イナズマイレブン 火竜のストライカー   作:SKーYM

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1話 気づいたらサッカーやろうぜって誘われた

【サッカー部開設】

 

「サッカー!君も好きなの⁉」

 

気づいたときには目の前のオレンジ色が目立つバンダナを付けた少年が立っていた。

 

「え、あ、うん。好きだよ。」

 

そう俺が答えると少年は目を輝かせてこちらを見てきた。

 

ふと下に視線を向けると机の上になる本にサッカーの特集雑誌が載っていた。

 

「…!」

 

その雑誌を見た瞬間今までの記憶がすべて蘇ってきた。

俺の生い立ち、名前、年齢、家族構成。そして転生したこと。神によってこの世界に転生をした。だがどの世界に転生したのかがわからない。記憶が封印されたことはわかるが前世に話した内容や見た漫画、アニメ、ゲームの記憶まで出てきた。

 

「ぁ…なぁ!」

 

肩をゆすられて現実に戻される。気づいたときには間近まで少年の顔があった。

 

「わ、わるい。ちょっと寝不足でさ。」

 

ごまかすように愛想笑いをすると少年は安心したように

 

「そっかー!俺『円堂守』!今日サッカー部に入部届けだしたんだけどサッカー部なくてさ!俺、サッカー部を作るからさ!サッカー好きなやつ探しているんだ!君もサッカー部に入らないか⁉あっ名前聞いてなかったな。君の名前は?」

 

円堂と名乗った少年に何か引っかかるものがあったがその問いに俺は答える。

 

「俺は『竜咲夏希(りゅうさき なつき)』よろしく」

 

「竜咲か!よろしくな!で、どうだ?サッカーやろうぜ!」

 

そういって手を差し伸べてくる円堂の顔を見る。なにかものすごくその言葉に安心や信頼、そしてついていきたくなる。そんなオーラを感じた。

 

「…!あぁ、俺もサッカー部入るぜ!」

 

円堂にそう答えると嬉しそうに笑顔を見せた。

 

「よし!部員二人目だ!俺がキャプテンだけど竜咲には副キャプテン頼むよ!」

 

円堂と固い握手をして俺はサッカー部に入った。あと九人。ぜってーそろえてやる。

 

 

 

 

そして一年。ここ、雷門中サッカー部は九人になっていた。

 

あとから知ったが俺は私立雷門中学に入学をしていたようだ。なんで私立か知らなかったがずっと引っかかる円堂のあの笑顔、言葉が忘れられない。それがどうしてなのか勇気をくれる。そんなあいつとサッカーをするのも悪くない。

 

俺はMFで円堂はGK。あのあと二人の部員。染岡と半田という生徒が入部した。一年の時は四人で練習をしたりしていた。二年生になると後輩に壁山、栗松、少林、宍戸の四人が新たに入部した。

 

これでやっと九人。そう思って俺は部員の募集と練習をひたすら頑張ったがその頑張りが崩される出来事があった。

 

 

「てめえふざけんじゃねえぞ!」

 

大きな怒声が俺の口から飛んでいた。

 

「落ち着け夏希!」

 

円堂が止めに入るが俺が怒鳴っている相手。同じクラスの一人だ。

 

「そうだぞー竜咲ぃ。お前が頑張っても全然部員も増えねえし練習もできねーサッカー部なんざ募集しても意味ねーだろーが。」

 

目の前にいる生徒は「俺たち」が放課後に何回も改良を重ねて作り学校の壁に貼っていたチラシの残骸をゴミ箱に捨てた。

 

「それはなぁ!俺たちの後輩が寝る間も惜しんで考えてくれたチラシなんだぞ!練習や仲間が増えるようにと必死で考えた大切なモンなんだよ!」

 

遡ること昨日。サッカー部一年の四人がチラシの内容を考えている俺と円堂に渡してきたものだ。印刷すれば大量に作れるのにあいつらは一枚一枚を丁寧に手書きで作っていた。

 

円堂と俺はそれに感動し先生に許可を得て貼っていたのだ。今日俺が登校すると昨日貼っていた教室前のチラシが破れていたのだ。

 

目の前で呆然としている俺に話しかけてきた生徒は

 

「まともに部活ができねえお前らが学校で使っていい場所なんてねえだろ」

 

と言ってきたのだった。

 

その言葉に切れた俺はそいつにつかみ掛かろうとしていたところを円堂に止められたのだ。

 

「気持ちはわかる!けどここで手を出したらサッカーどころか停学になるかもそれないんだ!」

 

円堂が俺を必死に説得してくれているが頭に血が昇った俺は

 

「停学なんざどうでもいい!けど俺たちのためにと頑張った一年の努力を知りもしねえで破り捨てた挙句馬鹿にしやがった!許せるわけが…ねぇだろーが!!」

 

思い切り振りかぶった手はチラシを破り捨てたやつの顔面をとらえた。しかし

 

『竜咲さん!』

 

『副キャプテン‼』

 

その声に気づき横を見ると壁山、宍戸、少林、栗松の一年生四人が俺を呼んでいた。

 

一瞬戸惑う俺のこぶしはそいつの顔を逸れ、壁に叩き込まれた。

 

「おれたちもう一度作りますよ!一枚くらいすぐに作れます!だから落ち着いてください!」

 

その言葉に気が抜けていく感覚を覚えた俺はふと殴った個所を見ると穴が開いており穴からは外の景色が見えていた。

 

「ひ、ひぃ!?」

 

壁の穴を見たそいつは青ざめた顔をして走って逃げて行った。

 

「夏希…」

 

心配そうに見る円堂に気づき

 

「ごめん、円堂。周りが見えてなかった。」

 

「いいさ!お前たちもありがとな!」

 

円堂が一年の部員にお礼をいうとすぐに四人は駆け付けた。

 

「その…ごめん。せっかく頑張って作ってくれたのに。」

 

頭を下げ四人に謝る

 

「大丈夫っすよ!俺達も目の前でそんなことされたら怒るに決まってるじゃないですか。でも竜咲さんが怒ってくれて正直うれしかったんです。」

 

おっと涙が出そうになることを言ってくれるじゃないか。

 

「ありがとな!」

 

「よし!もう切り替えてまた部員募集と練習頑張ろうぜ!」

 

円堂が鼓舞して俺達もうなずいた。

 

しかし

 

「竜咲くん、君は学校の物を壊したので一週間停学です。」

 

先生にそう言われ

 

「やっちまったあああああああああああああああああああああ!!!!」

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