それはあっという間の出来事だった。カルデアの人類最後のマスターである彼女、藤丸立香とサーヴァント達は大きな戦いを終えてその体を休めているときだった。ある時カルデア本部に巨大な主砲を携えた戦艦のようなものが現れ、カルデア本部を一瞬にして崩壊させた。そして戦艦から未知の兵器や凶暴なモンスターのようなものが現れ残ったカルデア職員とサーヴァントを混乱に至らしめた。サーヴァント達は散り、生き残ったのは人類最後のマスター藤丸立香とデミサーヴァントのマシュ・キリエライトのみ。カルデアを崩壊させた元凶は勇者と名乗る20人の男女。これまで積み重ねてきたものがたった20人男女の陰謀によって崩壊したのだ。囚えられた立香とマシュは男の勇者達に好き放題され、時には死にそうな行為までされた。
そんな時、立香が隙をついてマシュだけを逃がした。マシュは彼女を絶対助けに戻ると約束し、外に出た。
◇
「ハァ、ハァ…!」
マシュは必死に走っていた。命懸けで逃がしてくれた立香を救う為に今は捕まるわけにはいかないのだ。しかし今の彼女はマントを羽織っている以外何も着ておらず、寒さで体力が奪われていく。しかも裸足なので一歩進む度に足に枝や石が刺さって激痛が走る。それでも彼女は懸命に走る。
「いたぞ!あそこだ!」
「ナンジョウのアビリティロックが効いてるんだ、無駄な抵抗などできねえ!」
マシュの首には堕落勇者の1人であるカセギのアビリティロックがかけられている。これによって能力が使えず、今の彼女は普通の人間並みの力しか出ないのだ。彼女は足の激痛に耐えながらも捕まらないよう必死で走る。
「はい捕まえた」
「あぁっ!」
勇者の1人が一瞬でマシュに追いつき、彼女を押し倒す。マシュは逃れようと必死でもがく。
「いやぁ…!離して…!」
「全く手こずらせやがって…」
堕落勇者 ハヤノ カケル
「おいハヤノ、ここでシていかねえか?こういうところでやるのは滅多にねえし」
堕落勇者 クサビヤ シバキ
「…そうだな、じゃあクサビヤ、あれ頼むわ」
「おっけ」
カケルの指示にシバキは鎖を出すと、マシュの手足を縛り、大の字に広げる。
「いやぁ!!もう嫌!!助けてっ!!誰かぁ!!」
「うるせえな!黙ってろ!」
マシュは大声で助けを求めるが、それをうるさいと思ったカケルがマシュの口にテープを貼って口を塞ぐ。
「ーーっ……!」
「さて、お楽しみといこうか」
カケルがマシュの羽織っているマントに手をかけ、剥ぎ取ろうとする。
(ごめんなさい…、先輩……)
マシュはもう駄目だと悟り、涙を流した。その瞬間、カケルが銃撃された。
「ぐあぁっ!?」
「ハヤノ!?」
(……?いったい何が…?)
突然のことにマシュは何が起こったのか分からず、困惑する。すると謎の人影が現れた。それはジオウとネオディケイドだった。
「か弱い女性を襲うとは相変わらずクズなことばかりしてるな。いや、クズなことしかできないんだったな。わりぃ」
「てめぇ…!ツナギ!」
「ジオウ!彼女を頼む」
「オッケー、任せて!」
ジオウは即座にジカンギレードでマシュを拘束している鎖を切り、彼女を保護するとタイムマジーンを呼び、中に運び込む。
「逃がすかよ!」
シバキはタイムマジーンに鎖を伸ばすが、ネオディケイドのライドブッカーソードモードで弾かれる。
「邪魔すんじゃねえ!ツナギ!」
「なら俺のアクセルブーストは見きれるか!」
カケルは徒競走のスタートのポーズから走り出すと、人とは思えないスピードであっという間にネオディケイドの間合いに入り、殴りつける。
「……っ!」
「ディケイド!大丈夫か!」
ジオウが心配してネオディケイドに駆け寄ろうとするが、ネオディケイドは制止する。
「大丈夫だ。お前は彼女を連れてレジスタンスに戻れ!」
「わ、わかった…!気をつけて…!」
「あぁ」
ジオウはディケイドを置いて一足先にマシュを連れてタイムマジーンでレジスタンスに戻っていった。
「さて、こいつでいくか」
ネオディケイドはライドブッカーからカブトのカードを取り出し、ネオディケイドライバーに装填する。
KAMEN RIDE KABUTO
CHANGE BEETLE
ネオディケイドはカブトの姿にチェンジするとライドブッカーからまた1枚のカードを取り出し、ネオディケイドライバーに装填する。
ATTACK RIDE CLOCK UP
するとネオディケイドカブトがクロックアップで高速移動し、カケルを先回りする。
「何ぃっ!?」
「ふん!」
ドゴォッ!!
「がはぁっ!?」
ネオディケイドカブトはカケルの顔を拳を叩き込んだ。
「ハヤノ!このぉっ!!」
シバキはネオディケイドカブトを捕らえようと鎖を伸ばすが、クロックアップを発動してる今のネオディケイドカブトにはあまりにも遅すぎる。あっという間に間合いに入り、シバキを掴むとカケルに向かって投げた。
ガンッ!!
「「うぎゃっ!!」」
「…トドメだ」
FINAL ATTACK RIDE KA-KA-KA-KABUTO
「…ライダーキック!」
ネオディケイドカブトはグロッキー状態の2人に回し蹴りのライダーキックを食らわせた。
ドォオオオオオオン!!
「「ぎゃああああああああ!!」」
2人の堕落勇者を倒したネオディケイドは一息をつくと、変身を解除した。
◇
「…スター…マスター…?」
「はっ…!」
コウヘイが目を覚ますと目の前にはマシュがいた。どうやら眠っていたらしい。
「大丈夫ですか?少し休んだほうが…」
「大丈夫だ。休めるときはちゃんと休んでいる」
マシュはコウヘイを心配して声をかけるが、コウヘイはすぐさま立ち上がる。
「…コウヘイさん、あまり無茶をしないでください。あなたに責任を咎めるつもりはありません。他の英霊も同じ想いですから…」
コウヘイは右手の甲をふと見ると巻いていた布が取れており、そこにはマスターの証である令呪があった。それを隠すかのように布を巻き直した。するとそこへ1人の女騎士が慌ただしく入ってきた。
「マスター!緊急事態です!」
サーヴァント セイバー アルトリア・ペンドラゴン
「アルトリア?どうしたんだ?」
「取り敢えず来てください!見てもらった方が早いです!」
コウヘイとマシュはアルトリアの後を着いていくとレジスタンスの真ん中に空間が割れたような穴が空いていた。そこにはソーゴとゲイツ、ウォズもいた。
「ソーゴ!これはいったい…!?」
「分からない。ただこれは突然現れて、近くにいた一部のサーヴァントが吸い込まれてしまったんだ」
「何っ!?」
サーヴァントが一部吸い込まれてしまったことにコウヘイは驚愕する。そしてあることを思い出した。
「確かギーツが得た情報にはタガが外れたダークゴーストが空間を割るような形で他の世界に影響を与えてるとか聞いた…。じゃあこれが…!」
割れた空間はまるで彼らを誘っているかのような感じがした。そしてこれは数多の世界を巻き込む大きな戦いの序章でもあった。
よし、これで長編コラボの準備は整った……。
ネオディケイドニキ
人類最後のマスターだった藤丸立香の意志を受け継ぎ、新たなマスターとなって彼女が契約していたサーヴァント達を探している。それは彼なりの責任を取るためでもある
藤丸立香
カルデアの人類最後のマスター。だが、彼女はもう死んでいると言っても過言ではないだろう…。詳しくは平ジェネWORLDで語られている。
マシュ・キリエライト
実質カルデアの最後の生き残り。コウヘイを新たなマスターとし、彼の秘書として働く。最初は戦えなかったが平成ライダー達の尽力によって吹っ切れた。亡き先輩の敵を討つため、英霊達を集めている。普段はコウヘイをマスターと呼ぶが時々さん付けで呼ぶことがある。
アルトリア・ペンドラゴン
セイバークラスのサーヴァント。藤丸立香が契約していたサーヴァントの1人。
堕落勇者ファイル
ハヤノ カケル 性別 男
能力:アクセルブースト
超スピードで動くことができるシンプルな能力。シンプル過ぎて弱点という弱点が掴みにくい。
人物:とても気が短く、待つのが苦手。能力のアクセルブーストで相手を翻弄しながら仕留める。だがクロックアップには負けるようだ。
クサビヤ シバキ 性別 男
能力:チェーンアクション
鎖を自由自在に操り、相手を縛り上げたり、攻撃や防御にも使える多様性が高い能力。
人物:元の世界にいたときから何かと締めたり、縛ることを好み、ギリギリ死なないように相手を痛ぶることを楽しむ。たまにやり過ぎて殺してしまってもこれくらいで死ぬのが悪いと開き直るだけで罪悪感は皆無。