんだ?ラミア」
彼女は両腕を組みながら眼を伏せて静かに待っていた。
「私はマスターのモノですから、目覚めた貴方の傍にいるのは当然です」
「ふむ。じゃあ別の質問だ、なぜアズラエルをこのアークの中に入れた?」
「それは以前にマスターが、もし知的生命体と接触した際はまず自分の元へ連れてこいという命令をしたので、それを実行したまでです」
確かに俺、そう言ったような気がするな。だが死んだアズラエルは生きて俺の前に居るのは可笑しい、これには疑問が尽きない。
その俺の思考を読んだ彼女はその疑問にこう仮説する。
「恐らくここはジェネレーション・システムとは関係ない全く別世界線でのコズミック・イラでは?」
「つまりパラレルワールドってやつかね?」
彼女はそう頷く。まぁそういうことにしとこう、まず現状はアズラエルとの対談だ。
俺はラミアを連れて、ゲストルームにて待たせているアズラエルの元へ向かう。部屋に入るとそこにはハロから持て成しのコーヒーを堪能している彼の姿を見る。
「お待たせし、大変申し訳ございません」
「いえいえ。こちらこそ...では、改めてはじめまして、私はムルタ・アズラエルと申します。貴方の名は?」
アズラエルが俺にそう尋ねた。俺はそれに迷いなく答える。
「はじめましてミスターアズラエル。自分の名は....ジンガ、ジンガ・オウマと申します」
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彼らが互いに名乗り始めた頃、巨大船・アークがある宙域に近づいてくるものが複数。
それはザフト軍の宇宙用のモビルスーツ搭載型高速駆逐艦・ナスカ級一隻、モビルスーツの運用を前提に開発された艦ローラシア級が二隻。
その旗艦であるナスカ級プロヴェンスのブリッジでは騒然としていた。
「確かなんだな?」
「はい、ポイントSW-18宙域にて高質量反応を検出しました」
オペレーターの報告に俄かに信じ難いという顔を浮かべる艦長。そこには何もない宙域、そこにいきなり謎の高い質量反応を見受けられるなど有り得ない。
だがそこにそれが現れたなどそんなSF映画めいたことが起きている。それを発見した以上、ザフト軍としてはそれを確かめ、それがもし地球軍が関係するのであれば破壊、または可能であれば奪取すればいいと艦長は考える。
「モニターに写します」
「ああ、頼む」
映像に現れたのは巨大船・アーク、それを見てブリッジにいるザフト軍の者たちは啞然となる。
「あ、あれは...なんだ?船か?」
「ぶ、物体の全長...計測の結果、さ、3,500!!」
「な、なんだと!!」
その結果に誰もが驚く。これはもう見逃すことはできないと判断したのか、艦長は決断する。
「モビルスーツ隊を出撃させろ」
「よろしいのですか?」
「あれほどのモノ、このままには出来ん!モビルスーツ隊を出撃!」
「了解。全艦コンディションレッド発令!コンディションレッド発令!」
旗艦のナスカ級に続き、後続の二隻のローラシア級からモビルスーツが多数出撃する。
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「ではジンガさん、早速ですが....ん?」
「マスター」
「ふむ、騒然しいな。また、客か」
けたたましいアラームが鳴り響く。すると一体の白いハロが彼...ジンガに近寄ってきた。
「ハロ!ジンガ!テキ セッキン!セッキン!」
「ほう?映像に写せ」
「はいマスター」
ジンガの命令でラミアは懐から携帯端末機を取り出して操作、すると同時に立体映像が現れた。
そこに写し出されたものはザフト軍のモビルスーツ部隊である。
「ザフト軍!!」
「おやおや...おいラミア、お前、アークを光学迷彩貼っておかなかったのか?」
「申し訳ございませんですわね」
「全くドジっ子だなぁ。あと敬語も下手」
「むぅ...てへぺろ」
何とも緊張感もなく平然と戯れるジンガとラミア、それにアズラエルは焦るように割って入ってこの現状は不味いと叫ぶ。
「この現状!どうするんです!」
「ふむ、じゃあ、俺が出よう」
「機体はいかがしますか?」
「俺の愛機は?」
「いつでも出せるように調整しています」
「流石は、俺のラミアだ」
「っ!...もう///」
ジンガに言われると彼女は頬を赤々と染める。そんな彼女を見て微笑ましく見つめた後、彼はそのままその場から離れる。
そんな彼にアズラエルは声を荒げる。
「ま、待ってください!!まさかたった一人であの数を相手するのですか!!」
「マスターはそのつもりです」
しかしジンガは何も言わず、そのままゲストルームから出ていく。その代わりにラミアが先ほど嬉々とした表情から変わってキリっとしたもとのポーカーフェイスに戻って、アズラエルに答える。
「マスターにとってあの程度の敵、意味はありません」
「し、しかし!!」
「彼らは知るでしょう...白い悪魔の恐ろしさを」
「悪魔...?」
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「さぁ、お前との久しぶりの戦闘だ」
ジンガはロンド・ベルのノーマルスーツを身に纏い、その機体に乗り込む。
その機体、その見た目本体は胴体・脚部はストライクガンダム、顔はガンダムエクシアに近いデザインとなっている。
その白い機体、この機体こそジンガ・オウマの愛機であるエクストリームガンダム。
「では行こうか、なぁ?白ハロ」
「ハロ!センソウ! センソウ!」
コクピット中央の筐体に設置されている彼のパートナー用のロボ・白ハロが上部のカバーをパタパタを動かす。
コクピットの画面にラミアが現る。
「マスター、敵はジンが9、シグーが3です」
「あっそ。んじゃ直ぐに終わらすか」
そしてエクストリームガンダムがリニアカタパルトに移動、出撃の準備が整った。
「ジンガ・オウマ...エクストリームガンダム、出るぞ」
そう不敵な笑みを浮かべると共に発進時のGを受けて彼は喜ぶ。
「久しぶりのこのG、最高♪」
巨大船・アークから出撃するエクストリームガンダム、これよりこの世界で極限の名を冠するガンダムが切り開くのは一体なにか?
それが分からないまま虚空の宇宙を飛翔するのだった。
今回はここまで。