倒れたオーディンに近づく龍騎サバイブ。
所々アーマーが砕け散っているオーディンは相変わらず動く様子がない。
その時、龍騎サバイブの前に眩いばかりの輝きを放つ発光体が出現した。
「これが、恵理さんの新しい命………」
体が煤け始める…ミラーワールドでの活動時間のタイムリミットが迫ることを告げる。先程にも増して朦朧とする意識の中で、龍騎サバイブはその光に手を伸ばそうとする。
しかし、その時だった———————————
ドサッ………。
————————————赤い鎧を身に纏った一つの体が地面に崩れ落ち、鈍い音を響き渡らせたのは。
そして龍騎サバイブは、その姿を変え、本来の姿————————————ジャーナリスト・城戸真司へと姿を戻した。
その頃、現実世界の優衣の家では、神崎士郎が龍騎対オーディン(士郎は実体を持たず、ミラーワールドのみの存在である為オーディンに変身しているのは士郎自身がオーディンのデッキを渡した別人)の最終決戦の結果の前に愕然とし、しばらくして悲しみのこもった目となり、錯乱し、泣き喚き、挙句の果てに泣き疲れ、途方に暮れていた。
『優衣…』
『お兄ちゃん……また繰り返すの……?最初から……?』
『お前に…命を与える為に………』
『もう、終わりにしよ………?』
『お前を……失いたく無い………』
優衣は幼い頃既に死亡しており、20回目の誕生日を迎える事で存在が消えてしまう優衣に蓮と同じく新しい「命」を与える為に優衣が拒むにも関わらずライダーバトルを創始、ミラーワールドだけの存在となってしまった自身の代理人であるオーディンが最終勝者となることで自身の願いを叶えようとしていたが、これまでも何らかの形でその願いは阻まれ、その度に「タイムベント」を発動して時間を巻き戻し、ライダーバトルをやり直させるの繰り返しをしていた。
『俺を一人にしないで………』
『私はここに居る………お兄ちゃんの傍に居る………新しい命なんかなくても………絵を描いてた時みたいに………唯願いを………』
『お兄ちゃん…』
『優衣…』
数秒後、その部屋に広がっていたのはかつて士郎と優衣が絵を描いていた光景に現在の士郎と優衣が混ざって4人で絵を描く光景、そして誰も部屋の中に居ず、ただ太陽の光が窓から射し込むばかりの虚ろな光景だった。
発光体は以前として真司の前で強く輝いていた。あと数十cmほど手を伸ばせば、そこには恵理の新しい「命」が待つ。
最後の力を振り絞り、立ち上がる真司。
そして、新しい「命」に手を伸ばす。
が、やはり体が思う様に動かず、再び倒れてしまう。
「もう少し………あともう少しなのに……………………」
真司は絶望に目を閉じる。
体の煤けが激しくなっていく。
ふと目を開けてみれば、やはり変わらない光景。しかし、「命」を掴もうとしていた手には、2枚のカードがしっかりと握られ、絵柄を見た途端、真司はその意味を理解した。
そしてますます煤けが激しくなり、消えてゆく真司。
そして誰も居なくなったその場所には、裏返った2枚のカードが転がるのみであった。
2000文字とか言っときながら、結局1250止まりでした。勉強の方も忙しいものでして。手抜きお詫びします。それはともかく、さっき地味に龍騎の最終回見返しました。いやー何度見ても面白いですねー。今まで見てきた光景が一気にフラッシュバックするような感じで、とても感慨深いものでした。
次の投稿は明日か明後日になると思います。