転生したら
とある日の昼下がり、人混みの中
買いに行くものは大好きな仮面ライダー、ビルドのプラモデルだ。
1日1日をいつも通りに暮らすだけの平凡な日々。
そんな日々が永遠に続くと思っていた。
「「「キャーーー!!!」」」
悲鳴が聞こえ、思わず俺は後ろを振り向いた。
そこには1人の男性が倒れており、その男性を何とかしようとしている男女が居た。
「どけ!!」
俺の方に向かってきていた男の手には血まみれの包丁があり、その包丁はそのまま俺の腹を突き刺した。
「ガハッ…」
「くそっ!」
血を吐いて後ろへと倒れる俺を見て、男は舌打ちだけをして人混みの中へと消えていった。
熱い…
《確認しました。対熱耐性を獲得…成功しました。》
包丁で刺されたらこういう感じなのか…
《確認しました。刺突耐性を獲得…成功しました。》
今度は冷たくなってきたなぁ…
《確認しました。対寒耐性を獲得…成功しました。対熱耐性と対寒耐性を獲得したことにより、『熱変動耐性』にスキルが進化しました。》
ああ、クソ…ようやく届いたビルドドライバーで仮面ライダービルドに変身ごっこしようと思っていたのに……
《確認しました。ビルドドライバー、仮面ライダービルド…情報不足により実行不能…失敗しました。代行処置としてユニークスキル『
てか、避けろとかの一言ぐらい欲しかったな…みんな唖然としすぎだろ
《確認しました。ユニークスキル『
…あっ、このまま死んだら、ペットのミウの世話出来なくなるじゃねぇーか!くそ、傷さえ直せれば助かるんだろうが……まぁ、母さんが何とかしてくれるか…ミウ、こんなご主人で済まない
《確認しました。自己再生を獲得…成功しました。続けて、個体名川龍 万の記憶からミウに関する記憶を検索…成功しました。個体名川龍 万を人族から
だー!さっきから色々とうるせぇ!!なんだよさっきから、ユニークスキルとかラビットマンとかさ!
こんなことになるのなら…通販で買っとけば良かった……
俺の意識はゆっくりと沈む込むように無くなって行った。こうして、川龍 万の人生は幕を閉じた…と思われた。
────────────
何やら話し声が聞こえ、俺は目をゆっくりと開けた。
知らない天井だ。病院か?
病院に運ばれたのかと思った俺は、ナースコールをするために身体を動かそうとしたが、上手く動かせず、声も上手く出せない。
「っ!」
誰かが俺の事に気づいたのか、駆け足で俺の元に寄ってきた。
俺の元に寄ってきたのは看護師でも医者でもなく…うさ耳が頭にある一人の女性で、俺はその女性にひょいっと持ち上げられた。
嬉しそうに俺の頬を自身の頬を擦り付ける女性に対し、俺はもしやと思い自身の手を見た。
視界に映ったのは赤ん坊のように小さい手で、俺はその手で頭の上にある違和感を感じる物を触った。
それはモフモフで柔らかく、その触り心地はまるで、飼っていた兎のミウの耳と全く同じだった。
意味がわからない…俺は人間の、しかも大人だったはず…
「~~~~~~」
「~~~~」
混乱している俺の耳に聞いたことない言語で、俺を抱っこしている女性とあとから入ってきた男性の話し声が聞こえてきた。
これ、翻訳してくれねぇかなー?
心の中でそう思った。
明らか日本では無い言葉を話されても、数十年間住み続けた日本語以外の言葉は全く分からない。
そう思っていると、
《告。エクストラスキル『魔力感知』を獲得するのを推奨します。》
頭の中に響くように声が聞こえてきて、俺は目を見開いて驚いた。
だ、誰?!
《解。ユニークスキル『
助言者ねー………それで、助言者さん?『魔力感知』とは何?
《解。『魔力感知』は周囲の魔素を感知し、周囲の様子を認識することができるようにするエクストラスキルです。なお、『魔力感知』は自動翻訳も可能のため、獲得するのを推奨します。》
なるほどね、確かにそれは色々と便利そうだ。
なら、早速習得してみよう…習得方法を教えてくれ!
《解。目を瞑り周りに集中すれば、靄のようなものが出現します。その靄に意識を集中すれば、『魔力感知』は獲得可能です。》
お、おう…
俺は助言者に言われた通りに目を瞑り、辺りに集中し始めた。すると、助言通りに靄のようなものが見えてきたので、それに意識を集中させた。
《確認しました。エクストラスキル『魔力感知』を獲得…成功しました。》
《告。エクストラスキル『自動演算』を獲得したのち『魔力感知』と同期で使用することを推奨します。エクストラスキル『自動演算』を獲得しますか?YES/NO》
魔力感知を獲得すると、助言者は自動演算も習得するように勧めてきた。助言者がそう言うのなら、取っとく方がいいのだろう。
Yes!
《解。エクストラスキル『自動演算』を獲得…成功しました。エクストラスキル『自動演算』とエクストラスキル『魔力感知』を同期で発動…成功しました。》
魔力感知を発動させてみると、それはもう凄かった。頭の中に360度、あらゆる角度の光景が分かるようになった。
恐らく、自動演算を獲得しとかないと、情報が多すぎて脳では処理しきれなかったところだったのだろう。
助言者さん様々だな…
「~~…可愛らしいな…」
「ですね〜」
ふと、二人の会話に耳を傾けると言葉が翻訳され、聞き覚えがある言葉で聞くことが出来た。
これは本当に便利だ。
そして、俺はずっと気になっている頭の違和感を魔力感知で見ることにした。
そこにはまだ小さいが兎耳が確かにあり、さらに腰の方には丸っこいしっぽもあった。
これで確証が出た…どうやら俺は獣人に…しかも兎に転生してしまったらしい。
────────────
転生してから十数年ほど経った。
俺が転生した
殆どの
「フラメア〜…お前はまた…!!」
「ごめんなさい…」
族長の娘であるフラメアだ。フラメアは好奇心旺盛のため、里を抜け出して旅に行くこともあり、名前はその時に貰ったそうだ。
今日も里を抜け出そうとしたようだが、族長に見つかって失敗に終わったらしい。
「二度とこんな真似するんじゃないぞ!」
村長はフラメアを叱り終え、怒りながら何処かに言ってしまった。
「あっ、お疲れ様」
木の実が入った籠を運んでいた俺を見つけたフラメアは、耳をぴょこぴょこと動かしながら俺の元に寄ってきた。
「まーた、抜け出そうとしたのか…」
「その前にバレちゃったんだけどね」
頬掻きながら答えるフラメア。
俺とフラメアは同い年かつ、幼馴染のためこうやって話したり、遊んだりしているのだ。
「今度はなんで逃げようと?」
「ほら、あの暴風竜が居なくなったって話聞いたでしょ?あれを確かめに行こうと思って!」
「あー…」
フラメアが言う暴風竜とは、ジュラの大森林の西側にある洞窟に封印されている竜なのだが、その竜がつい数週間前に突然として姿を消したのだ。
そのせいでここ最近から長老達は大慌てしている。
恐らく族長は、今日もそのことについての会議が開かれるため、フラメアへの説教を短めに済ませたのだろうな。
まぁ、今のところ実被害も無いし、俺的には第2のこの人生を謳歌したいところだ。
────────────
そんな
「ハイハイみなさーん?ご注目〜〜!」
「君たちは元々足が遅い!その上、重たい重たい装備のせいで余計遅くなってる…だからこそ、早くなるためにここに住む
「「「「うおーーー!!!」」」」
少女の言葉を聞き、鼓舞された
「我が王に勝利をーー!!」
黒い装備で身を纏った一体の
「さぁさぁ、頑張って行ってらっしゃーい」
そんな
シズさんどうする?
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生存ルート
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原作通り