仮面ライダー龍騎 金色の翼   作:ムカ着火騎士

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ども、筆者です。
夜中の更新ですが………よければどうぞ。


第9話 騎士の初陣

不鮮明な鏡像はやがて集合し、その型をなしてゆく。

戸惑う真司と蓮。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これが……仮面ライダー………」

 

 

 

 

その身には、赤い龍と紺色の蝙蝠の2つの鎧————————————————「仮面ライダー」の姿が具現した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「真司君と蓮、遅いね……」

「う〜ん………ま、いいでしょ。まだ準備終わってないしね。ささ、準備準備。」

「なんだろう、この胸騒ぎ………叔母さん、ちょっと私探してくる!」

「あ、ちょ、ちょっと待つんだよ!優衣!優衣!!」

 

叔母の制止を振り切り、外の闇の中へと消えて行く優衣。

 

「はぁ…全くあの子はお転婆なのに心配性なんだから困ったもんだねぇ、もうすぐ二十歳だっていうのに。……ま、そこがあの子のいいとこでもあるんだけどねぇ…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(この姿になったはいいが、あの怪物は鏡の中だ…………どうする?)

『鏡の中へ入れ。』

「鏡の中?」

『鏡に入り、倒したモンスターは、貴様らの味方をする「契約モンスター」の餌となる。その餌を定期的に与えなければ、モンスターはそれを契約破棄とみなし、貴様らを即座に喰らおうとするだろう。』

「とにかく入らなければ……急ぐぞ、城戸」

「あっ、待てって……蓮の奴、行っちまったな………あああ、しょうがねぇ!!!」

 

龍の様な赤い鎧が次第に近付き、その顔が視界を覆う時―――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「は、入れた……………」

「それにしてもここは……………」

 

まるで鏡張りの様な細長い空間が無機質に光を反射し、傍にはタイヤが付いた見慣れないマシンが2つ、佇んでいる。

 

マシンに近づいたその時、いきなりの機械音と共に、マシン前部のスクリーンが開き始め、赤い座席シートが徐々に露わになっていく。

 

「の、乗れってことか………?」

 

2つの鎧を乗せたマシンは、彼方から指す光の方向へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僅かに照らされる街灯。

街は静まり返り、その中で優衣は走り続けていた。

 

「早く2人を連れ戻さないと…………」

 

 

 

 

『早く帰れ。こんな時間に外をほつき歩くとは、いい度胸だな。』

(……………!!!!!)「だ、誰なのあなた!一体どこにいるの!?」

『お前は今、決して逃れることのできない現実に近づこうとしている。一度近づけば、それだけで目を背けたくなるような現実だ。だが、それはやがて食い止められるだろう。いや、必ず……………』

「……………何が言いたいの?どういうこと?全く意味が分からない!」

『お前が知る必要は無い。後悔したくなければ、今すぐ帰れ。辛い現実に近づきたくなければ、今すぐ引き返せ……………!!!』

「何を言ってるの………?とにかく私は引き返さないわ!早く2人を探さないと……………!!!!!」

 

そう言い放ち、優衣は再び暗闇の中をがむしゃらに走って行くのだった。

 

 

 

 

『全く手間のかかる……………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鏡を突き抜けた龍騎—————真司とナイト—————蓮が見た光景。

それは、自分達がいた部屋とほぼ変わらない、そのままの光景に思えた。

 

だが、何かがおかしい。

 

 

 

 

——————————部屋中の全ての物の配置が逆になっている。

 

『シャアアアアアアアア!!!!!!!!!!!』

 

そして部屋の隅には、雄叫びを上げる蜘蛛の怪物。

 

「う、うわあ、どうすればいいんだよ!」

「落ち着け、城戸。戦うんだ!」

「でも、どうやって!?」

「………………………………」

「ああああもういい!戦いながら確かめる!」

 

(くっそ!勢いでタンカ切っちゃったけど、どうすればいいんだ!?)

 

「くっ……………………!!!!!」

「あっ………蓮!」

 

銃弾の様に素早い糸がナイトの首を捉え、音がなるほどの恐ろしい力で締め上げていく。

 

「くああああ………………………」

(何か俺に、出来る事は……………!!!!)

 

ふと左腕を見た龍騎。

そこには、先程の赤い龍の頭部と表した思しき装身具がある。

 

 

 

 

(……………………………ハッ!)

 

 

 

 

まるで記憶が飛び込んでくる、そんな不思議な感覚。

 

 

 

 

何故かは分からないが、どこか見慣れていた様な気がする。

 

 

 

 

「そうだ、これは———————————————————」

 

 

 

 

 

 

 

『SWORD VENT』

 

 

 

 

「うおおおおおおおお!」

 

装身具にデッキから取り出したカードを装填して、青龍刀の様な武器・ドラグセイバーを召喚し、跳躍する龍騎。

 

「ハッ!」

 

掛け声とともに、ナイトの首を締めていた糸を叩き斬ったのだった。

丸腰だった龍騎に驚きの色を隠せず、動揺する怪物。

 

『シャアッ!?』

「うおおおおおおおお!」

 

龍騎が力を込めて放った斬撃は、怪物を吹き飛ばし、壁を突き抜けて屋外にまで退かせたのだった。

穴の空いた壁から飛び降り、怪物を追う龍騎。

 

(こんな所であいつに助けられるなんてな………仮ができたか。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「真司くんはどうあれ、蓮はこの中にいるの…………………?」

 

今優衣が来ているこの清明院大学、蓮は一年前の夏に恋人が重傷を負った場所だと。

 

(蓮は帰りが遅い事はよくあるけど、あの時の蓮の目、何時もと違って尋常じゃなかった………いや、まさかね…………………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわっ!」

 

吹き飛ばされる龍騎。

先程は渾身の一撃のお陰で気にならなかったが、八本脚の上に上半身がある身体のせいで、攻撃もすぐにいなされる。

 

攻撃が通らない――――――――――――――――――

 

 

 

 

『NASTY VENT』

 

耳がおかしくなりそうな高い音と共に、昏倒する蜘蛛の怪物。

 

「おりゃっ!」

 

怪物に突き刺した槍状の武器・ウイングランサーを引き抜き、ナイトは龍騎の元へと退く。

 

「早く立て!やられるぞ!」

「い、言われなくても分かってるしそんな事!」

「このままじゃ俺らの体力が持たん!どうする、城戸!?」

「…………ちょっと待てって、考えさせろよ!」

「来るぞ!」

 

ナイトが言い終わるか言い終わらないかのうちに、2人の身体が宙に舞い、地面に叩きつけられた。

 

「それじゃあ、取り敢えずっと!ん……!?蓮、これじゃないか?」

 

龍騎の手には、デッキと同じ紋章が描かれているカードがあった。

 

「このカードでイケるのか?」

「なんだか凄そうだからな。取り敢えず、やってみようぜ!」

「はぁ…………全く、お前って奴は。」

 

左腕の召喚機・ドラグバイザーと剣型の召喚機・ダークバイザーにカードを装填する二人のライダー。

そのカードには、「FINAL VENT」の文字が刻まれていた。

 

『『FINAL VENT』』

 

龍騎は龍型モンスター・ドラグレッダーに、ナイトは蝙蝠型モンスター・ダークウイングに包まれて上昇していく。

 

「「ハァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!」」

 

赤い豪炎の勢いを乗せて放つ「ドラゴンライダーキック」、青い閃影に包まれながら放つ「飛翔斬」が蜘蛛の怪物の腹部に命中した。

 

『シャアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

背後で聞こえる爆発音。

 

「マジか、倒しちまったのか!?」

 

だが、それと同時に、2人の体にも変化が起こった。

 

「体が………煤けてる…………?」

『その灰化現象はこの「ミラーワールド」において消滅へのカウントダウンを意味する。消滅を免れたければどこかの鏡面から脱出することだ。ミラーワールド内に留まった際はこの現象に注意しろ。』

「お前は………誰なんだ?何でそんな風に色々知ってて、しかも俺らに教えてくれるんだよ?」

『ライダーについて教えることはライダーを戦いへ導く者として当然の努めだ。だが、今は長々と話している暇は無い。早く脱出しろ!』

 

灰化は激しさを増していき、さらに煤け始める2人の体。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………これで帰れるな……俺たちの家に」

「ああ………そうだな……………」

 

しかし、そこには既にもう一つの影が現れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「2人共、こんな所で何してたの………………?」

「ええっ!ゆ、優衣ちゃん!?え、えーとその……………詳しくは蓮に聞いてみたら?」

「いや、俺は知らんぞ、待て、城戸ーーーーーーーー!」

「こらー!待ちなさーい!」

 

 

 

 

いきさつはどうあれ、その夜沙奈子を含めた4人が、幸せな一夜を過ごした事は言うまでもない。

 




筆者でございまし。
今回は遂に戦闘シーンでしたね。
正直今回あんまり上手く書けなかった感があるんですけど、期待してくださるのであれば………………………
次回もご期待下さい。
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