転生したら兎で仮面ライダーだった件   作:盈月さん

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すみません!抜けていることに今気づきました!!


09話 オニの決意

俺らが町に帰ると、リムルが飯を食べるということで宴の状態になっていた。

あちらこちらで肉が焼かれており、リムル用の串肉を料理人のゴブイチが丁寧に火加減を見て焼いていた。

そして、焼けた肉をゴブイチは皿に乗せてリムルの元へと持っていき、リムルは早速串肉を1本手に取り一口食べた。

 

「うんっっっっまぁぁい!!!」

 

肉を1口食べたリムルは満面の笑みを浮かべ、美味しそうに肉を食べ進めた。

それを見た者達はリムルが食べて満足しているのが嬉しいのか、心の底から喜び、料理人のゴブイチは照れくさそうにしていた。

俺にもリムルと同じ肉串が来たため、早速1口食べてみた。

 

「美味いなこれ」

 

美味い、そんな言葉しか出てこなかった。

なんせ調味料が果汁だけとは思えないレベルで美味いのだ。もし、塩とか胡椒とかが手に入ったら、もっとレベルアップしそうだな。

そんな事を思いつつ、しっかりと肉を食べ進める。

え?兎人族(ラビットマン)だから、肉食べていいのかって?そんなの知らん!こんなに美味しい肉を目の前にして、食べないわけには行かないだろ!!

串肉を味わいながら、俺はシズさんとカイジン、リグルドの4人で、大鬼族(オーガ)から詳しい話を聞くことにした。

 

豚頭族(オーク)大鬼族(オーガ)に仕掛けたって!?そんな馬鹿な!」

「…事実だ」

 

赤髪の大鬼族(オーガ)から聞いたことを信じられないカイジンは声を上げて驚いた。

それに対し、赤髪の大鬼族(オーガ)はそれが事実だと返した。

 

「武装した豚頭族(オーク)数千の襲撃を受け、里は蹂躙され、300人ほどいた同胞は6人程度になってしまった…」

「俄に信じ難い…」

 

赤髪の大鬼族(オーガ)の説明を聞いても、カイジンは信じ難いようで、立派な自分の髭を触りながら話を聞いていた。

カイジンが信じられないのは無理はない、そもそも豚頭族(オーク)大鬼族(オーガ)では圧倒的に実力に差があるのだ。

刀や鎧と言った装備を整えたり、魔法が使える者がいる大鬼族(オーガ)に対し、豚頭族(オーク)にはそんな技術はない。

それに豚頭族(オーク)は生きるのにせいっぱいのため、兎人族(ラビットマン)小鬼族(ゴブリン)みたいな低位の魔物は兎も角、態々自分より上位の者に挑むようなことはしないのだ。

 

「でも、確か大鬼族(オーガ)って、傭兵をやっているって聞いたよ?稼ぎに出ている者達は居なかったの?」

「…嗚呼、俺らが実の兄みたいに慕っている者と数名の大鬼族(オーガ)が傭兵に出ていたが…魔王に雇われたと聞いた…そのため帰ってくるには十数年程の時間が掛かるだろう…」

「魔王って?シズさんが行っていた魔王か?」

 

串肉を味わっていたはずのリムルが、ひょっこりと顔を出して話に割り込んできた。

 

「リムル殿、肉はもういいのか?」

「ちょっと食休めだよ」

 

赤髪の大鬼族(オーガ)の問いに、リムルは爪楊枝のような細い木の棒で歯の間の食べカスを片付けながら答えた。

 

「どうかな?…魔王って十柱いるから……少なくとも、私を呼び出したレオンじゃないだろうけど…」

 

リムルの質問に答えたのはシズさんだった。

というか、魔王って十柱居たの!?

この世界に転生して、十何年間生きてきたけど、全く知らなかった……

 

「まぁとにかく、これからどうするんだ?再起を図るにせよ、他の土地に移り住むにせよ」

「決まっている…力を蓄えて再度挑むまで」

「当てはあるのか?」

 

リムルに今後の方針を問われた大鬼族(オーガ)は、凛々しい顔で再度挑むと言ったが、リムルの言葉で目を逸らしてしまった。

どうやらノープランらしい。

 

「そうだ、傭兵をやっていたのなら、俺に雇われてみないか?そっちは戦力として活躍、俺らは君達に衣食住の保障…結構いい条件だと思うぞ?」

「いいの…か?」

「嗚呼、もしかしたらここも豚頭族(オーク)達に襲われるかもしれないからな」

 

リムルの提案に、赤髪の大鬼族(オーガ)は少し驚いた表情を浮かべ、リムルは理由も話した。

 

「俺も賛成だ…兎人族(ラビットマン)の里が襲撃された時は数十程度だったが、数千となったら俺でも対処しきれない…」

兎人族(ラビットマン)豚頭族(オーク)共の襲撃を受けたのか!?」

「嗚呼…俺のあの変身能力で滅ぼされたとかはなかったけどな……」

 

赤髪の大鬼族(オーガ)は空いた口が塞がらない状態で唖然としていた。

まぁ無理も無いだろう。数が少ないとは言え大鬼族(オーガ)より低位の兎人族(ラビットマン)豚頭族(オーク)を撃退に成功してるんだから。

何がともあれ、俺は大鬼族(オーガ)達を雇うのは賛成だな。

兎人族(ラビットマン)の里が襲撃された時は数十程度だったけど、大鬼族(オーガ)の里は数千の豚頭族(オーク)に襲われたと聞いた。流石に数千となったら俺でも対処しきれないから、今のうちに戦力を増やしたい。

 

「……………少し考えさせてくれ…」

「分かった」

 

赤髪の大鬼族(オーガ)はそうリムルに伝え、許可を貰ってから誰も居ない森の方に向かって行った。

 

「…あっ、シズさん、これ渡しとかないと」

 

赤髪の大鬼族(オーガ)を見送った後、リムルは思い出したかのように懐から、シズさんの抗魔の仮面を取り出し返そうとした。

 

「あっ、見つかったんだ…!ありがとう」

「いやいや、俺じゃなくてリグルが見つけたから、礼を言うならリグルに行ってくれ」

「じゃあ後で言っとくね…」

 

リムルから抗魔の仮面を受け取ったリムルだったが、仮面を見つめて少し何かを考えた後、仮面をリムルに渡した。

 

「これ、リムルさんにあげるよ」

「ええ!?」

「だって、少し漏れ出している妖気(オーラ)を抑えるには良いんでしょ?」

「いやいや、解析鑑定をして複製品あるから…」

 

仮面を渡そうとするシズさんに、リムルは複製した仮面を作り出してシズさんに見せたが、シズさんは

 

「なら、私がそっちを使うよ…それに、これはリムルさんが持っておかないと行けない気がするの…」

 

と言った。

 

「………………じゃあ、貰います……」

「ふふっ、はい交換…!」

 

リムルが折れ、複製した抗魔の仮面とシズさんが持っている抗魔の仮面を交換した。

少し羨ましいと思ったのは言わないお約束だ。

 

「…もしかして、羨ましいと思った?」

「……思ってねぇーよ」

 

俺が羨まそうに見ていたことに気づいたリムルは、顔をニヤつかせながらそう聞いてきた。

 

「そんな君にプレゼント…ほい」

 

そう言いリムルは自身の手元に抗魔の仮面を複製し、それを俺に渡してきた。

 

「…これ、3人で付けて出ていったら、1種のホラーじゃない?」

「そんなこと言うな」

 

一瞬思ったことを口にしてしまった俺は、リムルに軽く叩かれてツッコミを入れられた。

う~ん…流石に三人同じはあれだし、後で俺なりに抗魔の仮面をアレンジしてみるか。

そんなことを思いつつ、今は宴に楽しむことにした。

 

────────────

 

後日、リムルと俺は赤髪の大鬼族(オーガ)の方針を聞くことにした。

 

「決めたか?」

 

リムルの問いに赤髪の大鬼族(オーガ)は、

 

大鬼族(オーガ)の一族は戦闘種族。シズ殿が言っていた通り、人や魔人に仕え、戦場を駆け巡って稼いできた…そのため抵抗なぞない……相手が強者なら、なおのこと喜んで使えよう…」

 

赤髪の大鬼族(オーガ)は膝をつき頭を下げた。

 

「昨夜の申し出、喜んで受けよう…それと、出来ることならば傭兵ではなく配下にしてはくれないだろうか」

 

赤髪の大鬼族(オーガ)は傭兵ではなく、配下にしてほしいと頼み込んだ。

それを聞いたリムルは

 

「……分かった、お前たちを俺の配下に加える!そして、配下になった証をやろう…全員を呼んできてくれ」

 

リムルは配下の証を大鬼族(オーガ)全員に与えるために、赤髪の大鬼族(オーガ)に全員を呼ぶよう伝えた。

 

────────────

 

大鬼族(オーガ)全員を横一列に並べたのを見たリムルは、

 

「よし、お前らに名をやろう!」

 

高らかと名付けを宣言した。

 

「お、お待ちください!名付けは大変危険な行為!それを全員分やるとなると!!」

「大丈夫大丈夫!」

 

名を貰えると分かった大鬼族(オーガ)達は目を見開いて驚き、桃髪の大鬼族(オーガ)が止めようとしたが、リムルは聞く耳持たずだ。

こいつ、リグルド達の時、止められていたのにも関わらず、名付けを行ってそのまま低位活動状態(スリープモード)になったの忘れたのか?

そんなことを思いつつ、リムルの様子を伺った。

 

「名前は何となく、見た時から決めてるんだよな~…まず、族長の息子である君の名は紅丸(ベニマル)!そして、姫様は朱菜(シュナ)!老大鬼族(オーガ)白老(ハクロウ)、青髪は蒼影(ソウエイ)…紫髪は紫苑(シオン)……最後に黒兵衛(クロベエ)だ!」

 

最後の大鬼族(オーガ)の名付けをしたところだった。

リムルはビクッと身体?を震わせ、そのまま溶けるアイスのように溶けてしまった。

恐らく、低位活動状態(スリープモード)に入ったのだろう。

一方の大鬼族(オーガ)達は進化を始めていた。

 

「リムルは低位活動状態(スリープモード)になったから、俺が預かって置く…皆は進化に集中してくれ」

 

リムルを回収し、テントから出る際に大鬼族(オーガ)達にそう告げ、俺はテントを後にした。

シズさんどうする?

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