Mobile Suit Gundam person who picks seeds   作:武者ジバニャン

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設定を忠実に守りたい方、抵抗がある方もブラウザバック推奨です。


第三章 対談

前回、ザフト軍部隊と戦闘を行った主人公ジンガ・オウマ。

彼は尋常ではない操縦でザフト軍モビルスーツを翻弄し、次々に撃破する。

モビルスーツ隊を撃破した後、メインディッシュとしてザフト軍艦隊にも襲いかかり、その餌食とした。

しかしザフト軍旗艦は散り際に、ザフトの本国であるプラントへ知らせとしてそれを送っていた。

 

 

プラント...それは太陽粒子・宇宙放射線遮断フィールド発生システムを外壁側に有する円錐状構造物の底面に位置する直径10キロ相当の面積が居住区であるコーディネイターが中心となって作り上げた砂時計型をした新世代コロニー。

話はそのプラント首都から始まる。

 

 

プラント・首都アプリリウス・プラント最高評議会

 

 

 

その広い一室、そこはプラント各都市の代表が集まる評議会の場、そこで彼らはあるもの聞いていた。

 

『ぷ、プラント本国!!こちらプロヴェンス!!我、未確認建造物を発見!更に未確認のモビルスーツを目撃!攻撃を受けている!!繰り返す!!本国...』

 

彼らは聞いているのはジンガが撃破したザフト艦隊の最後の通信記録である。

 

『あ、あれは...悪魔だ....白い、悪魔だぁ!!!!』

 

『あ、悪魔ぁああああああああああああああ!!!!!』

 

その言葉を最後に通信はそこで終了している。これを最後まで聞いた評議会メンバーらはそれぞれ様々な面持ちでザワザワとし始める。

しかしそれを一人の人物が「静粛に」っと口にし、それに各メンバーは先ほどまでのザワザワとした喧騒が静まった。

彼らを黙らせたのはシーゲル・クライン...ザフトの最高意思決定機関であるプラント最高評議会議長を務める。

 

「今回皆に集まったのは、この通信記録についてだ」

 

彼の言葉に評議会メンバーの一人である銀髪の女性、エザリア・ジュールが口にする。

 

「これに何があるのですか?」

 

「この通信記録にある未確認建造物と未確認モビルスーツというものだ」

 

シーゲルの代わりに答えたのは、パトリック・ザラ...プラント評議会初代国防委員長であり、自由条約黄道同盟ザフトの創設メンバーの1人であり、その前身である黄道同盟の創設メンバーでもある。

プラントの国家主権獲得、ザフトの建設を主導した中心人物。

そのパトリックは険しい顔のまま周りの評議会メンバーらを見渡しながらに話す。

 

「現にこの通信を最後に艦隊は全滅したそうだ。調査隊からの報告もある」

 

「し、しかし...それが地球軍のものと?」

 

評議会メンバーの一人、アイリーン・カナ―バ...外交委員を務め、シーゲルの側近的な存在。

彼女は不安げに問いかける。外交委員として彼女の気持ちは、まさか地球軍が既にモビルスーツを開発したのか、これでは戦争が今よりも拡大してしまうのではという動揺から来ているものだった。

彼女は正直この戦争に反対的な意識を持っている、彼女だけでなく議長であるシーゲル・クラインも同じ思いを抱いている。

シーゲル・クラインは『地球連合との早期講和』と『ナチュラルとコーディネイターの融和』を目標に、穏健路線を採っているクライン派という派閥を持っている。

 

だがこの未確認モビルスーツが地球軍のモノなら益々地球との恒久平和的融和が難しい。

しかしそんなシーゲルの気持ちとは裏腹にパトリックはこう述べる。

 

「ナチュラルどもが、既にモビルスーツを投入したのであればこちらも本気を出すべきだ。現に」

 

パトリックは円卓状のデスクの端末を操作、するととある画像が写し出される。それを見て再び評議会メンバーらはどよめく。

 

「これは諜報部が集めた、地球軍の極秘工廠の画像だ。奴らは密かにモビルスーツを開発している。確認しただけでも五体」

 

「なんと!?」

 

彼の話にエザリア・ジュールが憤った顔をする。彼女だけでなく何人かの者たちも、彼女や地球軍モビルスーツ開発の話をしながら怒りにも似た感情を表情に浮かべているパトリックと同調する。

 

パトリックを中心に『コーディネイター優越思想』を抱き、ナチュラル蔑視、選民思想を抱くザラ派という派閥が存在する。

クライン派閥とは思想の対立によって二つに分かれている。

 

「その場所はヘリオポリス...オーブ連合首長国の所有するコロニーだ」

 

パトリックから語られる事実に評議会は騒ぐ。

 

「オーブが!?」

 

「馬鹿な!?中立国が!?」

 

「どういうつもりだ!?」

 

彼らは大いに動揺する。それをシーゲルは彼らに静粛にするように告げてパトリックに視線を向ける。

 

「それでパトリック...君はこの地球軍モビルスーツの情報を得てどうするのかね?」

 

「決まっております」

 

シーゲルに尋ねられパトリック・ザラは鋭い目付きで口を開く...。

 

 

 

 

 

 

 

一方、方舟・アーク...。

 

アークの巨大格納庫ブロックに戻るエクストリームガンダムは、緩やかにガントリーロックに固定しコクピットハッチが開き、無重力を利用して中からジンガが出てくる。

ヘルメットを外した彼にラミアが飛び込み抱きついてきた。

 

「おっと、ただいまラミア」

 

「お帰りなさいませ、マスター」

 

主であるジンガの顔を見つめるラミアの頬は赤く染め、そのまま彼にゆっくりと自身の顔を近づかせて唇を重ねた。

 

「っ!ん...ん♡」

 

彼に唇を重ねた彼女はすぐに目を大きく開き驚く。それは彼女にジンガがただのキスではなくディープキスを仕掛ける。

驚くラミアだったが、しかし直ぐに恍惚に嬉しさと幸福に満ちた顔になって彼のキスを受け入れる。

その時間は何分か過ぎてからジンガからゆっくりと彼女の唇から離れる。

 

「あ...あぁ」

 

それを彼女は寂しそうにするが、ジンガは微笑みを浮かべる。

 

「アズラエルといい加減に対談しないとな。待たせてるし」

 

「あ....はい」

 

まだ落ち込むラミア、その彼女にジンガは耳元で囁く。

 

「続きは、ベッドで....な?」

 

「あ///....はい///」

 

そしてジンガはノーマルスーツからロンド・ベルの制服に着替えて、アズラエルの下に戻る。

戻ってジンガを見てアズラエルは信じられないものを見ている。

 

「まさか、単機でザフトの艦隊をモビルスーツ部隊諸共全滅させるなんて....」

 

「この程度、まぁ慣れてますから」

 

っとジンガは笑みを浮かべて見せた。しかしアズラエルは彼に対してある疑念を抱く。

 

「ジンガさん...貴方は、コーディネイターですか?」

 

「ん?いや?自分はコーディネイターではありませんよ。自分はイノベイターです」

 

「イノベイター?それはなんですか?」

 

ジンガはそこでイノベイターの説明し始める。イノベイターはイオリア・シュヘンベルグが予見した新人類、脳量子波を用いて他者と表層意識を共有し、驚異的な反射神経を発揮する他、常人の二倍以上の寿命を持つ。

GN粒子の作用で脳構造が遺伝子レベルで改変され、旧人類が電気信号によって脳内のやり取りを行うのに際し、イノベイターは量子脳に変貌しているためにその処理速度は桁違いとなる。

ジンガからこれを聞いたアズラエルは、驚きのあまり考えが纏まらない様子でなんとか言葉を絞り出す。

「そ、それは・・・すぐには納得ができませんね。なにか証拠になるようなものはありますか?」

 

「ふむふむ……では脳量子波での会話を体験していただきます」

 

「脳量子波?」

すると、ジンガが目を閉じ一秒ほどたち目を開いた。そして彼が再び目を開いたと思いきや…

 

 

「な!?ジンガさん!?眼が・・・光って・・・!?」

ジンガは強力な脳量子波でアズラエルに話しかけた。

「《きこえますか?》」

 

「っ!?」

 

そのたった一言、直接頭に響いてきたジンガの声にアズラエルは当然フリーズしてしまった。

 

その約5分後、漸く意識が戻ってきたアズラエルが声を出す。

 

「大変お見苦しいところをお見せしました。流石にまだ驚いていますが・・・信じるしかありませんね・・・

それにこれはとても素晴らしい能力でもありますが、危険な能力でもありそうです・・・しかし貴重な大変をさせていただき、ありがとうございます」

 

いったん話を区切り、自分を落ち着かせるため飲み物に手をつけるアズラエルだがまだ動揺しているのか少し手が震えている。

 

「(すごい動揺してますね・・・しかしこんなとんでもない存在である彼を逃すなんてことはできませんね)」

 

アズラエルはジンガに対して真剣な眼差しで見つめ、彼にこう告げる。

 

「ジンガさん、どうかお願いします。我々に協力していただけませんか?」

 

「ん?詳しくお聞かせくださいませんか?ミスターアズラエル」

 

アズラエルは話始める。ナチュラルとコーディネイターとの確執はどんどんと浮かび、そして膨れ上がり遂にはC.E70•2月14日…それは起きた。

地球軍の一発の核弾頭がプラント・ユニウスセブンへ直撃、同プラントはひとたまりもなく崩壊し、24万3721名もの犠牲者をだす大惨事となった。これが後における「血のバレンタイン」事件である。

その後、同年4月1日、ザフトがオペレーション「ウロボロス」なる作戦を敢行、地上全土にNジャマーという核分裂を抑制•停止させるという兵器が散布され、地球連合諸国家での原子力発電が不可能となり起きた深刻かつ重大なエネルギー危機が発生。

これにより地球連合諸国家は貧窮、餓死者も多数でるという未曾有の事件となった。

これにより地球圏全人口の10%にあたる約10億人が死に至り、後に「エイプリル・フール・クライシス」と呼ばれ、地球連合加盟国の人々の反プラント・反コーディネイター感情は最高潮に達した。

 

そして現在互いに戦争は泥沼化し、膠着状態となって既に11カ月が過ぎ今に至る。

 

「ふむ」

 

これらを聞いたジンガは「やはり自分が以前行ったことのあるコズミック•イラそのままだな」と認識する。

顎に手を乗せながら思考するジンガにアズラエルは頼みこんだ。

 

「ジンガさん、どうか我々に協力を!」

 

尚も懸命に頼むアズラエル。そんな彼にジンガは問いかける。

 

「ミスターアズラエルは、コーディネイターを滅ぼすつもりですかな?」

 

「いえ違いますよ」

 

「ほう?というと?」

 

「元はプラントは理事国、つまり地球側の物だったのです。

最早これはもうどうしようもないですが、しかし賠償はしっかりと払って貰わないと、それなのに払わせる相手を根こそぎ滅ぼすなんて無意味な事など、私が嫌いなんですよ」

 

ジンガは聞いてて眼を丸くする。このムルタ•アズラエルは自分が知るアズラエルとは意識が違うと感じる。

ジンガの知るアズラエルは完全にコーディネイター根絶やしにするという過激な思想の人間だったが、だが目の前彼はそんな節がなくイノベイターとして、アズラエルの思考を読んでもその内容は今後のビジネスの杞憂に満ちている。

コーディネイターへの愚痴は思考で語っているが、しかし彼らに対して破滅してほしいと願ってはいなかった。

 

これにジンガは静かに笑みを浮かべる。所詮戦争とは外交の最終手段でしかない、それを忘れてただジェノサイドしてというのであればアズラエルをこの場で射殺する気でいたが、それは杞憂となった。

ジンガ自身戦争は嫌いじゃない、元々モビルスーツに乗って戦うのが誰よりも好きな部類だ。

しかし人間根こそぎ全て滅ぼすというのは、自分からしてもそれはつまらないし何よりくだらない。

人間在ってこその世界である、そして戦争も同じくそうだ。

必ず何処か納め所はある。ならばジンガはこう思う………

 

 

「あ、じゃあ、俺がその納め所を作ってやろう。地球側優勢で、しかもプラントを滅ぼさずに」

 

「え!?」

 

この彼の言葉にアズラエルは驚き、座っているジンガの背後に立って傍に控えているラミアは呆れた溜め息を吐く。

 

「はぁ………」

 

「なんだ?ラミア。その溜め息はー」

 

「いいえ、別に。では地球側に協力するのですね?」

 

「ああ♪」

 

これにアズラエルは思わず立ち上がり、ジンガに問いかける。

 

「本当なのですね!?」

 

「ええ。但し条件、プラントは滅ぼさない。いいですね?」

 

「ええ、ええ!!お約束しますとも!!」

 

「じゃあ交渉成立。ではもう一つお願い、俺と彼女の軍籍を作って欲しい。

お願いいたします」

 

「お任せください!!」

 

ジンガは無言で笑みを浮かべながら握手を求めるべく手を差し出した。

アズラエルはこれに喜び、彼からの握手を躊躇いなく握る。

そこで彼はアズラエルと幾つかの決まりを設ける。

1.プラントは決して攻撃しない。

2.モビルスーツ開発及びその教導をジンガが承る。

3.連合のモビルアーマのデータをジンガに渡し、彼の主導で新たに開発行うこと。

これが現状決まった内容ではあるが、今後新たに足すことになるだろう。

そしてジンガはアズラエルが乗ってきたシャトルの燃料を給油してあげ、更には整備や修理用として居るメンテナンスハロたちにシャトルの点検や修理を完璧にしてあげたのだった。

 

「ではこれで…」

 

「ああ、そうだ。今後の連絡にはこれを」

 

ジンガは懐から取り出しのはサポートロボの形を模した小型携帯端末機「ハロパッド」

これにはどのような通信妨害にも影響を受けない作りになっているので、Nジャマーの妨害も受けない。

 

「取り扱い説明書も渡しとく。俺との連絡手段だから大切に」

 

「分かりました。では」

 

アズラエルはシャトルに乗り込み、そのまま彼を乗せて方舟•アークから出ていくことに。

それを見送ったのち、ラミアはあることを問いかける。

 

「マスターはどうしてあんなことをお決めに?」

 

「ん?まぁ、あれだ。幾ら戦争ってもそれなりのルールってのはある。

それに滅ぼし合うとかやってたら、地球もプラントも宇宙から失くなるぞきっと」

 

「でしょうね。しかしプラント"は"攻撃するなですか…これ別にザフト軍のことは触れてないですよね?」

 

そう尋ねたらジンガの口元が吊り上げ、歪み嗤った。

 

「まぁ、戦場にいるんだ。楽しみは一つぐらいあっても問題ないだろ?」

 

「全く…マスターは、あ!」

 

いきなりジンガに抱き寄せられたラミアは強引にキスをされ、恍惚な顔に染まりそのまま彼に為すがままされ、そのまま部屋へと連れてかれるのだった。

 

 

 




今回はここまで。
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