押忍!ギルド塾〜なんのスキルもなかった俺がたどり着いたのは最弱最強のギルドだった!?一から漢を磨き、全てを背負う事なかれ。ここに入ってしまったからには他のギルドから戻ってこいと言われてももう遅い〜 作:銀ノ森 睾
ハァ…………ハァ………
「何やってんだろうな俺ら……。」
「まぁそう言うんじゃねぇ…ここに居る全員が思ってらァ…。」
そう。今まさに校庭で集まりやっている事。
背中に500kgの鉄の塊を乗せ、下には致死量の猛毒が塗られてある針が飛び出している。
その針ギリギリ当たらない程度で腕立て伏せをしているのだ。
現在でその回数なんと250回目。
俺の名前はシュゲン。
冒険の王道、勇者を目指すべく鍛錬している。
このごんたくれどもと共に…。
俺は小さい時から魔法が使えず、かといってこれと言った特技も無い。
でも…それでもどうにか冒険者になるべく努力していた。
勉強だけはそこそこ出来たので良いハ・イスクール(高校みたいなもん)を卒業して、未来に期待を寄せていた。
なんせ冒険者だ…。可愛いスタイルの女の子からはモテモテ!!周りに女の子をはべらせて民衆からは賛美の声!!
そんでもってスゲェスキルや技を手に入れてカッコイイ男になるんだ!!!と思っていた…。
でも卒業間際に先生に言われた一言で全てが壊れた。
「悪いけど…お前どこも行けないぞ…。」
シュゲン「うせやろ!?なんかあるでしょう!成績もトップ10には入っとります!!!確かにロクに魔法は使われへんけども………。それでもここからキチンと学んで…!!!」
「どこもかしこも魔法なんざ使えて当然の世界だ。無理だ。」
シュゲン「それでもなんかあるでしょう!!!」
「う〜ん………強いて言うなら…………ここかなぁ…。」
シュゲン「あるんですか!!!教えてくださいよ最初から〜!!!」ヤダナー
そして案内されたのは豪華なキラキラとしたギルド…………から大分離れた汚い校舎のような場所。
シュゲン「え……………。」
そこには強面のガタイのいい教官たち。
周りにはギャングのような顔ぶれの同級生たち。
俺は目の前が真っ暗になった…………。
シュゲン「可愛い女の子は居ねぇし………クエストなんざやらせてくれねぇし…。」
「ワシも本当なら今頃可愛いおなごとイチャイチャしてるはずなんがじゃのぅ…。」
因みに隣にいるのはフリード・リクセン。
身長188cm、体重130kgのガタイのいい長髪男である。
生まれは由緒正しき魔法使いの一族である。
しかしフリードは生まれつき魔法が使えず、小さい時から虐められていた。
それで魔法がダメなら筋肉はどうだと鍛え始め、強くなった。うん。強くなった。
しかしそれでも魔法は使えず終いで入るギルドが無く、ここ漢ギルドに入ったのだ。
「良し!!!500回達成じゃぁ!!!!今から昼休憩!!終わったら教室の席に着席しとけよ!!!!!」
シュゲン「あんの野郎……。無茶させやがって…。………あっ!!!!」
シュゲンが向く方向には同級生が何人か倒れていた。
急いでフリードと共に肩を貸し、医務室へと運ぶ。
フリード「大丈夫か!?今医務室に運ぶからの!!安心せぇ!!!」
シュゲン「死ぬんじゃねぇぞ!!!」
同級生「お………俺のことは良いよ……。お前らの昼休憩…無くなっちまう…。」
シュゲン「何言ってんだ!!仲間見捨てられっか!!!」
フリード「そうじゃそうじゃ!!!昼飯よりも仲間の命の方が大切じゃ!!!」
同級生「め…………面目ねぇ…。」
涙を流す男、バルバ。
種族はトンオークである。
オークには2種類おり、ひとつは豚のような見た目のオーク。
それがトンオークである。
「おう!!!お前らも大丈夫か!?」
そう心配するのは狼のギルファ・ビースト。
他の倒れた同級生を背負っている。
3人は仲間を背負い医務室へと運ぶのであった。
医務室へ仲間を運ぶとそこには身長216cmのゴブリンが既に数人の仲間を診ていた。
シュゲン「ジャック!まだベッド足りるか!?」
ジャック「おう。見ての通りだ。」
ベッドには傷だらけの強面が。
同級生「俺はもう大丈夫だ…。だから他の奴らを寝かしてやってくれ…。」
ジャック「良いのか?」
同級生「気にすんな!俺はもうばっちりだぜ!」
すると寝ていた同級生が次々に俺はもう大丈夫だと言い、そればかりかシュゲンたちが背負っていた仲間をベッドへと丁寧に寝かせていく。
シュゲン「お前ら………。」
同級生「大変じゃぁ!!!」
どうした!?と周りが駆け寄るとバルバを含む数人が胸に穴が空き血が流れていた。
先程の針山だ。
先端には毒が塗られている。
それを確認したシュゲンたちは大急ぎで教官にそれを伝えた。
シュゲン「ムリンポ教官!!!バルバたちに針山の毒が刺さってもうて!!!解毒剤を頼んます!!早く!!!」
ムリンポ「何ぃ?バルバたちがだとぉ?う〜む………。」
馬鹿にしたような顔をしながら顎をこする。
ギルファ「何悩んでやがんだボケェ!!!さっさと寄越せや!!!」
フリード「死んじまうぞ!!!」
ムリンポ「困ったなぁ…。解毒剤はここには無いんだ…。」
なんじゃとぉぉぉ!!!!
どうするんじゃぁぁぁ!!!!!
ムリンポ「ひとつだけ…手が無いことは無い…。」
シュゲン「あるんですか!!?何です!?」
ムリンポ「ここから150km離れたところにあるギルゴンマウンテン。その山の洞窟に解毒剤の池がある。」
ギルファ「あるんじゃねぇか!!!さっさと言えやアホンダラ!!!行くぜオメェら!!!!」
ギルド塾生「おおおぉぉぉう!!!!!!」
ムリンポ「待てよ…。確かあそこには恐ろしい程にレベルの高いクリスタルワイバーンが棲んでいたはず…。」
フリード「言ってられっか!!!!んな事!!!!」
シュゲン「どうする!!時間がねぇ!!!走っていくか!!!」
「待てえーーい!!!お前らァ!!!!」
?!!?!!
振り向くと頭と鼻が余りにも大きい丸メガネの男が歌舞伎のごとくシュゲンたちを制止。
ギルファ「このギルド塾一の天才科学者!!!ドロンじゃぁねぇか!!!なんかしてくれんのか!?!!」
ドロン「俺が作ったジェットエンジンを背中に背負っていくんじゃぁ!!!しかし気付けぇぇい!!これは片道切符じゃ!!!!頼んだぞ!!!!!」
ジャック「任せろやぁぁ行くぞお前らァァァ!!!!」
塾生「うおおおおおおおお!!!!!」
バシュウウウゥウウウウウウ!!!!!!
凄い勢いで次々と空を舞う塾生たち。
ドロンはそれを見てキリッとした顔をしつつ敬礼。
後ろではムリンポがニヤニヤと笑っていたのであった。
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女賢者「怖いですね…この山…。」
女戦士「大丈夫だ!俺たちのレベルだったらなんともねぇ!!!それに太郎も居ることだしな!」
女半獣「そうそう!頼もしいにゃ!!!」
太郎「大丈夫…。俺が全員守ってみせるから。」キリッ
女騎士・女半獣・女賢者・女戦士「太郎(さん)……。」キュンッ
太郎(俺のチートスキルもあれば余裕だ。因みに俺は前のパーティでは役立つと言われ追い出された身。でもその後にチートスキルに目覚め……)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!
太郎「ん?なんの音だ?」
全員が振り返ると地上スレスレで飛んでいるシュゲンたち。
シュゲン「どけやぁぁぁぁぁぁ!!!!邪魔じゃぁぁぁ!!!!!」
太郎たち「うわぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!!」
勢いに圧倒されつつ、すぐに横に回避する一行。
ジェットエンジンが切れたのか、塾生たちは次々と地面を転がる。
擦りむき血まみれになるも、バルバたちの事を思い一心不乱で山を目指し走る。
最後尾を飛んでいた塾生は太郎に対し、「失礼します!」と頭を下げ走り去った。
ドガァァァァァァッッッッッッ!!!!!!
バゴオオオォォォォォォォォッッッッッッッッッ!!!!
山からけたたましい爆音が響く。
しばらくすると静まり返り、何が起きたのか理解する暇も無くシュゲン率いる塾生たちが頭にタンコブが出来たワイバーンに乗り帰ってきた。
因みにシュゲンは先程より更にボコボコである。
無論他の塾生たちも。
シュゲン「なんやお前可愛いなぁ〜!!!解毒剤くれるだけや無しに送ってくれるんか!!!ヨシヨーシ!!!」
ワイバーン「ギィヤァァァ!!!」ニッコリ
太郎たちを他所に次々と羽ばたく塾生たち。(羽ばたいているのはワイバーン)
最後尾を飛んでいる塾生はワイバーンの上で、「失礼しました!」と綺麗に頭を下げその場を後にした。
太郎「な………なんだったんだ今の…。」
女たち……………「ポカーン…………。」
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シュゲン「帰ってきたぞぉぉぉぉぉ!!!!」
ドロン「なんじゃぁぁ!!!ワイバーンに乗っとるぞぉぉぉ!!!!」
塾生「うおおおおぉぉぉぉ!!!!素敵な事じゃぁぁぁぁ!!!!!」
ギルファ「ドロンんんん!!!早くこれをバルバたちにいいいぃぃぃ!!!!」
ドロン「任せろやぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
急いで解毒剤を運び調合。
それをバルバたちに飲ませた。
するとどうだバルバたちは目を覚ましマッスルポーズ。
素敵なことやで。
ムリンポ「流石じゃ…。あの山はレベル200は無いと行けん。それを生きて帰ってくるどころか、ワイバーンも従えるとは…。信じておったぞ。」
バルバ「お言葉ですが教官!!!あなた解毒剤をお酒に調合して飲んでましたよね!!!!あれはお酒にも合うシロップですからねぇ!!!!」
ムリンポ「なっ!!!!何を言うか!!!そんな事しとらんわ!!!!!」
シュゲン「ざっけんなよぉテメェええぇぇぇぇ!!!!在庫くらい置いとけやクソハゲェェェェェッッッッッッッッッ!!!!それにぃぃぃ!!!!!」
フリード「コイツらは従えとるんじゃないわ!!!!お友達じゃボケェェエェェェエエエェッッッッッッッッッ!!」
塾生「うおおおおおおおおおおおおッッッッッッッッッ!!」
ムリンポ「待たんかお前らぁぁぁ!!!!教官に暴力は行かんじゃろてええぇぇぇッッッッッッッッッ!!!」
ドガガガガガガッッッッッッッッッ!!!!!
塾生とワイバーンたちにボコボコにされるムリンポ教官であった。