Mobile Suit Gundam person who picks seeds 作:武者ジバニャン
C.E世界にやってきたジンガ•オウマ(主人公ここ重要)。ブルーコスモスの盟主ムルタ•アズラエルと契約を交わし、地球軍に入ることとなった。
そんな彼の次の行動は、現在地球軍と中立国オーブの技術企業モルゲンレーテと共同で新型モビルスーツの開発を行っているオーブ所有のコロニー•ヘリオポリスに向かうべくネェル•アーガマを出港させた。
その艦橋でオットー艦長の隣に設けられたシートにジンガは鼻歌を歌いつつ寛いでいた。
「~♪」
「…………ハァ」
そんな自分のマスターであるジンガに対して情けなくて頭を抱えてラミアはタメ息を吐いた。
「ん?どした?ラミア」
その当の本人はそんなの知らぬとばかりに首を傾げるが、ラミアはジト目で「もう知りません、バカマスター」っと呟くのみだった。
などと間の抜けた空気がブリッジに漂うが、しかし索敵がとうとうヘリオポリスを捉えた。
「12時の方向、コロニーを確認」
「ヘリオポリスですな、大佐」
オットー艦長が目的地に間もなくであるとジンガに尋ねる。だがジンガは何故か鋭い目つきでモニターに映るヘリオポリスを見つめる。
「マスター?」
ラミアは主の様子の変化に逸早く察知する。暫くヘリオポリスを睨んでいたジンガだが、突然ラミアに――
「.....ラミア」
「はい、どうしました?マスター」
「今日って何月何日だ?」
「......は?今日は1月25日ですが?」
「…………あー、まずったかー」
ラミアから告げられた内容にこれはしたりと天井を仰ぐ。
ラミアやオットー艦長らはどういうことかさっぱり分からず、首を傾げてしまう。
しかしその理由が分かるのはオペレーターの報告だった。
「コロニー方面で戦闘による熱源を検知!」
「戦闘だと!?」
オットー艦長は戦闘が中立コロニーで行われていることに驚く。
だがジンガは中立なんて所詮何の意味も為さないことを知っている。
現に今戦いが起きているのだ、戦闘による光─命が散る閃光が一つ、また一つと虚空の宇宙の中で一際輝く。
ラミアはまさかと気付き、ジンガを見る。
「ザフトの、ヘリオポリス襲撃だな」
彼は冷たくそう告げた言葉が正しいと証明するかのように今、コロニー・ヘリオポリスの近辺で実際に戦闘が行われている。
漆黒の永遠と続く虚空の宇宙を飛翔し、変幻自在に飛び回るのはザフトの量産モビルスーツ・ジン。
対するは地球連合軍の主力量産モビルアーマー・メビウスゼロ。
地球連合軍において、ザフトのモビルスーツと対等に渡り合うことができた数少ない兵器の1つであり、「ガンバレル」と呼ばれる4基の有線誘導式無人機を装備している。
そのメビウスゼロのコクピット内で、険しい顔でターゲットサイトに映るジンを追いながら1人怒鳴る。
「チィ!この戦力差では!どうにもならんか!」
彼の名はムウ・ラ・フラガ。地球連合軍第7機動艦隊に所属するエースパイロットで連合を苦しめてきたモビルスーツ・ジンを5機撃破した「エンデュミオンの鷹」と異名を持つ男である。
ムウが操るメビウスゼロがガンバレルを飛ばし、四方からの全方位攻撃でジンに仕掛ける。
何とか躱すが、そこを対装甲リニアガンで武装を所持してたジンの右腕を破壊する。
腕を破壊されてしまったジンは方向転換、直ぐ様母艦であるザフトの宇宙用のモビルスーツ搭載型高速駆逐艦ナスカ級ヴェサリウスに帰還する。
そのブリッジでは艦長を務めるフレドリック・アデスが、観測していたオペレーターより報告を受ける。
「オロール機大破、緊急帰投。消火班、Bデッキへ」
「オロールが大破だとっ!こんな戦闘で!」
アデスは信じられずオペレーターに問い直す。しかし結果は変わらず、機体は艦に戻る。
あり得ない、ナチュラルのモビルアーマー風情に不覚をとるなどと部下の失態に呆れる。
その隣ではアデスみたく部下に落胆してる風は見せず、不敵に笑みを浮かべ口を挟む人物がいた。
「どうやらいささか五月蠅い蠅が一匹飛んでいるようだぞ」
「は?」
「ふ 」
彼、エリート指揮官の証である白服を見に纏い、仮面で素顔を隠しているこの男──ラウ・ル・クルーゼ。
ザフトきってのエリートであり、指揮官としてもモビルスーツパイロットとしてもかなりのモノである。
ザフトのエリートの証である赤服を擁した部隊、クルーゼ隊の隊長を務める。
そのクルーゼ、ここヘリオポリスの宙域で何をしてるのかと言うと、地球軍が極秘でモビルスーツを開発中であると言う情報を得て、その強奪を行うべくこうして中立のコロニーに襲撃をかけている。
すでに地球軍の新型モビルスーツを5機の内4機は既に奪取に成功している。
あとの最期の1機の報告も待っている。
「ミゲル・アイマンよりレーザービーコンを受信。エマージェンシーです!」
「なに?!」
オペレーターより齎らされたのは、ヘリオポリス内で戦闘中の部下からの緊急信号であった。
「私も出よう」
「隊長!?」
驚くアデスを無視し、クルーゼは席より立ち上がり自らも出撃しようと赴く。
「ミゲルが機体を失うほどに動いているとなれば…最後の一機、そのままにはしておけん」
クルーゼは格納庫へと向かい、ジンよりも性能が上の指揮官機用モビルスーツ・シグーに乗り込み出撃する。
「まだ何か…これはっ!」
空間認識能力を持つ彼だからこそ感じる気配に、ムウは急ぎそこへと向かう。
その先には先ほどヴェサリウスより出撃したクルーゼのシグーが見える。
「私がお前を感じるように、お前も私を感じるのか?不幸な宿縁だな。ムウ・ラ・フラガ!」
ザフト艦よりモビルスーツが発進したのを、ネェル・アーガマでも確認されていた。
ブリッジクルーのオペレーターがこれを観測する。
「ザフト艦より、モビルスーツ発進を確認!」
「どうされますか、大佐」
「んー?」
オットーに次なる行動は如何するかを問われているが、当の本人であるこの主人公、何ともやる気のない返事で返す。
「シャキッとしてやる気出してください、マスター」
「いやそうなんだけどね?ガンダム奪取前に行けるかなぁー?って、それがダメになったからやる気なくなってぇ、つい……(・ω<) テヘペロ」
「…………普通のグーがいいですか?それともメリケンサックつけてのグーがいいですか?」
「許してください何でもしますからごめんなさい」
ラミアからの圧にビビりつつ、気を引き締めてジンガはこれから行動を伝える。
「えー、オホン!ではー、艦長!次なる行動だが!」
「はい」
「……モビルスーツ、出そっか」
「は、はぁ…」
「……はぁ」
結局それなのだとオットーは首を傾げ、ラミアはため息を吐き頭を抱える始末であった。
向こうがモビルスーツを出したのであれば、このまま何もせず見ているのは流石に不味いのは確かだ。
ジンガは、ネェル・アーガマにこのまま待機して貰い、ミノフスキー粒子を散布し身を隠せとオットーに命令する。
にこやかにブリッジをラミアと共に出ていき、自分はパイロットの更衣室へと向かう。
格納庫へとたどり着く彼を、自分よりも先にノーマルスーツに着替えたラミアが出迎えてくれた。
「おー!」
「なに興奮してるんですか…」
呆れるラミアを他所にジンガは、彼女のノーマルスーツ姿に興奮を覚える。
ジンガみたくロンド・ベルのノーマルスーツではなく、ウェットスーツのように体に密着したラインで、ラミアの女性として美しく且つナイスバディで、エッ○な身体つきが浮き彫りになっている。
中でも胸に二つのご立派な大きく丸く整った素敵な物を持っている。
ティターンズのロザミア・バダムが着ていたノーマルスーツの色ちがいを身に纏ってるだけではあるが、素晴らしくセクシーである。
「眼福!!!」
彼女に向かって両手をパァン!!音を鳴らして合わし合掌し拝んだ。
「……殴りやがりますよ、くそマスター」
「あ、はいすみません……オホン!んじゃ行くか、ラミアくん」
「イエス、マスター」
二人はネェル・アーガマの格納庫に置かれている各々の機体に乗り込む。
ジンガは愛機であるエクストリームガンダムに乗り込み、カタパルト位置へと移動する。
『オウマ大佐、発進どうぞ』
「はいはい。ジンガ・オウマ、ガンダム出るぞぉ」
リニアカタパルトより射出され発進したエクストリームガンダムが飛翔する。
その直後より、ラミアの機体がカタパルト位置へと移動してきた。
丸い頭部と突き出た眉庇を持ち、眼の部分はゴーグルの下に2つのカメラアイ。
両耳に当たる部分からは薄く細長いセンサー。
手足は太く丸みを帯び、左前腕の側面には各種武装に設定される3本の突起。背面には飛行機の水平翼とジェットエンジンのノズルを組み合わせたようなスラスター。
肩は斜め上に張り出し、斜め下に伸びる翼と合わせると正面からはX状のバックパック。
機体色は黒のその機体は、今回方舟アークにて開発した新型モビルスーツ──その名は、ゲシュペンスト。
『ラヴレス大尉、発進どうぞ』
「了解。ラミア・ラヴレス、ゲシュペンスト、発進する」
ジンガとラミアがネェル・アーガマより出撃したと同時刻で、ムウはクルーゼと接敵していた。
「……んっ!くそ!ラウ・ル・クルーゼかっ!」
「お前はいつでも邪魔だな!ムウ・ラ・フラガ!尤もお前にも私が御同様かな!?」
シグーが重突撃機銃を発射、メビウスゼロはこれを回避しつつ対装甲リニアガンで応戦しながら有線式オールレンジ攻撃兵装・ガンバレルを射出、シグーを包囲しつつ攻撃する。
しかしシグー操るクルーゼは、フッと不敵に笑みを浮かべ四つのガンバレルの内2機を破壊。
忌々しそうに顔を歪むムウに対し、クルーゼは再び笑い今度は攻撃せずにコロニーの中に侵入──のその時、彼のコクピット内に接近警報のアラートが鳴り響く。
「警報?……っ!?」
この時、彼の脳裏に嫌な感覚が走る。っとその一瞬、クルーゼは背後を振り向くとそこにビームサーベルをもったエクストリームガンダムが凄まじい速度で猛進、そのままの勢いでシグーの右腕を切り裂く。
「ぬう!!」
いきなりのことで先程まで余裕ぶっていたクルーゼが、今度は狼狽える。更に目の前に現れたエクストリームガンダムのツインアイとモニター越しで目が合う瞬間、全身にかけて悪寒が駆け巡る。
「な、なんだ...この嫌な感覚は...っ!」
彼の空間認識能力者故か、目の前にいる機体に挑んではダメだと危険だと脳が告げている。
そんなエクストリームガンダムに危機感を抱くクルーゼ。
しかし状況は彼に戦場でそのような暇は与えない、追撃とばかりにラミアのゲシュペンストが襲いかかる。
「くぅ!!」
ゲシュペンストの高出力の斬撃装備・プラズマカッターがシグーの左腕を切り裂く。
隙はあったが、こうまでクルーゼを追い詰めるなど未だ嘗て存在しなかった。
それもクルーゼからしてみれば未知のモビルスーツ相手にである。
両腕斬られては、さしものラウ・ル・クルーゼと言えど圧倒的不利である。
このままでは間違いなく死が待っているのは必至。
「不味いか、撤退する!」
クルーゼはヘリオポリスに侵入する前に戦線離脱、両腕を失ったにも関わらずシグーは戦艦に帰還していく。
その後ろ姿に向かって、ラミアのゲシュペンストが携帯ビーム兵器・メガ・ビームライフルを構える。
「………ここで仕留める」
『はいはい、そこまでだ』
「っ!マスター、どうして…」
通信から聞こえるジンガの声と共に、ゲシュペンストのライフルに手を乗せ下ろさせるエクストリームガンダム。
突然自分の主に阻まれ、ラミアは驚く。
「どうしてですか。ここで仕留めれば……」
「落ち着けラミア。ヤツには役目がある、それさえ終わるのを待て」
「……イエス、マスター」
何やら腑に落ちない返事をするラミアを余所に、ジンガはコクピット内全天周囲モニターに映るクルーゼのシグーが居なくなった方角を見ながら笑みを浮かべる。
「精々、ピエロを演じてくれよ……ラウ・ル・クルーゼ」
そう口にした後、ジンガは機体をムウのメビウスゼロに振り向かせて通信で呼び掛ける。
「そこのモビルアーマー、パイロット、聞こえるかな?」
『あんたは?』
通信越しから此方を警戒するような声に、ジンガは苦笑しつつも名乗り始めた。
「俺はジンガ・オウマ。君と同じ地球軍で階級は大佐だ」
『こいつは失礼を!俺、いや自分は第7艦隊所属ムウ・ラ・フラガ大尉であります!』
まさか通信の相手が自分と同じ軍で、階級が三つ上の人物とは思いもよらず、ムウは驚きつつ敬称する。
「無理に敬語使わんでいいよ。お宅そう言うの苦手だろ?」
『あ、ああ。助かるよ~』
「これからヘリオポリスに入る。君もくるといい」
『わかった』
「よし。ラミア!ネェル・アーガマに連絡。ヘリオポリスに入港しろとな」
『了解です、マスター』
「よぉし、行くか」
ラミアに指示を出して、ジンガのエクストリームはムウのメビウスゼロ、ラミアのゲシュペンストを伴ってヘリオポリスに向かうのであった。