イナズマイレブン 火竜のストライカー   作:SKーYM

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4話 秘伝書とかいうおっそろしく汚い文字のノート

朝、学校の校門から校舎へと向かってるとき

 

「なあ、校長室ってどこ?」

 

突然俺に声をかけてきた男がいた。

 

「校長室?あまり見かけない顔だな。」

 

「そうそう、俺土門飛鳥。転校生さ。」

 

「へ―転校生か。じゃあ校舎とかわかんないだろ。案内するよ。」

 

「サンキュー!お前はなんて名前なの?」

 

「俺は竜咲夏希。よろしくな。」

 

校舎に入り校長室まで案内をして教室に向かおうとすると

 

「あら、問題児の竜咲君じゃない。」

 

今日は朝からいろんなやつに声を掛けられるな。

 

「おう、夏未嬢。なんだよ朝から」

 

雷門夏未。この雷門中の理事長の娘で生徒会長だ。

 

「チャイムも鳴っているのに教室にいないのだから遅刻かと思って。」

 

棘の刺さる言い方だが俺は一度停学を食らってる身のためあまり言い返せない。

 

「今回はちげえよ。転校生と鉢合わせてさ、校長室まで案内してたんだよ。」

 

「あら、そうだったの。てっきりまた問題を起こすのかと思ってたわ。あの弱小サッカー部なんですもの。」

 

「なーんか嫌味な言い方だな。廃部にするって言ってきたけど結局FFに行けるようになったんだから弱小では…いや、まだFFで勝ってないから弱小の部類か…?」

 

ブツブツと考えていると無視されたのかと夏未がわなわなと震え始めた。

 

「聞いてるの!?私を無視するなんてどういうことかわかってるんでしょうね!?」

 

「い、いやいや!無視なんてしてねーよ!悪い悪い!」

 

あーだこーだと言い合いをしていると

 

「雷門会長。探しましたよ。」

 

1年生の上履きを履いた女子生徒がこちらに来る。

 

「あら、副会長。どうしたのかしら。」

 

「理事長が呼んでおります。」

 

「そうなの、わかったわ。じゃあね竜咲君。遅刻はしたらダメですからね。」

 

「へーへ。」

 

夏未はそのまま理事長室へと向かったが…なぜかまだ副会長と呼ばれた生徒は俺を見ている。

 

「ん?どうした?」

 

声をかけると驚いたように

 

「い、いえ。あなたが問題児って言われてる竜咲先輩なんですね。」

 

問題児問題児って…一回の停学なだけでそこまで言うか!?

 

「結構問題児として有名なんだな…俺…。」

 

「ベ、別にそこまでじゃないですよ。1年からは尊敬されてるんですよ。」

 

「へ?なんで?」

 

「1年の作ったポスターを破った生徒に対して怒っている姿に感動したんだと思いますよ。私も見てましたし。」

 

「み、見てたのか…。停学になった原因を直に言われるときついな…。てか、キミ誰?」

 

「私は神門杏奈といいます。よろしくお願いします、竜咲先輩。あとそろそろ授業始まりますよ。」

 

「やべぇ!急げぇ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後、部活が始まるとFFの1回戦の相手について対策会議が行われた。

 

「1回戦は…知らん!」

 

「お前キャプテンだろーが!」

 

堂々と放つ円堂にツッコミが入る。

 

「だって!知らないんだもん!」

 

「野生中ですよ。」

 

部室に入ってきた顧問冬海が答える。注目が集まる背後に朝会った転校生がいた。

 

「ちーす。俺土門飛鳥。入部希望!」

 

「土門じゃないか。お前前の学校でサッカー部だったのか?」

 

「まーね。ポジションはDFだからよろしくな!」

 

「土門君じゃない。」

 

「あれ?秋もいたんだ。」

 

どうやら知り合いらしく、聞いてみると昔アメリカ留学をしていた時の友人らしい。

 

「んで野生中ってどんな奴らなんだ?」

 

聞くところによると野生見あふれたチームらしく特にジャンプ力がかなり高いらしい。染岡と豪炎寺のドラゴントルネードでも上から防がれる可能性があるとのこと。土門は前の学校で試合をしたらしくかなり詳しい。

 

「上からガードされるのか。俺もあまりジャンプ力は自信ないな。」

 

「なら!新必殺技だ!新しい技で空を制するんだ!」

 

 

 

 

 

 

そんなことで特訓が始まった。用務員の古株さんからクレーン車を準備してもらい円堂が上からボールを投げる。下からボールを上に蹴り返す、といった練習だ。

 

「次、夏希だぞ!」

 

「悪い円堂!俺はパスだ!別の方法を試したい!」

 

「わかった!」

 

少し離れ、ボールを見る。

空中戦だけ使ってももし習得できなかった場合を考えて俺はそのままのシュートを鍛える練習をする。今回は火竜の鉤爪がジャンプして使う技のため使えない。火竜の咆哮も威力に自信がないため、新しい必殺技を考える。

 

俺の技は火竜と呼ばれた魔導士の魔法だ。それを俺なりにサッカーに組み込んでいる。だから火竜の鉄拳か翼撃も何かしらで使えるはずだが…鉄拳は完全に拳だからなぁ…。

 

「うーん。やっぱヘッドかなぁ…。」

 

必殺技だったらやっぱし一撃で決める技だよなぁ…けどうーん。悩む。とりあえずボール蹴ってみるか。

 

そんなことをしているとクレーン車を貸してくれた古株さんがやってくる。

 

「なつかしいのぉ。まるでイナズマイレブンを見ているようじゃ。」

 

古株さんの言葉にみんなしてイナズマイレブン?と聞いている。

 

イナズマイレブンという言葉に俺は突然頭痛が走る。その場にうずくまってしまい円堂が駆け寄る。

 

「夏希!大丈夫か?」

 

「ああ、大丈夫。」

 

返事をするとともに痛みがなくなる。何だったんだろう。

 

「イナズマイレブンとは40年前の伝説のチームさ。すごかったぞー。見たこともない必殺技がどんどん出てくるんだ。帝国との試合でイナズマイレブンが復活したとわしは思ったぞ!なんせキャプテンがあの円堂大介の孫なんだからな!」

 

「え!?古株さんじいちゃんを知ってるの!?」

 

「知ってるも何も円堂大介はイナズマイレブンの監督だったんだぞ!FFの優勝目前だったんだ…あんなことがなければ…。」

 

へー円堂のじいさんってすごい人だったんだな。確かゴッドハンドもじいさんの技だったらしいから納得だ。

 

「イナズマイレブンか…。俺イナズマイレブンになってやる!じいちゃんみたいに!」

 

「一人でなる気かよ?」

 

円堂に風丸が声をかける。

 

「そうだぞ、俺も混ぜろよ!」

 

みんなが円堂をみて言葉を待つ。

 

「へへっもちろんみんなでさ!俺達はイナズマイレブンみたいになってやる!」

 

その後も引き続き練習をするが結局必殺技の1つも見いだせずに終わった。そして次の日も

 

「なかなか必殺技が出せないな…。」

 

帰り道、円堂、豪炎寺、風丸と共に下校しているがみんなして野生中の対策を考えていた。

 

「…なあ!雷雷軒で作戦会議しようぜ!」

 

円堂の言葉を皮切りに俺達は雷雷軒へと入った。中には店主と新聞を読んでいるおじさんの二人だけだ。

 

「なあ円堂どうするんだ?野生中相手に必殺技のひの字も出てないぞ。」

 

「大丈夫さ」

 

風丸の質問に円堂は堂々を答える。

 

「大丈夫って…。」

 

「俺はみんなを信じてる。必殺技ができなくたってあいつらならやってくれるさ。思い出せよ、俺達イナズマイレブンになるだぜ。」

 

「信じることはいいけど個人でも何かしら対策はしないといけないだろ。俺は1つブロック技のヒント見つけたぜ。」

 

「マジかよ竜咲!俺もうかうかしてられないな」

 

「うーんじいちゃんたち、どんな必殺技を持っていたのかなぁ」

 

ラーメンを啜りつつ会話が出るわ出るわ。そのまま食べていると店主から声がかかる。

 

「…イナズマイレブンの秘伝書がある。」

 

はい?イナズマイレブンの?どこに?

 

「へー秘伝書がなんてあるのか。何書いてんだろ…。」

 

円堂と風丸はぼーっとしていたがその言葉を復唱するかのように

 

「秘伝書…秘伝書…」

 

そして

 

「えぇ⁉秘伝書⁉」

 

驚いていても店主は手を止めずに仕事をしている。

 

「秘伝書なんて…でもノートなら俺の家にあるよ!」

 

「ノートは秘伝書の一部にすぎん。」

 

そしてそれを知った円堂は笑顔になって店主を見つめている。

 

「?お前円堂大介の孫か!」

 

「うん」

 

「そぉーか!大介さんの孫かぁ!」

 

といい持っていたお玉を円堂に突き出す。

 

「秘伝書はお前さんに大きな災いをもたらすぞ。それでも見たいか?」

 

店主からの挑戦とでも言った言葉に対して堂々と

 

「ああ!」

 

沈黙が2人の間で別れる。

 

「…理事長室の金庫に秘伝書がある。そいつを使って必殺技を編み出しな。」

 

理事長室か、夏未嬢に頼んでみるか…。

 

 

次の日、朝から理事長室の扉を叩く。

 

「はい。どうぞ。」

 

夏未の声が聞こえ中へと入る。

 

「おはよう夏未嬢」

 

「あら問題児の…コホン。竜咲くん。なにか用?」

 

「…最初の言葉は聞かなかったことにする…。実は理事長室の金庫について頼みがあってさ。」

 

「金庫?この古びた金庫のことかしら?」

 

「多分それだと思う。その中に円堂のじいさんの秘伝書ってのがあるらしいんだ。さすがに俺が勝手に開けるのもなにかをするのも問題になるから夏未嬢に開けてほしいんだよね。」

 

「そう、お断りよ。」

 

「そっかーわかった…。ってなるかぁ!」

 

「冗談よ。それに円堂君のものなら彼が持っているのがいいでしょうし。」

 

そういって夏未は金庫を開ける。

 

「これかしら?」

 

古ぼけた何書いてあるかわからない一冊のノートが渡された。名に書いてあるかわからないがその字は円堂の特訓ノートのものだとすぐにわかった。

 

「それだな。ありがとう夏未嬢」

 

感謝の言葉を述べそのまま部屋を出ようと思ったがノックがかかる。

 

「神門です、会長。」

 

「入っていいわよ。」

 

中に入ってきたのは一昨日会った副会長の神門だった。

 

「あ、竜咲先輩。」

 

「よっ神門さん。夏未嬢に何か用なのか?」

 

「はい、生徒会のことで…。夏未嬢?」

 

疑問を持ったのか首をかしげる。

 

「うん、夏未嬢。だってお嬢様だろう?んでお父さんが雷門理事長なら夏未嬢さ。」

 

「そ、そうなんですね…。」

 

ん?なんか変かな?ま、いいや

 

「ほんじゃばいばーい」

 

そのまま理事長室をあとにした。

 

 

放課後になり日直で遅れてくるとマネージャーと豪炎寺だけがいた。

 

「あれ?みんなは?」

 

「その…理事長室に秘伝書があるってことで侵入しに行ったみたいで…。」

 

あっちゃーやっちまった。円堂たちに言うの忘れてた…。

 

「ごめん、その秘伝書俺が持ってる…。」

 

「え?どうしt…」

 

その瞬間に部室の扉がガラッと空く。

 

「夏希ィ!お前もらったんだったら言えよ!!」

 

部員全員に怒られた。だって…。だってってなんだ。

 

「悪い悪い。ほら秘伝書。」

 

円堂に渡すとみんなでノートを開いて見始める。どうやら他も読めないらしく円堂だけが読めていた。その間に風丸だけは秘伝書の文字を恐ろしく汚い文字と言っていた。ひでえ子というなおい。

 

ノートに書かれていた野生中対策になりそうな技は『イナズマおとし』というらしく擬音だらけの説明だった。みんなして文句を言っているが円堂だけは「じいちゃんは嘘はつかない!」と言って今日の練習が始まった。

 

俺は昨日思いついたブロック技を完成させるために土門に頼んで練習を行っている。イメージがついたからかスムーズに必殺技が完成し、土門と一緒にみんなのもとへ戻った。

 

「夏希!イナズマ落としのことが分かったぞ!」

 

こっちもどうやら進展があった様で聞いてみると2人がジャンプし、1人は足場に、もう1人は足場になった選手を踏み台にして高く飛び、オーバーヘッドの要領でシュートを決めるという技だ。

 

「なら上は豪炎寺、下は体格の良さを生かして壁山だな。」

 

これでイナズマ落としの練習ができるが問題が発生した。それは

 

「壁山が重度の高所恐怖症⁉」

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